画像で解説 履歴書への「中退」の書き方
履歴書の学歴欄への「中退」歴の書き方を紹介します。画像を参考にしてください。
そもそも中退は履歴書に書かないとだめ?
経歴詐称になるので必ず書く
履歴書は公的な文書なので、学校を中退した事実は正直に書きましょう。嘘の経歴を記入したり、中退していたことを隠したりすると、最悪の場合、経歴詐称で解雇されてしまう可能性もあります。
また、履歴書に中退の事実を書かなければ、空白の期間ができたり、経歴の辻褄が合わなくなったりと、採用担当者の不信感につながります。
仮に書類選考を通過しても、面接時に空白期間について必ず質問されるでしょう。そのためにも、中退歴は履歴書に必ず記入し、その事情について面接で答える練習をしておきましょう。
中退理由は書かなくてもよい
履歴書には、中退した経歴のみ記載すればOK。詳しい理由は書かなくても構いません。
その一方で、あえて履歴書の段階で伝えておくのもひとつの手です。金銭的な理由や病気やケガなど、致し方ない理由であれば、先入観を持たれずに選考が進む可能性もあるでしょう。
中退した場合の履歴書の書き方
ここでは、中退した場合の学歴欄の書き方を紹介します。中退理由も併記したい場合は、次の章の中退理由を書くときの記入例を参考にしてください。
学歴別の書き方
大学/短大中退の書き方
大学や短大を中退した場合、「入学」の一行下に「中途退学」と記入すればOKです。
編入した場合
大学に編入した場合、「入学」の一行下に編入先の大学名と「編入学」と書きましょう。
「入学」の次の行に「中途退学」と記入する必要はありません。
中退予定の場合
中退予定の場合は、「入学」の一行下に「中途退学予定」と書きましょう。
専門学校中退の書き方
専門学校を中退した場合、「入学」の一行下に「中途退学」と記入すればOKです。
高校中退の書き方
高校を中退した場合、「入学」の一行下に「中途退学」と記入すればOKです。
コラム:高卒認定を取得した場合は?
高校中退後に高卒認定を取得した場合、「中途退学」と記入した一行下に、合格通知された年月と「高等学校卒業程度認定試験 合格」と書きます。
なお、高等学校卒業程度認定試験は資格の1つなので、免許・資格欄にも書いておくと良いでしょう。
中退理由を書くときの記入例
ここでは、中退した理由を併記する場合の記入例を紹介します。「一身上の都合により」とぼやかすのではなく、ひと目で分かるように表現しましょう。
経済的な理由で中退した場合]
家庭の経済的な理由で中退した場合、「中途退学」と書いた一行下に「家庭の事情により退学。」と書けばOKです。
留学により中退した場合
留学するために中退した場合、「中途退学」の一行下に留学先の国名と学校名を書き、入学・卒業年月を記載します。
学歴・職歴欄に余裕があれば、「中途退学」と書いた一行下に「海外留学のため退学。」と書いても良いでしょう。
就職を理由に中退した場合
在学中に就職することを決めて中退した場合、「社会人として就業したいと考え退学。」と書きましょう。
病気やケガにより中退した場合
病気やケガを理由に中退した場合は「健康上の理由により退学。」と書きます。回復している場合、同じ行に「完治しており勤務に支障なし」と続けて書いてもOKです。
疾患名などを詳しく必要はありません。個人情報の保護の観点から、基本的に面接官に聞かれることもないでしょう。
ただし、中退の原因となった病気やケガが現在も完治しておらず、業務に支障が出る場合、もし履歴書に「健康状態」欄があれば、その旨を記載しておくことをおすすめします。
▼履歴書に「健康状態」欄がある場合は…
学業不振により中退した場合
「勉強についていけなかった」「単位取得が難しく、留年後に中退した」といった理由の場合は、「中途退学」の経歴だけにとどめ、詳しい理由は書かないのが無難。面接官に「打たれ弱く、会社もすぐに辞めてしまうのではないか」と、マイナスな印象を持たれてしまう可能性があるためです。
面接で中退理由を聞かれたときの答え方
学業不振など、自分に原因があり中退した場合は、その理由と反省を冷静に述べつつ、就業への前向きな意気込みを伝えるように心がけましょう。
【面接時の答え方の例】
カリキュラムの情報収集や学問に関する事前準備が足りておらず、結果として学業についていけなくなったため、中途退学しました。受験時や入学前に、事前リサーチが足りなかったことを反省しております。
その失敗をバネに、就職活動では入念に自己分析を行い、業界・企業理解を深めました。〇〇の業務では自身の△△といった強みを活かせるのではないかと感じております。入社後はいち早く力になれるよう、努力していく所存です。
まとめ
経歴詐称にならないよう、履歴書には「中退」歴を含め、正しい経歴を書きましょう。
履歴書に「中退」歴を書く場合のポイントは、以下のとおりです。
- 中退の正式名称は「中途退学」
- 入学した経歴の一行下に書く
- 中退理由は書かなくても問題ない
- 中退理由を書かない場合、面接で聞かれたときに答えられるように準備しておく