書き方・テンプレート Webマーケティングの職務経歴書

Webマーケティングの職務経歴書の書き方や、書く上でのポイント・注意点を解説します。最新の採用事情に精通したキャリアアドバイザーのコメントも掲載中。

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Webマーケティングの職務経歴書テンプレート

~職 務 経 歴 書~20XX年XX月XX日現在|氏名 転職 一郎|【職務要約】 大学卒業後、インターネット広告代理店の株式会社●●に入社し、食品/飲料メーカー様のWeb広告やSNS運用を担当。広告設定やクリエイティブの制作ディレクション、レポーティングのほか、顧客折衝や戦略立案まで幅広く担当。その後、冷凍食品やチルド食品を手がける●●食品株式会社に入社し、Webマーケティング課に配属。SNS担当としてブランド戦略の立案からアカウント運用、キャンペーン企画や広告に関する代理店折衝まで経験。20XX年からはサイト担当としてオウンドメディアの改修やSEO対策、メールマーケティングにも携わっている。|【職務経歴】(※事業会社:食品メーカーの例)|XXXX年XX月~現在 ●●食品株式会社|事業内容: 冷凍食品、チルド食品、菓子類の製造および販売|資本金:XX億円 売上高:XX億XXXX万円 従業員数:XXX名 期間 業務内容|XXXX年XX月~XXXX年XX月|(※SNSマーケティングの例)|マーケティング部 Webマーケティング課に配属 役職:●●|※課長 以下XX名|[担当商品]※一例|・「●●(商品名)」(ファミリー層向け・冷凍ポテトフライ)|(https://www.XXXXXX.co.jp)|・「●●(商品名)」(単身男性向け・大容量洋食シリーズ)|(https://www.XXXXXX.co.jp)|[対象媒体]Instagram、Twitter(現X)|(Instagramアカウント:https://www.instagram.com/XXXXXX)|(Xアカウント:https://x.com/XXXXXX)|[広告予算]約XXX万円/月|[主な業務]|・ブランド戦略の策定(SNSガイドラインの作成など)|・SNSアカウントの運用・管理(コンテンツスケジュール作成、投稿やコメント返信など)|・コンテンツの企画・クリエイティブディレクション(おすすめレシピ、レビュー動画など)|・キャンペーン・プロモーションの企画・実施|(プレゼント/ハッシュタグキャンペーン、インフルエンサー企画など)|・パフォーマンスデータの分析と改善策の立案|・代理店との折衝・ディレクション|(ガイドラインやKGIの共有、クリエイティブFB、成果分析に基づく予算配分や配信設定の調整など)|・危機管理対応(クレーム対応、炎上対策の立案)|・経営陣や他部署との調整業務(ブランドイメージや製品コンセプトに関するすり合わせなど)|[実績・取り組み]|・Xにて、冷凍食品を使った食事をシェアする「#みんなのズボラごはん」キャンペーンを企画・実施。抽選で自社製品が当たるプレゼントキャンペーンも実施したことで投稿数もXXX件を超え、販売個数の増加や認知拡大に寄与。|・企画したレシピ動画がInstagramにて話題になり、2万「いいね」を獲得。シリーズ化とYouTubeの公式チャンネル開設につながった。|XXXX年XX月~XXXX年XX月|(※オウンドメディア・ECサイト運営・改善/SEO対策の例)|マーケティング部 Webプランニング課に異動 役職:●●|※課長 以下XX名|

[対象媒体]オウンドメディア(商品ブランドサイト)、メールマガジン|[主な業務]|・Webサイトの運用・保守(アクセス解析、ABテストやUX改善など)|・コンテンツ制作・編集(商品紹介ページの作成・更新、キャンペーン告知など)|・SEO対策(対策キーワードの選定、記事コンテンツの企画・ディレクションなど)|・CRMや年間コミュニケーションプランの策定|・会員向けメールマガジンの企画・配信|・制作/開発会社との折衝・ディレクション|(要件のすり合わせ、デザインFB、スケジュールや予算管理など)|[実績・取り組み]|・自社製品や事業内容、顧客課題に関連する検索キーワードを選定し、記事コンテンツをXX本企画・作成した結果、サイトへの月間アクセス数がXX%増加。|・チルド食品「●●」の発売XX周年にあわせ、ブランドサイトをスマホでも見やすくポップでカラフルなデザインに刷新。離脱率のXX%改善やユーザーのページ遷移率改善につながった。|XXXX年XX月~現在|※ECサイトに担当変更|[対象媒体]ECサイト(自社、楽天、Amazon)|[主な業務]|・サイト運営・ページ管理|(デザイン変更や商品の情報更新、プロモーションバナーの作成・配置など)|・クーポンやポイントキャンペーンの設計・管理|・広告チームと連携した集客施策の企画・実施(Google広告、SNS広告など)|・会員向けメールマガジンの企画・配信|・売上データの分析および改善施策の企画・実施|・受注・配送管理(在庫連携や出荷手配、配送業者との連携など)|・顧客対応(返金・交換手続き、クレーム対応、レビュー管理など)|[実績・取り組み]|・各商品ページの内容を刷新。商品説明文について、栄養価や利用シーンなどに関する情報を盛り込んだり、画像点数を増やしたりなどすることで、CVRがXXX%改善。|・新たに定期購入プラン(サブスクリプション制度)を設け、安定的な収益確保に貢献。登録者数は目標値のXXX人に対し、XXX人とXXX%で達成。|【職務経歴】(※広告代理店/マーケティング支援会社の例)|XXXX年XX月~現在 株式会社●●デジタル|事業内容: Webマーケティング支援、コンサルティング|資本金:XXXX万円 売上高:X億XXXX万円 従業員数:XXX名 期間 業務内容|XXXX年XX月~XXXX年XX月|(※Web広告運用の例)|Webマーケティング部 Web広告課に配属 役職:●●|※課長 以下XX名|[担当顧客]食品/飲料メーカー(X社)|[対象媒体]リスティング広告、バナー広告(Google、Yahoo!)|[広告予算]平均約XX万~XXX万円/月|[主な業務]|・顧客折衝(課題やKGI・KPIのヒアリング、すり合わせ、定例MTGなど)|・広告戦略の立案とプランニング(競合分析、キーワードや配信先の選定、スケジューリングなど)|・広告キャンペーンの実施と管理(広告設定、入札管理や予算配分、各指標のモニタリングなど)|・クリエイティブの制作とディレクション(コンセプトやコピーの検討、デザイナー連携など

・データ(広告成果)分析とレポート作成|・改善施策の立案・実行(ABテストなど)|[実績・取り組み]|・(製菓系メーカー様)従来の製品名を前面に押し出したクリエイティブから、世間的に認知度が高い企業キャラクター「●●ちゃん」を用いたクリエイティブに変更することでユーザーの興味関心を引き、CTRがXX%からXX%に改善。|・(健康食品メーカー様)従来のLPはテキストが多く離脱率が高かったため、有効成分の効能や含有率などをわかりやすく伝えつつ、商品や献立の写真もふんだんに使用したデザイン・構成に刷新。CVRがXX%からXX%に改善。|・(飲料メーカー様)ビール製品では、ターゲットとなる30代~50代の男性の購買行動や興味関心を再定義し、配信対象の絞り込みや検索意図に沿ったキーワード選定などを実施。CTRがXX%からXX%に改善した。|XXXX年XX月~現在|(※SNSマーケティングの例)|Webマーケティング部 SNS運用課に異動 役職:●●|※課長 以下XX名|[担当顧客]食品メーカー(X社)|[対象媒体]Instagram、Twitter(現X)|[広告予算]約XX万円/月|[主な業務]|・顧客折衝(課題やKGI・KPIのヒアリング、すり合わせ、定例MTGなど)|・SNS戦略の立案(トレンドや競合の分析、コンテンツカレンダーの作成など)|・コンテンツ制作・ディレクション(コンセプトやコピーの検討、デザイナー連携など)|・ユーザー対応やコミュニティ管理(コメント返信、ライブやアンケートといった参加型企画の実施など)|・広告運用(広告設定、入札管理や予算配分、各指標のモニタリングなど)|・インフルエンサー企画の立案・実施|・データ(広告成果)分析とレポート作成|・改善施策の立案・実行(ABテストなど)|[実績・取り組み]|・ポストのエンゲージメントデータを分析し、反応のよかった内容を特定(時短レシピ、製品レビュー、季節限定の提案など)を特定。平均インプレッション数がXXX%改善し、Xカ月間でフォロアー数がXXX人からXXXX人に増加。|・20代女性向けの新商品について、大食い系インフルエンサーとのコラボ(インスタライブでの食レポ)を企画・実施。ライブ実施後約XX日間、問い合わせ件数やGoogle検索数が増加。販売個数の増加にも寄与。|【保有資格】|・20XX年XX月 普通自動車第一種運転免許(AT車に限る) 取得|【語学】|20XX年XX月 TOEIC XXX点|※より高度なビジネスレベルの英語を身につけるべく、Web英会話講座を継続して受講しています。|【使用可能ツール】 アクセス解析・SEO|Google Analytics、Google Search Console、Ahrefs 広告運用|Google Ads、Facebook Ads Manager、Yahoo!広告 SNS関連|Buffer その他|WordPress、Canva、Google Optimize|【PCスキル】 Word:企画書や報告書、マニュアルなどの各種書類作成|Excel:ピボットテーブルやVLOOKUP関数、IF関数など|PowerPoint:提案資料の作成(SmartArtやグラフの活用)|Illustrator:クリエイティブのデザイン、ラフ作成など(パスの作成・編集、画像のトレースなど)|Photoshop:商品写真の加工、告知用画像の作成など(レタッチや切り抜き、色調補正など)|【自己PR】(※Web広告運用の例)|■広告の最適化に向けた課題発見/分析力|私はWeb広告の運用において、データに基づく課題発見と改善施策の立案に強みがあります。以前、食品メーカーのリスティング広告を担当した際、クリック率(CTR)が業界平均を下回っていたため、検索クエリの分析を行い、現状のキーワード選定が競合性の高いワードに偏っている点やクリエイティブのコピーの訴求内容が曖昧で、顧客のニーズを十分に反映していない点などを問題として特定しました。|これを受け、競合が少ないニッチなキーワードへのシフトや、顧客の購買意欲を引き出す具体的なコピーへの変更を実施し、結果としてCTRはX.X倍に、CVRはX.X倍に改善することができました。|【自己PR】(※サイト運営・SEO対策の例)|■販促施策の実施や効果最大化に向けた巻き込み力|私は、データ分析に基づく企画立案力と確実な実行力を活かして成果につなげてまいりました。自社サイトのPV数が前年比でXX%減少していたため、Google Analyticsでユーザーの動線を分析したところ、離脱率が特に高いのが「冷凍保存のコツ」を紹介する記事群であると判明。また、検索クエリ分析から、競合他社が「冷凍食品のアレンジレシピ」に注力している一方、自社コンテンツではそのニーズを満たせていないことがわかりました。|そこで「冷凍食品で作る5分レシピ」や「意外なアレンジ術」など、ターゲット層(30代~40代の主婦)に響くテーマを中心に新コンテンツを企画。さらに、これらの記事をSNSと連動させ、週末にアクセスが増える傾向を踏まえて投稿スケジュールを最適化しました。また、記事に動画や簡単にシェアできる仕組みを追加することで、回遊率の向上を図り、結果としてXカ月でPV数はX.X倍に改善しました。|以

~先取り!項目別のポイントまとめ~|項目名/重要度/記載時のポイント|1)職務要約★★★・・/・応募先にマッチする経験を書く|・3~5行程度で端的に|2)職務経歴★★★★★/・担当業務はすべて書き出す|・施策の詳細・プロセスを伝える|3)保有資格など★・・・・/・語学力と使用可能ツールを書く|4)自己PR★★・・・/・課題発見/分析力|・企画力・実行力 をアピール

Webマーケティングの職務経歴書ではこの4つが見られる

~ここがポイント~・ターゲット・媒体・担当業務・予算額 の親和性が合否を分ける

転職活動では「自身の経験・スキルが応募先にどれだけマッチするか」が合否の判断基準になりますが、Webマーケティングの職務経歴書ではとりわけ「ターゲット層・担当業務・媒体・予算額」の4点の親和性が重視されます。なぜでしょうか?

言わずもがなですが、企業や商品・サービスによってターゲット層は異なります

そしてターゲット層が違えば、Webブラウザ(オウンドメディアやECサイトなど)かSNSか、はたまたメールか、よく使う媒体も三者三様のため、必然的に企業が注力したいマーケティング施策(手法)や任せたい業務にも差が出てくるでしょう。

また、予算額によって実施できる施策も大小さまざまです。

~ターゲット層や媒体などは企業ごとに異なる~|企業A(アパレルメーカー)/企業B(食品メーカー)|商品(ターゲット)…秋冬アイテム(10代~20代女性)/健康食品(50代夫婦)|媒体…•YouTube•Instagram…など•メール/LINE•ECサイト…など|施策…•トレンド紹介動画•インフルエンサーコラボ…など/•メルマガ/LINE広告|•Web限定セール…など|予算額…500万円/月/100万円/月|

そのため採用担当者は「誰向けに・何の媒体で・どのようなマーケティング施策(手法)を・どれくらいの規模感で行っていたのか」をくまなくチェックしており、その内容が「自社でやりたいWebマーケティングと親和性がありそう」と思ってもらえてはじめて、書類選考を通過できるのです。

よって、Webマーケティングの職務経歴書では「職務経歴」欄を中心に、これまで関わったターゲット層や媒体、担当業務や予算額などについてくわしく記載するのが鉄則です。

~Webマーケティングの書類選考~職務経歴書「・ターゲット層・担当業務・媒体・予算額 が厳しくチェックされる」→採用担当者「親和性があれば合格、なければ不合格」

▼早速「職務経歴」欄の書き方をチェック

キャリアアドバイザー

キャリア
アドバイザー

Webマーケターは会社名で判断されやすい!

Webマーケターは、よくも悪くも会社名だけで実務経験の内容やレベル感のイメージが付きやすい職種。

職業柄、トレンドのキャッチアップのために他社のマーケティング事例にもくわしい採用担当者が多く、例えば「●●社はSNSでよく話題になるから、SNSマーケティングの知見がありそう」などと、会社名によって印象が左右されやすいからです。

そのため、Webマーケティング界隈で名の知れた会社での経歴があれば「とりあえず会ってみて、経歴の詳細は面接で確認しよう」とされるケースもあるでしょう。

その反面、採用担当者が知らない会社だった場合は「よく知らない会社だし、経験内容の記述も曖昧だから不合格」とされてしまうリスクも。

よって、「何ができるのか」が正しく・漏れなく伝わるよう、基本的に実務経験はくわしく記載しておくのが安心です。

1)Webマーケティングの「職務要約」欄

重要度:★★★・・

【職務要約】 大学卒業後、インターネット広告代理店の株式会社●●に入社し、食品/飲料メーカー様のWeb広告やSNS運用を担当。広告設定やクリエイティブの制作ディレクション、レポーティングのほか、顧客折衝や戦略立案まで幅広く担当。その後、冷凍食品やチルド食品を手がける●●食品株式会社に入社し、Webマーケティング課に配属。SNS担当としてブランド戦略の立案からアカウント運用、キャンペーン企画や広告に関する代理店折衝まで経験。20XX年からはサイト担当としてオウンドメディアの改修やSEO対策、メールマーケティングにも携わっている。

応募先にマッチする経験を書く

「職務要約」欄には、応募先で求められている経験を中心に記載するのが鉄則。

例えば「オウンドメディアのアクセス解析/課題定義/改善策企画」「運用型広告の広告戦略策定やクリエイティブ作成、入札調整、LP改善」「コンテンツの企画立案や編集・SEO対策・ディレクション」など、求人の「仕事内容」や「必須/歓迎条件」などに記載されているキーワードをそのまま盛り込むのがポイントです。

~職務要約には求人にあるキーワードを!~職務要約「求人に記載されたキーワード」→採用担当者「採用要件にマッチしそう」

Webマーケティングの書類選考で合否の決め手となるのは後述の「職務経歴」欄ですが、採用担当者が最初に目を通すのは、あくまで「職務要約」欄

まずはここでザックリ「求めている経験・知識がありそう」と感じてもらわないことには、そもそもその先を読まれずに不合格になってしまうリスクがあるのです。

▼「職務要約」欄についてさらにくわしく

2)Webマーケティングの「職務経歴」欄

重要度:★★★★★

【職務経歴】(※広告代理店/マーケティング支援会社の例)|XXXX 年XX 月~現在 株式会社●●デジタル|事業内容: Web マーケティング支援、コンサルティング|資本金:XXXX 万円 売上高:X 億XXXX 万円 従業員数:XXX 名|期間 業務内容|XXXX 年XX 月~XXXX 年XX 月|(※Web 広告運用の例)|Web マーケティング部 Web 広告課に配属 役職:●●|※課長 以下XX 名|[担当顧客]食品/飲料メーカー(X 社)|[対象媒体]リスティング広告、バナー広告(Google、Yahoo!)|[広告予算]平均約XX 万~XXX 万円/月|[主な業務]|・顧客折衝(課題やKGI・KPI のヒアリング、すり合わせ、定例MTG など)|・広告戦略の立案とプランニング(競合分析、キーワードや配信先の選定、スケジューリングなど)|・広告キャンペーンの実施と管理(広告設定、入札管理や予算配分、各指標のモニタリングなど)|・クリエイティブの制作とディレクション(コンセプトやコピーの検討、デザイナー連携など)|・データ(広告成果)分析とレポート作成|・改善施策の立案・実行(AB テストなど)|[実績・取り組み]|・(製菓系メーカー様)従来の製品名を前面に押し出したクリエイティブから、世間的に認知度が高い企業キャラクター「●●ちゃん」を用いたクリエイティブに変更することでユーザーの興味関心を引き、CTR がXX%からXX%に改善。|・(健康食品メーカー様)従来の LP はテキストが多く離脱率が高かったため、有効成分の効能や含有率などをわかりやすく伝えつつ、商品や献立の写真もふんだんに使用したデザイン・構成に刷新。CVR がXX%からXX%に改善。|・(飲料メーカー様)ビール製品では、ターゲットとなる30 代~50 代の男性の購買行動や興味関心を再定義し、配信対象の絞り込みや検索意図に沿ったキーワード選定などを実施。CTR がXX%からXX%に改善した。|

Webマーケティングの職務経歴書において、「職務経歴」欄は最も重要な項目ここの内容次第で合否が決まると言っても過言ではありません。

なぜなら採用担当者はこの欄から応募者の実務経験を確認し、その内容が「自社のWebマーケティングポジションとマッチするか」を厳しくチェックしているからです。

くり返しになりますが、自身の実務経験が漏れなく・正確に伝わるよう、「職務経歴」欄には下記の4つの項目を必ず記載しましょう

~Webマーケティングの職務経歴欄 必ず記載すべき項目4つ~・ターゲット層・媒体(サイトや広告、SNSなど)・担当業務・予算額

Webマーケティングの「職務経歴」欄で注意したい2つのポイント

Webマーケティングが「職務経歴」欄を記載する上で、特に注意したい2つのポイントを紹介します。

~Webマーケティングの職務経歴欄 注意したいポイント2つ~1 担当業務はすべて書き出す|2 施策の詳細・プロセスを伝える

1)担当業務はすべて書き出す

「担当業務」の項目には、経験のある業務はどんなものでもすべて書き出しましょう

一口に「Webマーケティング」といっても、その施策(手法)にはさまざまな種類があり、企業によって注力したい領域も異なります

媒体/手段 施策(手法)の例
Webサイト

(オウンドメディアや

ECサイト)

  • LPやユーザビリティの改善
  • メルマガの配信
  • 限定セールやポイント還元
Web広告

(Google広告など)

  • リスティング広告
  • ディスプレイ広告
SEO
  • 記事の作成・リライト
  • 内部リンクの最適化
SNS

(X、Instagramなど)

  • インフルエンサーコラボ
  • SNS広告や公式アカウント運用
動画

(YouTube、TikTokなど)

  • 製品紹介動画
  • ユーザーインタビュー動画

そのため、担当業務を漏れなく記載しておくことで、射程範囲が広がって応募先の選択肢が増える・自身と応募先の共通点が漏れなく伝わり、親和性をより感じてもらいやすくなるといったメリットがあります。

キャリアアドバイザー

キャリア
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面接で聞かれても答えられるように!

「担当業務」の幅広さはアピールにもつながる一方、記載した以上は「問題なくできること」とみなされます

面接で詳細を聞かれた際にボロが出ないよう、担当業務一つひとつについて「どのような状況で・何をして(どのような工夫をして)・どういった成果につながったのか」、具体的な事例をしっかり言語化しておきましょう

2)施策の詳細・プロセスを伝える

[実績・取り組み]|・ポストのエンゲージメントデータを分析し、反応のよかった内容を特定(時短レシピ、製品レビュー、季節限定の提案など)を特定。平均インプレッション数がXXX%改善し、Xカ月間でフォロアー数がXXX人からXXXX人に増加。|・20代女性向けの新商品について、大食い系インフルエンサーとのコラボ(インスタライブでの食レポ)を企画・実施。ライブ実施後約XX日間、問い合わせ件数やGoogle検索数が増加。販売個数の増加にも寄与。

担当業務について「広く」記載するのと同時に、「深く」記載する=つまり施策の詳細・プロセスを書くことも、重要なポイントです。

くり返しになりますが、企業によって任せたい業務はまちまちなため、単に「クリエイティブやキャッチコピーの改善(A/Bテスト)」「広告効果の分析・レポーティング」などと箇条書きするだけではやや情報不足。採用担当者は自社との親和性を判断しきれません。

そこで、「担当業務」の項目とは別に「主な施策(PJ)」(あるいは「取り組み・実績」)などの項目を設け、「どのような目的で(何をKPIに定め)、どのような施策を実施し、どのような結果になったのか」、具体的な事例を1~3個ほど記載しておきましょう。

 

〈施策の例〉

  • (Webサイト)会員登録のCVR改善のため、登録フォームの入力項目の削減やデザインの改善を実施した結果、CVRが10%から20%に改善
  • (Web広告)ユーザーの行動データに基づき、特定の地域や時間帯での配信を強化した結果、CPAを10%削減しつつ、CVRの5%改善を達成
  • (SEO)流入の少なかった「●●」系のキーワードで複数の記事を作成した結果、対象KWからの自然流入数が40%増加し、記事経由のCV数も10件発生

…など

担当していたオウンドメディアやECサイト、SNSアカウント、LPや記事などがあれば、そのURLもあわせて記載するのがおすすめです。

特に効果の大きかった施策については、後述の「自己PR」欄でさらにくわしく触れてもよいでしょう。

▼早速「自己PR」欄の書き方をチェック

▼「職務経歴」欄についてさらにくわしく

3)Webマーケティングの「保有資格」欄など

重要度:★・・・・

「職務経歴」欄=実務経験が重視されるWebマーケティングの職務経歴書において、「保有資格・スキル」欄が合否に影響することは考えにくく、重要度は低いでしょう。

ただし、語学と使用可能ツール(Google Analyticsなど)については記載しておきましょう。

語学

【語学】|20XX年XX月 TOEIC XXX点|※より高度なビジネスレベルの英語を身につけるべく、Web英会話講座を継続して受講しています。

Webマーケティングのポジションは海外のデータ分析チームやオフショア開発チームと連携するケースもあるため、TOEIC600~700点以上の語学力がある場合、記載しておくと好印象につながります。

英語を使った実務経験がある場合、例えば「海外支社スタッフとのメールや打ち合わせ(週2~3回)」など、使用頻度/場面についても併記します。

※TOEICなどを受験したことがない、点数が低いといった場合は、項目ごと削除しても問題ありません。

使用可能ツール

【使用可能ツール】 アクセス解析・SEO|Google Analytics、Google Search Console、Ahrefs 広告運用|Google Ads、Facebook Ads Manager、Yahoo!広告 SNS関連|Buffer その他|WordPress、Canva、Google Optimize

Webマーケティングの業務で頻繁に使用する下記のような各種ツールについては、「使用可能ツール」としてすべて書き出しましょう。

採用担当者が自社との親和性を判断するための大切な情報の一つです。

用途 ツール名
アクセス解析
  • Google Analytics
  • Google Tag Manager (GTM)
  • Tableau
  • Power BI
サイト改善
  • Hotjar
  • Crazy Egg
  • Google Optimize
  • Figma
  • Adobe XD
広告運用
  • Google Ads
  • Yahoo!広告
  • Facebook Ads Manager (Meta Ads)
SEO
  • Google Search Console (GSC)
  • Ahrefs
  • Semrush
  • Screaming Frog
SNS
  • Hootsuite
  • Buffer
  • Canva
  • Sprout Social
キャリアアドバイザー

キャリア
アドバイザー

若手はPCスキルをアピールするのも◎

若手で実務経験が浅い場合、Webマーケターとしての基礎能力やポテンシャルを伝える意味で、「PCスキル」の項目を設けてもよいでしょう。

データ集計・分析に使うExcel、資料作成に使うWordやPowerPointのほか、広告クリエイティブの制作などに使うIllustrator、Photoshopといったソフトを箇条書きにして、それぞれスキルのレベル感を簡単に記載しましょう。

【PCスキル】 Word:企画書や報告書、マニュアルなどの各種書類作成|Excel:ピボットテーブルやVLOOKUP関数、IF関数など|PowerPoint:提案資料の作成(SmartArtやグラフの活用)|Illustrator:クリエイティブのデザイン、ラフ作成など(パスの作成・編集、画像のトレースなど)|Photoshop:商品写真の加工、告知用画像の作成など(レタッチや切り抜き、色調補正など)

▼「保有資格」欄についてさらにくわしく

4)Webマーケティングの「自己PR」欄

重要度:★★・・・

【自己PR】(※Web広告運用の例)|■広告の最適化に向けた課題発見/分析力|私はWeb広告の運用において、データに基づく課題発見と改善施策の立案に強みがあります。以前、食品メーカーのリスティング広告を担当した際、クリック率(CTR)が業界平均を下回っていたため、検索クエリの分析を行い、現状のキーワード選定が競合性の高いワードに偏っている点やクリエイティブのコピーの訴求内容が曖昧で、顧客のニーズを十分に反映していない点などを問題として特定しました。|これを受け、競合が少ないニッチなキーワードへのシフトや、顧客の購買意欲を引き出す具体的なコピーへの変更を実施し、結果としてCTRはX.X倍に、CVRはX.X倍に改善することができました。|【自己PR】(※サイト運営・SEO対策の例)|■販促施策の実施や効果最大化に向けた巻き込み力|私は、データ分析に基づく企画立案力と確実な実行力を活かして成果につなげてまいりました。自社サイトのPV数が前年比でXX%減少していたため、Google Analyticsでユーザーの動線を分析したところ、離脱率が特に高いのが「冷凍保存のコツ」を紹介する記事群であると判明。また、検索クエリ分析から、競合他社が「冷凍食品のアレンジレシピ」に注力している一方、自社コンテンツではそのニーズを満たせていないことがわかりました。|そこで「冷凍食品で作る5分レシピ」や「意外なアレンジ術」など、ターゲット層(30代~40代の主婦)に響くテーマを中心に新コンテンツを企画。さらに、これらの記事をSNSと連動させ、週末にアクセスが増える傾向を踏まえて投稿スケジュールを最適化しました。また、記事に動画や簡単にシェアできる仕組みを追加することで、回遊率の向上を図り、結果としてXカ月でPV数はX.X倍に改善しました。

「職務経歴」欄が重視されるWebマーケティングの職務経歴書において、「自己PR」欄が合否に大きく影響するケースは稀です。

ただし、「職務経歴」欄と同じく施策の詳細・プロセスを記載することで、加点につながるケースがあります

Webマーケティングがアピールしたい2つの能力

Webマーケティングの「自己PR」欄では、下記の2つの能力をアピールするのがおすすめ。

Webマーケティングの職務経歴書 自己PR欄でアピールしたい能力2つ~1 課題発見/分析力|2 企画力・実行力

※30代以上の方は、プロジェクト管理能力やチームマネジメント能力などをアピールするのもおすすめです。

Webマーケティングではデータドリブンの考え方のもと、インプレッションやCTRなど各種データに基づく仮説立てや検証をするための課題発見/分析力は必要不可欠。

日々トレンドやテクノロジー、競合の状況が目まぐるしく変化し、ユーザー行動も多様化・複雑化するWebマーケティング領域において、こうした能力はますます求められるようになるでしょう。

また、分析内容をもとに、その改善・解決に向けた施策を考え実行する企画力・実行力も同じく重要なスキルです。

自己PRを書く際は、これらの能力を裏付けるエピソードとして「どのような課題に対して・どのような目的で(何のKPIを定め)・どのような施策を実施し・どういった成果につながったのか」を、順序立てて説明しましょう。

〈エピソード例〉

  • (Webサイト)直帰率が高いサイトについて、Google Analyticsやヒートマップツールを活用し、ユーザーの視線誘導が不適切・ページの読み込み速度が遅いといった課題を特定。ファーストビューやCVボタンのデザインや位置を改善したほか、画像圧縮やコード最適化も行った結果、直帰率が70%から50%に改善し、平均セッション時間も30%向上。
  • (Web広告)SNS広告において、CTRが業界平均を下回っており、ターゲットの行動データや興味関心を再分析の上、ペルソナを再設計。その内容をもとにコピーや画像のバリエーションを複数制作し、A/Bテストをくり返し行った結果、CTRが1%から3%に改善。
  • (SEO)競合分析とキーワード調査の結果、ロングテールキーワードでの対策が不十分と判明。新規記事を20本作成し、関連度の高い記事同士で内部リンクの強化も同時に行った結果、月間オーガニック流入が30%増加し、直帰率も70%から60%に改善。

自己PRに使うエピソードは、前述の「職務経歴」欄の「主な施策」(「取り組み・実績」)で触れた内容と同じものでも問題ありません。詳細を肉付けするイメージで書いてみましょう。

▼「自己PR」欄についてさらにくわしく

履歴書の作成も忘れずに!

転職の書類選考では、職務経歴書とあわせて履歴書の提出を求められることが一般的

まだ着手していない場合、まずは下記の記事から自分に合ったテンプレートをダウンロードしましょう。

ダウンロードできたら、下記の記事から書き方・ポイントを確認し、早速作り始めてみましょう。

この記事の担当者

「転職Hacks」編集部

株式会社クイック

株式会社クイックが運営する、転職活動にまつわる情報サイト「転職Hacks」の編集部。履歴書・職務経歴書の書き方や面接対策などのノウハウ記事、キャリアの悩みを解消するインタビュー・コラムを掲載中。

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