孤立しないためにするべき対策とは 職場に馴染めない人の7つの特徴
転職先や就職先で「職場に馴染めない」と感じる人は少なくありません。
居心地の悪さを解消するため、職場に馴染めない人にありがちな7つの特徴や、とるべき対策について解説します。
職場に馴染めなくても気にしないのが一番?
そもそも「職場に馴染めない」と感じても、気にしすぎる必要はありません。
とくに転職したてのタイミングでは「転職に失敗したかも」と不安になることもありますが、誰だって働いてみるまで職場の雰囲気はわからないもの。自分を必要以上に責めなくてもいいでしょう。
また、下記のように自分以外に原因があって馴染めないケースもあります。
- 予想以上に体育会系の職場で、自分の性格に合わない
- 同じ部署は年上ばかりで同世代の人がいない
- 社員同士の仲が悪く職場の雰囲気が常にピリピリしている
- 社内に派閥がある
職場ごとに雰囲気は違いますし、人間関係同様、相性の良し悪しがあります。馴染めないと感じてもあまり落ち込まず「単に合わないだけ」と割り切るのも大切なことです。
コラム:職場に馴染むまでに平均3ヶ月かかる?
dodaが2018年に行った調査によると、転職後に不安を感じていた人が、職場に溶け込めたと感じるまでには平均3ヶ月かかったことがわかりました。
「初日~1ヶ月」が24.2%、「1ヶ月~3ヶ月」が29.1%、「3ヶ月~半年」が22.5%で、4分の3以上の人が、入社から半年以内に職場に溶け込めたと感じていることになります。
なお、転職後に不安を感じていた項目に関して、88.7%の人が「人間関係がうまくいくか」、82.3%の人が「職場(社風)に馴染めるか」に関して不安を感じていると答えました。
ほとんどの人が新しい職場に馴染めるかどうかを不安に思っていることになりますが、そのうち時間が解決してくれると割り切ってしまうのも良いでしょう。
職場に馴染めない人に共通する7つの特徴
職場の環境は悪くないのに居心地の悪さを感じ「なにか自分に問題があるのでは…」と感じている人もいるでしょう。
一般的に、職場に馴染めない人にありがちな特徴は、以下の7つ。一度、普段の言動を振り返り、改善できる点があればトライしてみてください。
- 挨拶をしない、話を聞かないなど、コミュニケーションに消極的
- 場にふさわしくない言動をとる(空気を読めていない)
- 他人にどう思われているかを気にするあまり神経質になっている
- 人によって態度を変える
- 他の人を手伝わない
- 仕事の飲み込みが極端に遅い
- 納期を守らないなどマイペースすぎる
職場に溶け込むには、まずはきちんとルールを守って仕事を覚えつつ、積極的に挨拶をするなど友好的な態度でいることが大切です。
期限を守ったり、報告を欠かさないように気をつけたりすることはもちろん、指示されたやり方にあまり賛同できないとしても「郷に入っては郷に従え」。最初から反論するのではなく、一通り覚えるまでは受け入れるようにしましょう。
ただ、周囲の顔色を伺い明るく振る舞うばかりでは、職場で過ごすのが息苦しくなってしまうことも。きちんと挨拶や連絡をしていても、人によっては歩み寄ってくれないこともあり得ます。
そういった場合は無理に仲良くしようとせず、一定の距離を置いてもいいと割り切って考えると、肩の力を抜いて接しやすくなります。
状況別|職場に馴染めない際の対処法
「気にしなくてもいい」と頭では理解していても、そううまくはいかないという方も多いでしょう。
ここでは、職場に馴染めない場合の対処法を、具体的なケースに分けて紹介していきます。
入社・転職したばかりの場合
その会社に入ったばかりであれば、まずは自分からすすんで挨拶したり話しかけたりしましょう。
新しい環境に慣れるには時間が必要で、周囲も自分もお互い手探りの状態です。謙虚な姿勢で接していれば、次第に周囲も歩み寄ってくれるでしょう。
「新人」のうちは、わからないことを質問するだけでも十分です。疑問点は遠慮せずに積極的に質問しましょう。
また、仕事が思ったようにできずに、自分が会社に合っていないと感じることがあるかもしれません。そのようなときは同期や同年代の社員と自分を比べるよりも、その日できたことをノートにまとめるなど、プラスの方向に考えを切り替えましょう。そうして過ごしているうちに、いつの間にか職場にも仕事にも慣れているはずです。
周りが年下・年上ばかりの場合
同年代がいないために会話に困って馴染めない場合は、ジェネレーションギャップを逆手に取って話題を考えてみても良いでしょう。無理に共通点を探すのではなく、世代が違うからこその話題でコミュニケーションをとる方法です。
例えば平均年齢が40代の会社に新卒で入社したといった場合には、親の話を引き合いに出したり、雑談で「◯◯さんのときは今とどう違いましたか?」と聞いてみたりすると、スムーズに話せる可能性があります。
とくに年齢が離れている年上の社員は、自分のちょっとした注意であなたを萎縮させてしまわないか神経質になっている可能性もあります。仕事の進め方などを積極的に質問して頼るようにしましょう。
一方、年下ばかりの職場では、周囲が話しかけやすくなるように、率先して仕事のサポートをすることを心がけましょう。
年上だからと尊大な態度をとるのは禁物です。社会人経験が長くても、新しい職場では一番後輩。年下の社員に質問などで頼りつつ、経験を生かして知見を共有するスタンスで接することをおすすめします。
話題やタイミングがわからない場合
職場の人との接点が少なく、話しかける内容やタイミングがわからず「馴染めない」と感じている場合、無理に会話をしようとせず、まずはその人のことを観察してみましょう。
どんな業務を担当しているのか、何が好きなのか、どんな社員と仲が良いのかなど、少しでも情報があると話しかけるきっかけがつかめるようになります。
社内に派閥がある場合
職場に派閥があって馴染めない場合、あくまで中立的な立場を貫くことをおすすめします。どのグループに対しても聞き役に徹して同調も否定もせず、何か発言を求められても曖昧にかわすようにしましょう。
一部の人の肩を持つような振る舞いをしてしまうと、人間関係の思わぬトラブルに巻き込まれるかもしれません。ときには毅然とした態度で、一定の距離感を保つようにしましょう。
どうしてもつらいなら異動希望・転職もあり
職場に溶け込むための努力をしているにもかかわらず、馴染めなくて精神的につらい場合は、異動や転職でその職場から離れることを考えてもいいでしょう。
労働政策研究・研修機構の調査によると、33歳までの若手社員が正社員として就職した最初の職場を辞めた理由のうち「人間関係がよくなかったため」の割合は約25%。4人に1人が人間関係が原因で仕事を変えています。
※参考:
労働政策研究・研修機構「第2回若年者の能力開発と職場への定着に関する調査」
職場に馴染もうとする努力は大切ですが、心身に支障をきたすようであれば、我慢し続ける必要はありません。
▼異動希望について詳しく