学校を中退した場合の履歴書の書き方と、不利にしないコツ

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悩んでいる女性

高校や専門学校、大学を中退した方のなかには、履歴書を書く際に悩むことがあるのではないでしょうか。

「履歴書に中退と書くべき?」
「中退と書くと選考でマイナス評価になってしまうのでは?」
「中退であることをどう書けばいい?」

学校を中退した場合の正しい履歴書の書き方は、その後の選考にも大きく影響してくるポイントです。しっかりと押さえておきたいですよね。
このページでは、履歴書の中退の書き方見本と、できるだけ不利にならないための対処法のポイントをわかりやすく紹介します。

【目次】
1. 履歴書にははっきりと中退と書くべきか?
正直に中退と書かないと学歴詐称になる
中退が必ずしも採用上のデメリットになるわけではない
2. 学校を中退した場合は履歴書の学歴欄に「中途退学」と書く
履歴書の具体的な書き方
高校中退の場合
専門学校中退の場合
短大・大学中退の場合
3.履歴書に中退と書いても大丈夫! リカバリーできる対処法
意欲的な理由、やむを得ない理由がある場合は履歴書に記入しよう
他に勉強したいことや別の目標ができた場合
経済的な理由で中退した場合、家庭環境が理由で中退した場合
病気など健康上の理由で中退した場合
中退した理由は書かなくても良い
4.まとめ

1.履歴書にははっきりと中退と書くべきか?

正直に中退と書かないと学歴詐称になる

履歴書履歴書は公的な文書ですので、学校を中退した場合は、履歴書に正直に中退と書くべきです。なぜなら、大学を中退した人が、大学卒業と書いたり、大学に入学したにもかかわらず高校卒業までしか書かなかった場合、学歴詐称に問われる可能性があるからです。

例えば、学校を中退して無職の期間があった場合、履歴書の学歴欄に中退と書かなければ空白の期間ができてしまいます。もし書類選考を通過して面接に進んだとしても、人事は面接で必ずこの空白の期間について質問するはずです。面接時、適当な理由で説明したり、嘘の経歴を語ったとしても、人事に深く追求されると墓穴を掘ってしまう可能性が高く、人事を納得させる説明をすることは難しいでしょう。

また、学歴詐称をすると、せっかく入社できても、場合によっては懲戒処分の対象となり、最悪の場合、会社を解雇される可能性もあります

●Memo● 学歴詐称に基づく解雇が有効とされた代表的な事例 ~ 正興産業事件(浦和地川越支決平6.11.10 労判666-28)

自動車教習所で指導員として勤務していた労働者が、高校中退を高校卒業と偽り職務に就いていたが、学歴詐称が発覚し、懲戒解雇になった事例。

【ココがポイント】

中退した場合は、必ず正直に履歴書に書きましょう!

中退が必ずしも採用上のデメリットになるわけではない

一般的に、人事は学校中退者の履歴書を見た際、「なぜ中退したのだろう?」と理由を知ろうとします。そのため、中退した理由の内容や伝え方次第では、挽回するチャンスは十分あります

詳細については、「3.履歴書に中退と書いても大丈夫! リカバーできる対処法」をご覧ください。

【ココがポイント】

学校を中退した理由をしっかりと伝えられれば、人事は中退でも気にしない。過度な心配をする必要はない!

2.学校を中退した場合は履歴書の学歴欄に「中途退学」と書く

履歴書の具体的な書き方

中退は最終学歴として認められていませんが、履歴書の学歴欄には記入する必要があります。
履歴書に記入する場合は、「中退」ではなく、「中途退学」と記入した方が丁寧な印象を与えます。卒業と同様に、年月と学校名を記入し、「中途退学」と記入しましょう。
ここでは、高校、専門学校、短大・大学中退の場合に分けて、記入例を紹介します。

*参考:すぐわかる! 履歴書の学歴の書き方(見本付き)

・高校中退の場合

高校中退の場合は、履歴書の学歴欄に「○年○月 ○○高等学校 中途退学」と書きます。

記入例
○年○月 ○○中学校 卒業
○年○月 ○○高等学校 入学
○年○月 ○○高等学校 中途退学

●Memo● 高等学校卒業程度認定試験や大学入学資格検定に合格した場合

(1)高校を中退して高等学校卒業程度認定試験に合格した場合

履歴書の学歴欄に「○年○月 高等学校卒業程度認定試験合格」と書きましょう。

例.高等学校卒業程度認定試験に合格した場合
○年○月 ○○中学校 卒業
○年○月 ○○高等学校 入学
○年○月 ○○高等学校 中途退学
○年○月 高等学校卒業程度認定試験合格

また、高等学校卒業程度認定試験に合格した場合は、上記のように学歴欄だけでなく、資格欄にも同様に「○年○月 高等学校卒業程度認定試験合格」と記入すると良いでしょう。

(2)高校を中退して大学入学資格検定に合格した場合

履歴書の学歴欄に「○年○月 大学入学資格検定合格」と書きます。また、高等学校卒業程度認定試験と同様に、大学入学資格検定に合格した場合も資格欄に記入した方が良いでしょう。

例.大学入学資格検定に合格した場合
○年○月 ○○高等学校 中途退学
○年○月 大学入学資格検定合格

大学入学資格検定に合格し、大学に入学したにもかかわらず大学を中退した場合は、最終学歴の記入について注意が必要です。大学入学資格検定は合格しても、高校は卒業していないため、学歴欄では「高等学校 中途退学」になります。そのため、最終学歴は「中学 卒業」になります。しかし、学歴欄には「大学 中途退学」も併せて記入できます。

大学入学資格検定:2004年度以前に日本で実施されていた高等学校卒業者と同等以上の学力があると認定される国家試験です。現在は廃止され、高等学校卒業程度認定試験に変わりました。

・専門学校中退の場合

専門学校中退の場合は、履歴書の学歴欄に「○年○月 ○○専門学校 中途退学」と書きます。

記入例
○年○月 ○○高等学校 卒業
○年○月 ○○専門学校 入学
○年○月 ○○専門学校 中途退学

・短大・大学中退の場合

短大・大学中退の場合は、履歴書の学歴欄に「○年○月 ○○短期大学 △△学部 中途退学」、または「○年○月 ○○大学 △△学部 中途退学」と書きます。

記入例
○年○月 ○○高等学校 卒業
○年○月 ○○大学 △△学部 入学
○年○月 ○○大学 △△学部 中途退学

●Memo● 短大や大学を中退し、専門学校や他大学に入学した場合

(1)短大や大学を中退し、専門学校に入学した場合

履歴書の学歴欄に「○年○月 ○○専門学校 入学」と書きましょう。

例.大学を中退し、専門学校に入学した場合
○年○月 ○○高等学校 卒業
○年○月 ○○大学 △△学部 入学
○年○月 ○○大学 △△学部 中途退学
○年○月 ○○専門学校 入学

(2)短大や大学を中退し、他大学に入学した場合

履歴書の学歴欄に「○年○月 ××大学 □□学部 入学」と書きましょう。

例.大学を中退し、他大学に入学した場合
○年○月 ○○高等学校 卒業
○年○月 ○○大学 △△学部 入学
○年○月 ○○大学 △△学部 中途退学
○年○月 ××大学 □□学部 入学

3.履歴書に中退と書いても大丈夫! リカバリーできる対処法

ガッツポーズをする2人

人事が中退者すべてにマイナスのイメージを抱くわけではありません。学校を中退した理由次第では、あなたの印象がマイナスにならない場合もあります。
そのためにも、履歴書には人事が納得できる中退の理由を書き添えましょう。学校を中退したから就職・転職には不利だと諦めるのではなく、「あのとき、なぜ学校をやめようとしたのか」「学校をやめる必要があったのか」などをもう一度整理して思い出してみましょう。

【ココがポイント】

  • 学校を中退したことを認めて、現在の努力をアピールしよう!

  • 意欲的な中退理由をアピールしよう!

  • 資格の取得や成果があればアピールしよう!

意欲的な理由、やむを得ない理由がある場合は履歴書に記入しよう

意欲的な中退理由である「他に勉強したいことや目標ができた」や、やむを得ない中退理由である「経済的な理由」や「家庭環境が原因」、「病気が原因」などが原因で中退した場合は、中退理由を書くことで人事を納得させることができます。

・他に勉強したいことや別の目標ができた場合

・今の学業とは別のやりたいことが見つかった
・海外に留学して英語や挑戦したいことがあった
・早く社会に出て働きたかった

上記のような理由があった場合は、自分がスキルアップしたことまで書くとアピールすることができます。下記の例のように、履歴書の学歴欄に記入してください。

例.今の学業とは別のやりたいことが見つかった場合(大学中退時)

○年○月 ○○大学 △△学部 中途退学
進路志望変更のため退学

例.海外に留学して英語の勉強に挑戦した場合(大学中退時)

○年○月 ○○大学 △△学部 中途退学
海外留学に挑戦し英語を勉強するため退学

留学の場合、留学先の国名や学校名も記入すると人事へのアピールになります

例.社会に出て働きたいと考えた場合(大学中退時)

○年○月 ○○大学 △△学部 中途退学
社会人として就業したいと考え退学

・経済的な理由で中退した場合、家庭環境が原因で中退した場合

・親族の介護が必要になった
・金銭面でやむを得ず

上記のような理由があった場合は、自分自身に原因がなく、やむを得ず中退したということをしっかりと書きましょう。下記の例のように、履歴書の学歴欄に具体的な理由を追記して記入すると、人事にアピールすることができます。
また、学校を中退後、資格などを取得していれば人事に上手く伝えることができるため、必ず記入しましょう。

例.親の介護が必要になった場合(大学中退時)

○年○月 ○○大学 △△学部 中途退学
大学在学中、親の介護が必要となったため退学

例.金銭面でやむを得なかった場合(大学中退時)

○年○月 ○○大学 △△学部 中途退学
家庭の収入事情により退学

・病気など健康上の理由で中退した場合

身体的・健康面での理由があった場合は、現在は病気が完治しており、勤務に支障がないことをしっかりと書きましょう。下記の例のように、履歴書の学歴欄に記入してください。

例.健康面での理由があった場合(大学中退時)

○年○月 ○○大学 △△学部 中途退学
健康上の理由により退学 現在は完治しており勤務に支障なし

【ココがポイント】

  • 前向きな理由で中退した場合は、自分自身が成長できたというプラスのイメージを説明できれば、アピールにつながる!

  • やむを得ない理由で中退した場合は、正直に中退理由を説明し、人事を納得させよう!

中退した理由は書かなくても良い

中退理由を書くことで、却って好感が持たれない場合は、中退理由の記入は避けた方が無難です。中退の事実は履歴書に書く必要がありますが、中退の理由については必ずしも書く必要はありません。

「学校に馴染めなかった」「単位を落とした」「後先考えずに中退した」などの理由で中退した場合は、人事に「会社に馴染めないのではないか」「やる気がないのではないか」というマイナスの印象を与えてしまいます。このような中退理由の場合は、採用を見送られる可能性が高くなるため、中退理由を書くことは避けましょう。

履歴書の中途退学の下の空欄がどうしても気になる方は、「一身上の都合で退学」と中退理由を書いておくことも手です。

【ココがポイント】

  • 好感が持たれない中退理由は避けよう!

  • 人事に良い印象を持ってもらうためには、場合によっては、中退理由を書かないことも必要!

4.まとめ

中退しても履歴書の書き方で、印象が違ってくることを理解いただけたと思います。
履歴書に中退と書くことに抵抗を感じる方も多いと思いますが、履歴書は正直に書くのが鉄則です。その上で、虚偽にならない範囲でいかに前向きな内容を書くことができるかが重要です
人事が「この人と一緒に仕事がしたい」と思う履歴書を作り、しっかりとアピールしてください。