特技がない場合の対処法も紹介 履歴書の特技とは?定番の特技の一覧も紹介
履歴書で「特技」を記入する欄があった場合、どんな内容を記入すればいいのでしょうか?
この記事では、「履歴書の特技とはどんなものか?」という定義と、「履歴書に書ける特技の一覧」を紹介します。
履歴書における特技とは?
履歴書における特技とは、自分が自信を持っている技術や能力のことを指します。
よくある勘違いとして「特技は、ほかの人よりも優れた能力や、プロフェッショナルな技術のこと」だと思っている人がいるかもしれませんが、周囲からの評価は関係ありません。もちろん「人よりも上手にできる」ことも特技といえますが、自分が「これが得意だ」「自信がある」「専門知識がある」と考えているものもまた、あなたの特技としてアピールできます。
スポーツや習い事から、音楽・写真などの趣味関連、家事や料理まで、自信があるものであれば切り口はさまざまです。決してハードルを上げすぎないようにしましょう。
※履歴書に書ける特技の例・一覧は、【定番40種】履歴書・面接の「特技」一覧】の章でくわしく紹介します。
なぜ、履歴書・面接で「特技」を聞かれる?
採用担当者が特技を聞く理由として一般的なのは、応募者の人柄や仕事の適性を確認するためです。
ただし、特技から知ることができる情報だけで合否が決まることはありません。合否の決定にあたって重視されるのは、あくまで過去の経歴や実績、スキルといった実務面の要素です。そのうえで、自社の社風や職場の雰囲気に合いそうか、仕事にどこまで取り組んでくれそうか、特技などからうかがえる「応募者の人柄や考え方」がチェックされています。
また、単純に「面接序盤のアイスブレイクの話題として使われる」というケースも多いようです。会話のきっかけとして話題を振られた場合は、受け答えがスムーズにできれば問題ないので、過度に緊張しないようにしましょう。
特技がないときはどうすればいい?
いざ履歴書に特技を書こうとしても、「特技がない」「見つからない」という人は少なくありません。だからといって「特技なし」と書いて履歴書を提出するのはNG。回答が書かれていないことで「志望度が低いのでは?」「自己分析できていないのでは?」という印象になるリスクがあるので、必ず特技を書くようにしてください。
特技がないと思っている人は、特技のハードルを上げすぎてしまっている可能性があります。最初は「応募先に関係あるか?」はあまり気にせず、下記の8つのアプローチや、次の章で紹介する「定番の特技の一覧」を参考にして、候補を洗い出してみましょう。
〈特技を見つけるための8つのアプローチ〉
- 周囲の人に聞いてみる
- 「趣味」や「好きなこと」をもとに考える
- 家事や掃除など、日常的に行っていることを振り返る
- 努力していること・ずっと続けていることから考える
- これまでの経験や、強みを棚卸しする
- 持っている資格から考える
- 自己分析ツールを使う
- 「定番の特技の一覧」から選んでみる
また、最後の手段にはなりますが、どうしても特技が見つからない場合は特技の記入欄がない履歴書を使う手もあります。ただし、履歴書の形式が指定されている場合はNGなので注意してください。
【定番40種】履歴書・面接の「特技」一覧
では、履歴書や面接で伝えられる特技とは、具体的にどんなものなのでしょうか?
定番の特技は、下記のとおりです。昔から続けているスポーツや楽器演奏、仕事を通じて身につけたタイピングや資料作りをはじめ、日常生活で役立っている料理・掃除のスキルまで、アピールできる特技は数多くあります。
自分で特技を見つけるのが難しい場合は、この一覧から特技を選んでみましょう。選ぶ際には、「自分の人柄や長所につながるもの」や「応募先の雰囲気・カルチャーに合うもの」、「何かしらの形で、仕事に活かせそうなもの」といった視点でピックアップすると、人格や仕事の適性の話につなげやすくなります。
〈履歴書・面接で定番の特技一覧〉
スポーツ・アウトドア系 |
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芸術・文化系 |
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日常生活・習慣系 |
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スキル系 |
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強み・得意なこと系 |
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【これはNG】伝えない方がいい特技
特技といえるものであっても、履歴書や面接で伝えると印象が悪くなるものも存在します。
下記の3つに該当する特技は、得意であっても伝えるのはやめておきましょう。
〈伝えないほうがいい特技3つ〉
- ギャンブルやお酒に関するもの
- 政治や宗教、思想に関するもの
- 犯罪を想起させるもの
1.ギャンブルやお酒に関するもの
ギャンブルやお酒に関する特技は、「だらしない人」という印象を与えたり、金銭面のトラブルやお金遣いの荒さを連想させ不安を抱かれたりする可能性があります。
そのため、公営競技やアミューズメント、お酒に関する仕事に応募するとき以外は伝えないのが無難です。
2.政治や宗教、思想に関するもの
政治や宗教関係の話題は、人によって考えや捉え方が異なり、トラブルにつながりやすいとされています。
たとえば、自分が支持している宗教や政党の名前を出した際に、面接担当者が否定的な考えを持っていると選考に悪影響を及ぼす可能性もあるため、伝えるのは避けましょう。
3.犯罪を想起させるもの
ピッキングやハッキング、モデルガンの収集、動物解剖など、犯罪をイメージさせるような特技も伝えるのは避けましょう。近年流行っているサバイバルゲームも、企業によって好みがわかれるので、伝えないのが無難です。
【例文つき】履歴書・面接の特技の書き方・伝え方
アピールする特技が見つかったら、履歴書・面接で伝える内容を考えましょう。
履歴書での書き方と、面接での伝え方、それぞれポイントと例文を用意したので、こちらに沿って考えるのがおすすめです。
「履歴書」での書き方
履歴書の場合、記入欄の大きさも限られているため箇条書きでシンプルに書くのがおすすめです。
特技を一言で表したあと、カッコ書きで「特技の補足説明」をしましょう。
〈「履歴書」の例文〉
- サッカー(社会人サークルに所属し、月に数回試合に出場しています)
- 楽器演奏(社会人になってからギターを始め、主に弾き語りをしています)
- 整理整頓(本棚は出版社ごと50音順にまとめています)
「面接」での伝え方
面接で伝える内容は、履歴書の内容よりもさらに具体的な情報を加えて、話を膨らませるのがポイントです。
「どんなことが特技なのか」「大切にしていることや、自信のあることは何か」「特技から得られたことはあるか」といった話題を使って、自分の人柄を伝えていきましょう。
〈「面接」の例文1〉
私の特技はサッカーです。高校時代から続けており、現在は社会人サークルに所属しています。チームメイトと協力して目標を成し遂げることが好きで、月に数回の試合に向けて、時間を捻出して練習に励んできました。
サッカーを通じて得られた「目標のために努力を続ける力」には自信がありますので、仕事でも目標達成に向けて励んでいきたいと考えています。
〈「面接」の例文2〉
私の特技は楽器演奏です。〇〇年前からギターをほぼ毎日練習しており、自己流ながらも弾き語りなどを行えるようになりました。
譜面の読み方から演奏テクニックまで、学ぶことが多く苦労もしましたが、日々コツコツと努力を続けて目標を達成したことは、大きな自信につながっています。
〈「面接」の例文3〉
私の特技は整理整頓です。普段からものを効率よく収納することを心がけており、取り出しやすさなど、使うときの段取りも考慮して整理することには自信を持っています。たとえば自宅の本棚は、常に出版社ごとに50音順にまとめ、常に探しやすい環境を整えてきました。
仕事においても、タスクやスケジュール管理といった場面で整理整頓力を活かしており、効率的に動くことを得意としています。
もっとくわしく知りたい場合は…
特技の見つけ方・選び方や、記入欄が趣味と一緒になっている履歴書の書き方など、よりくわしい解説は下記の記事にまとめています。
こちらもチェックして、応募先から評価される特技を用意しましょう。
この記事の執筆者

ライター・編集者
久保田 敦大
株式会社クイック
転職Hacks編集部のライター・編集者。
大手求人メディアにて求人票や転職ノウハウ記事の制作を手掛けたのち、転職Hacks編集部に参画。自身の転職経験を活かした「実践的なノウハウ記事」が強みで、企業研究から入社の手続きまで、転職活動の全体をフォローしている。
転職時に自身も感じていた「わかりにくい!」というモヤモヤを解消すべく、どこよりも分かりやすい記事づくりに日々邁進中。
