自己紹介からよくある質問と回答例まで 初めての英語面接対策ガイド

外資系企業の英語面接にまつわるマナー事前準備・練習方法を時系列でステップごとに解説します。

質問対策では、自己紹介やよくある質問の回答例文採用面接官への逆質問などを紹介。ダウンロードして使える、企業調査と質問回答の書き込みシートも用意しています。

企業が英語面接を行う理由とは?

企業が英語面接を行うのは、次の2つを持ってるのかを見極めるためです。

  • 業務で使う英語力
  • 周りと意思疎通ができる英語力

英語面接で、流暢な英語を話す必要はありません。採用面接官には「業務をこなす上で必要な英語力があるのか」「相手の言うことを理解し、自分の考えをきちんと伝えられる英語力があるのか」が伝われば、それで問題ありません。

もしも言いたいことが伝わらなかった場合は、ゆっくりと話す、別の言葉や表現を使う、要点を単語や熟語で言うといったような試みをするといいでしょう。

面接で一番重要なことは、英語力ではなく「話す内容の良さ」。質問に対してよりよい答えを返すために、しっかりと事前に準備対策することが大切です。

英語での面接のマナーと心得を知ろう

外資系での英語面接でいい印象を与えるには、次の4点に注意しましょう。

【英語面接で気をつけるポイント】・アイコンタクトをとる/・堂々とする/・適当な受け答えをしない/・自主性があることをアピールする

アイコンタクトをとる

欧米でのアイコンタクトは非常に重要なコミュニケーションの手段です。採用面接官の目を見て話すことで「自分や話の内容に自信がある」「相手に集中をして敬意を払っている」といったことを伝えられます。

採用面接官が1名の場合は、常に目を見て話をしましょう

採用担当者が2名以上の場合は、採用面接官全員にそれぞれ視線を均等に移してアイコンタクトをとります。自分が話を聞いている時は、話している採用面接官の目を見ればOKです。

堂々とする

英語面接では、微笑みや上品さ、礼儀正しさに加えて、正しい姿勢と堂々とした立ち振る舞いが好まれます

低姿勢でペコペコするのは厳禁。また、不用意に相槌を打つのはイエスマンだと思われるので避けましょう。

なお、握手を求められた時は、しっかりと握り返すのがマナーです。

適当な受け答えをしない

どんな些細な質問であっても、適当に答えるのはNG。的外れな回答になったり、話全体の辻褄が合わなくなったりするからです。

採用担当者の話がわからない場合や聞き取れない場合は、もう一度話してもらうようにお願いをしましょう。それでもわからなければそのままにはせず、単語の意味を教えてもらったり、単語の綴りを書いてもらっても問題ありません。

質問に対する答えがすぐに出ない場合は、後日改めて回答を伝えると言えばOK。下記の例文のようにいつまでに、どのような手段(Eメール・電話)で返答するかを答えましょう。

〈答えがすぐに出ないときの回答例〉

I’d like to form an answer with specific numbers to this question.
Would you mind if I send you an email to answer this question by the end of today?
このご質問に対しては、具体的な数字を挙げて答えたいと存じます。
Eメールで本日中に返答させていただく形でよろしいでしょうか?

自主性があることをアピールする

外資系企業では、細かい指示を出さなくても自己管理や自主的行動ができる人材や、イニシアティブを取る人材リーダーシップのある人材が求められている傾向にあります。

そのため、質問の回答では自主性があることをアピールしましょう

例えば、自分の強みに関する質問には「同僚が困難に陥った時に助ける」「時間管理の質問には業務を最大限効率化して自己管理をしている」など、自主性が伝わるエピソードを盛り込むと、良い印象を与えることができます。

〈回答例〉

Q. How do you manage your time?
時間の管理をどのようにしていますか?

A. I prioritize my tasks by importance and urgency to maximize efficiency.
効率の最大化をするために、重要性と緊急性を考慮して各業務の優先順位度を決めます。

外資系企業での英語面接の対策準備と流れ

英語面接では、しっかりと対策準備をすることによって点を稼ぐことが可能です。

「しっかり予習している」「勉強家で伸び代がある」「信頼感がある」といったような加点評価を得ると、同じ応募先企業で英語面接を受けるライバルに勝てる確率が上がります。

そのために自分にできる限りの対策をして、後悔をしないように準備をすることが大切です。時系列に沿って5つの対策準備を解説していきます

【英語面接の対策準備 5つのステップ】1.企業に関する情報収集/2.服装や身だしなみの準備/3.自己紹介とよくある質問の対策/4.英語面接の自主練習/5.英語ネイティブとロールプレイ

対策準備1|企業に関する情報収集

まずは、英語面接を受ける企業応募するポジション所属部署採用面接官などの情報収集を行います。

下記の情報源をもとに、リサーチを行いましょう。

  • 転職エージェント

    ※企業の内部事情、所属部署、採用面接官を知っている可能性あり
     あれば、社風、服装、ライバル情報も

  • 企業の公式サイトやSNS
  • 職務記述書(ジョブ・ディスクリプション)
  • 業界ニュースサイト・雑誌・新聞など
  • 採用面接官のSNSページ

    ※多くの外国人が「LinkedIn」に個人の経歴や出身大学などを掲載している

企業調査の書き込みシートはこちら

各項目に関する情報収集を行う際のポイントについて、くわしく解説します。

企業と応募ポジションに関するリサーチ

応募用の履歴書や職務経歴書を作成した際に、企業、所属部署、ポジションについては既にある程度はリサーチをしているかと思います。

そのため、面接対策では「そのポジションが企業内でどのような役割を果たすのか」「自分がその役職でその部署、企業、顧客、業者などに対してどのように貢献できるか」など、さらに深堀りするように情報を収集します

加えて、製品サービス、コラボ・買収合併・拠点拡大閉鎖などの情報もリサーチしておきます。社風や服装などは、公式の企業サイトやSNSからチェックします。

ついでに、面接会場までの行き方や所用時間、身だしなみの最終チェックができる近くのビルやカフェなどのトイレの場所も調べておくと良いでしょう。

採用面接官の経歴などをチェック

採用面接官の経歴、実績、出身大学などの情報は、転職エージェントや採用面接官本人のSNSからチェックしましょう。

採用面接官の出身大学や仕事の実績といった話題は、面接時の話の種になります。人間は自分に興味があることや共通の話題に好感を持つため、良い雰囲気で面接が進む可能性があります。

他の候補者について聞いてみる

人材紹介会社経由で、同じエージェントが複数の候補者を推薦している場合、同じ応募先企業の選考に進んでいる候補者(ライバル)の情報を知ることができる可能性があります。エージェントは共有して問題のない情報であれば提供してくれるので、尋ねてみると良いでしょう。

実際の面接時ではその情報をもとに、自分にはあってライバルにはない経験や実績を伝えたり、逆に自分に足りない部分をどのように補えるか説明したりすることができます。

キーワードや注意必須の英単語を書き出す

企業が使う業界用語、企業用語、製品サービス・ブランド名称の英語はチェックしておきます。同じ英語でも国によって、単語の意味が異なる場合があるので注意が必要です。

例えば、Chemistという英単語の場合、イギリスでは「薬剤師」や「ドラッグストア」、アメリカでは「化学者」を指します。

英語面接では、応募企業の本社一番大きな営業拠点がある国の英単語を使うようにしましょう。職務記述書(ジョブ・ディスクリプション)や、企業サイトに記載されている英語を確認するのが確実です。

対策準備2|服装や身だしなみの準備

英語面接で自分を知ってもらえる時間は30分か、長くて1時間程度。採用面接官は短時間で応募者を見極めなければならないため、見た目も評価のひとつになります。そのため、面接当日の身だしなみは、頭からつま先の細部に至るまで整えましょう

とはいえ、容姿端麗であったり、高級品を身につけたりする必要はありません。清潔で、健康的で、細部にまで気を使い、堂々としているといった好印象を与えられればOKです。

面接時の服装

面接時の服装は、上品で落ち着いた雰囲気の、体にフィットするスーツを選びましょう。

女性は同じ布地で上下が揃ったスーツでなくても、ジャケットさえ着用していれば問題ないです。

なお、転職エージェントを使っている場合は、服装について事前に相談するのがおすすめです。

カバンと持ち物

面接に持っていくカバンは、清潔で形が崩れていないものにしましょう。色合いは、黒や茶色などスーツと靴に合うものを選びます。

当日の持ち物は、以下のとおりです。

  • 英文レジュメ(2通)
    自分用と相手が会議室に持ってくるのを忘れた時用。真新しいクリアファイルに一通ずつ入れておく。
  • 黒ボールペン、3色ボールペン+シャープペン(各1本ずつ)
    派手ではなく、安っぽくないもの。小さめのペンケースに入れておく。
  • 手帳またはノート
    上品で、安っぽくないもの。
  • タブレット(オプショナル)
    デザイナーなどクリエイティブ系の職種の場合は必須。ポートフォリオや作品を見たいと言われた時に、その場で見せられる。

身だしなみ

面接での身だしなみは、「清潔感」と「ナチュラル感」を心がけるといいでしょう。

面接中に髪の毛を触るのは不潔な行為なので、崩れにくい髪型がおすすめ顔はおでこや耳を出して露出度を上げると、清潔感がアップします。髪が目にかかっていると、自信なさげで暗いイメージになるのでNGです。

髪色は地毛か、派手に見えないナチュラルなカラーリングに留めましょう。パーマはナチュラルなウェーブ程度なら問題ありません。地毛がカーリーヘアの場合は、そのままでOKです。

男性の場合

男性の場合、清潔感のある短髪が無難です。ひげは綺麗に剃っておきましょう

ロングヘアや口髭・顎髭の好感度に関しては、企業や個人によって意見が二分しているのでリスクは避けたほうがいいためです。

女性の場合

女性の場合、ロングヘアでまとまりにくい場合は1つに結んでおきましょう。崩れにくいショートヘアも清潔感があります

化粧はナチュラルにします。爪は磨くだけか、淡いピンクの健康的な印象のマニキュアがおすすめです。アクセサリーは最低限で、派手ではないもの。香水は控えめにします。

コラム:身だしなみはプロに頼るのもおすすめ

身だしなみを整えるのが苦手だったり、コンプレックスがあったりする場合は、プロのネイリストやヘアメイクアーティストなどに頼るという手段があります。その分、質問の回答準備にエネルギーを費やせるので一石二鳥です。

サロンで爪を磨いて周りの皮膚を整えてもらえば、清潔で綺麗な手に早変わり。顔はナチュラルな粉を叩いて眉毛を整えてもらうだけで、健康的な顔色になったり、ニキビ跡が隠れたり、凛とした顔つきになったりします。髪も前髪を整えるだけで、印象がかなり変わります。

欧米の管理職層などは、男女問わず面接や大事な商談の前にスタイリストやヘアメイクアーティストを活用している人も。身だしなみを整えるだけではなく、自分に自信が持てるといった効果も生み出してくれるからです。

これからの人生がかかっている面接では多少の時間やお金は惜しまずに、しっかりと準備をすることをおすすめします。

対策準備3|自己紹介とよくある質問の対策

「対策準備1」で行った企業調査、職務記述書、自分の英文レジュメや性格、将来の希望などをベースに、自己紹介とよくある質問の答えを考えていきます

答えを考えるコツは、文章ではなく要点を箇条書きにすること。文章にして全文覚えるのはほぼ不可能です。さらに、重要なことを言い忘れてしまう可能性もあるからです。

また、実際の面接では想定外の質問も多々出てきます。自然に答えが出てくるようにするためにも、暗記するのではなく、要点のみ押さえておくようにしましょう

具体的な挨拶例、自己紹介例、質問例、回答例文とその書き方は、5章の「英語面接の自己紹介とよくある質問例・回答例文」で解説しています。

対策準備4|英語面接の自主練習

想定される質問に対する回答を書き出したら、次は英語面接の自主練習です。繰り返し行うことによって、自信がつき、落ち着いて面接に望むことができるようになります。

面接相手として、ビジネス雑誌の表紙にあるような大きい顔写真などを使用するのがおすすめ。複数の採用面接官がいることも想定して、目線を移す練習も合わせて行うと良いでしょう。

ある程度うまく話せるようになったら、面接時の入室から退出まで実際にロールプレイを行い、ビデオで撮影。後でビデオを観て、気になる点があれば改善します。

対策準備5|英語ネイディブとロールプレイ

自主練習の成果にある程度納得をしたら、次は英語のネイティブスピーカーと英語面接のロールプレイを行いましょう

質問例は事前に相手に渡し、それに従って実施してもらいます。どのような質問がきても、落ち着いて回答できるようにするため、独自の質問を用意してもらうのもおすすめです。

英語ネイティブとのロールプレイ終了後には、注意してもらった点を個人練習します。再度ロールプレイを行う際には、注意された部分が改善されたかを見てもらうと良いでしょう。

〈チェックしてもらうポイント〉

項目

ポイント

英語

  • 英語の表現が英語ネイティブにとって不自然ではないか
  • ビジネスで使う英語になっているか

回答

  • 的外れではない答えを返しているか

自主性

  • 自主性があるような印象を受けたか

アイコンタクト

  • 目を見て会話をしているか

身だしなみ

  • 清潔感があるか

立ち居振る舞い

  • 入手から退出まで、微笑んで、堂々としているか
  • 椅子は勧められてから座ったか
  • カバンの置き方が雑になっていないか など

理想的な相手や設定

ロールプレイの理想の相手は、部下を持った経験のある人

部下を持った経験のある人は、上司としての立場や気持ちがわかって、自身の直属の部下を雇うために採用面接官を担当したことがある人がほとんど。そのため、ロールプレイでいいアドバイスをしてくれる可能性が高いからです。

できれば企業の本社や最大拠点がある国出身の人や、採用面接官と同じ国出身の人が望ましいでしょう。

また、採用面接官が複数の場合も多々あるので、1人の場合と2人以上の場合の両方のロールプレイを行うのがベスト。1人しか相手がいない場合は、相手の隣にビジネス雑誌の顔写真などを設置し、採用面接官が複数人いることを想定して視線を移す練習をします。

なお、できれば服装や持ち物は当日と同じものを使うと、面接当日のイメージがわきます。歩いて入室する場面から退室まで、一通りの流れを練習をしておきましょう。

オンラインでのロールプレイを行う場合の注意

面接練習は対面で行うのが理想ですが、難しい場合はオンライン英会話サービスなどを利用しましょう

オンラインによる英語面接では、次の点に注意をします。

  • 時差
    ⇒面接は現地時間で設定をお願いする。サマータイムにも注意。
  • 機材
    ⇒ネット接続は良好か。綺麗に映像が映るか。声が割れたり雑音が入りすぎたりしないか。
  • 照明
    ⇒顔に影ができたり、暗く見えたりしないか。
  • 背景
    ⇒背景がスッキリしているか。(ごちゃごちゃと物があると、相手の気が散る要因になる)

英語面接開始時のマナーと挨拶

ここでは、英語面接当日の入室時の具体的な立ち居振る舞いや、挨拶の例文を解説していきます。

入室時の立ち居振る舞い

面接は受付担当者にあった瞬間から始まるため、応募先の企業の建物に入る前に、身だしなみを再チェックしましょう。

到着は面接開始時刻の5分前くらいがちょうどいいでしょう。早すぎると先方にとってはやや迷惑になります。遅刻は厳禁です。

面接室へはスタッフに案内されて、座って待っているように言われる場合がほとんどです。

採用面接官が入室した際に、まずは握手を求められる場合が多いです。その際、座ったままはNG。席から立ち上がり、採用面接官の目を見ながらしっかりと握手をしましょう

挨拶をした後は椅子には勝手に座らず、採用面接官に勧められてから着席します。

入室時の挨拶例

英語面接の入室時の挨拶例は、以下のとおりです。会えて光栄であることや、面接に対するお礼を述べます。

〈例〉

Hi, my name is Rei Suzuki.
Pleased to meet you.
Thank you for giving me the opportunity to talk to you today.

※「I am 名前 苗字.」はフォーマルではないので、こちらの方が無難

鈴木れいと申します。
お会いできて光栄です。
本日は面接の機会をくださってありがとうございます。

英語面接の自己紹介とよくある質問例・回答例文

英語面接の質問には、応募ポジションに最大限関連付けて答えることが重要です。そうすると、採用面接官はあなたが入社後にその仕事をしているイメージがわきやすくなります。

なお、どんな質問をされても、答えは長くても2分でまとめましょう

よくある質問とその回答例について、くわしく解説します。

質問回答の書き込みシートはこちら

自己紹介

英語面接の始めに、自己紹介を必ず求められます

自己紹介は第一印象を決めるため、次の順番でしっかりとストーリーを構築すると良いでしょう。

  1. 応募するポジションと関連する過去や現在の業務
    ※職務記述書に書いてあることと、自分がやっていることを結びつける
  2. 職務経験まとめと主な実績
    ※あるなら数字で語れる実績を盛り込む
  3. 応募した仕事への熱意や意気込み、またはそのポジションで自分が貢献できる理由

〈例〉

Q. Tell me about yourself.
自己紹介をお願いします。

Q. Describe yourself.
自己紹介をお願いします。

質問例と回答例

Q. Tell me about yourself.
自己紹介をお願いします。

A. I’ve been working as a web developer for five years at XX company.
At my current job, I developed more than 20 corporate websites for global companies.
I believe my experience will allow me to be a great asset to your newly established global development team.

ウェブ開発者としてXX社で5年間働いています。
グローバル系企業のウェブサイトを20以上開発しました。
この経験が、御社の新設するグローバル開発チームに貢献できると信じています。

志望動機

志望動機の質問をされたら、次のようなことを中心に答えましょう。

  • 自分がその企業のどこに魅力を感じているか
  • 募集されているポジションと自分がどのようにマッチしているか。
  • 企業やポジションの職務に対して、過去の経歴をどのように活かせるか。

企業やポジションについてしっかりとリサーチしていれば、採用面接官のツボをつくことが可能です。答えによっては「よく調べている」と感動してもらえ、好印象につながります。

〈例〉

Q. Why would you like to work for us?
なぜ弊社で働きたいのですか?

Q. What interests you about this position?
(このポジションのどこに惹かれましたか?)

質問例と回答例

Q. Why would you like to work for us?
なぜ弊社で働きたいのですか?

A. I’ve been a loyal user of your e-commerce website for 7 years.
I’m consistently impressed by the cutting edge technology and user-friendly features.
I’m confident that my technical abilities and experience as a loyal user contribute to the further success of this company.

御社のEコマースサイトを7年愛用して、贔屓にしています。
最先端の技術とユーザーに寄り添ったサイトのあり方には頻繁に関心させられています。
私の技術と愛用者としての経験を活かして、御社のさらなる発展に貢献できるのではないかと自負しています。

転職理由

転職理由は、ポジティブなストーリーに作り上げることがポイントです。自分のスキルを応募する仕事に結び付けて答えましょう。

現在の仕事について触れる場合は、職場、同僚から学び、感謝をしていることを伝えます。

今回の転職は「慎重によく考えた上での決断である」と理解してもらうことが重要です。

〈例〉

Q. What was the reason for leaving your last job?
前職を辞めたのはどうしてですか?

Q. Why are you leaving your current job?
どうして今の仕事を辞めようとしているのですか?

質問例と回答例

Q. What was the reason for leaving your last job?
前職を辞めたのはどうしてですか?

A. I’ve enjoyed my role at XX firm and really appreciated learning a lot from my colleagues. I’d like to expand my pharmaceutical research skills.
I’m looking for an opportunity that doesn’t exist at my current firm.

XX社での仕事は充実していて、同僚から多くを学べたことを本当に感謝しています。
薬剤研究の技術を伸ばしたいと思っています。
現在働く会社でその機会がないため、できる会社を探しています。

将来の展望

将来の展望については、ほぼ必ず質問されます。企業側は、社内で長期的にどのように活躍してくれるか、貢献してくれるかをこの質問で見極めます。

質問に答える際には「仕事に関して身につけたいスキル」「達成したい目標」「担当したいプロジェクト」といった、キャリアに関する具体的な目標を説明しましょう

〈例〉

Q. What do you want to be doing in your career five years from now?
5年後にどのような仕事に取り組んでいたいですか?

Q. Why did you choose your particular career path?
なぜこの方面のキャリアを選んだのですか?

Q. What kind of role are you seeking?
どのような業務をしたいですか?

Q. What are your goals for the future?
将来的な目標は何ですか?

質問例と回答例

Q. What do you want to be doing in your career five years from now?
5年後にどのような仕事に取り組んでいたいですか?

A. In the next 5 years, I’d like to lead a department.
I’ve always enjoyed leadership in my career.
It is one of my core career goals.

5年後には、部署を統括する立場になりたいです。
私はこれまでずっと、職務でリーダーシップを発揮することを楽しんできました。
部署の統括する立場になることは、私のキャリアの中心的な目標の一つです。

長所と短所

長所を聞かれたら、長所となるポイントを一言で表し、その理由を答えます職務に関連する強みをアピールしましょう。

短所を聞かれたら、短所となるポイントを一言で表し、その解決策をポジティブな印象になるように答えます。スキル、習慣、性格についての話題が無難ですが、仕事関連の事例があればベストです。

〈例〉

Q. What is your strength?
あなたの強みは何ですか?

Q. What is your weakness?
あなたの弱みは何ですか?

質問例と回答例

Q. What is your strength?
あなたの強みは何ですか?

A. My strength is a passion to learn and implement the latest technology.
A few weeks ago, I’m obsessed with the latest version of XX application.
The day after it was released, I started pushing the configuration of what it could do.
I’m confident that my passion and abilities would contribute to the further success of this company.

強みは最新技術を学び、それをどう活用するかを探求する情熱があることです。
数週間前、XXアプリケーションの最新バージョンに夢中になっていました。
リリースされた翌日から、なにができるのか探求を始めました。
この情熱と能力は、御社のさらなる成功に貢献できるものと自負しています。

Q. What is your weakness?
あなたの弱みは何ですか?

A. I’m not familiar with XX Servers.
I am currently taking an online course to spend time learning and growing.

弱みはXXサーバーに詳しくないことです。
現在、オンラインでコースを取って、勉強に励んでいます。

仕事観・価値観

仕事の取り組み方や職場での振る舞い方個人の価値観を知るために、採用面接官はさまざまな言い回しで質問をしてきます。

企業の理念、社風、ポジションの特性や役割を念頭に置きながら、自分の仕事観や価値観を答えます。過去の自分の実績を挙げて答えると、採用面接官も入社後の姿をイメージしやすくなるでしょう。

〈例〉

Q. What does teamwork mean to you?
あなたにとって、チームワークとは何ですか?

Q. How do you define success?
あなたにとって、成功とは何ですか?

Q. How do you manage your time?
時間の管理をどのようにしていますか?

Q. What is your greatest accomplishment?
過去に達成した最大のことは何ですか?

質問例と回答例

Q. What is your greatest accomplishment?
あなたの過去最大の成果は何ですか?

A. My greatest achievement was winning the President Award.
I’ve increased sales by over 70% in two years.

社長賞をいただいたことです。
2年間で売り上げを70%以上伸ばしました。

コンピテンシー面接の質問例と回答手法

コンピテンシー面接とは、過去に起こった問題や困難な状況にどのように対処したかを聞かれる面接です。問題解決の能力、柔軟性、リーダーシップといったさまざまな側面を評価されて、本質を見極められます。

〈例〉

Q. Can you describe a time when you worked under pressure?
プレッシャー下で仕事をした時の例をあげて当時の状況を説明してください。

Q. Describe a time when you had to persuade a colleague or manager.
同僚や上司を説得しなければならなかった時の状況を説明してください。

Q. Provide an example of a time you successfully handled conflict within the workplace.
職場で対立した時の具体例をあげて、状況を説明してください。

Q. Describe a difficult situation you resolved at work.
仕事で困難な状況を解決した例をあげて、状況を説明してください。

Q. Give me an example of when you had to support others in a team.
他の人をサポートしなくてはいけなかった時の具体例をあげて、状況を説明してください。

コンピテンシー面接に対する回答は「状況(Situation)⇒任務(Task)⇒行動(Action)⇒結果(Result)」の流れでまとめる、STARメソッドという手法を使って組み立てるのがおすすめ。

この考え方を覚えておけば、異なる言い回しで質問されても臨機応変に対応でき、論理的にわかりやすく説明することが可能です。

STARメソッドと回答例

コンピテンシー面接での質問と、その回答例をSTARメソッドに沿って解説していきます

〈質問〉

Q. Describe a difficult situation you resolved at work.
(仕事で困難な状況を解決した例をあげて、状況を説明してください。)

Q. Give me an example of when you had to support others in a team.
(他の人をサポートしなくてはいけなかった時の具体例をあげて、状況を説明してください。

Situation(状況)

まずはどのような状況だったかを5W1H(どのようなことが、いつ・どこで・どのような関係者に、なぜ起こったか)で説明します。

〈回答例〉

At XX agency, there was a client who was unsatisfied with the results of the advertising campaign which my colleague had proposed.
So they wanted to end the contract with us.

XXエージェンシーにおいて、私の同僚が提案した広告キャンペーンの結果に顧客が不満を抱きました
そのため、契約を解消したいという意向が伝えられました。

Task(任務)

次に自分の役割を説明します。

〈回答例〉

I took over the account in order to improve the campaign as well as the relationship with our client.

広告キャンペーンと顧客関係の改善をするために、私がその顧客担当となりました。

Action(行動)

次に、起こった課題に対して自分がとった行動を説明します。

〈回答例〉

I instantly met with the client and proposed a new advertising campaign.

私は直ぐに顧客に会いに行き、新たな広告キャンペーンを提案しました。

Result(結果)

最後に課題解決のために行動した「結果」を説明します。

〈回答例〉

The new campaign increased our client’s sales by 42%.
They increased their advertising budget 300% and became our biggest client.

新たな広告キャンペーンは顧客の売り上げを42%増加させました。
顧客は広告予算を3倍に増やして、会社で一番大口の顧客となりました。

その他の質問

よくある質問の他に、下記のような事務的な質問をされることもあります。予想される質問をもとに、事前に答えを考えておくと良いでしょう。

〈例〉

Q. Are you willing to relocate?
転勤は可能ですか?

Q. When can you start working with us?
いつから働けますか?

Q. How much salary do you expect?
給料の希望はどのくらいですか?

その他、職務や専門スキルに特化した質問をされる可能性が高いので、事前に予想される質問と答えを自分で考えておきましょう。例えば、プログラマーであれば「今後興味がある言語や技術」、財務担当であれば「経費削減の成功事例」について質問される可能性があります。

なお、転職エージェント経由で応募した場合は、給与に関する質問はありません。報酬の交渉は自分ではなくエージェントが行うためです。

英語面接で採用面接官への逆質問フレーズ例

採用面接官への逆質問は、1~5件を目安にするといいでしょう。ただし、面接中に疑問が解消されることもあるので、事前に少なくとも5件は用意しておくと安心です。

また、単に自分が知りたいことだけではなく、会社やポジションへの関心の高さを示す質問をするのがおすすめです。

逆質問の質問例

Q. What are the next steps in the interview process?
(今後の採用プロセスはどのような流れですか?

Q. When should I expect to hear back from you?
合否のお返事はいつ頃いただけますか?

Q. Have I answered all your questions?
私は全ての質問に答えたでしょうか?

Q. What is a typical career path for someone in this role?
典型的な昇進経路を教えていただけますか?

Q. Do you offer professional training for employees?
社員向けのトレーニングはありますか?

英語面接終了時のマナーと挨拶

「面接は終了」と言われても、最後まで気を抜かずにしっかりと対応をします。

ここでは、英語面接が終了し、退室するときのマナーと挨拶例を紹介します。

退室時の立ち居振る舞い

採用面接官は面接の終わりを告げると、テーブルの上を片付けて席から立ち上がります。それと同時にテーブルを片付けて、採用面接官に続いて立ち上がりましょう

最後に一言、別れの挨拶をします。握手を求められた場合は、採用面接官の目を見ながらしっかりと握手をしましょう

退室後の誘導は、企業によって変わります。スタッフや採用面接官自身が受付を出るところまで誘導してくれるので、後に続けば問題ありません。

採用面接官と別れても、建物を出るまでが面接。誰かに最後まで態度を見られているかもしれないので、速やかに堂々とにこやかに立ち去ります。ホーっと息をつく、肩を落とす、すぐにスマートフォンを取り出すといった行為はNGです。

退室時の挨拶例

面接終了時の挨拶で、必ず言うべきことは下記の3つです。

  1. 面接をしてくれたことに対する感謝
  2. その他の情報が必要になったら用意する旨 
  3. また再会したい旨 

(2)は、選考にまつわる検討材料をもれなく渡すことができるという意思表示を意味します。(3)では再び会いたい、すなわち「採用されたい」という思いを伝えましょう。

〈例〉

It was my pleasure meeting with you.
Please let me know if you have any further questions.
I look forward to seeing you soon.

お会いできて光栄でした。
何かご質問が後で出てきたら、ご連絡いただければ幸いです。
またお会いできますことを、楽しみにしています。

英語面接後のお礼メールの書き方

英語面接が終わったら、お礼メールを必ず送ります当日中、遅くとも翌日の午前中までに送信するのがベストです。

【英語面接のお礼メールの書き方】1.件名(お礼 - ポジション名)※自分のメールアドレスと表示名が姓名でない場合は姓名も追記/2.挨拶/3.お礼/4.自分の素質・貢献/5.次のステップ/6.連絡先※自分の姓名、メールアドレス、電話番号。あれば、ビジネス用ウェブサイト、LinkedInも追記|※自分のメールアドレスと表示名が姓名でない場合、件名に姓名も追記する※ビジネス用ウェブサイトやLinkedInを持っていれば、連絡先に追記してもOK

転職エージェント経由の英語面接の場合は必要ありません。エージェントにお礼と状況を伝えます。

英語面接のお礼メール例文

差出人:Rei Suzuki
件名:Thank you – Account Manager Interview

Dear Mr. Smith,

Thank you for taking the time to interview me this morning.

I enjoyed our conversation about the Sales Manager position and appreciated learning more about how the role works. The way the sales and marketing teams work together sounds ideal for reaching goals and optimizing performance.

The Sales Manager position sounds like a rewarding role, especially given the opportunities for leadership.  I believe my five years of experience leading sales representatives would make me an excellent candidate for this position.

I look forward to hearing feedback as soon as you have any updates and would like to continue discussing the opportunity with you at that point.
Please don’t hesitate to contact me if you need any additional information in the meantime.

Best regards,

Rei Suzuki
rei.suzuki@email.com
000-1111-2222

書き込みシートを活用して面接対策を進めよう

英語面接前にするべき準備について、ひと通り理解できたら実際に取り掛かります。

まずは以下のシートをダウンロードし、この記事を再び読み返しながら対策準備のステップを実行してみましょう

英文履歴書などの書類上では、そのポジションにふさわしい人物だと評価されているため、英語面接まで進み、会社に招かれています。

希望する会社の入社まで、あと少しです。しっかりと準備対策をして、是非新しい人生を掴んでくださいね。

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