面接でうまく話すコツを解説 言いづらい退職理由の伝え方

退職理由は、面接で必ずと言っていいほど聞かれる質問です。言いづらい退職理由を聞かれたとき、どう話せばうまく伝えられるのでしょうか。

短期間で辞めた場合や人間関係を理由に退職した場合など、退職理由ごとの例文を伝え方のポイントとあわせて紹介します。

退職理由を面接で伝えるときのポイント

言いづらい事情で退職した場合は「面接で正直に伝えると不合格になってしまうかも」などと、誰でも不安になるもの。

ですが、下記の3つのポイントを押さえておけば、心配する必要はありません。

【面接で退職理由を伝えるときの3つのポイント】ポジティブに言い換える/ウソはつかない/自信を持って話す

1.ポジティブに言い換える

そもそも面接官が退職理由を聞くのは「長く働いてもらえるか」「仕事へのスタンスが甘くないか」を確認するため。

人間関係や給料・残業問題など、ネガティブな退職理由をそのまま伝えるとマイナス印象につながってしまうため、面接ではポジティブな理由に言い換えるのが鉄則です。

例えば上司や同僚とうまくいかずに辞めてしまった場合は「チームで仕事ができる環境に身を置きたい」と伝えるなど、今後はどのような仕事・働き方がしたいのかにスポットライトを当てるのがコツ。志望動機と一貫性を持たせると、より説得力が高まるでしょう。

退職理由ごとの言い換え方は「事情別|退職理由の例文8つ・伝え方のコツ」を参考にしてください。

2.ウソはつかない

ネガティブな退職理由をポジティブに言い換えるのは大切ですが「社長賞をとっていないのに受賞したと言う」「治療中なのに、病気が完治したと話す」といったウソは絶対にNGです。

面接官は数多くの採用を経験しているので、ウソをついてもその場でバレてしまうケースがほとんど。面接でごまかせたとしても、入社後に経歴詐称で訴えられたり、懲戒解雇の処分を受けたりする恐れもあります。

3.自信を持って話す

退職理由は、自信を持ってハキハキと話すのが大切です。

暗いトーンで話すと「嘘をついているのではないか」「隠し事をしているのではないか」などと、面接官に不信感を与えてしまうため、どのような事情でも相手の目を見て、明るくはっきりとした声で話すようにしましょう。

事情別|退職理由の例文8つ・伝え方のコツ

よくある8つの事情別に、退職理由の例文・伝え方を紹介します。

1.短期間で退職した

〈例文〉

現職は、3年半経験していた事務職を希望して入社したのですが、実際の配属は営業部でした。まずは営業として新規顧客の開拓に努め、目標件数を達成したうえで上司に配置換えを願い出たものの、異動は叶っていない状況です。

営業を続けることも考えましたが、やはりこれまで勉強に励み取得したMOS資格や日商PC2級のスキルを活かせる事務の仕事をしたいと考えています。

御社の営業事務は営業職と関わる機会が多いと伺っておりますので、営業経験も活かしつつ社員の皆様を支えられるのではと思い、志望いたしました。

1年以内など短期間で退職した場合は、面接官に「やむを得ず退職した」と納得してもらえる言い方をしましょう

退職を考えるきっかけになった問題に対して、客観的に自分ができる限りの対応をしたことを伝え、会社側にも非があったと思ってもらえるようにしましょう。

「またすぐに辞めてしまいそう」と思われないよう、最後は前向きな志望動機で締めるのがポイントです。

2.人間関係が悪かった

〈例文〉

以前の職場は個人プレー重視の社風だったため、チームで仕事ができる環境に身を置いてみたいと思い退職を決意しました。

5年間の新規開拓営業の経験を通して、効果的なアプローチや商品提案の工夫などの個人スキルは高まりましたが、周囲と意見交換しながら働くことができれば、より営業職としての幅が広がるのではないかと考えています。

そこで、チームでプロジェクトにあたっており、オンライン・オフラインを問わずコミュニケーションを重視している御社を志望いたしました。

人間関係を退職理由として伝えるのはご法度です

どんな表現を選んでも「本人にも至らない点があったのでは」「ささいなことで不満を言いそう」と思われてしまう可能性があるので、「同僚(上司・後輩)とうまくいかなかった」「社風が合わなかった」といった直接的な表現は避けましょう。

「職場での会話が少なかった」「話しかけても無視された」といったネガティブな退職理由は積極的にコミュニケーションをとりたい」「チームで働きたいのようなポジティブな表現に言い換えるのが鉄則です。

3.パワハラを受けた

〈例文〉

売り上げと顧客満足度のどちらも高めていきたいと考えたのが、退職の動機です。

前職は営業職全員に高いレベルの売上目標が設定されており、何よりも売り上げを伸ばすことが重視されていると感じていました。営業職として売上目標を達成するのはもちろん大切ですが、同時にお客様の満足度を高めることも大事だと考えています。

提案力と丁寧な対応を強みとしている御社に入社することで、前職で培ったスピード感と顧客満足度の両立を実現したいと考えております。

パワハラを理由に退職した場合、面接で細かな内容を伝えるのは避けたほうがいいでしょう。

どれほどつらい経験があったとしても、面接官は現場を見ていないため「打たれ弱い性格」と判断されてしまう可能性があります。

たとえば、売り上げが振るわないと罵倒されていたのなら「売り上げだけに目を向けず、もっとお客様に寄り添いたい」と表現するなど、パワハラ自体には言及しないのがベターです。

4.体調不良・病気になった

〈例文〉

前職は、長時間勤務や休日出勤が続いたことで体調を崩してしまったため退職いたしました。静養の結果、現在は体調も回復しており、医師からはこれまで通り仕事に取り組んで問題ないと言われています。

オウンドメディアの運用や制作に携わってきた経験を活かして、御社のメディア制作事務スタッフとして資料作成やデータ整備に取り組み、力を尽くしたいと考えております。

体調不良や病気が原因で退職した場合は、正直に伝えるのが大切です。

離職期間がある場合はその理由を聞かれる可能性が高いので、ごまかすのは難しいと思っておいたほうがいいでしょう。

現在は回復しており、周りと同じように働けることをはっきりと伝えるのがポイントです。なお、病名や症状を自分から話す必要はありません。

5.親の介護が必要になった

〈例文〉

父が脳梗塞で倒れ、介護が必要になったため前職を退職しました。

父は当時一人暮らしをしていたのですが、その後は介護施設に入所して介護の必要がなくなったため、再度働きたいと考えております。もし何かあった際は兄家族も対応してくれますので、業務に支障はありません。

今後は仕事に集中し、これまでの営業経験を活かして一刻も早く御社に貢献する所存です。

介護を理由に退職した場合は、そのまま退職理由として伝えてOKです。

ただし、今は状況が改善したため仕事に支障がないことを伝えるのがポイントです。例文の「兄家族が対応してくれる」のように具体的な内容も合わせて伝えると、安心材料になります。

詳しい介護状況を聞かれたらどうする?

介護を退職理由として伝えた場合、介護状況を詳しく聞かれる可能性があります。

その場合、病名や介護の必要度、家族の体制、介護サービスの利用状況などはできるだけ具体的に答えるのが大切です

詳細がわかったほうが面接官は安心しますし、入社後に休みを取る必要がある際にも理解を得やすくなります。

6.給料が少なかった

〈例文〉

現職では広告企画職を3年間務めており、月間契約数トップを複数回経験しました。ですが、実績関係なく勤続年数でポジションが決まる年功序列の風土があるため、成長スピードを上げきれていないと思い、転職を決めました。

勤続年数を問わず実績で評価される場に身を置くことで、刺激を受けながらより良い仕事ができるのではないかと考えております。御社は30代を役員に登用するなど、若手でも活躍できる環境だと感じ、志望いたしました。

給料の低さを退職理由として伝える場合は、「実績で評価してほしい」「若手でも活躍したい」のようにオブラートに包んだ表現をするのがコツです。

ただし、給料アップだけが目的だと思われるとマイナス印象につながってしまうので、志望先の会社を選んだ理由もきちんと伝えるようにしましょう。

7.残業が多かった

〈例文〉

前の職場では、ほぼ毎週休日出勤があったため十分なスキルアップの時間を確保できず、退職を決意しました。

今後は要件定義や基礎設計から携われるエンジニアになりたいと考えております。成長意欲の高いエンジニアが集まった御社の環境に身を置き、自己学習もしっかりと行うことで、Webアプリケーション開発のスキルを高めていきたいと考えております。

残業を理由に退職した場合、労働時間が志望先の企業と比べて極端に多くない限りは、具体的な内容を伝えないほうが無難です。

前の会社ではできなかったことを転職で達成したいという点にフォーカスし、志望動機につながる内容を伝えるようにしましょう。

8.結婚した

〈例文〉

結婚しても変わらず仕事を続けたいと考えていたのですが、どうしても転居が必要だったため、退職いたしました。引っ越し後、家庭も落ち着きましたので、前職で培った総務・人事の経験を活かして働きたいと思っております。

御社は女性の活躍を推進しているため、未婚・既婚を問わず仕事に邁進できる環境だと感じて志望いたしました。

結婚を理由に退職した場合は、隠さず伝えて問題ありません

ただし、働く意欲があることを明確に伝え、戦力になれるとアピールするのがポイントです。

もし残業が難しい事情があれば、「残業はできますか?」と聞かれた場合に限り「基本的には○時頃まで勤務可能です。毎日となると難しいかもしれないので、勤務時間内に効率よく仕事をして業務量をカバーしていきたいと考えています」のように、前向きな内容で答えるようにしましょう。

妊娠・出産の予定を聞かれたらどうする?

結婚を理由に退職した場合、妊娠・出産の予定を聞かれることも少なくありません。

「○年後に予定している」もしくは「しばらくは予定していない」など正直に答えたうえで、妊娠・出産したとしても長く働く意欲があることを伝えましょう。

退職理由以外の面接対策も大切

退職理由の答え方がわかったら、次はほかの質問対策当日のマナー対策をしておきましょう。

▼退職理由以外に、何を聞かれる?

▼面接当日のマナーは?

この記事の監修者

キャリアアドバイザー

竹園 翔一

株式会社クイック

転職支援を行うキャリアアドバイザー。主に建設・不動産・プラント領域を担当、多くの支援実績を持つ。求職者の可能性を広げる求人・企業の提案や、「現在」だけではなく、5年後・10年後を見据えたキャリア提案を心がけている。面接時の対策等、選考通過のための具体的なノウハウ提供も好評。

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