下書きの跡を残さない方法も紹介 履歴書は下書きしていいの?
手書きの履歴書では、見た目のきれいさも採用担当者に好印象を持ってもらうためのポイントになります。履歴書をきれいに書くために、下書きをするか悩む人もいるのではないでしょうか。
この記事では、履歴書に下書きをするメリットと、下書きの跡を残さずきれいに仕上げるための下書き・清書の方法を解説します。
履歴書は下書きしちゃダメ?
下書きしてOK。ただし消し忘れや消し跡には注意
手書きの履歴書を作る際に、下書きしてはいけないということはありません。ただし、下書きを消し忘れたり、消し跡が残ったりすると印象が悪くなってしまうこともあるので、注意が必要です。
忘れずにきれいに消すことができれば、下書きは履歴書をきれいに仕上げるための有効な手段となるでしょう。
失敗したくない、見た目をきれいにしたい人は下書きがおすすめ
履歴書の下書きは「失敗してイチから書き直したくない」「見た目をきれいに仕上げて印象アップにつなげたい」という人には有効です。
特に以下の傾向がある人は、履歴書を下書きするのがおすすめです。
履歴書を下書きするメリット3つ
1)誤字脱字などを防げる
履歴書を書く際に下書きをすることで、誤字脱字などを未然に防ぐことができます。
履歴書を手書きするときに書き間違えてしまっても、修正ペンや修正テープを使うのはNGです。履歴書は採用に関わる重要な書類であるため、見た目も悪くなり、ビジネスマナーに欠ける印象を与えてしまうためです。
また、いつだれが修正したのか分からず、信憑性が損なわれてしまう可能性もあります。
2)文字の大きさや行間を整えられる
下書きは全体のバランスを整えるときにも有効です。
文字の大きさや、文字と文字の間隔、余白を調整することで、見た目の整った読みやすい履歴書に仕上げられます。
3)文章の量や構成を推敲できる
志望動機や自己PRなどの自由記入欄に記載する内容は、事前に下書きをすることで文章量や構成を調整することができます。
下書きは何度でも書き直すことができるので、何度かブラッシュアップして読みやすく、伝わりやすい内容にしましょう。
下書きの跡を残さず仕上げる6つのステップ
履歴書の下書きの跡を残さずに、きれいに仕上げるには、以下の流れで1ステップずつ丁寧に作業するのがおすすめです。
1. 自由記述欄には定規と鉛筆で横線を引いておく
志望動機や自己PRなどの自由記述欄は、書いているうちに文字が斜めになってしまうことがあるため、事前に罫線を引いておきましょう。文章を下書きする際に、罫線に沿ってまっすぐ文字を書くことができます。
罫線を引く時は、定規と鉛筆を使い、行間が均等になるようにまっすぐ引くことが大切です。行間は文字の大きさの1.5倍くらいを目安にしましょう。
なお、清書後は罫線も消す必要があるので、優しく薄く線を引くことがポイントです。
2. 鉛筆で力を入れずに下書きをする
次に、鉛筆を使って力を入れずに下書きをしていきます。
下書きにはHやHBの鉛筆が最適です。2Hなどの硬すぎる鉛筆は筆跡が残りやすく、2Bなどの濃すぎる鉛筆では消したときに黒ずんでしまうことがあります。
下書きをする際は、あとで消しやすいように、あまり力を入れず優しく薄めに書きましょう。下書きだからと気を抜かず、文字の大きさや全体のバランスも考えて丁寧に書くことが、きれいな清書につながります。
コラム:下書きにシャーペン、消せるボールペンは使っていい?
シャーペン
シャーペンを下書きに使用しても問題はありませんが、鉛筆に比べ先が細いため、紙に凸凹の書き跡が残り、清書の際に凸凹部分にボールペンのインクがうまくのらないことがあります。
シャーペンを使う場合は、筆跡が残らないよう、特に注意して優しく下書きをしましょう。
消せるボールペン
消せるボールペンは履歴書の下書きにはおすすめしません。
鉛筆に比べ先が硬いため、筆跡が残りやすく、消す際に力が必要なうえ、きれいに消すことができないためです。
3. ゲルインクボールペンで丁寧に清書する
下書きができたら、ボールペンで丁寧に清書をしてください。清書には黒のゲルインクボールペンが最適。太さは0.5~0.7mmがおすすめです。
清書の前にいらない紙で、ボールペンの書き心地や、下書きの上から書いたときのかすれ具合、下書きを消したときのにじみなどを確認しておくと安心です。
記載内容や全体のバランスは下書きを信じて、清書では一文字一文字を丁寧に書くことだけに集中しましょう。
コラム:清書に油性・水性・消せるボールペンは使える?
油性ボールペン
清書に油性ボールペンを使っても良いですが、下書きを消した際にインクが薄くなりやすいです。ゆっくり優しく下書きを消すよう注意しましょう。
水性ボールペン
水性ボールペンも清書で使用してOKですが、インクが乾きにくく、消しゴムで下書きを消した際ににじみやすいです。インクが乾くまで十分に時間を置くようにしましょう。
消せるボールペン
消せるボールペンは使用しないほうがよいでしょう。誰でも修正ができてしまうので、履歴書の信頼性が損なわれてしまいます。また、熱に弱いため、消しゴムで下書きを消す際やコピーしたときにインクが消えてしまう可能性があります。
4. しっかり乾いたかどうか確認する
履歴書を清書できたら、書いた部分がしっかり乾いているかどうか確認してください。下書きをきれいに消すためには、完全にインクを乾燥させることが大切です。
乾いたかどうかの目安として、清書の上にティッシュを優しく押し当て、ティッシュがインクでにじまなければ大丈夫です。その際、履歴書が汚れないように、ティッシュは優しく押し当てるだけで、こすらないようにしましょう。
5. 一文字ずつ丁寧に消しゴムで消す
インクが乾いたことが確認できたら、一文字ずつ消しゴムで消していきましょう。
一度に履歴書全体を消そうとすると、履歴書が破れたりシワになったりすることがあるため、ポンポンと叩くように一文字ずつ丁寧に消しましょう。一文字ずつ消すことは、消し忘れ防止にもつながります。
また、消しゴムの真っ白い面で消すことが大切です。消しゴムが汚れていると、消しゴムの汚れが紙についてしまいます。消しゴムの表面が黒く汚れている場合は、別の紙でこすり、真っ白い面を作りましょう。
消している途中でも黒くなっていないかを適宜確認し、常に真っ白い面で消すようにしてください。
6. 最終チェック
下書きをすべて消し、履歴書が完成したら、最後に全体を確認しましょう。
特に以下の点に注意しながらチェックすることが大切です。
きれいにできた履歴書のコピーをお手本にするのもアリ
「履歴書をきれいに仕上げたいけれど、下書きをしてまた消すのが大変」「提出期限がギリギリで時間がない」といったときには、きれいにできた履歴書のコピーをお手本にするのも有効です。お手本と見比べながら新たな履歴書を書くことで、誤字脱字などを減らせます。
PCを使ってWordなどで作成した履歴書を印刷してお手本にする場合、フォントサイズは12pt程度がオススメです。
履歴書を書く際には、自由記入欄に鉛筆で罫線だけでも書いておくと、全体のバランスがとれた履歴書に仕上げられるでしょう。ただし、罫線の消し忘れには注意しましょう。
紙の下から光を当てて文字を透かすトレース台が自宅にある場合は、履歴書のコピーを下に敷き、上から転写するのも良いでしょう。
履歴書・職務経歴書に書く内容に困ったら
履歴書・職務経歴書はきれいに仕上げることも大切ですが、内容をしっかりと考えることも大切です。
履歴書・職務経歴書の書くべき内容のポイントや、職種別の例文の無料サンプルについては、下記の記事で紹介しています。こちらもあわせてチェックしてみてください。