営業職が転職で理想を叶える方法

営業の仕事にも少しずつ慣れてきて、そろそろキャリアアップを見据えた転職をしたいと考えている人もいるのではないでしょうか?

営業にもさまざまな業種やスタイルがあります。自分のスキルでどのような転職が可能なのか、同じ営業職でも分からない部分は多々あるかと思います。

ここでは、効率良い営業の転職先の探し方や面接対策、キャリア形成のパターンなど、営業マンの転職に役立つ情報を紹介していきたいと思います。

営業職で転職するなら考えておきたいこと

まずは、営業職への転職活動を始めるにあたって、知っておきたい営業の基礎知識や転職事情についてまとめました。

営業の仕事は8つのパターンに分けられる

対個人営業イメージ現状を改善したい、ステップアップしたいなど、転職理由は人それぞれですが、「営業職にもさまざまな働き方がある」という点を把握しておくことで、自分の進むべき方向が定めやすくなります。

営業職を「営業スタイル」「販売したい商品」「販売対象」の違いで分類すると、以下のように分けることができます。

◆営業スタイル:新規開拓営業(テレアポ、飛び込みなど)/既存営業(ルート営業)
◆販売したい商品:モノ(有形)/サービス(無形)
◆販売対象:対個人(B to B)/対法人(B to C)

そして、これらの組み合わせの違いにより、8通りの営業スタイルが生まれます。

【組み合わせ例】
保険のルートセールス=既存/サービス/対個人
住宅メーカーの営業=新規開拓/モノ/対個人
製造会社の営業=既存/モノ/対法人

組み合わせ別の具体的な仕事内容や求められるスキル等については、当サイト記事「未経験から営業に転職したい人のための基礎知識&職探し法」の2章に詳細が記されていますので、そちらをご参照ください。

まずはこの分類を参考にして、自分の目指したい営業スタイルを見つけましょう。新規開拓営業のノルマに苦しんでいる人はルート営業への転職を目指す、大規模なビジネスにチャレンジしてみたいなら対法人営業の求人を狙ってみるなど、明確な目標が立てやすくなるはずです。

営業職はIT化の波に淘汰されずに生き残る!

昨今のビジネス全体におけるIT化の影響により「10年後には営業マンなど居なくなる」といった説まで耳にするほどですが、結論から言うと、「営業は今後も生き残る」と言って良いでしょう。

ただ、これまで営業マンがやってきた仕事の一部を、「プロセスの効率化」を目的にITを取り入れるといった動きは、加速度的に浸透してきています。例えば、営業先のリストアップやアポ入れは、ダイレクトメールやSNS、ホームページによる反響営業を利用するなど、「Webマーケティング」を導入するといった部分での「人力→IT」への変遷は、今後ほとんどの企業で行われるでしょう。

一方で、「顧客の要望や悩みをじっくり聞き出し、最適な解決策を考える」という分野は、ITに代替することは不可能です。よって、営業職の役割は、「ヒアリング」「提案」「コンサルティング」といった部分に集約され、これらの能力がより重要視されるようになると考えられます。

そして、「扱う商材」に関しては、「インターネットでは買えない(買いたくない)モノ」を扱う営業は今後も必要とされるでしょう。例えば、住宅や自動車など、高額で、かつ専門的な知識を持つ他者に相談して購入したい商材には、これからも営業の存在価値は継続するはずです。

営業マンの転職理由

営業の仕事は今後も発展の見込みがあるとはいえ、辞めたいと考える理由はさまざま。転職を検討した、あるいは実際に転職を成功させた営業マンが「転職したい!」と思った主な理由には以下のようなものがあります。

  • 営業ノルマが高くて仕事がきつい
  • 残業が多い、休みが取れない
  • 社内の人間関係が悪い
  • 給与が低い、努力や実績に応じた対価が得られない
  • 会社や上司の方針と合わない
  • 忙しすぎて体を壊した、精神的にも参ってしまった
  • 今の仕事にやりがいを感じられない
  • 今の仕事はやり切った感がある、ステップアップしたい

おそらくこの中に、あなたが転職したいと思う理由も含まれているのではないでしょうか?

現状の不満をリストアップし、その部分を解決できる転職先を探す、という手順を踏むことで、あなたにとって最良の転職先を見つけることができるはずです。

営業の年収は10職種分類中で「第5位」

営業の年収は、扱う商材や顧客によって大きく幅がありますが、平均値を他の職種と比較するとけして低くはありません。

人材紹介サービスを行っているDODAの調査によると、10の職種中、営業職の年収は「第5位」となっています。

※出典:DODA「職種分類別平均年収ランキング2015」より

営業職のなかでもとくに売上が給料に直結する職場では、努力次第で年収アップが見込めます。そこに営業としてのやりがい、面白さを見出している人も多いようです。

営業職で最も年収が高い職種は「MR」

一方、同じくDODAの調査でさらに細かい89の職種に分類した場合、営業職のひとつである「MR」が堂々の2位にランクインしています。

※出典:DODA「職種別の平均年収ランキング(全89職種)」より

「MR」とは簡単に言えば「製薬会社の営業マン」。医師や薬剤師など医療関係者に、自社の薬の品質・有効性・安全性などの情報を提供し、患者の治療に最適な処方薬として自社の薬を選んでもらうよう働きかける仕事です。

抗癌剤治療に年間数千万円かかる患者がいることからもわかるとおり、薬には単価の高いものが少なくなく、そのぶん「儲かる」仕事と言えます。

また、11位には「医療機器メーカーの営業」がランクインしています。MR同様、医療業界に関連する業界での営業は年収が高い傾向にあることがうかがえます。

未経験からMRに転職するための方法はこちら→「MR BiZ-未経験MRスペシャルサイト

ケース別・異業種営業職への転職可否

異業種・異スタイル営業職への可能性はゼロではない

現在とは異なる業界や営業スタイルにチャレンジしてみたいという人も多いかと思いますが、結論から言うと「方向によっては可能」です。

同じ営業間でもパターンによって、難易度や求人数の多寡などが異なってきます。以下では、営業の仕事は8つのパターンに分けられるの分類をもとに、それぞれのケースに応じた転職可否や、注意すべき点についてまとめていきます。

新規⇔既存の転職可否

新規→既存は「狭き門」

新規開拓からルート営業へ新規営業から既存(ルート)営業への転職は、「可能性はなくはない」といったところでしょうか。

新規営業で、ノルマなどの辛さを経験し、ルート営業を希望する人は大勢います。しかし、営業の求人全体に対してルート営業求人は1~2割程度しかないと言われており、新規開拓営業とルート営業では求められる能力も異なります。新規開拓営業は「どれだけ契約が取れたか」の数が重要なのに対し、ルート営業は「お客様と良好な関係を保ちながら、どれだけ新たなニーズを探れるか」といった質も大切です。

新規営業から既存営業へチャレンジしたい人は、「2~3年以上の営業経験」と、「新規開拓営業だからこそ培われた能力」、そして「具体的な実績」をアピールしましょう。また、新規開拓から継続的な関係を築いている顧客がいれば、その経験も武器になります。

さらに過酷な条件下でくじけず頑張った「精神力・体力」、どのようなノルマや成果を達成したのかといった具体的な実績を示すことで、門戸が開く可能性はあります。

既存→新規は、求人こそあるが大変さは覚悟して

既存→新規への転職を希望する人は、営業職の求人の大半は新規開拓営業ですので、求人が見つからなくて困る心配は、まずないと言えます。

しかし、ルート営業から新規営業に転職した人には、顔なじみの顧客とのやり取りから、「今日、生まれて初めて会う人」との関係を築くところから始めることがハードルになるようです。また、ノルマや成績など、求められる数字もシビアな世界です。飛び込みで営業した先で嫌な思いをするなど、新規営業ならではの苦労や挫折を経験するかもしれません。

転職の際には、企業にとっては既存営業の経験がある人材なら前向きに採用してくれる可能性は高いでしょう。「嫌なことも一晩寝れば忘れる」、「遠慮ではなく配慮ができる(いま訪問したら迷惑かな~など遠慮しない)」、「負けず嫌い」といった性格の人は、新規開拓営業に向いていると言われています。

有形⇔無形の転職可否

有形→有形は「物流・商品単価」が近いものを選ぶ

有形・無形営業間の転職同じ有形商材で違うモノを扱う企業へ転職するなら、物流と単価が前職と近い業種を選ぶと、これまでの実績をスムーズに活かすことができるでしょう。

物流に関しては、国内メインか海外メインか、温度帯が冷凍かチルドか常温か、といった違いで、必要な知識も全く異なります。単価も、数百円のものを大量ロットで売る営業と、1つ数百万円するものを売る営業とでは、営業手法が異なってきます。成功例には、異業種ながら単価が大きく変わらないため前職の知識も活かせる上、賞味期限がないため休日の対応などが軽減される「製菓商社(問屋)から文具メーカーへの転職」などがあります。

無形→有形は純粋に「好きなモノを売りたい」もアリ!

無形商材から有形商材への転職を考えている人は、有形商材特有の「物流」という考え方に慣れる必要はありますが、商材としては無形よりも有形のほうが商品の魅力を伝えやすいため、一般的には売りやすいとされます。

有形商材を扱う営業に転職する場合は、これまでの人生で縁のある業界や興味のある業種を選ぶと、成功する確率は高くなるようです。自分の好きなモノや愛着のある商材であれば、率先して学ぶ意欲も湧くでしょうし、顧客にも心のこもったPRができる点が理由と考えられます。

有形→無形で入りやすい業界は「保険と人材」

無形商材の中でも、比較的入りやすいと言われているのが、「保険」と「人材」業界です。

「保険」は、無形商材の中では比較的売りやすい商材とされています。目に見えない商品を魅力的に説明できる能力、相手のニーズを汲み取るヒアリング力が試されますが、有形商材を扱うなかで営業成績が良かった人ならとくに活躍できる可能性は高いでしょう。

また、「人材」は、ニーズのヒアリングから提案まで行うというフォーマットは無形商材そのものですが、ニーズのパターンがある程度決まっています。慣れてしまえばスムーズに仕事が行えるため、こちらも入って行きやすい業界と言えます。

対個人⇔対法人の転職可否

対個人→対法人になるにつれ業務難易度&年収は上がる

法人営業イメージ一般的に、対個人営業に比べ、対法人営業のほうが、業務の難易度は高いと言われています。そして、難易度の高さと年収の高さは比例傾向にあります。これは法人に売る商品のほうが単価が高く、また取引される個数も多いため、利益も大きくなるためと考えられます。

以下に、営業スタイルとそれぞれの難易度をまとめました。

営業スタイルと難易度

20代はスキルアップ重視、30代は現状維持を目標に

20代であれば、表2の難易度の「2段ステップアップ」までは可能です(例:対個人営業×有形商材→対法人営業×有形商材)。

逆に、20代で難易度を下げる形の異業種への転職はおすすめしません。30代になると、そもそも異業種への転職自体が難しくなり、スキルアップをしたいと考えてもチャレンジさえできないというケースが多いからです。転職希望先の商材や業界に思い入れがあり、どうしても働きたいという情熱がある場合は別ですが、そうでない人は最低限、難易度は変えない範囲での転職が無難です。

理想は「20代での早めのステップアップ」。30代でどうしても異業種に転職したい場合は、営業スタイルによる難易度が大きく変わらない業種を選ぶと、成功しやすくなるでしょう。

営業の転職戦術、教えます

転職までの流れ~まずは「方向性」を決めて

方向性営業の転職先を探す際は、上記「営業職で転職するなら考えておきたいこと」「ケース別・異業種営業職への転職可否」でまとめた内容を参考に、まずは「仕事の方向性」の希望を明確にしてから探しましょう。

<仕事の方向性を決めるポイント>

以上の点を踏まえて、明確なビジョンが既にある人は、求人サイトで希望条件を絞り込んで検索してみましょう。具体的な方向性が定まっていない人、迷いがある人は、転職エージェントに登録し、営業職の知識に明るいキャリアコンサルタントに相談するのもおすすめです。

その後、履歴書と職務経歴書の作成→面談→内定→入社(並行して退職準備)という流れになります。

※退職準備について、詳しくは→「退職」カテゴリ

転職サイト・エージェントを活用しよう

それでは、実際に転職サイトやエージェントを使って営業職の求人を探してみましょう。

転職サイトは「絞り込み検索」をうまく使おう

ある程度、転職先の希望が決まっている人は、転職サイトに希望条件を入れて検索してみましょう。検索してみると、どのくらいの件数があるのか、この条件の仕事の年収はどのくらいなのかといった、大まかな情報収集にも役立ちます。

各サイトの個性や特長をまとめましたので、自分に合った転職サイトを見つけてください。

▼代表的な求人検索サイト(件数は2016年8月2日現在)

  • DODA 営業職 の転職・求人検索結果(6388件)
    分類は「営業職(ルート/内勤/企画/IT/海外)」「医療関連営業職」「金融関連営業職」。「職種を変更・追加」ボタンを押すと、それぞれ「法人営業」「個人営業」が選択できますが、「ルートセールス」での絞り込みは不可。特にMRの職種は非常に細分化されており、求人数も豊富(376件)。
  • マイナビ転職 営業の転職・求人情報を探す(2368件)
    「営業・代理店営業・ルートセールス・MR」「人材コーディネーター・カウンセラー」「コールセンター・カスタマーサポート」に大分類されています。無形商材である「人材コーディネーター・カウンセラー」というカテゴリが独立している点が特長です。
  • リクナビ転職 各種営業、人材斡旋の求人(2425件)
    「営業、事務、企画系」から「各種営業、人材斡旋」を選択。「法人営業」「個人営業」の選択肢はありません。「企画系」が同カテゴリに属し、職種分類も細かいので、企画営業等も検討している人には向いています。
  • エン転職 営業系の転職・求人情報(1041件)
    法人営業、個人営業、ルートセールス、代理店営業など11の営業各職種がまんべんなく並んでおり、見やすい印象。ただ、それ以上の細分類はないので、ざっくりと幅広く探したい人におススメです。
  • @type 営業の転職(401件)
    希望条件について「はっきり希望が決まっている人」「ある程度希望が決まっている人」「希望が決まっていない人」の3タイプに分けて検索でき、希望が決まっていなくても質問に答えることで絞り込みができるユニークな検索方法を採っています。

▲検索のポイント

「既存営業」を希望する人は「ルートセールス」「ルート営業」などにチェックを入れます。例えば「対法人のルートセールス」を希望する人は、「法人営業」と「ルートセールス」の2つのボックスにチェックを入れて検索します。

「新規開拓営業」を希望する人は、どのサイトにも「新規開拓」という項目はないので、「ルートセールス」のチェックを外して検索するとよいでしょう。

キャリア形成の相談はエージェントにお任せ!

転職エージェントは、以下のような悩みがある人におすすめです。

・今後のキャリア形成に迷いがある
・自分にはどのようなキャリアアップが望めるのかわからない
・転職ビジョンはあるが、求人数が膨大で選ぶのが大変
・現在就業中のため忙しくて自分で転職先を探す時間がない
・スケジュール調整が難しい

エージェントを使えば、キャリアコンサルタントが希望を聞き、実力が存分に発揮できる求人を厳選して紹介してくれます。また、あなたに代わって面接日程の調整などもしてくれますので、忙しい人でも転職しやすくなります。

今回は、特に「営業職に精通したコンサルタント」が在籍する代表的な転職エージェントを紹介します。

履歴書や面接に役立つ! 営業版「志望動機・転職理由・自己PR」

営業職の履歴書ここからは、職務経歴書や面接において、特に営業職ならアピールしておきたい、訴求力のある「志望動機・転職理由・自己PR 」について、具体例を挙げながら解説します。

※全般的な履歴書の書き方について、詳しくは→「履歴書」カテゴリ
※職務経歴書の自己PRについて、詳しくは→「職務経歴書」カテゴリ

1「志望動機」…表面的な太鼓持ちはダメ!自分の言葉で思いを伝えよう

自分の言葉で思いを伝えよう、というとまるで好きな人に告白するときのアドバイスのようですが、実はここが営業マンとして絶対にハズしてはいけないポイントです。

営業とは、人とのコミュニケーションの上に成り立つもの。ですから採用担当者は、あなたが営業マンとして積み上げてきた実績以前に、まずは「人として信用できるか」を見極めようとしています。その点をアピールするには、ありふれた言い回しや、企業のホームページに書かれていた企業理念をそのまま読み上げるようでは、担当者の心は動かせません。

【志望動機の一例】
×「御社のHPを見て、企業理念が大変素晴らしいと思いました。」

 

○「御社の△△という企業理念が素晴らしいと感じました。その理由は□□だからです。」

「△△」は、トップページの表題にドドンと書かれている文言でも構いませんが、経営者のコメント文中の「何気ない一言だけど自分の心に響いた言葉」などを引用すると、採用担当者にも「ずいぶん良く我が社を研究してくれているな」と感心してもらえるかもしれません。

「□□」の部分には、あなた自身が大切にしている考え方やエピソードを交えるとよいでしょう。

もちろん、企業を褒めること自体が悪いわけではありません。それだけにとどまらず、自分がこれまでの業務経験や実体験から感じたことを交えて、自分の言葉で表現することが大切なのです。

2「転職理由」…あくまで前向きに! 前職批判は控えて

転職理由を聞かれた際は、前職の不満や批判に終始するのではなく、その点を解消するための「前向きな姿勢」を持って臨んでいるというポジティブさをアピールできるよう心がけましょう。

ホンネのところは、何かしらの不満があるから転職活動をしているということは、採用担当者も重々理解しています。ただ、面接の場では、その伝え方に気をつけなければなりません。

【転職理由の一例】
×「前の会社は残業が多くノルマもキツかったので、転職活動を始めました。」

 

○「自ら不満を解決しようと△△の改善を試みましたが、残念ながら叶わなかったため、転職を考えました。」

転職理由が前職の不満ばかりになってしまうと、それを聞いた採用担当者には「この人はウチに来ても同じような不満を持つのではないか」と思われかねません。不満があれば解決しようと動ける人であり、転職も前向きな理由によるものだという点を前面に出せるようにしましょう。

コラム:「ラクしたいからルート営業へ」は禁句

新規開拓からルート営業への転職理由のひとつに「新規よりルート営業のほうがラクそうだから」という考えがある人は、もちろんいるでしょう。当然ですが、それを単刀直入、採用担当者に伝えるのはNGです!

大前提として、前職でのきちんとした実績があることと、希望するルート営業職を通じて成長したい意思があることをアピールしなければ、あなたは「ただラクしたいためだけに転職活動している人」と捉われかねません。

▼新規営業からルート営業への転職理由の一例

×
「新規開拓営業はノルマが厳しく辛いことが多かったので、負担を軽くしたいと思い貴社のルート営業職を志望しました。」


「今までは新規開拓営業として数を多く回る営業業務を行っていましたが、今後は一人ひとりのお客様に対し、丁寧に提案できる営業がしたいと思っております。もし入社した際は、1件1件の案件をより丁寧かつ戦略的に対応し、顧客と長期的な関係を築いていけるようになりたいと考えております。」

そもそも、「ラクをしたいからルート営業になりたい」という甘い考えだけでは、転職活動自体がうまくいかない恐れもあります。ルート営業にも、新規開拓にはない厳しい面があるということは、改めて認識しておくべきです。

3「自己PR」…実績は定量的・相対的にアピールする

同じ営業職でも、商材やサービス、顧客層によって「実績」の内容は全く異なるため、自分の実績を誰にでも伝わるようにするには「定量的・相対的」な数値で表す必要があります。

「定量的・相対的」とは、他の誰が聞いても「ほお」と感心できるような、比較できる数値を対比させること。これは意外と見落とされがちな部分なので、意識してPRすると効果的です。

【自己PRの一例】
×「前職では○○を××個売りました」

 

○「前職では○○を××個売り、営業成績は部内△△人いるうちで、2年連続1位を獲得しました。また、これにより□□年度の部内売上達成率120%に貢献することができました。」

「○○を××個売りました」とだけ得意気に話しても、採用担当者は前職の現場事情など知る由もありませんし、どのくらいすごいことなのか、全く伝わらない可能性もあります。上記例のように、「同僚との比較」や「目標に対しての達成率」など、具体的な比較値を出すことで初めて、数字があなたの実績を裏付ける物差しとなり得るのです。

4「逆質問」…質問する

面接の終わりに、「最後に何か質問はありますか?」と聞かれることは良くありますよね。このとき「特にありません」…終了。では、営業マン失格! 営業マンだからこそ、質問をすべきです。

面接は、採用担当者が求職者の人となりや能力を判断する場であると同時に、求職者にとっても企業の情報収集をする場であると考えられます。

また、面接=「自分」という商品を売る場、とも置き換えられます。売れる営業マンなら、顧客のニーズや条件をしっかりヒアリングして、情報を掴もうと考えるもの。つまり、採用担当者から採用の目的やニーズ、期待する成果などを詳しく引き出す能力を、面接の場を通して伝えることができるのです。

【「最後に質問はありますか?」に対する回答例】
×「こちらからの質問は、特にありません。御社の力になれるよう、精一杯努力いたします。」

 

○「御社の注力事業について、私は△△が狙いなのではと考えているのですが、実際はどうでしょうか?」

△△に入る質問の内容は、単純に疑問点を伺うのではなく、「確認質問」を行うとよいでしょう。自分の意見(仮説)を挟んだ上で質問を行うイメージです。面接官に対する意欲のアピールになりますし、考える力を評価してもらえる可能性も高まります。

営業の目指す先は? キャリアアップパターン集

階段を登るビジネスマン今は地道に営業実績を重ねる日々だけど、このまま10年、20年過ぎたときに、果たして自分はどのようなキャリアアップができるのだろうか? ふと考えたことはないでしょうか?

ここでは、将来性も考えた転職ができるよう、「営業マンのキャリアアップの形」について、いくつかの事例を紹介するとともに、持っていると有利な資格についても触れたいと思います。

パターン1:営業分野の管理職への昇進

営業マンの出世で特に見られるのが、営業の管理業務に就くケース。まずはグループのリーダーになり、次に地域の営業所長、やがては本部の営業部長、というように、次第に重要で責任のある役職を任されるようになっていくのです。

もちろん、あなたの営業実績や管理能力は問われますが、将来的に営業分野の管理職になれる可能性は大いにあるでしょう。

パターン2:営業のエキスパートになる

「やっぱり現場が好き」という人は、「営業職を極める」という選択肢もあります。

管理職に比べ給与面での大幅な増額は望めないかもしれませんが、長年の経験の上に培われた様々な強みを持った人材として、将来的にどの企業でも重宝されるでしょう。生涯、現場の営業職として働き続けることにしたベテランの営業マンは、他の社員にはない多くの経験と人脈があります。長年の経験があれば、どんなトラブルが起きたとしても解決の糸口を見つけることができますし、今まで培ってきた人脈が広いほど、新しい販路を見つけるチャンスも増えていきます。

こうした強みを長年かけて作れるかで、営業マンの将来は決まるといっても良いでしょう。

パターン3:企画や人材育成に携わる

ベテラン営業マンの中には、新規事業の立ち上げや社員教育など、営業の現場とは異なる環境で力を発揮する人もいます。

企画や人材教育の現場では、「新しい情報」と、「これまで積み上げてきた経験に基づく情報」の両方が求められます。企画を担当することになれば、培ってきた顧客知識をもとに販路が開けるチャンスを見つけたり、当時のコネを活かしたりといった活躍が期待できますし、社員教育の場では、当時の経験に基づく営業マインドや技術を指導することができるでしょう。

あると有利な資格は「販売士」「営業士」「TOEIC」

営業職のキャリア形成において、将来的に持っていると有利な資格は、「販売士」「営業士」「TOEIC」などが挙げられます。

販売士

日本商工会議所が実施する、歴史があり知名度も高い資格です。百貨店などの販売職のみならず、近年では営業職にも取得が奨励されています。二級になると部下の指導、管理能力も認められるため、転職にも役立ちます。

営業士

「日本営業士協会(JSP)」が実施する、営業のプロに必要なスキルを獲得する資格。初級、上級、マスターがあり、初級は基本的な営業業務、上級は営業管理業務や営業指導を含むレベル、マスターではマネジメント・マーケティングに関する高度な専門知識が問われます。

TOEIC

業種問わずグローバル化する企業が増える昨今、営業マンもぜひ取得しておきたい資格。一般的には、800点以上でビジネス英語を使える人という認識の目安となりますが、昇給や昇進の基準となる点数を定めている企業もあります。

また、不動産業界の営業なら「宅地建物取扱主任者」、金融・保険業界なら「ファイナンシャル・プランニング技能検定」など、業種に特化した資格があると、名刺に肩書きを載せることで信頼度も増し、営業トークにも説得力が出ます。

コラム:営業からのキャリアチェンジは、他職種よりも容易

一般に、全く異なる職種へのキャリアチェンジは若ければ若いほど有利で、30歳にひとつの壁があると言われています。しかし、営業職に限って言えば「30歳で営業からキャリアチェンジ」は可能です。

営業職は、顧客のリストアップから新規開拓、マーケティング、ヒアリング、提案、コンサルティング、アフターフォローなど、さまざまな業務スキルが身につくため、専門性の高い職種に比べ「つぶしの利く職業」と言われています。

BtoC(対個人営業)の経験があれば、ターゲットとする顧客動向について熟知しているはず。その知識を、別の業界・職種に転用することが可能です。例えば、アパレルメーカーの営業経験があり若い女性の行動や志向などの知識があるならば、同じ層をターゲットにした飲食チェーン、ウエディングビジネスのマーケティングや販促担当、女性向け情報サイトの企画職などで力を発揮できるでしょう。

一方、BtoB(対法人営業)の経験者ならば、バリューチェーンにおける川上から、川下である「顧客群への転職」が考えられます。例えば、素材メーカーの営業であれば、その素材を加工している企業へ転職し、素材の知識を活かした商品企画を考える、といった転身が可能と考えられます。

このように営業は、他職種に転職する際にも選べる幅の広い仕事と言えるのです。

まとめ

いかがでしたか? 何でも機械やPCによりオートメーション化された昨今のビジネス市場において、営業という仕事は、人と人とのつながりを肌で感じ取ることができるやりがいのある仕事です。

顧客に「あなただから契約した」と言ってもらえたときの感動は、何にも代えがたい喜びがあるでしょう。

その喜びを糧に、あなたの営業スキルや人柄に誇りを持って、営業マンとしてのキャリアを邁進してください!

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