マーケティング
仕事概要
マーケティングとは、市場に潜在するニーズを商品化、あるいは既存商品から新商品へのリニューアルへの反映、さらに流通ルートの確保、販売チャネルの開拓をし、新たな顧客を創造していく、一連の活動を意味します。「いつ・どこで・何を・いくつ・いくらで・誰に」販売するかを担う、事業の根幹となる業務です。
マーケティングと一口に言っても、この職種ほど定義の広いものはないと言っても過言ではありません。マーケティング関連職には、以下のように様々な業務があります。
＜マーケティングマネージャー（ブランド・プロダクトマネージャー）＞
ブランドやプロダクトの現状分析と課題設定、コンセプト企画、製品企画、コミュニケーション戦略企画、広告企画、中長期戦略の作成、販売予測、PL管理等、各マーケティング業務（プランニング、リサーチ、商品企画・開発、PR、SP・AD）の統括的ポジションであり、事業会社における花形ポジションです。
プランニング（事業企画）
現状の売上推移のトラッキング・分析・フォーキャスト（販売予測）を行い、短・中・長期の売上目標を設定、達成のための戦略立案、人・物・金の配分、そしてPL管理までを担当するマーケティングのブレーンです。
- 〜主な職務〜
- ● 売上・利益目標の設定、予算の配分
- ● 組織体制の企画・人員配置企画
- ● 売上データ収集・分析・管理
- ● 事業課題の設定、提起
リサーチ（市場調査・分析） マーケティング業務において全ての業務の基本となる最初の作業が、市場のニーズやトレンドを分析・調査をするリサーチ業務です。商品企画・開発の土台となるだけに綿密さ、正確さが要求され、既存製品の調査は営業政策にも反映されます。企業によっては、このリサーチ部門を外部のリサーチファームに委託していたり、社内と外部両方のチームで大規模なリサーチを行ったりすることもあります。
- 〜主な職務〜
- ● 調査計画の立案（方法、モニター数、スケジュール等）
- ● 外部調査会社の選定、手配
- ● 調査の実施（インタビュー・アンケート等）
- ● 調査結果の分析・レポート作成
- ● 調査・統計手法の開発、データ集計・管理方法の企画
商品企画・開発 マーケティング要素4Pの中のProductとPriceを担うポジションです。新しい商品やサービスの企画・開発、また既存商品のリニューアルを行う商品企画・開発は、一連のマーケティング業務の中でも中核的作業だと言えます。最近では商品の短サイクル化が進み、企画・開発頻度は高まるばかりであり、ニーズについても多様化の一方で多品種化に拍車がかかり、さらに多忙な業務となっています。
- 〜主な職務〜
- ● 商品企画・コンセプトの設定、仕様決定
- ● 新商品市場の投入時の需要予測・採算性予測
- ● 経営へのプレゼンテーション、予算獲得
- ● 価格の決定、戦略立案
- ● 開発体制の立案手配、開発マネジメント
PR（製品広報） 広報という職種は企業全体、もしくは部署の広報業務を指すことが多いですが、PR(Public Relation)という職種は、各ブランド・プロダクトの製品広報を指します。ブランド・プロダクトの顔としてマスコミ・プレスに向けた商品の紹介、ブランドイメージを発信する業務です。女性に大変人気があり、競争率の高い職種としても知られています。
- 〜主な職務〜
- ● プレス関係者への商品の貸出し、キャラバン業務
- ● サンプル管理
- ● プレス関係者との折衝、管理
- ● 展示会、PRイベントの企画・実施
- ● クリッピング
販促・広告（Sales Promotion、Advertising） マーケティング要素4PのPromotionとPlace（販路）を担うポジションです。マーケティングは販売に結びついて完了します。良質の商品が誕生しても、物流体制や販路の開拓が伴わなければ販売は成功しません。認知度アップ、購買心理を促すためはに様々なプロモーション活動が必要となり、「プロモーション」と「チャネル戦略」を担うのがこのポジションです。
- 〜主な職務〜
- ● 販促プランの立案（方法・予算・スケジュール等）
- ● イベントの企画・実施（サンプル配布等を含む）
- ● 販促ツールの企画・制作（パンフレット・POP等）
- ● チャネル選定・戦略立案
- ● 宣伝計画立案、ノベルティ企画
必要な能力・経験
マーケティング関連職の場合、経験者採用がほとんどです。ジュニアレベルのポジションであれば未経験でもポテンシャル採用される場合も稀にありますが、MBAを取得していることや英語力の高さ、マーケティング知識を有していることなど、アドバンテージがあることが条件となります。マーケティング関連職種はどの業界でもコアとなるポジションであることから、即戦力の人材を採用する傾向が非常に強く、競争率も高い職種です。
