ピンチをチャンスに! 圧迫面接を乗り切る8つのテクニック

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圧迫面接イメージ

就職・転職活動の難関のひとつに、圧迫面接があります。これから面接に向かう人のなかには、「もし圧迫面接だったら……」と怯えている人もいるのではないでしょうか。

圧迫面接はあくまでも、あなたの本音やストレス耐性を見るための「演出」です。はじめは驚いてしまうかもしれませんが、「圧迫面接だ」と気がついたらすぐに冷静な対応をしましょう。

ここではどんな圧迫面接も無事に乗り切れる、圧迫面接の対処法を紹介。さらに圧迫面接にあってしまった人への考え方のヒントを提供します。

【目次】

1.圧迫面接とは?
 ・圧迫面接は面接官による「演出」
 ・圧迫面接をする企業は、最近は減ってきている
 ・圧迫面接は選考が進んでからが多い
 ・圧迫面接ではストレス耐性や機転を見られている
2.圧迫面接にありがちな8つのケースと対応シミュレーション
 (1)わざと怒らせる→ポジティブな切り替えしでかわす
 (2)否定してくる→いったん認めつつ、「Yes, but…」で対応
 (3)揚げ足取り→矛盾のないように説明を重ねる
 (4)脅してくる→逆手にとって前向きな回答を
 (5)ノーリアクション→明るい態度で逆に質問する
 (6)不採用をほのめかす→「この会社でなければ」という熱意を伝える
 (7)わざとわからないことを聞いてくる→非を認めつつ、意欲をアピール
 (8)女性特有の質問→将来設計を正直に話す
 ・悪質な質問をされたら……
3.圧迫面接にあってしまったら
 ・「圧迫面接」と感じるレベルは人それぞれ
 ・圧迫面接を受けた場合は入社するか再考を
 ・悪質な圧迫面接も我慢するべきなのか
4.まとめ

1.圧迫面接とは?

圧迫面接は面接官による「演出」

ブラックな面接イメージそもそも圧迫面接とはどんな面接のことを言うのでしょうか?

圧迫面接とは、わざと答えにくい質問をしたり、否定的・高圧的な態度をとって相手の反応を試す「演出」をしている面接のことです。事前に準備してきた模範解答を話すばかりの応募者から、生の感情を交えたとっさの本音を引き出すことが目的。決して悪意があるわけではなく、応募者の資質を見極めるための面接手段のひとつとして考えられています。

面接官の人間性に問題があるからではなく、「面接する側のテクニック」として行われているのだということを覚えておきましょう。

圧迫面接をする企業は、最近は減ってきている

かつてはマスコミ業界や営業職に多いと言われていた圧迫面接ですが、最近は全体的に減ってきていると言われています。応募者にわざとストレスをかけるようなやり方で相手を試すのは、社会人として失礼だと考えられているからです。

また、中途採用・新卒採用を問わず、現在はインターネットの掲示板などを通じて応募者同士の情報交換が活発になっています。「○○社の圧迫面接で失礼なことを言われた。そんな会社の商品は買わないほうがいい」などと書かれてしまっては、企業イメージにも響きかねません。

ですから、もし自分が圧迫面接にあってしまった場合は、そのような選考方法を取る会社が本当に自分に合っているか、立ち止まって慎重に考えるべきでしょう。

圧迫面接は選考が進んでからが多い

圧迫面接は、選考が進んだあとの部長~社長クラスの面接でされることが多いと言われています。

企業の重役は、人生経験が豊富なだけあって観察眼に優れている人も多いもの。そういった段階の面接では、「企業に合うかどうか」や「人間性」に重点を置いているので、本音を引き出すために圧迫気味になってしまうことがあるようです。しかし、これを乗り切れば内定を獲得する大きなチャンス。前向きにとらえて取り組みましょう。

圧迫面接ではストレス耐性や機転を見られている

圧迫面接では、どんな場面でも冷静に対処できるかが見られています。

実際に社会で働いていると理不尽な目にあうこともあるので、そんなときに応募者がどんな対応をするのかを面接官は見極めようとしています。威圧的な態度を取られてもめげないストレス耐性や、意地悪な質問にうまく切り返せる機転が要求されるので、とっさに対処できるよう、事前にさまざまな質問を想定して準備しておきましょう。

2.圧迫面接にありがちな8つのケースと対応シミュレーション

圧迫面接では、どんな質問や態度にも明るく対応していく姿勢が大切です。なぜなら自分の感情をコントロールできないようでは、社会人として未熟だと思われてしまうからです。たとえば以下のような対応は絶対にNGです。

・露骨にムッとした顔をする
・黙り込む
・うろたえてしどろもどろになる
・泣く

では、もし圧迫面接に合ってしまったらどうすればよいのでしょうか?

以下では圧迫面接の代表的な8つのケースと、その対処法を紹介してきます。これから面接を受ける人は、万が一圧迫面接に遭遇してしまった場合に備えて、しっかりと確認しておきましょう。

 (1)わざと怒らせる→ポジティブな切り替えしでかわす
 (2)否定してくる→いったん認めつつ、「Yes, but…」で対応
 (3)揚げ足取り→矛盾のないように説明を重ねる
 (4)脅してくる→逆手にとって前向きな回答を
 (5)ノーリアクション→明るい態度で逆に質問する
 (6)不採用をほのめかす→「この会社でなければ」という熱意を伝える
 (7)わざとわからないことを聞いてくる→非を認めつつ、意欲をアピール
 (8)女性特有の質問→将来設計を正直に話す

(1)わざと怒らせる→ポジティブな切り替えしでかわす

面接官が応募者にわざと怒らせるような質問をして反応を見るのは、圧迫面接で非常によくあるパターンです。ポジティブな切り返しでかわしましょう。

(例)「そんな経歴はうちの会社では役に立たない」とまくしたてられる

面接官「前職の退職理由は何ですか?」

応募者「これまでの5年間は、営業職としてひたすらノルマをクリアすることを考えて働いて気ました。ですが今後は、自分からもっと大きな提案をしていけるような仕事にチャレンジしてみたいと思い、退職を決意しました」

面接官 「へえー、そうなんだ。そういう人よくいるけど、つまんないんだよね。その経歴はうちの会社では役に立たないよ」

応募者 「たしかに仕事内容が大きく変化しますが、これまで5年間勤めるなかで培ってきたあきらめない粘り強さ、タフさは御社の企画職でも生かせると考えています。前回の面接で、○○様より「この仕事はどれだけ人を集めて説得できるかにかかっている」と伺っております。熱意で人を動かすところは営業の仕事と同じ部分がありますから、そこで今まで身に着けてきた力が生かせると考えております」

(2)否定してくる→いったん認めつつ、「Yes, but…」で対応

面接官が自分の話したことを即座に否定してくることがあります。そんなときは、一度は相手の言うことを認めつつ、それに対する具体的な反論と根拠を話しましょう。

(例)「そんな浅い志望動機じゃダメ」と切り捨てられる

面接官 「志望動機を教えてください」

応募者 「これまで私は、パソコンソフトの会社でカスタマーサポートを担当しておりました。今までは売ったあとの仕事でしたが、今度は売る前からお客様に関わる仕事がしたいと考え、御社の販売職を希望しています」

面接官 「学生みたいなことを言うねぇ。社会経験があるにしては志望動機が浅すぎてダメだな」

応募者確かに浅いと思われてしまうかもしれませんが、逆にこの素人目線こそ自分の強みだと考えています。これまでの仕事では、「自分が何に困っているのか」自体がわからずにカスタマーサポートを頼るお客様も多かったので、お客様の気持ちはよくわかっています。販売職でも「購入後のお客様が困らない売り方をする」ことを心がけ、御社に貢献できると考えております」

(3)揚げ足取り→矛盾のないように説明を重ねる

面接官の中には、これまでの受け答えについて揚げ足を取ってくる人もいます。そういった場合は、自分の発言内容に矛盾が起こらないように注意しながら詳しい説明を重ねましょう。

(例)「その希望なら別の会社に行ったほうがいいのでは?」と冷笑される

面接官 「具体的にうちの営業として、どの分野で働きたいと考えていますか?」

応募者 「これまでは中古マンションしかやったことがないので、希望が通るのでしたら御社では新築分譲マンションの販売をやってみたいと考えております」

面接官 「新築分譲マンションなら、競合の××社のほうが得意だね。その希望ならそっちの会社に行ったほうがいいんじゃないの?」

応募者 「新築分譲だけにこだわるのならそういう考え方もありますが、私はあくまで御社が強みとしている○○という地域で営業をすることに魅力を感じています。○○は開発が進んでいる駅周辺と、その周囲の古い町並みが混ざり合って独自の文化を築いており、これから都内で一番成長が見込まれる土地です。そこに私は面白さを感じ、また売り上げを立てる勝機もあると考えているので、御社でぜひチャレンジしてみたいです」

(4)脅してくる→逆手にとって前向きな回答を

「きついけど大丈夫?」といった質問では、面接官は単に「この人は本当に頑張りきれるだろうか」と心配して、事実を教えるつもりで言っている場合もあります。ラクをしたいなら辞退という選択肢もあるかもしれませんが、本当にやりたい仕事であれば、ここは熱意を見せるチャンスです。

(例)からかうように「うちはきついから来ないほうがいい」と言われる

面接官 「前の会社では定時で帰れる日も多かったみたいですね。うちは残業も多いし休日出勤もあってきついから来ないほうがいいよ」

応募者 「もちろん、前職と違う状況になるのは重々承知しています。ですが私は今年でちょうど30歳になることもあり、今後のキャリアのためにもバリバリ働きたいと考えています。環境が変わるのではじめは慣れるまで多少苦労するかもしれませんが、むしろ、早く仕事を覚えて皆さんと同じように働きたいので、残業や休日出勤はむしろ嬉しいくらいです

(5)ノーリアクション→明るい態度で逆に質問する

質問に対して答えても面接官の反応が薄かったり、応募書類を眺めて下を向いたまま返事をしてこないことがあります。そういうときに動揺してしまっては逆効果。落ち着いて明るく、逆に質問をはさんでみるとよいでしょう。

(例)「ふ~ん」と鼻を鳴らして無言になる

応募者 「……以上が私の強みです」

面接官 「ふ~ん(以下無言)」

応募者なにかご説明不足だったでしょうか? 不明点があれば補足いたしますので、教えていただけますか?」

(6)不採用をほのめかす→「この会社でなければ」という熱意を伝える

「もし当社が不採用だったらどうしますか?」という質問では、応募者の志望度が見られています。安易に「残念ですが別の会社を受けます」とだけ言ってしまわず、現実的な対応を答えつつも「この会社でなければ」という熱意を伝えるようにしましょう。

(例)「不採用になったらどうしますか?」と試される

面接官 「今、採用を前提として希望する仕事内容などをうかがいましたが、弊社で不採用になったらどうしますか?」

応募者 「残念に思いますが、別の会社に応募いたします。ですが私はあくまでも御社を第一希望として転職活動をしております。私がチャレンジしてみたいと考えている海外子会社との連結決算などを経験できる上、自分の強みである英語力をもっとも一番生かせるのは御社です。ぜひ一緒に働く機会をいただければと思います」

(7)わざとわからないことを聞いてくる→非を認めつつ、意欲をアピール

面接官は応募者が困ったときの対応を見る目的で、わざと答えのわからない質問をしてくることがあります。「わかりません」と言うだけではなく、非を認めながらも意欲をアピールしましょう。

(例)「創業者の父親の名前は知っていますか?」と唐突な質問をしてくる

面接官 「創業者がこの会社を立ち上げた際の考えに感動したと言っていましたが、創業者の父親の名前は知っていますか?」

応募者 「申し訳ございません、存じ上げません。不勉強で申し訳ないのですが、教えていただけますでしょうか。もし御社のホームページなどに書かれているようでしたら、帰ったらもう一度読んでみたいと思います」

(8)女性特有の質問→将来設計を正直に話す

女性はキャリアステップのなかで、残念ながら結婚や出産などで会社を辞めてしまう可能性が高いと思われがち。そういったことについて質問された場合は、自分の将来設計を正直に話しましょう。最近は女性が働きやすい制度を増やしている会社も多いので、面接官の反応が入社すべき会社かどうかを見極める試金石となることもあります。

(例)「どうせ結婚したら辞めるんでしょ?」と雑な対応

応募者 「御社ではこれまでの営業事務の経験を生かして、いずれは後輩を指導する立場にもなりたいです」

面接官 「でもどうせ結婚したら辞めちゃうんでしょ?」

応募者 「いえ、できれば結婚しても辞めずに続けさせていただきたいと考えております。私は自分の生活基盤は自分で支えていたいという考えがあるので、結婚や出産を経験するとしても、より効率のよい働き方を模索しながら一生の仕事としていきたいです。逆にお伺いしたいのですが、御社では結婚すると退職される女性が多いのでしょうか?」

・悪質な質問をされたら……

悪質イメージもし、応募者のことをより深く知るためではなく、明らかに人格を貶めたり、傷つけたりする質問をされた場合は、毅然とした態度を取ることも大切です。それは面接テクニックとしての「圧迫面接」ではなく、面接官によるハラスメント行為だからです。

「それは業務に関係ある質問でしょうか」などと切り返したり、「この会社の選考は辞退する」と割り切り、面接を切り上げて帰るのもよいかもしれません。ただし、圧迫面接かハラスメント行為かの見極めは、自分の責任になることを理解しておきましょう。

※詳しくは→悪質な圧迫面接も我慢するべきなのか

3. 圧迫面接にあってしまったら

すでに面接を受けた後の人の中には、「かなりキツイ質問をされたけど、もしかして圧迫面接だったのかな?」「圧迫面接だったからうまく説明できなかった。落とされたかも」などと感じている人もいるかもしれません。感情が激しく揺さぶれられる圧迫面接の後は落ち込んでしまうことも多いですよね。

この章では、すでに面接を終えている人に向けて、圧迫面接のモヤモヤに対処するヒントをお伝えします。

「圧迫面接」と感じるレベルは人それぞれ

泣くビジネスマン同じような面接官の対応でも「圧迫面接をされた」と感じる人もいれば、「あの程度なら社会人として普通の質問」と気にしない人もいるでしょう。人によって感じ方が違うので、どこからが圧迫面接かは一概には言えません

ですから面接官が説明不足な点に質問をしてきたり、矛盾点を突いてきたりするだけで「圧迫面接だ!」と判断してしまうのは早計です。

最近はとくに、ひとつの質問について「それはなぜ?」「もっと重要な理由があったのでは?」などと深く掘り下げていくタイプの面接が増えているようです。これも面接官が応募者の本音を引き出すテクニックのひとつですが、苦手な方には「圧迫面接」と感じられるようです。

圧迫面接自体も、本来は応募者をよく知るための面接方法のひとつに過ぎません。「自分のことを深く理解しようとしていた」「自覚していない一面を引き出してもらえたかも」という視点で振り返り、うまくできなかった場合も次の選考のための参考にしてみてはいかがでしょうか。

圧迫面接を受けた場合は入社するか再考を

「圧迫面接をする企業は、最近は減ってきている」で解説したとおり、最近は会社側も圧迫面接を避ける傾向にあります。いまだにそんな面接テクニックを採用している会社は、旧態依然とした体制の可能性も。とくに直属の上司や部門長に当たる人から圧迫面接をされた場合は、「この人と一緒に働けるのか」が気になりますよね。

その会社から内定がでた場合は、本当に自分に合っている会社か、働きやすい環境かをもう一度よく考えてみましょう

悪質な圧迫面接も我慢するべきなのか

それでも明らかに悪質な圧迫面接にあってしまった、という人もいるでしょう。面接官に人格を否定されたり、差別的な発言をされた場合も、「圧迫面接だから仕方ない」と我慢するべきなのでしょうか?

ひとつの判断基準として覚えておきたいのが、「面接官が本当に応募者を深く理解するための質問や態度なのか」ということです。

面接官という優位な立場を利用して、ただ応募者を侮辱してくる場合はもはや圧迫面接とは言えません。たとえば面接官が以下のような発言をした場合は、ハラスメント行為の一種と判断されるかもしれません。

・人格否定(「一人っ子は甘えていて社会の役に立たない」など)
・家庭環境や身体にまつわる発言(「母子家庭は根性なし」「一重は採用しない」など)
・差別的な発言(「○○出身なんて育ちが悪い」「高卒には雑用しかさせない」など)
・セクハラ(「彼氏はいるの?」「なんでその年で結婚していないのか」など)

こういった質問をされた場合は、もし面接を通過して内定が出ていても入社後の苦労を考慮して、内定辞退という結論を出すのもひとつの処世術です。

また、感情に任せて報復したいと思う方もいるかもしれませんが、あなたは今、大切な転職や就職活動の最中です。おかしな会社のために時間を無駄に使う必要はないので、悔しい気持ちはぐっとこらえてください。この経験をばねにもっと対応力を磨けば、きっと今度はあなたにふさわしい会社が見つかるはずです。

4.まとめ

以上が圧迫面接の概要、そして8つの典型パターンへの対処法です。これらを確認して事前に備えておけば、もしも自分が圧迫面接にあってしまったときにも落ち着いて対処できるはずです。

もし本当に圧迫面接にあってしまった場合は、むしろあなたがその会社の働きやすさや魅力を見直すチャンスです。入社してから後悔しないためにも、本当にその会社に入るべきかもう一度よく考えてみてください。