5つの原因別に対処法を紹介 職場で自分だけ孤立してしまうのはなぜ?
自分だけ同僚からそっけない対応をされるなど、「職場のなかで孤立している」と感じる場合、どうしたらよいのでしょうか。
今回は、職場で孤立してしまう主な原因5つと、それぞれの原因に合わせた対処法を紹介します。
職場で自分だけ孤立してしまうのはなぜ?
職場で自分だけ孤立していると感じると「どうしてこんな状況になってしまったのか…」と悩むかもしれません。
職場で孤立してしまう原因として考えられるのは、以下の5つです。
- 職場に入ってまだ日が浅い
- ネガティブな印象を持たれてしまっている
- 職場の文化と自分の価値観が合っていない
- ほかの社員との共通点が少ない
- 影響力がある社員とトラブルになった
職場で孤立してしまう背景には、「もともと古株の社員と新入社員との間で軋轢がある」など、職場環境が大きく関係していることもあります。
したがって、社内で孤立してしまっても「すべて自分が悪い」と考える必要はありません。
しかし、自分の過去の言動が孤立の原因になっていることもあるため、孤立した状況から抜け出すには、自分自身の考え方や行動を変えることも大切になります。
次章では、職場で孤立してしまう原因として考えられる5つのケースごとに、対処法を紹介します。今の自分にできることはないか、確認していきましょう。
【原因別】職場で孤立してしまったときの対処法
職場で孤立してしまう主な原因5つについて、それぞれの状況に適した対処法を紹介します。
【原因1】職場に入ってまだ日が浅い
入社して数カ月など新しい職場に入ってまだ日が浅い場合は、周囲との信頼関係が十分にでき上がっていない状態です。そのため「孤立している」と感じることが多くあります。
例えば、入社してから3カ月が過ぎても仲のよい人ができず、休憩時間はいつも一人で過ごすケースなどがあてはまるでしょう。
対処法:
最初の半年間は馴染めなくても問題ないと考える
新しい職場に入ると「早くまわりと打ち解けなきゃ」と焦る気持ちもわかりますが、最初の半年間は馴染めなくても問題ないと考えましょう。
入社してすぐは業務の進め方や社内のルールを覚えなければならず、周囲の人と仲を深めたくても時間的・精神的な余裕が持てないことがあるからです。「入社して半年」を目安に業務や社内のルールに慣れたと思えたら、少しずつ職場の人との人間関係を構築していけば大丈夫です。
もし半年以上経っていても自分が職場で孤立していると感じる場合は、ほかの原因が関係しているかもしれません。
以下の【原因2~5】で紹介するケースもあわせて、確認してみましょう。
【原因2】ネガティブな印象を持たれてしまっている
同僚から「暗い」「無愛想」などのネガティブな印象を持たれてしまうと、周囲から声をかけられにくくなり職場で孤立してしまうことがあります。
例えば、職場で自分から挨拶をしなかったり、同僚からの挨拶にそっけなく返していたりすると、次第に誰からも挨拶をされなくなって孤立することがあります。
もし「低血圧気味でもともと朝はテンションが低い」といった理由があったとしても、自己開示しないことには、まわりの人はあなたの行動や言動を理解することができないので、勘違いされてしまっている可能性もあるでしょう。
対処法:
自分を知ってもらう努力をする
「ネガティブな印象を払拭したい」と思っているのであれば、自分が暗く見えたり無愛想に思われたりするような態度をとってしまう背景を周囲に知ってもらう努力が必要です。
例えば、低血圧で朝の挨拶が元気よくできないのであれば「朝はテンションが低く見えるかもしれませんが、低血圧であるだけなので気にせず話しかけてくれると嬉しいです」と、自分の特性を事前に同僚に伝えておくことができます。
どのような態度がネガティブな印象につながってしまうのか気になる人は、以下の「職場に馴染めない人の7つの特徴」を参考にして、これまでの自分の言動を振り返ってみるのもひとつです。
職場に馴染めない人の7つの特徴
- 挨拶をしない、話を聞かないなど、コミュニケーションに消極的
- 場にふさわしくない言動をとる(空気を読めていない)
- 他人にどう思われているかを気にするあまり神経質になっている
- 人によって態度を変える
- ほかの人を手伝わない
- 仕事の飲み込みが極端に遅い
- 納期を守らないなどマイペースすぎる
【原因3】職場の文化と自分の価値観が合っていない
職場の普段の雰囲気を入社前に知ることは難しいため、入社後に職場の文化と自分の価値観のズレを感じて孤立感を覚えるケースは少なくありません。
自分の価値観が職場の文化に合っていないと、周囲のノリや話についていけず自分だけ浮いているように感じることがあります。
例えば、飲み会で親睦を深める文化が根強い会社に入った人が「プライベートを大事にしたい」という考えから、飲み会の誘いを断り続けることで、周囲から「あの人はノリが合わない」と認識されて次第に声をかけられなくなる、というのはよくあるケースでしょう。
また、職場の文化を理解しようとせずに、周囲との信頼関係ができる前から自分の意見を貫こうとすると、ほかの社員から「自分の考え方を押し付ける人だ」と思われて敬遠されることもあります。
対処法:
自分から職場の文化に歩み寄ってみる
職場に少しでも馴染みたいと思う場合は、できる範囲で自分のこだわりや価値観を一旦横におき、職場の文化に歩み寄る姿勢が大切になります。
例えば、飲み会など業務時間外で親睦を深める文化が根強い職場なら、3回に1回は飲み会に顔を出す、飲み会に参加しない代わりに同僚をランチに誘うなど、工夫することができます。
周囲との信頼関係を築くことができれば、自分の価値観や意見を周囲に伝えても理解を示してもらえることが多くなるため、職場で孤立せずに自分の価値観も大切にできるようになります。
【原因4】ほかの社員との共通点が少ない
ほかの社員と自分との間に共通点があまり見つけられていないと、お互いに親近感がわきにくく距離が縮まりづらいです。
何を話したらよいのかわからないという状況になるため、周囲との会話も空回りしがちで「職場の輪に入れていない」と感じてしまうことがあるでしょう。
例えば、地元出身者が多い職場に遠方の地域から就職した場合は、自ずとほかの社員と共通の話題が見つけづらい状況になります。周囲が地元トークで盛り上がっている場面では輪に入れず、自分だけ職場で浮いていると感じることもあるかもしれません。
出身地以外にも「同年代がいない」「男性だらけの職場に女性が1人」など、自分に近い年齢の人や同じ性別の人が少ない状況なども、孤立していると感じやすいでしょう。
対処法:
話題づくりのために自分から学びに行く
ほかの社員との共通点が少ないと感じる場合は、同僚たちとの共通点をつくる努力をしましょう。
そのためには、自分で調べたり体験してみたりすることが有効です。
例えば、自分だけ遠方の出身で地元トークについていけないと感じたら、休日は外に出かけて地域の歴史や地理、観光スポットなどを勉強してみるとよいでしょう。
【原因5】影響力のある社員とトラブルになった
上司や古株の社員、周囲から人気がある社員など、職場の雰囲気に影響を与える人との間にトラブルが起きると、大勢から敵視されて孤立してしまうことがあります。
例えば、古株の社員が主催する十数人規模のBBQイベントの誘いを断ったら、自分だけ次から声をかけられなくなり、当日イベントに出席していたほかの社員からもそっけない態度を取られるようになった、というケースです。
また、職場によっては、社員の派閥やグループができているところもあるでしょう。いずれの派閥にも属さなかったり、派閥のトップの人間から嫌われたりすると、職場の輪から外されてしまうことがあります。
対処法:
ほとぼりが冷めるまで距離を置く
影響力のある社員とトラブルになった場合は、相手やその周囲の人間とはしばらく関わらないようにして、自分に対する関心が薄くなるまで時が過ぎるのを待ちましょう。
ほとぼりが冷めたら周囲の関心がトラブル以外のことに移り、職場の輪に戻りやすくなります。また、時間が経てば人事異動や退職などで相手が職場からいなくなり、職場の雰囲気や人間関係が変化する可能性もあるでしょう。
もしくは上司に相談して、担当業務の変更や席の移動などが叶えば、物理的にその相手と距離を置くことができます。トラブルの相手が上司本人である場合は、さらに上の上司に相談しましょう。
もしトラブルになった社員が自分に対して大きな誤解をしているようなら、ほとぼりが冷めた段階で、自分から話しかけたり同僚の協力を得たりしてみましょう。
職場で孤立しても、気にしないのが一番?
自分で努力しても孤立している状況が変わらない場合は、「職場は仕事をする場であり交友関係を深める場ではない」と割り切り、気にしないことも大切です。
人間関係は一朝一夕で変えられるものではなく、今の状況を打破するような対処法を実践しても、状況が改善しないことは往々にしてあるからです。
ただし、職場での孤立感に耐えられず、今の状況がかなり辛いという人は、新しい人間関係を求めて転職を検討するのもひとつの方法です。
下記では、人間関係のモヤモヤを解消するヒントとなる記事をいくつか紹介しているので、状況に合わせて参考にしてみてください。
この記事の執筆者
「転職Hacks」編集部
株式会社クイック
株式会社クイックが運営する、転職活動にまつわる情報サイト「転職Hacks」の編集部。履歴書・職務経歴書の書き方や面接対策などのノウハウ記事、キャリアの悩みを解消するインタビュー・コラムを掲載中。