英語レベル、年収も解説 英語を使う仕事一覧【全19職種】

「好きな英語を活かして働きたい」「留学で得た語学スキルを活かした仕事に就きたい」と考える方も多いのでは。

ここでは、英語を使う19の職業を、仕事内容や年収も併せて、英語レベル別にご紹介します。

日常会話程度の英語力が求められる仕事

ここでは、日常会話程度の英語力が求められる仕事をご紹介します。

業務の中でまれに英語を使う機会がある仕事も紹介しています。

▼日常会話程度でOK

通関士

英語力の目安:TOEIC400~500点
年収:500~750万円

貿易会社や運送会社の社員として、通関書類審査や書類作成代行を行う仕事です。

書類作成の際に英語を使用しますが、Seller(売り手)、Buyer(買い手)など簡単な単語が多く、中学卒業程度の英語力があれば問題ないといわれています

※参考→(過去問題)通関士試験問題と解答・解説の注意事項|通関士Potal

接客スタッフ

英語力の目安:TOEIC400~500点
年収:300万円前後

料理の提供などを行う飲食店スタッフや、来場客の案内などを行うテーマパークスタッフなどがあります。

日本政策銀行と日本交通公社が行った調査でも、旅行したい国としての日本の人気は高く、新型コロナウィルスの流行収束後には、訪日外国人の数が増加することが予想されています。今後、ますます英語などの外国語を使って接客する機会が増えていくでしょう。

入国審査官

英語力の目安:TOEIC500点~
年収:300万円~(大卒新卒)

日本を訪れた外国人の入国審査や不法入国の取り締まりなどを行う仕事です。

採用後に用意されている語学研修で語学力を鍛えることができるため、採用前の英語力が高くなくても入国審査官になることはできます。

旅行スタッフ

英語力の目安:TOEIC500点~
年収:400万円前後

旅程を立てるツアープランナーや、国内・海外の観光地を案内するツアーコンダクター(添乗員)が当てはまります。

高度な英語力は必要ありませんが、インバウンド(訪日外国人旅行)のプランを立てたり、海外の観光地を案内したりする際は英語が必要です。

海外リポーター

英語力の目安:TOEIC500点~
年収:フリーの場合は不安定、キー局は1,000万円超も

現地で自ら取材を行い、テレビや新聞などで情報をわかりやすく伝える仕事です。

ただし、近年は報道記者や芸能人がリポーターを務めることも多く、狭き門となっています。競争の激しい放送局の採用試験やプロダクションのオーディションを勝ち抜くことが第一歩となります。

システムエンジニア

英語力の目安:TOEIC500点~
年収:280~800万円

システムの設計から開発、運用までを行う仕事です。

業務で英文仕様書を解読する際や、英語を公用語とする企業・海外顧客とのやり取りが発生する企業では英語力が求められます。

グランドスタッフ

英語力の目安:TOEIC550点以上 または英検2級以上
年収:200~350万円

地上職とも呼ばれ、空港で搭乗手続きや搭乗案内を行う仕事です。

外国人のお客さんとコミュニケーションを取る機会があり、また語学スキルが選考にも関わるため、少なくとも日常会話ができる程度の語学力を身に付けておいた方が良いでしょう。

専門的な英語力が求められる仕事

ここでは、前の章で紹介したよりもさらに専門的な英語力が求められる仕事をご紹介します。

▼ビジネスレベルの英語力が必要

ビジネスレベルの英語力が必要な職業一覧表。以下、職業:英語力の目安・年収。航空管制官:TOEIC600点~・400万円~(大卒新卒)。貿易事務・英文事務:TOEIC600~700点以上・300~400万円。客室乗務員(CA):TOEIC600点以上(JAL)外資系なら700点以上・250~600万円。語学講師:TOEIC850点以上・300万円~(※勤務形態や勤務先、渡航先により異なる)。留学コーディネーター:TOEIC750点以上・300~400万円。

航空管制官

英語力の目安:TOEIC600点~
年収:400万円~(大卒新卒)

滑走ルートや空路をパイロットに指示し、空の安全を守る仕事です。

パイロットとの通信は英語または日本語で行われるため、一定の英語力が必要です。

 

貿易事務・英文事務

英語力の目安:TOEIC600~700点以上
年収:300~400万円

貿易事務は、商社やメーカーなどで輸出入に関わる事務処理を行う仕事です。

英文事務は、英語でのメール対応や文書作成などを行います。どちらも業種・業界の専門知識が求められますが、未経験で貿易事務に応募する際は「貿易実務検定」の資格を持っていると有利になります。

客室乗務員(CA)

英語力の目安:TOEIC600点以上(JAL)外資系なら700点以上
年収:250~600万円

乗客を安全かつ快適に目的地まで送り届ける仕事です。

国際線に乗務する場合はある程度の語学力が必要ですが、ほかの乗務員と円滑に仕事を進めるための協調性や、乗客の要望を的確に汲み取る力も求められます。

語学講師

英語力の目安:TOEIC850点以上
年収:300万円~
※勤務形態や勤務先、渡航先により異なる。

日本語教師や英会話講師など、英語を使って言語を教える仕事です。日本語教師の場合、海外で働くときは授業以外にもほかの教員とやり取りする際に、共通言語として英語が必要になります。

英会話講師の場合、必要な英語力は生徒の年齢や英語力によっても異なります。

留学コーディネーター

英語力の目安:TOEIC750点以上
年収:300~400万円

留学希望者の学校選びから入学手続きまで、広く留学についてアドバイスする仕事です。

渡航手配を行ったり海外の情報を仕入れたりしなければならないため、英語力は高ければ高いほど望ましいです。

高度な英語力が求められる仕事

ここでは、ネイティブ並の高度な英語力が求められる仕事をご紹介します。

前の章で紹介したよりもさらに高い語学力と豊富な業務知識が必要です。

▼ネイティブ並みの英語力が必要

ネイティブ並の英語力が必要な職業一覧表。以下、職業:英語力の目安・年収。パイロット:TOEIC600~700点(ANA)。英検2級程度(JAL)(※1 英検2級はおおよそTOEIC500点相当)・700~2,000万円。バイヤー,MD:	TOEIC750点以上,TOEFL83以上・200~400万円。公認会計士(国際部門):TOEIC800点前後	500~800万円。特許事務員(外内・内外):TOEIC800点以上・250万~500万円。通訳ガイド:	流暢に話せるレベル(TOEIC840点以上で試験免除)・100~400万円。翻訳家:TOEIC900点前後・200~400万円。国連職員:TOEIC900点前後・400~900万円(※2 国や階級により異なる)。

パイロット

英語力の目安:TOEIC700点程度(ANA)、CEFR基準におけるレベルB2相当以上(TOEIC785点以上)(JAL)
年収:700~2,000万円

旅客機を操縦する仕事です。

航空会社の養成試験に合格するか、航空大学校を卒業するとパイロットになることができます。乗務時には英語でやり取りが行われ、また海外で訓練を行うこともあるため入社前にTOEIC700点程度の英語力が必要です。

バイヤー・MD

英語力の目安:TOEIC750点以上
年収:350~550万円

英語で交渉するため高度な英語力が必要になります。語学力だけでなく、流行に常に敏感であり、データを的確に分析する能力も重要です。売れ筋の商品を見極め、海外から買い付ける仕事です。

公認会計士(国際部門)

英語力の目安:TOEIC800点前後
年収:600~1,200万円

企業の監査や税務処理、企業の経営に関するコンサルティングなどを行う仕事です。

就・転職に語学力は必須ではありませんが、国際部門で働く場合は目安としてTOIEC800点程度あると良いといわれています。

特許事務員(外内・内外)

英語力の目安:TOEIC600点以上
年収:250~500万円

特許事務所や企業の知財部で、特許庁出願書類の作成やクライアントとのやり取りを行う仕事です。

他国のクライアントと関わりのある外内・内外(がいない・ないがい)事務の場合は、高い語学力や他国の特許に関する専門知識が求められます。

通訳ガイド

英語力の目安:流暢に話せるレベル(TOEIC900点以上で試験免除)
年収:100~400万円

訪日外国人に外国語で観光地を案内する仕事です。

外国語を流暢に話せることだけでなく、国内の歴史・経済に関する知識を持つことも求められます。日本政府観光局によると、「TOEIC900点以上」があれば採用において英語筆記試験が免除になります。

翻訳家

英語力の目安:TOEIC800点以上
年収:300~600万円

外国語を日本語に翻訳する仕事で、主に文芸翻訳・実務翻訳(ビジネス文書や契約書)・映像翻訳の3種類に分けられます。

英語力は高いに越したことはありませんが、クライアントの意図を読み取る能力や知識の豊富さ、調査力なども求められます。

国連職員

英語力の目安:TOEIC900点以上
年収:89~1,970万円
※国や階級により異なる

世界保健機関(WHO)や国連児童基金(UNICEF)など、国際連合が統括する国際機関のもとで働く仕事です。

外務省の応募要件には具体的な点数は定められていませんが、実際は2カ国以上の外国語に堪能(特に英語とフランス語)で、修士以上の学歴を持つ方が採用されやすいようです。

求められるレベルの英語力を身につけるには

英語を使う仕事と一口に言っても、求められる英語力の目安は職業によってそれぞれ違います。たとえば、パイロットや公認会計士(国際部門)として活躍するには、TOEIC600〜800点前後のスコアが必要です。

就きたい仕事に必要なレベルの英語力を身につけるにはどうしたらいいのでしょうか。

自らもTOEIC990点の保有者で、多くのハイスコア獲得者を排出している英語コーチングスクールのコーチに聞いた「TOEICでハイスコアを獲得する考え方と学習のコツ」を下記の記事にまとめました。ぜひ参考にしてください。

コラム:英語を使うアルバイト一覧

得意な英語を活かして働きたい、外国人の方と英語で話す機会がほしい、と考える方におすすめのアルバイトをご紹介します。

  • 試験監督
  • リゾートバイト(リゾート地の施設に住み込みで働くバイト)
  • 観光案内スタッフ
  • 飲食店のスタッフ
  • ホテルのスタッフ
  • 塾講師、日本語教師
  • 翻訳・通訳スタッフ
  • 貿易事務(派遣社員)

いずれも企業・地域によって必要な英語力にばらつきがあります。

直接働いている人に話を伺ったり、口コミを調査したりしてから応募した方が良いでしょう。

英語を使う職業のこれから

就職・転職するならなるべく廃業することのない、先行きが明るい職業に就きたいものです。

ここでは、英語を使う職業の今後や、英語を使った職業を選ぶ際の注意点について説明します。

英語を使える人材の需要は伸びている

新興国市場の拡大や訪日外国人の増加、海外と取引するグローバルな日本企業の増加などを背景に国際感覚を持つ人材の需要は高まっています。

ここでいう「グローバル」とは英語に限ったことではありませんが、代表的な世界共通言語の1つである英語のスキルを高めておくに越したことはないでしょう。

社会人の方でも、オンライン英会話レッスンをすきま時間に受講する、自治体の国際課や個人団体が主催している交流イベントに参加するなど、語学力を磨く方法はあります。

また、長期休みを取得して社会人留学したり、休職・辞職のリスクを伴いますがやる気がそれらを上回る場合はワーキングホリデーに行ったりしてみても良いかもしれません。

英語を使って何がしたいかが大事

英語を使う職業を選ぶ際に大切なことは、英語を使って何がしたいかです。

「翻訳の仕事を通して優れた書籍を日本にたくさん紹介したい」「留学カウンセラーの仕事を通じて、自分の好きな海外・教育というフィールドで誰かの人生を変えるお手伝いをしたい」など、英語を使うその先まで考えましょう。

まとめ

レベル別に分けて、英語を使うさまざまな職業をご紹介しました。英語を活かして働く方法はたくさんありますが、語学はあくまでも手段の1つでしかありません。

英語を糧に何を自分は成し遂げたいのか、自分なりの軸を持って仕事探しに臨むと良いでしょう。

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