これだけ読めば安心!回答例文も 転職の面接で聞かれる質問53本ノック
転職の面接ではどんな質問をされるのでしょうか?
自己紹介や退職理由など、必ず聞かれる7つの質問と回答例を紹介します。
またそれ以外にも、よく聞かれる46個の質問と回答例も網羅。この記事だけで53問の質問対策ができます。
転職の面接で必ず聞かれる7つの質問
転職の面接で聞かれる質問は、大きく7つのテーマに分かれます。順番が多少前後することはあるものの、主に下記のような流れで進むと考えて良いでしょう。
実際の面接では、7つの質問を出発点に、その回答内容をさらに掘り下げるような関連質問がいくつか続くのが一般的です。
例えば「現職での業務内容について教えてください」という質問に回答したあと、続けて「その中で心がけていることはありますか?」「これまでどんな失敗・挫折の経験がありましたか?」などと聞かれるイメージです。
こうした関連質問のすべてを予測し、回答を準備することは現実的ではありません。
しかし、7つの質問はいわば、すべての関連質問の「軸」になるもの。よって、7つの質問の回答を考える中で、自分の職歴や強み、転職で叶えたいことなどを整理・言語化さえしておけば、たとえ面接当日にどんな質問をされたとしても、その場で回答を組み立てることができるはずです。
それでは、転職の面接で必ず聞かれる7つの質問と回答例を確認していきましょう。
▼転職の面接で必ず聞かれる7つの質問
1.自己紹介をお願いします。
実際の面接ではこう聞かれる!
- 自己紹介もかねて、簡単な職歴のご説明をお願いします。
- 自己PRもかねて、簡単な自己紹介をお願いします。
- 簡単な自己紹介と、当社を志望した理由を教えてください。
転職の面接ではまず、自己紹介から始まります。「名前→職歴の説明→締めの挨拶」の順で話しましょう。
場合によっては、自己PRや志望動機をあわせて求められるケースも。その際は「名前→職歴の説明→自己PR(志望動機)」で答えるなど、聞かれ方に応じてカスタマイズします。
ただし、自己PRや志望動機は後から改めて聞かれる可能性もあるため、すべてを丁寧に伝えるのではなく、あくまで簡潔にまとめましょう。
◎回答例
◯◯と申します。本日はお時間をいただき、ありがとうございます。
現職の◯◯株式会社は調理味噌や納豆などの大豆製品を扱う食品メーカーで、新卒で入社して以来6年間、主に営業の仕事をしてまいりました。
具体的には、得意先の卸会社に対するルートセールス、自社商品の紹介、プロモーションや販促活動の企画提案といった内容です。
また、直近の2年間ではチームマネジャーとして、4名のマネジメントも経験しています。
御社はクライアントごとに味付けや加工方法を変えるなど、とことんクライアントのニーズに寄り添うスタンスを大切にされているとの記載を拝見し、これまでクライアントのニーズをつかむために多くのヒアリングや調査、社内での議論などを行ってきた経験が活かせるものと考え、志望いたしました。
本日は、どうぞよろしくお願いいたします。
回答のポイント
- 基本は「名前→職歴の説明→締めの挨拶」
- 聞かれ方によって自己PRや志望動機をあわせて答える
- 話す長さは1分程度!長くても2分以内
面接官は自己紹介を通して「わかりやすく端的に話せるか」「自社に合う人柄か」「自然なコミュニケーションができるか」などをチェックしています。
第一印象に関わる大切な質問なので、端的に話すことはもちろん、明るい表情やはっきりとした大きな声なども意識しましょう。
下記の記事では「転職回数が多い場合」「未経験で転職する場合」など、状況別の自己紹介の回答例を10個紹介しています。
人柄やプライベートについて聞かれることも
自己紹介に関連する質問として「長所・短所を教えてください」など、さらにパーソナルな内容について質問をされることもあります。
下記のリンクから人柄・仕事観に関連する質問と回答例をチェックし、仕事における自分の行動・考え方の特徴を言語化しておきましょう。
また、自己紹介ではアイスブレイクを兼ねて「趣味はありますか?」といったプライベートに関連する質問をされることも。こちらもあわせて確認しておきましょう。
2.退職理由(転職理由)を教えてください。
実際の面接ではこう聞かれる!
- 今回、どうして転職を検討しているのですか?
- 退職を考えたきっかけや理由を教えてください。
退職理由(転職理由)は面接の序盤で聞かれることが多いでしょう。まずは「転職によって叶えたいこと」を一言で伝え、その実現のために前職(現職)でもできる限りの努力をしたことを、当時の状況をふまえて説明します。
◎回答例
年次に関係なく提案できるような環境で働きたいと思い、転職を検討しております。
現職では重役以外誰も発言しない定例会議や、そのための資料作成や調整業務が多く、フラットな立場での意見交換や効果的なアクションが不足していると感じることがあります。会議の進め方や頻度について、改善策を何度か上司に掛け合いましたが、その度に「ウチはそういう会社だから」と言われてしまい、取り合ってもらえませんでした。
こうしたことから、より良い組織づくりや自分自身の成長のためには、年次に関係なく発言しやすい環境が大切だと感じ、転職を検討しました。
回答のポイント
- 前職への不平不満ではなく、転職によって叶えたいことをメインに話す
- その実現のために前職(現職)でもできる限りの努力をしたことを伝える
- 嘘はつかない
面接官は退職理由を聞くことで「自社も同じ理由で辞めてしまわないか」「仕事に対するスタンスが甘くないか」などをチェックしています。
嘘をつく必要はありませんが、現職への不平不満や他責的な発言は避け、前向きな意欲を伝えましょう。
下記の記事では人間関係や体調不良など、8つの退職理由別に回答例とポイントを解説しています。
また、未経験職種・業界へ転職する場合や短期での離職になる場合などでは、その理由や「転職活動の軸」について、さらに詳しく聞かれることも。回答方法は下記のリンク先で解説しています。
3.志望動機を教えてください。
実際の面接ではこう聞かれる!
- 当社にご応募いただいた理由を教えてください。
- 当社のどんな部分に魅力を感じていますか?
志望動機は、退職理由(転職理由)に続いて聞かれることが多いでしょう。まずは結論として、応募先のどこに惹かれたのかを一言で伝えた上で、惹かれた背景や理由を自分の職歴や価値観と絡めながら答えます。
◎回答例
御社のとことんお客様のニーズに寄り添うスタンスに魅力を感じております。
御社はクライアントごとに商品の味付けや加工方法を変えるなど、営業に限らず企画や生産も一丸となったサービスを提供されていると認識しております。
このような顧客第一主義を掲げることで、ただ製品の魅力を一方的に伝え押し売りするのではなく、「本当にいいもの」として心から満足していただくことで、クライアントと長く良好な関係を築けるものと考えております。
私自身もこれまで営業職として、対話を重視した丁寧でこまめなヒアリングを実施したり、昨今の消費者のニーズを分析した独自資料を共有したりと、お客様のニーズに寄り添うことを大切にしてきたことから、これまでの経験を活かしながらよりお客様の本質的な課題解決に挑戦できるものと思い、志望いたしました。
回答のポイント
- 応募先企業ならではの強み・特徴を伝える
- 惹かれた背景・理由を職歴や価値観と絡めて語る
- 話す長さは1分~3分以内で
面接官はまず、志望動機の内容から「自社に興味を持ってくれているか」「きちんと企業研究できているか」という、志望度の高さを確かめています。
同業他社でも成立してしまうようなありきたりな内容にならないよう、情報収集をしっかり行い、応募先企業ならではの強み・特徴を押さえておきましょう。
また、応募者の興味・関心が、募集しているポジションや任せようとしている仕事内容とマッチしているかも、あわせてチェックされています。
応募先の企業やポジションで何が求められているのかをきちんと理解した上で、まさにそこに惹かれている点を強調して伝えることも大切です。
職種・業界別の志望動機の例文は、下記のリンク先からチェックしてください。
▼志望動機の例文
場合によっては、志望動機に関連して「経営理念に対する印象は?」「当社の弱みは?」といった質問をされる場合も。下記のリンク先にある回答例を参考に、企業研究をしっかりやっておきましょう。
▼あわせてチェック!
4.経験やスキルについて伺います。
実際の面接ではこう聞かれる!
- ◯◯のご経験はありますか?。
- △△のご経験について詳しく教えてください。
- □□とは具体的に、何をされているのですか?
面接の中盤では、これまでの経験や培ったスキル・知識などについて深掘りされます。こうした質問は一問一答で終わらず、答えた内容について掘り下げるような質問をされることが一般的です。
よって、一つの質問に対して経緯や背景、成果などをすべて話してしまうのではなく、会話のラリーが続くことを前提に、聞かれたことに対して簡潔に答えるようにしましょう。
◎回答例
――ECサイト改善プロジェクトとは、どのようなプロジェクトですか?
自社のECサイトのディレクトリ構造を整理・改善したプロジェクトです。リリースから8年たっていたサイトなのですが、お客様からのご要望や時代のニーズに合わせてページや機能を拡張し続けた結果、サイトのディレクトリ構造が複雑になり、使い勝手が悪く、開発にも余計な負荷がかかる状態でした。
その改善を目的としたプロジェクトだったのですが、私はプロジェクトリーダーとして、プロジェクトの目的・方針の策定からリリースまでのチームマネジメントやディレクションを担当しました。
――チームマネジメントとは、具体的にどのようなことをしたのですか?
計画通りにプロジェクトが進行するよう、主にスケジュールの管理や調整を行ったり、エンジニア、デザイナーなど8人のメンバーへの指示出しを行ったりしておりました。
︙
(続く)
回答のポイント
- 聞かれたことに端的かつ具体的に答える
- 成果や培ったスキル・知識などは、応募先と関連するものをアピールする
面接官は業務経験やスキル・知識などについて深く掘り下げることで、それらが「自社の業務に活かせるのか」「募集ポジションとマッチしているか」などを確かめています。
事前に提出している職務経歴書の内容をもとに質問されることが一般的です。何を聞かれても答えられるよう、これまでの業務や成果、苦労したポイントやその改善策などについて、面接前に改めて棚卸し(自己分析)を行い、言語化しておくことが大切です。
「注力したこととその成果」「失敗・挫折経験とそれを乗り越えた方法」など、経験・スキルに関連する質問と回答例は下記のリンク先でまとめています。
▼あわせてチェック!
5.キャリアプランについて伺います。
実際の面接ではこう聞かれる!
- ご入社された場合、どのようなことをしていきたいですか?
- 当社でどのようなキャリアを積んでいきたいですか?
- 10年後はどうなっていたいですか?
面接では過去の職歴だけではなく、今後何をしていきたいのかといった、未来のキャリアプランについてもよく聞かれます。
まずは結論として今後チャレンジしたいことや将来の展望などを伝えたあと、そう考えたきっかけや理由、熱意を伝えましょう。
◎回答例
まずはチームリーダーを目指し、ゆくゆくはマネジメントを担える人材になりたいと考えております。
と言いますのも、現職ではチームリーダーとして3人の後輩を指導しておりますが、後輩が成果を上げたときや彼らの成長を感じられたときは、自分自身の目標を達成できたとき以上の喜びややりがいを感じるからです。
それだけではなく、指導という行為によって自分自身がよりスキルアップし、より良い仕事を生み出せている実感もあります。
やりがいを感じながら自分自身も成長できる、そんなマネジメント職に大変魅力を感じておりますし、そうした形で組織に貢献していきたいと考えております。
回答のポイント
- まずは結論として、応募先で実現できる将来像を語る
- その上で、そう考えたきっかけや背景、思いを語る
面接官はキャリアプランを聞くことで「双方のニーズにミスマッチがないか」「自分自身のキャリアについてきちんと考えられているか」などを確認しています。よって、キャリアプランの内容は応募先で実現できることを伝えましょう。
例えばマネージャー候補の採用面接で「プレーヤーとして専門性を高めていきたい」などと言ってしまうのはNG。あまりにも志望先の企業やポジションとかけ離れた実現不可能なことを伝えてしまうと、ミスマッチと判断されてしまうからです。
自己分析で自身のキャリアプランを整理するだけでなく、それが応募先で実現できるのか、企業研究もしっかり行う必要があります。
下記の記事では、キャリアプランの考え方や職種別の回答例を紹介しています。
また「今後身につけたいスキル」や「入社後にやりたいこと」など、キャリアプランに関連する質問・回答例は下記のリンク先で紹介しています。
6.雇用条件を確認します。
実際の面接ではこう聞かれる!
- 転勤の可能性がありますが、大丈夫ですか?
- ご希望の年収額などはございますか?
- いつ頃ご入社いただけそうですか?
転職の面接では、雇用条件・労働条件のすり合わせも行われます。基本的には応募先企業の要望や規定に従う意思を示しつつ、聞かれた内容に対して端的に答えれば問題ありません。
◎回答例
――ご希望の年収額などはございますか?
基本的には御社の規定に従いますが、今の年収である600万円か同等以上いただけますと幸いです。
回答のポイント
- 基本的には応募先の要望や規定に従う意思を示す
- 一般的な回答でない場合は、理由や根拠をあわせて答える
面接官は雇用条件や労働条件のすり合わせを行うことで、入社後のミスマッチや短期離職を防ごうとしています。
例えば、全国転勤が必須の応募先企業で「家族がいるので転勤は難しいです」などと言ってしまうと、その時点で不採用が決まってしまうことも。
応募前に募集要項をしっかり読み込み、自分の希望に合わない条件がないか、ある場合は妥協できそうなのか、よく考えておきましょう。
下記のリンク先では、希望年収や残業の可否など、雇用条件に関連する質問・回答例をまとめています。
転職活動の状況について聞かれることも
面接では雇用条件のほかに、転職活動の状況についてくわしく聞かれることもあります。
他社の選考状況や入社可能時期など、よくある質問と回答例については下記のリンクからチェックしてください。
7.何か質問はありますか?(逆質問)
実際の面接ではこう聞かれる!
- 何かご質問はございますか?
- 業務内容についてご不明点はありますか?
面接の終盤では必ず「何か質問はありますか?」といった、いわゆる逆質問の時間が設けられます。
質問は最低でも3つは用意しましょう。質問内容は、面接官のポジションや立場に合わせ、相手が答えやすい内容にするのが鉄則です。
また、面接官が回答した内容に「ありがとうございます。次の質問ですが…」などとすぐに話題を切り替えるのはNG。「そうなんですね。今お話のあった◯◯についてですが、もう少し具体的に伺えますか?」など、きちんとリアクションしつつ、場合によっては面接官の回答をさらに掘り下げて質問するのがスマートな対応です。
聞きたいことをすべて聞き終えたら「伺いたかったことは以上です。ご丁寧にありがとうございました」などと言って終わらせます。
◎逆質問の例
- (面接官が人事の場合)「若手でも活躍しやすい」と伺いましたが、具体的にどのような取り組みをされているのでしょうか。
- (面接官が現場社員の場合)今回募集されているルート営業では、1人あたり何件のお客様を、どのようにフォローされているのでしょうか?
- (面接官が役員の場合)御社の理念は●●ですが、理念を体現する上で◯◯様が一番大切になさっていることは何ですか?
回答のポイント
- 面接官のポジションや立場によって質問を変える
- 質問は最低でも3つは用意する
- 一問一答ではなく、回答をさらに掘り下げるような質問をする
逆質問の目的は第一に、応募者にとって自分自身が働く上での疑問点を解消し、入社後のミスマッチを防ぐことにあります。一方、面接官にとっては応募者が自社について十分に理解できているかを確かめ、志望度の高さを見極める時間でもあります。
応募先企業やポジションについてよく調べ、気になったことを積極的に質問しましょう。
また、給料や残業時間といった待遇についての質問ばかりするのはNG。面接官に「待遇ばかり気にしていて、仕事に対する意欲が低そう」といった印象を与えてしまいます。そうした内容は面接官から希望を聞かれた場合や、内定後に話すようにしましょう。
下記の記事では、一次・二次・最終面接といった面接のフェーズ別に、おすすめの逆質問を紹介しています。
▼あわせてチェック!
コラム:話すことに苦手意識がある…
面接は「初対面の面接官から見られ、合否を判断される場」のため、緊張してうまく話せない人は少なくありません。
下記の記事では、すぐに実践できる面接での話し方のコツを紹介しています。面接で話すことに苦手意識がある方は、ぜひチェックしてみてください。
また、下記の記事ではあがり症改善のプロの方に、面接で緊張する原因とすぐにできる改善策について聞きました。
以上が転職の面接で必ず聞かれる7つの質問です。これから先は、7つの質問に関連する質問と回答例をそれぞれ紹介します。
時間のある方は、あわせてチェックしておくとより万全な面接対策ができるでしょう。
退職理由(転職理由)に関連する質問
ここでは、退職理由(転職理由)に関連する質問・回答例を紹介します。
なぜこの業界での転職を希望したのですか?
異業界の企業に応募した場合、聞かれる可能性の高い質問です。前職の経験と絡め、なぜ未経験の業種を選んだのか、説得力のある理由を答えましょう。
◎回答例(病院の受付・事務から家電業界の営業職に転職する場合)
前職では病院で受付業務を担当しており、仕事を通して目の前にいる人の役に立つ喜びや、人と接することの楽しさを感じるようになりました。さらにお客様に寄り添って商品やサービスを提案できる仕事をしたいと思ったのが、販売職に挑戦したいと思った理由です。なかでも家電製品はお客様の生活と密接に関わるものですので、特に介在価値が高いと思い、家電業界への転職を決意しました。
回答のポイント
- 業界に興味を持った理由は、前職の経験と絡めるのが効果的
- 「安定しているから」など、受け身な内容は避ける
なぜ未経験の職種にチャレンジしようと思ったのでしょうか?
未経験職種に応募する場合によく聞かれる質問です。
「もし仕事で嫌なことがあったら『向いていないのでは…』と考えて辞めてしまうのでは?」と思われないよう、ポジティブさや謙虚さが伝わる内容にしましょう。
◎回答例
前職での営業サポートの仕事を通じて、会社の売上にもっと直接的に関わりたい、お客様の課題解決のために自ら提案できるようになりたいと感じたからです。
これまでの主な業務内容は、資料作成やアポ取り、細かな電話・メール連絡でした。日々の業務の中で、営業職の同僚が課題解決のための提案やチーム戦略の設定などを行う姿を見て、私自身も大きな裁量で働けるような仕事がしたいと考えるようになり、このたび未経験職種へのチャレンジを決意しました。
回答のポイント
- 前職への不満ではなく、ポジティブな内容を伝える
- 応募職種にどうして惹かれたのかもあわせて伝える
今の会社に入ってまだ半年ですが、もう転職を考えているのはなぜですか?
在籍期間が短い場合、聞かれる可能性がある質問です。
「またすぐに辞めてしまわないか」と思われないためには、やむを得ない退職だと納得してもらえる言い方をするのが大切。退職理由に対して自分ができる限りの対応をしたことを伝え、会社側にも落ち度があったと思ってもらえるようにしましょう。
◎回答例
現在の勤務先には、3年半経験していた事務職を希望して入社したのですが、実際の配属は営業部でした。まずは営業として新規顧客の開拓に努め、目標件数を達成した上で上司に配置換えを願い出たものの、異動は叶っていない状況です。
営業を続けることも考えましたが、やはり人をサポートする事務職としてキャリアを積んでいきたいと考え、退職を決意しました。
回答のポイント
- 伝える内容は、1.退職を意識するようになったきっかけ→2.改善に向けた自分の行動→3.退職を決意した理由の3つ
- 不満や愚痴を言うのはNG
転職先を選ぶ上で重視するポイントを教えてください。
何を実現するために転職活動をしているのか、転職先に求めているポイントを答えましょう。
退職理由や志望動機との関連性を意識すると、転職活動に一貫性があると伝わります。給与や残業時間など、条件面を挙げるのは減点対象になりやすいので、避けたほうがいいでしょう。
◎回答例
お客様第一の風土であることです。営業職として商品をより多く売ることはもちろん大切ですが、本当にいいものだと満足してご購入いただくこと無しには、お客様と長く良好な関係を築いていけないと考えております。ですので、何よりもお客様第一の風土であるかどうかを重視しております。
回答のポイント
- 伝える内容は、1.転職活動の軸→2.応募先の企業を志望した理由の2つ
- 退職理由や志望動機との関連性を意識する
- 給与や残業時間など、待遇面には触れない
志望動機に関連する質問
ここでは、志望動機に関連する質問・回答例を紹介します。
当社の経営理念・クレドについてどう思いますか?
経営理念は企業の存在意義ともいえる、非常に本質的なもの。その部分をきちんと理解し、共感していることを伝えなければ、志望度が低いと評価されてしまいます。経営理念のどこに惹かれたのかに加え、どうして惹かれたのかという理由や背景もあわせて伝えましょう。
◎回答例
御社の3つの経営理念のうち「顧客にとことん寄り添う」という考え方に対して特に魅力を感じております。そうした経営理念のもと、御社の営業部では技術者に依存しない対応力を掲げ「お客様の課題を自分事として解決に導く」ことを大切にしていると伺い、考え方に共感いたしました。
前職では専門知識が求められる対応は技術者に引き継ぐフローだったため、お客様の課題解決に時間がかかり歯がゆい思いをした経験がありました。そうした経験もあり、顧客に寄り添い自走することを良しとする点に強く惹かれています。
回答のポイント
- 経営理念の「どこ」に惹かれたのかをまず伝える
- 加えて「どうして」惹かれたのかを経験をもとに伝える
当社の商品やサービスに対してどのような印象を持っていますか?
企業分析や業界理解がどの程度できているのかを問われる質問です。企業の特徴や魅力を端的に述べた上で、根拠や理由を伝えましょう。好き・嫌いなど主観的な思いではなく、客観的な意見を伝えたほうが、企業への理解の深さを伝えられます。
◎回答例
コストパフォーマンスの高い商品をお客様に提供するために、徹底的なコストカットに取り組まれている印象です。新聞の折込み広告やCMなどの販促を控え、その分価格を下げることでお客様の一番のニーズである「安くて良い商品」を提供することを貫いている姿勢にとても感銘を受けております
回答のポイント
- 伝える内容は、1.結論→2.その根拠や理由の2つ
- 思い込みによる主観的な表現は避け、客観的な意見を述べる
当社の弱みはどこだと思いますか?
業界や競合他社の動向に対して、応募先の会社が遅れをとっているポイントを見つけ、回答するようにしましょう。見当違いなことを言ったり、「わかりません」と言ったりするのはマイナス印象につながってしまうので、きちんとした下調べが必要です。
◎回答例
リピーターのお客様が数多くいると感じている一方で、新規顧客の獲得がやや弱いと感じています。価格を抑えるため販促費を最小限に抑えることには感銘を受けておりますが、SNSをうまく活用すれば、費用を抑えたままで御社の魅力に気づいていない層にもリーチできるのではないかと考えています。
回答のポイント
- 伝える内容は、1.応募先の会社の弱み→2.それを改善するための方法の2つ
- 根拠があれば、正直な意見を伝えてOK
- 応募先の会社が上場企業の場合は、決算資料に課題が書かれていることも
経験・スキルに関連する質問
ここでは、経験・スキルに関連する質問・回答例を紹介します。
自己PRをお聞かせください。
自己PRでは、応募者のスキルや経験、それを自社で活かせるかどうかが見られています。仕事をする上での強みのうち、応募先の企業や職種との関連性が高いアピールポイントを選んで伝えましょう。
はじめにアピールポイントを一言で述べ、その後に根拠となるエピソードを話すと、分かりやすい説明になります。
◎回答例
現職の大豆製品メーカーでは、提案力を強みに営業職を6年間務めてきました。
私はこれまで、取引先である小売店や飲食店のお客様とやり取りするなかで、密度の濃い情報共有を徹底してまいりました。
具体的には、昨今の消費者の食に関するニーズや動向、他店舗での販売実績などの根拠を提示することはもちろん、実生活での利用シーンや美味しいレシピの提案などを行いました。
こうした独自情報を提供して実際に「売れる」イメージを持っていただくことで、信頼関係を構築してまいりました。
そのような丁寧な提案を重ねた結果、直近の3年間は連続して年間目標に対する150%以上の業績をあげることができました。
このように、お客様と信頼関係を築くためにさまざまな提案を行ってきた経験は、御社でも活かすことができるものと考えております。
回答のポイント
- 伝える内容は1.アピールポイント(結論)→2.根拠となるエピソード→3.応募先の企業でどう活かせるのかの3つ
- 長さは1分程度(およそ300字)が理想
- 数字を盛り込むと実績や成果が具体的に伝わる
▼職種・アピールポイント別の例文13種
今までの仕事のなかで、最も力を入れたこととその成果について教えてください。
これまでの経験のうち、特にアピールできるプロジェクトや取り組みについて話しましょう。直面した課題とその解決方法・成果もあわせて述べると、課題解決力のアピールにもつながります。
成果は数値で表すのが理想ですが、難しい場合は「お客様に◯◯という言葉をいただけた」といった、定性的な表現でもかまいません。
◎回答例
最も力を入れたのは、21年度の新卒採用です。21年度は新型コロナウイルスの影響で対面での説明会や面接ができなかったため、いかにして学生の志望意欲を高められるかが課題でした。
そこで、オンラインイベントを企画・実施し、学生と社員のコミュニケーションが取れる場を設けました。主体的に参加できるようビデオ会議システムの投票機能を活用したり、録画配信型の説明会も行ったりと工夫をこらした結果、目標採用数を早期に達成しました。短い期間のなかで確実に成果が出せる方法を検討し、スムーズに実施できたことが奏功したと考えております。
回答のポイント
- 伝える内容は、1.最も力を入れたこと→2.どのような課題があったのか→3.どう工夫して乗り越えたのか→4.どのくらい成果が出たのかの4つ
- 直面した課題についても伝えると、成果が際立つ
- 成果や実績は数字で表すのが理想
今までの仕事のなかで、最も大きい失敗はどのようなものでしたか?
これまでの経験のうち、特にアピールできるプロジェクトや取り組みについて話しましょう。直面した課題とその解決方法・成果もあわせて述べると、課題解決力のアピールにもつながります。
成果は数値で表すのが理想ですが、難しい場合は「お客様に◯◯という言葉をいただけた」といった、定性的な表現でもかまいません。
失敗談を通して伝えたいのは、失敗や挫折経験をどう克服したのか、そこから何を学んだのかという点です。話す内容によっては仕事に臨む姿勢や経験値のアピールにもなるので、自分の成長過程が伝わる失敗エピソードを探しておきましょう。
◎回答例
初めてのクライアントとの仕事で、それまでの経験値から「おそらく求められているのはこういうことだろう」という思い込みに基づいて、企画を提案してしまったことがありました。
それが先方の意図とは異なり、再度プランを練り直すことになったため、丁寧なヒアリングを怠ったことを深く反省しました。
それ以来、どんな仕事に取り組むときも「求められているのは何なのか」を明確にすることから始め、目的をきちんと見定めた上で仕事を進めていく習慣が身に付きました。現在では企画段階からクライアントと同じ方向を見ることができるようになり、企画内容に大きな修正が入ることも少なくなったと実感しております。
回答のポイント
- 伝える内容は、1.失敗経験の概要→2.失敗した理由→3.どう克服し、何を学んだのかの3つ
- お酒の失敗など、モラルに欠ける話はしない
▼「失敗談」の例文5選
会社から与えられていた目標はどのようなものでしたか?
これまでの業務における役割や対応範囲、スキルのレベルを知るための質問です。応募先との相性を正しく認識してもらうために、できるだけ具体的に答えましょう。
◎回答例
前職では直近ですと、四半期ごとに売り上げ400万円の達成と、新入社員2名の育成・サポートを目標として掲げておりました。
回答のポイント
- 具体的かつ簡潔に伝えるの3つ
- 定量的な評価軸がある場合、必ず数字を伝える
これまでの経験のなかで、当社で活かせるスキルについて聞かせてください。
単なる自己PRにせず、応募先の企業や職種にあったスキルを選んで伝えることが大切です。
まずは活かせるスキルを一言で述べた後、そのスキルに関するエピソードを話します。最後に、応募先の企業で活かせる理由を伝えましょう。
◎回答例
お客様の潜在的なご要望を引き出す力です。
家電量販店の販売員として経験を積むなかで、製品知識のないお客様への商品提案を数多く担当してまいりました。こうした場合、商品の特徴を説明してお客様にご判断いただくのが一般的ですが、私はライフスタイルや生活リズムを伺って最適な商品を提案するという手法をとっております。
丁寧にヒアリングすることで、お客様ご自身が気づいていなかったニーズを引き出し、最終的に心から満足できる商品をご購入いただけていると感じています。
御社の営業職は新規開拓をメインにされていると伺っておりますので、「何を選べばいいのか分からない」といったお客様に対して、こうしたご要望を引き出す力を役立てられると考えております。
回答のポイント
- 伝える内容は、1.活かせるスキル→2.スキルに関するエピソード→3.応募先の企業で活かせる理由の3つ
- 応募先の企業や職種に合った内容を選ぶ
部下のマネジメント経験はありますか?
具体的なエピソードを盛り込み、マネジメント業務を遂行する上で意識したことを、簡潔に伝えましょう。
マネジメント経験とは、課長や部長・プロジェクトリーダーとしてチームを率いていた経験を指すのが一般的。このような経験がない場合は、新人の指導経験などを伝えてもかまいません。
◎回答例
地方で開催するグルメイベントのプロジェクトリーダーを務めた経験があります。
プロジェクト実施期間の8カ月間、毎日10分程度のミーティングで各メンバーの仕事の進捗、全体スケジュールの確認を行い、タスクの分配や方向性の修正を常にスピード感をもって行ってきました。
3人という少ないプロジェクトメンバーではあったのですが、イベントは目標来場者数の110%を達成し、チームで社内MVPを受賞することもできました
回答のポイント
- 伝える内容は、、1.マネジメント経験の有無→2.マネジメントする上での工夫→3.実績や周囲からの評価の3つ
- 新人の指導経験などを伝えてもOK
▼マネジメント経験とは?
英語を使って仕事をした経験はありますか?
募集要項にビジネスレベルの英語力が必要だと書いてある場合は、特に聞かれる可能性が高い質問です。
経験がある場合、具体的にどのような場面で使用していたのかを伝え、経験がない場合は、どの程度の英語力があるのかを伝えましょう。TOEICなどを受けている場合は、その点数を伝えるのもおすすめです。
※アピールできるTOEICスコアについて→履歴書に書いてアピールになるTOEICスコア
◎回答例
経験がある場合
はい、現職のチームメンバーは多国籍ですので、メールや会議で英語を使用することがあります。読み書き、ビジネス会話いずれもスムーズに対応できます。
経験がない場合
実際に業務で使った経験はありませんが、ビジネスレベルの会話や読み書きは可能です。
回答のポイント
- どのような場面で英語を使用していたのか、具体的に伝える
- 経験がない場合は、どの程度英語力があるのかを伝える
▼英語面接を受ける方はチェック!
自己研鑽のためにしていることはありますか?
スキルアップのために自主的に取り組んでいることを聞かれた場合、資格取得に向けた勉強や、専門知識を身につけるために取り組んでいることを答えましょう。セミナーへの参加経験や仕事に関する読書など、自己研鑽に関することであればどのような内容でもOKです。
◎回答例
隔週でオンラインの読書会に参加しています。5人程度のグループでお題の書籍を読んだ感想や意見を交換するもので、主に実用書を中心に取り上げています。自分一人で読むだけでは分からなかった気づきを得られるため、本に書いてある情報を効率よく吸収できていると感じています。
回答のポイント
- 伝える内容は、1.取り組んでいること→2.その理由や成果の2つ
- 自己啓発ではなく、スキルを高めるための具体的な取り組みについて話す
転職回数が多いのはなぜですか?
転職回数が多い場合に限り、聞かれる可能性が高い質問です。「採用してもすぐに辞めてしまわないか」という疑念を払拭するには、キャリアに一貫性があることを伝えるのが大切。これまでの転職活動で共通していた軸を見つけ、納得感を与えられるように説明しましょう。
◎回答例
「人を育てる仕事」でキャリアを構築できる職場を求めていたからです。
1社目は、会社が10年は新卒を採用しないと決めたため、後輩指導に携われないと判断して転職を決意しました。2社目では念願が叶い、チームリーダー兼プレーヤーとして部下の育成に注力することができました。部下3名の成績が安定してきたタイミングで、知人から研修担当としての誘いを受けたため、さらなる成長を求めて3社目に転職しました。3社目では新人研修に従事していましたが、次第に中堅社員向けの研修にも関心を持つようになったため、中途採用も研修も経験できる4社目に転職しました。
このように、人を育てる仕事ができる環境や担当業務の幅を求めた結果、転職回数が多くなっています。
回答のポイント
- 伝える内容は、1.転職活動の軸→2.それぞれの会社の転職理由の2つ
- 会社ごとの退職理由を明確に説明する
離職期間には何をしていたのですか?
離職期間がある場合は、その理由についての質問をされる可能性があります。資格の勉強や自己研鑽など、キャリアアップのために取り組んでいたことを伝えると、納得感を与えられます。
◎回答例
簿記2級の勉強です。在職中はなかなか時間が取れませんでしたが、事務職としてのスキルを磨くためには資格取得が大切と考えたため、独学で勉強していました。
回答のポイント
- 資格の勉強や自己研鑽など、キャリアアップにつながる取り組みを答える
- 介護や病気の療養などを理由にやむを得ず離職した場合は、その事情を伝えた上で「現在は業務に支障がない」と説明すればOK
この期間はなぜアルバイトだったのですか?
アルバイトをはじめ、非正規雇用で働いていた期間がある場合、その理由について聞かれることがあります。正直に答えつつ、ネガティブな印象にならないよう気をつけましょう。
◎回答例
直前に勤めていた会社が人手不足により残業が常態化しており、体調を崩して退職し、療養もかねて実家に戻っていたためです。すぐにフルタイムで働くのは難しかったものの、オフィスワークの感覚が鈍らないよう、事務サポートとしてWordやExcelを使った書類作成やデータ管理の仕事をしておりました。
回答のポイント
- ネガティブな内容にならないように注意する
- 今は正社員としての就業意欲があることを伝える
キャリアプランに関連する質問
ここでは、キャリアプランに関連する質問・回答例を紹介します。
新たに身に付けたいスキルはありますか?
主体性や成長意欲があるか、それが自社で実現可能か見極めるための質問です。応募職種・ポジションで求められるスキル・能力に関連する内容を伝えましょう。
◎回答例
マネジメントスキルを伸ばしていきたいと考えております。前職では同じ部署の新入社員2名のメンターとして業務の指導やサポートを行っており、強い組織をつくることにやりがいを感じました。今後はもっと視座を高く持ち、将来的にはマネージャーとして、チーム全体の営業戦略や経営戦略などにも携わりたいと考えております。
回答のポイント
- 応募職種・ポジションに関連する内容を伝える
- どうしてそう考えたのか、理由と背景があるとなおよし
当社に入社したらどのようなことをやりたいですか?
企業研究をした上で、入社後のビジョン、キャリアステップを描けているのか確認するための質問です。応募職種・ポジションで求められていることに沿い、実現可能な内容を具体的に答えます。
◎回答例
将来的にはリードエンジニアになることを目指し、まずは御社のメインサービスであるシェアサイクルのアプリ開発に携わりたいです。まずは誰よりも考え、行動することで、いち早く仕様・設計の理解に努めます。そしてこれまでメインで扱ってきたJavaやSwift、Kotlinなどのスキルをチームに還元しながら、少しずつコードレビューやスケジュール・品質管理の経験も積んでまいりたいと考えております。
回答のポイント
- 求められる職務内容に沿った、実現可能な内容にする
- できるだけ具体的な内容にする
この業界は今後どのようになっていくと思いますか?
業界研究の成果が問われる質問です。結論を一言で述べた上で、そう言える客観的な背景・事実を説明すると、説得力のある内容になるでしょう。
◎回答例(建設業界に転職する場合)
今後の建設業界は、効率化・省力化への対応がますます求められるようになると考えています。この数年で、通信機能を備えた建設機器や建設現場を管理するためのアプリなど、現場と施工管理をつなぐシステムが急速に普及してきました。今後は資料の紙出力や現場に出向いた写真撮影など、非効率な業務にとらわれず、システム導入による効率化を推進していくことが、業界全体の成長のカギになると考えています。
回答のポイント
- 伝える内容は、1.結論→2.客観的な事実→3.自分の意見の3つ
- 何らかの課題を伝えるのが基本。楽観的な意見は減点につながる可能性もある
この仕事で最も重要な資質は何だと思いますか?
職種の経験があるなしを問わず、聞かれる可能性がある質問です。まずどのような資質が重要なのかを一言で述べた上で、そう思う根拠を伝えましょう。
◎回答例(経理職の場合)
正確性とスピードの両立だと考えています。経理は請求書の作成や決算業務など、常に数字を扱う仕事です。間違いは許されませんが、だからといって時間をかけてしまうことも望ましくありません。ショートカットの活用やスピーディーなタイピングを身につけるとともに、常に落ち着いた気持ちで業務に取り組む姿勢が欠かせないと考えています。
回答のポイント
- 伝える内容は1.結論→2.その理由の2つ
- 自分の強みと関連する内容にすると、自己PRにもつながる
雇用条件に関連する質問
ここでは、雇用条件に関連する質問・回答例を紹介します。
希望年収はいくらですか?
希望年収は、現在の年収をベースに伝えるのが一般的です。
現在の年収以上を希望する場合は、業界や職種内での給与水準とあまりにかけ離れた回答は避けるのがベター。水準以上を希望するなら、その理由も合わせて伝えると納得感を与えられます。
◎回答例
基本的には御社の規定に従いますが、今の年収である600万円か同等以上いただけますと幸いです。
回答のポイント
- 現在の年収をベースに伝える
- 水準以上の年収を希望する場合は「◯◯のスキルを活かせるため」など、理由をきちんと伝える
残業や休日出勤は可能ですか?
残業や休日出勤は、現実的にできる範囲の時間や日数を伝えるのが大切です。「できない」と言えばマイナスイメージにつながる反面、背伸びして無理な回答をしても、入社後に自分の首を締めることになります。
親の介護や子どもの送り迎えなど、残業や休日出勤ができない事情がある場合、このタイミングで伝えておくようにしましょう。
◎回答例
時期や状況によって業務量が増えるのは想定しておりますので、現在と同程度の月50~60時間程度までであれば、問題ございません。 休日出勤については、業務の効率化やスケジューリングを意識することで、できるだけ頻度が少なくなるよう工夫したいと考えています。
回答のポイント
- 現実的にできる範囲の量を答える
- できない事情がある場合は、あわせて伝えておく
希望勤務地はありますか?
勤務地に希望がある場合は、正直に伝えてかまいません。希望を伝えた上で、柔軟に対応する姿勢も見せておくと、好印象を与えられます。
◎回答例
希望がある場合 首都圏勤務を希望しておりますが、拠点間移動がございましたら前向きに検討したいと考えています。 希望がない場合 希望勤務地は特にございません。どの拠点に配属されても、精一杯頑張ります。
回答のポイント
- 希望勤務地がある場合は、正直に伝えてOK
- 柔軟に対応する姿勢を見せると好印象
転勤はできますか?
「この質問をされる=転勤できることが採用条件」と考えられるため、「可能です」と答えるのが無難。転勤が難しい場合は、納得感がある理由を伝えるのが大切です。
「自宅から通える範囲なら可能」「◯年後なら可能」など、条件がある場合はあわせて伝えましょう。
◎回答例
転勤が可能な場合 可能です。ぜひ、さまざまな事業所で経験を積んでいきたいと考えております。 転勤が難しい場合 ぜひお引き受けしたい気持ちではあるのですが、両親の介護をしているため、自宅から通勤可能なエリアでの転勤をお願いしたいと考えております。
回答のポイント
- 転勤が前提の会社なら「可能です」と伝えるのが無難
- 転勤が難しい場合は「介護のため」など、納得感のある理由を伝える
転職活動の状況に関連する質問
ここでは、転職活動の状況に関連する質問・回答例を紹介します。
他社の選考状況など、転職活動に関連する質問は、志望度の高さを確認するためのもの。面接官はこれらの質問を通して「本当に転職する気があるのか」「またすぐに辞めるのではないか」という懸念を払拭しようとしています。
正直に回答しつつ、ネガティブな表現にならないよう注意しましょう。
ほかに受けている会社はありますか?
選考状況は、正直に答えて問題ありません。
「○○業界を中心に」「◯◯の経験が積める職場を中心に」など、会社選びの軸を一言付け加えると、一貫性を持って転職活動を行っていることが伝わり好印象です。
◎回答例
前職の営業経験を活かすことができる人材サービスの業界を中心に、御社の他に4社ほど受けております。
回答のポイント
- 選考に進んでいる企業数や企業名は、正直に答えてOK
- 会社選びの軸を一言添えると、転職活動の一貫性が伝わる
▼こんな聞かれ方も!「選考状況」の答え方
当社の志望度はいかがですか?
入社するか迷っているとしても、基本的には第一志望だと伝えてかまいません。ぼかしたい場合は、第一志望群という幅をとった表現にするのがおすすめです。
◎回答例
もちろん、御社が第一志望です。
回答のポイント
- 基本的には「御社が第一志望」と答える
転職活動について、ご家族とお話をしていますか?
内定を出しても、家族の反対によって辞退される可能性がないかを確認するための質問です。
面接前に家族に相談し、「賛成してくれている」と自信を持って伝えられるようにしましょう。
はい、妻と両親には転職活動中であることを伝えています。日頃から理想の働き方や仕事で実現したいことについて話しておりますので、妻・両親ともに賛成してくれています。
回答のポイント
- 面接前に、転職活動をしていることを家族に話しておく
- 賛成してもらっていると明言する
内定が出た場合、いつなら入社できますか?
在職中に転職活動をしている場合は、1~2カ月後を伝えるのが一般的。「今すぐ入社できます」と前のめりに答えるのは、不信感を抱かれかねません。反対に、3カ月以上だとマイナスポイントになってしまう可能性があります。
◎回答例
退職手続きや業務の引き継ぎを鑑みて、内定をいただいてから1~2カ月後には入社可能です。
回答のポイント
- 1~2カ月後と伝えるのが一般的
- 現職の就業規則や雇用契約書を見て、申し出から退職までにどのくらいの期間が必要か把握しておくと「入社予定日までに辞められない」という事態を防げる
人柄・仕事観に関連する質問
ここでは、人柄・仕事観に関連する質問・回答例を紹介します。
人柄・仕事観に関連する質問は、応募先の会社との相性を判断するために聞かれる場合があります。自己分析を十分に行った上で、会社が求める人物像にマッチする回答ができるよう準備しておきましょう。
長所を教えてください。
はじめに結論を一言で述べ、その後に長所を裏付けるエピソードと、応募先の企業でどう活かせるのかを話しましょう。面接官に「採用するメリットがある」と思ってもらえるよう、仕事や企業にマッチする内容を選ぶのが大切です。
◎回答例
私の長所は誰とでも円滑な関係を築ける点です。
いつも仕事で関わる人と良好な人間関係を築くことを心がけており、初対面の方に対しても常に笑顔で接するようにしています。
実際に現在の職場でも社内外問わず、話しかけやすいような雰囲気づくりのため、笑顔で接することはもちろん、レスポンスよく仕事することを心がけてきました。その結果、営業先から「また一緒に仕事がしたい」と主要取引先に選んでいただくという成果に繋がっています。
この長所を活かして、御社でも顧客との信頼関係を築き上げ、新規顧客の獲得を行っていきたいと考えております。
回答のポイント
- 伝える内容は、1.結論→2.長所に関するエピソード→3.どう応募先の企業で活かすかの3つ
- 仕事や企業にマッチする内容を選ぶ
▼短所との言い換え例も!27の例文集
短所を教えてください。
はじめに結論を一言で述べ、その後に短所に関するエピソードと、改善の努力をしていることを伝えましょう。短所を客観的に理解していると感じてもらうことが大切です。
◎回答例
私の短所は心配性な点です。疑問が浮かぶとすぐ周りに確認したくなるという傾向があり、以前の仕事では質問のために先輩社員の時間を多く取ってしまうといった影響が出ていました。
課題だと感じた私は、この短所を改善するために自分なりの結論・意見をまとめてから相談し、質問される側の負担を減らす努力をするようにしています。その結果、以前よりも自分で判断して業務を進められるようになり、質問も週に数回まで削減できるようになりました。短所を完全に克服できるよう、今後も改善を続けたいと考えています。
回答のポイント
- 伝える内容は、1.結論→2.短所に関するエピソード→3.どのように対策しているのかの3つ
- 「ありません」と答えるのはNG
▼すぐに使える14つの短所例文
仕事をする上で、大切にしていることは何ですか?
仕事観が応募先の企業と合っているかを確認するために聞かれる質問です。社風をリサーチした上で、自分と重なる部分を見つけて回答するのがベスト。まずは結論を述べ、その後に理由を伝えましょう。
◎回答例
できるだけ早く行動に移すことを大切にしています。計画を練り込むことはもちろん大切ですが、考え込むあまり行動が遅れると結果は出せません。もちろん素早い行動には多少のリスクがつきものですが、得られた結果から改善行動を繰り返し行うことこそが、目標達成への近道だと考えています。
回答のポイント
- 伝える内容は、1.仕事で大切にしていること→2.その理由の2つ
- 応募先の企業と合う内容を選ぶ
仕事をするなかで、やりがいを感じるのはどんなときですか?
仕事の中でやりがいを感じるシーンと、その理由を簡潔に伝えましょう。企業の風土とマッチし、仕事に対する前向きな姿勢が伝わる内容を話すのが、好印象を与えるコツです。「給料をもらったとき」など、仕事へのスタンスが疑われる可能性のある話は避けましょう。
◎回答例
やりがいを感じるのは、やはり売り上げ目標をクリアしたときです。私は個人的にもお客様第一をモットーにしているため、ときには商品のご購入をおすすめしない場合もあります。それでも売り上げ目標をクリアできたときは、お客様満足度と会社への貢献を両立できているのだと実感できるため、やりがいを感じます。
回答のポイント
- 伝える内容は、1.やりがいを感じるシーン→2.その理由の2つ
- 企業の風土とマッチする内容を選ぶ
周囲からどのような人だと言われていますか?
客観的に見たあなたの強みを知るために聞かれる質問です。職場の人や友人から言われた評価のうち、応募先の企業に合うものを選んで伝えましょう。
◎回答例
周囲からは、行動力があると言われています。以前企画したイベントで、告知期間が十分に取れなかったため、チケットの販売数が目標数に達しないということがありました。 そこで、急遽社内のデザイナーに依頼してビラを作成し、手が空いていたスタッフに配布をお願いしました。結果的に当日券の販売で売り上げを確保することができ、とっさの行動力があると評価していただけるようになりました。
回答のポイント
- 伝える内容は、1.周囲からの評価→2.評価にまつわるエピソードの2つ
- 応募先の企業にマッチする内容を選ぶ
あなたにとって仕事とは何ですか?
「仕事とは?」という質問はかなり抽象的ですが、面接官は応募者に価値観を語らせることで、自社との相性や仕事への意欲を見ようとしています。応募先の経営理念や社風と合った内容を伝えましょう。
◎回答例
私にとって仕事とは「自分の介在価値を少しでも大きくし、貢献すること」です。お客様や同僚からの要望・依頼を、言葉のままに受け取るのではなく「だったらこれも必要かもしれない」と、常に先回りして対応することを大切にしています。こうすることで「いつもいい仕事をしてくれる」と評価をいただいたことも多々ありました。そうした「1を求められたら10で返す」ことこそが、仕事の価値だと考えております。
回答のポイント
-
応募先の経営理念や社風にマッチする内容にする
-
その価値観がつくられた理由や背景もあわせて伝える
苦手な人はいますか?
苦手な人について答えるときは、苦手だと感じる理由を客観的に分析するのが大切です。苦手な人に対してどのように接し、どのような問題解決を行っているのかを説明すると、対応能力をアピールできます。
◎回答例
私は時間にルーズな人が苦手です。
なぜなら、時間管理意識をしっかり持たないと、プロジェクト全体のスケジュールが押してしまうなど、周囲に迷惑をかけることがあるからです。
しかし人にはそれぞれ、その人なりのペースがあると思います。そのため、時間にルーズな人がいた場合は、こまめに連絡を取るようにして進捗を確認しながら、なるべくそれぞれのペースに寄り添えるように心がけています。
お互いの進捗や作業内容をこまめに確認しあうことによって、それを習慣化することができたら、自分も相手もより強い時間管理意識を持てるようになるのではないかと考えております。
回答のポイント
- 伝える内容は、1.結論→2.苦手な理由→3.対応方法の3つ
- 苦手な人を、全面的に悪いと決めつけない
- 「性格が悪い人」など、抽象的な表現はNG
▼5つのタイプ別「苦手な人」例文
ストレスが溜まってきたら、どのように対処しますか?
ストレスへの対処法に関する質問は、仕事が大変なときに体調を崩したり離職したりしないか、耐性を確認する狙いがあります。基本的には普段の業務で意識していることを具体的に説明すれば問題ありませんが、きちんと根本的な課題解決につながっている内容にしましょう。
◎回答例
ストレスの原因となっている課題を書き出し、解決の優先順位をつけるようにしております。課題が解決されないまま次の課題が発生したとき、混乱して処理能力が落ちます。それによって余計に課題が生まれ、さらなる混乱を招くという悪循環こそが、ストレスが溜まる原因だと考えているからです。そういったときこそ冷静になって課題をリスト化することで、状況を客観視でき、効率よく対応できると感じております。
回答のポイント
- 普段の業務の中で意識していることを伝える
- 問題の放置や先送り、責任転嫁など、仕事に悪影響が出る内容はNG
プライベートに関連する質問
ここでは、プライベートに関連する質問・回答例を紹介します。
面接では、雑談を交えてプライベートに関する質問をされる場合もあります。アイスブレイクとしての意味合いが大きいので身構える必要はないものの、ニッチすぎて話が広がらない話題や、政治・宗教に関する話題は避けるのが無難です。
趣味や特技はありますか?
趣味と特技はどちらも、結論とそれにまつわるエピソードを簡潔に伝えるのが基本です。純粋に好きなものは趣味、何かアピールポイントがあるものは特技として考えるのがいいでしょう。
◎回答例
趣味
趣味は読書です。 小説や哲学書からビジネス書までいろいろなジャンルを読んでいます。本を通して、過去や現在の人たちのさまざまな思考や生き方に触れられることが好きな理由です。
得意なことは、早起きです。土日も平日と同様に、目覚ましナシで毎朝6時に起きています。
回答のポイント
- 伝える内容は、1.結論→2.その理由やエピソードの2つ
- 特技はささいなものでもOK
- 長々と語らず、簡潔に話す
▼趣味の例文集・NG例
▼特技の例文16種
最近のニュースについて、関心があるものはありますか?
志望している業界に関連したニュースや、無難な経済・国際関連のニュースについて話すのがおすすめです。まずは選んだニュースの概要を簡単に説明し、その後に関心を持った理由と、ニュースに対する自分の意見を述べましょう。
◎回答例
「キャッシュレス決済」のニュースが気になっています。
東京では、商品を持ち出すだけで決済が完了する店舗が試験段階にあるという報道がありましたが、私の出身でもある長野県などの地方では、まだまだ現金主義的なところが多いのが現状です。
今後は、地方の老舗の食堂や土産屋などの従業員が、スマホやクレジットカードでの決済に慣れていない人の目線に立ちながら、いかにキャッシュレスのメリットを伝えていけるかどうかが普及のカギになると思います。
回答のポイント
- 伝える内容は、1.気になるニュースの概要→2.気になる理由→3.自分の意見の3つ
- 芸能ネタや犯罪に関わるニュースはNG
- 日頃から、企業のプレスリリースや新聞をチェックしておくと回答を準備しやすい
▼「最近のニュース」例文8つ
休日はどのように過ごしていますか?
休日の過ごし方と、簡単なエピソードを伝えましょう。オンとオフの切り替えによるストレス対策ができるかどうかを確認する意味合いもあるので、リフレッシュにつながる内容を答えるのがおすすめです。
◎回答例
毎週土曜日は、学生時代の友人とフットサルを行っています。週末に運動する時間を作って汗を流すことで、心身ともにリフレッシュできております。ときどき地域の小学生にサッカーを教えることもあり、ライフワークになっていると感じています。
回答のポイント
- 伝える内容は、1.休日の過ごし方→2.簡単なエピソードの2つ
- 運動や映画鑑賞、料理などがテッパン
- 「寝るだけ」など健康に不安を抱かれかねない回答や、賭け事など賛否が分かれる回答は避ける
聞かれがちだが、不適切な可能性がある質問
厚生労働省のガイドラインによると、この章で紹介する質問は就職差別につながる恐れがあり、本来聞いてはいけない不適切な質問に該当する可能性があります。
ただし実態として、一部の質問については、認識なく聞いてしまう面接官もいるでしょう。
その際、面接の場であることを考えると「その質問には答えられません」などとストレートに伝えるのも現実的ではありません。万が一聞かれてしまったときのために、念のため回答を準備しておくのが無難でしょう。
結婚後も働きたいと考えていますか?
特定の性別に限定した質問はご法度ですが、採用したら長く働いてもらえるかを確認するために聞かれる可能性もあるのが実情。結婚後も働く意志があることと、パートナーの理解も得ていることを伝えるのが最適解です。
◎回答例
結婚後も、変わらず働きたいと考えています。
現在結婚を前提にお付き合いしているパートナーがおりますが、結婚後もこれまでと同様に働き続けることを理解してくれています。お互い自立しておりますので、家事は分担して家庭と仕事を両立させたいと考えています。
回答のポイント
- 結婚後も働きたいことと、働き方に変化はないことを伝える
- 結婚する予定がない場合は、「予定はありません」と伝えてOK
出産後も働きたいと考えていますか?
20代後半から30代の女性が聞かれる可能性のある質問です。
基本的には正直に答えてかまいませんが、出産後も働く意志があることと、配偶者や親戚による育児のサポート体制があることを伝えるのが理想。回答に困ることがないよう、日頃から家族と相談してことが大切です。
◎回答例
まだ具体的な予定はありませんが、将来的には子育てをしながら仕事も続けていきたいと考えています。
パートナーとは出産などのライフイベントについて頻繁に話し合っており、出産後も子育てと仕事の両立を目指して協力していこうと話しております。また、私の両親が家の近くに住んでいるので、育児の協力体制は整っています。御社に入社後、妊娠出産があったとしても周りの手本になれるよう、育児と仕事を両立させたいと考えています。
回答のポイント
- 正直に伝えてかまわないが、「仕事を続けたい」と回答するのが理想
- 面接前に家族と相談し、回答を用意しておくと安心
尊敬する人はいますか?
尊敬する人を聞かれた場合、偉大な功績を残した有名な人物や誰もが好感の持てる人物を答えると、面接官に悪い印象を持たれるリスクが減ります。両親など身近な人でも問題ありません。
反対に、ヒトラーやスターリンなど、その功績が世間的に良く思われていないような人物を挙げるのは、面接官の心証を悪くする可能性があるので避けましょう。
◎回答例
私の尊敬する人は、元メジャーリーガーのイチロー選手です。
数々の輝かしい功績を残していて、引退した現在でも「生きる伝説」としてたたえられています。
「重圧がかかる選手であることを誇りに思う」という名言を残すほどのプロ意識と、長年にわたって習慣化した努力が尊敬できる部分です。
社会人になるにあたって、イチロー選手のような高いプロ意識は見習うべきだと思っています。
私も努力すること自体を習慣化し、自分にとって最大限のパフォーマンスをつねに発揮できるような人間になりたいと考えています。
- 好感度の高い有名人や身近な人を答えるのが無難
- 政治家・宗教家などは過激な考えの持ち主と疑われるリスクがあるので避ける
▼「尊敬する人」のOK・NG例文
座右の銘を教えてください。
座右の銘とは、日頃から心に留めている言葉や格言のこと。自分の経験や性格に関連したもののうち、企業理念とかけ離れていないものを選ぶようにしましょう。
◎回答例
私はフランスの哲学者ジャン=ジャック・ルソーの「生きるとは呼吸することではない、行動することだ」という言葉を、座右の銘にしています。
なぜなら、自分の好きなことのために行動することは、生きていく上で非常に有意義なことだと学んだ経験があるからです。
私は幼少期、何に対しても意欲がわかず、塾も習い事も長続きしませんでした。
しかし中学生の頃、両親に初めてキャンプに連れていってもらい、そこでのテント設営や食料の確保などを任せてもらったことで、自分の頭で考え能動的に動く楽しさに気づくことができました。
好きなこと・楽しいことのために積極的に活動している今は、毎日がとても充実しています。仕事をする上でも主体性を忘れず、自分から行動を起こす人でありたいです。
回答のポイント
- 伝える内容は、1.座右の銘→2.その言葉を選んだ理由や、関連するエピソードの2つ
- 企業理念と異なる方向性の言葉は選ばない
▼すぐに使える「座右の銘」15種
愛読書はありますか?
はじめに本のタイトルと著者名を伝えた上で、その本を選んだ動機と、得た学びを話しましょう。基本的にはどのような本でもかまいませんが、応募先の業界と関連する本や、自分の強み、経験のアピールにつながる本を選ぶのがおすすめです。
◎回答例
最近読んだものの中で印象に残っているのは、司馬遼太郎の『燃えよ剣』です。
転職活動を始めて将来に迷っていることを父親に相談したところ、薦められたので読みました。
正直、最初はなぜ薦められたのか不思議だったのですが、読み進めるにつれて、自分が日頃どれほど人の意見や情報の多さに惑わされているかに気付かされました。土方歳三の「幕府を守る」ことに対する信念の強さは、情報に溢れた現代を生きる私達こそ見習う必要があると思います。
転職の情報収集を進めるうちに、自分の意思を見失いかけていたことに気づき、自分が本当にやりたいことは何かを考え直すきっかけになりました。
回答のポイント
- 伝える内容は、1.書名・著者名→2.読んだ動機→3.本から得た学びの3つ
- 応募先の業界や自分の経験にマッチするものを選ぶと好印象
- 基本的には、漫画・ライトノベルを避ける
▼編集部のおすすめ25冊はこちら
〈不適切な質問について〉
厚生労働省のガイドラインによると、上記の質問は就職差別につながる恐れがあり、本来聞いてはいけない不適切な質問に該当する可能性があります。
厚生労働省は就職の機会均等を確保するため、応募者の基本的人権を尊重した公正な採用選考を実施するよう、事業主に求めています。
厚生労働省による採用選考に関する指針「公正な採用選考の基本」の中では「応募者の適性・能力とは関係ない事柄で採否を決定しない」ことが基本方針とされており、出生地や家庭環境、宗教や支持政党、思想や生活信条などの内容を履歴書に記入するよう求めたり、面接で質問したりしないよう注意喚起されています。
詳しくは、厚生労働省や労働局のホームページをご確認ください。
※参考:
-
厚生労働省「公正な採用選考の基本」
-
大阪労働局「職業差別につながるおそれのある不適切な質問の例」
マナーや身だしなみもあわせて確認
面接の質問対策はもちろん大切ですが、あわせて確認しておきたいのが当日のマナーや服装・身だしなみ。
いくら受け答えの内容が良くても、基本的なビジネスマナーができていなかったり、身だしなみの第一印象が悪かったりすると、合否に影響が出ることも。
下記の記事もあわせてチェックしておきましょう。
▼面接当日のマナー総まとめ
▼面接での服装・身だしなみ
▼面接当日の持ち物リスト
この記事の執筆者
ライター・編集者
金子 龍介
株式会社クイック
転職Hacks編集部のライター・編集者。面接対策の記事を中心に、転職ノウハウやキャリアに関する記事を手がける。
「人前で話すことが苦手」という自らの課題意識を原動力に、同じように悩む方に向けて、声や表情、伝え方といったコミュニケーションにまつわるテーマにも注力している。