例文20選あり 履歴書の「趣味・特技」欄の書き方
履歴書の「趣味・特技」欄の書き方は、志望動機や自己PR以上に悩むものかもしれません。履歴書に書くと好印象につながる趣味や特技と、書き方のポイントを解説します。
採用担当者は「趣味・特技」欄から何を見ている?
応募者の「人となり」を見ようとしている
採用担当者は直接業務に関係のない「趣味・特技」欄を見ることで、経歴やスキルからは知り得ない応募者の「人となり」を確認しています。
実際には「趣味・特技」が採用の決め手になる可能性は低いものの、せっかくなら少しでも良い印象を残せるような内容を書いたほうがよいでしょう。
また、履歴書に書いた趣味や特技は、当日の面接で緊張を和らげるためのアイスブレイクに使われることもあります。話を掘り下げられた際でも、きちんと答えられるものを書くようにしましょう。
「趣味」と「特技」の違いは?
特技は、アピールポイントがあるもの
「趣味」と「特技」を書き分ける際は、趣味は純粋に好きなもの、特技は少しでもアピールできるエピソードがあるものだと考えるとわかりやすいでしょう。
趣味よりも書くハードルが高いと感じる特技ですが、広辞苑によると、趣味が「専門としてではなく、楽しみとしてする事柄」なのに対し、特技は「特にすぐれた技量。特別な才能」となっており、より自分をアピールできるものがふさわしいようです。
好印象につながる「趣味・特技」
5パターン
履歴書に書く趣味・特技は、以下の5つのパターンにあてはまるものだと好印象につながりやすいでしょう。
【1】仕事に直接関係するもの
「趣味」や「特技」が志望企業の仕事内容に直接関連するものであれば、より志望動機に納得感が出るでしょう。
例:
IT業界
→「PCを自作する」「オンラインゲーム」など
音楽業界
→「音楽鑑賞」「レコード屋めぐり」など
志望動機を伝える際に、「もともと趣味だった◯◯がきっかけで…」などと話すこともできます。
【2】自己PRにつながるもの
履歴書の中で最もプライベートな部分にせまる内容だからこそ、それを逆手に取って「自分の強み」をアピールすることもできます。
特に「特技」では、実際の業務にも通じるものを書いておくと、好印象につながりやすいでしょう。
例:「人の名前と顔を覚えられる」
「だれとでもすぐに打ち解けられる」
【3】志望職種からイメージされるもの
志望している職種のイメージに通じる趣味や特技だと、「当社で働いている姿が想像できる」「配属部署でも馴染めそうだ」と採用担当者に思ってもらえる可能性があります。
例:アウトドア系・スポーツ系の趣味
(旅行や登山、野球など)
⇒「アクティブな人」「フットワークが軽そう」と印象づけることができる
【4】ユニークなもの
マニアックな趣味や珍しい特技を書くことで、採用担当者が気になって質問をし、会話がはずむ可能性はあるでしょう。趣味や特技に関する質問は、面接時のアイスブレイクに使われることもあるためです。
【5】見た目とのギャップがあるもの
見た目とのギャップがある趣味や特技は、採用担当者の印象に残りやすいでしょう。
例:
一見おとなしそうな人
⇒趣味が「筋トレ」
体育館系の人
⇒特技が「フェルトマスコットづくり」
注意すべき「趣味・特技」やNG例
わざわざ履歴書に書くのは避けるべき「趣味・特技」もあります。自分が書こうとしている内容に問題はないか、確認してみましょう。
人によって好みがわかれるものは
要注意
人によって好みが分かれる「趣味や特技」を書く場合は、詳細の説明に注意が必要です。
採用担当者が履歴書を読むときに失礼だと思ったり、不快に感じたりしないか、慎重に判断して記入するようにしましょう。
▼注意すべき趣味の例
- スポーツ観戦
- 読書
- 映画鑑賞
- 音楽鑑賞
- アニメ
- ゲーム
- 寝ること
- 人間観察
例えば、趣味を「スポーツ観戦」と書いた場合、自分が好きな野球チームのライバルチームを採用担当者が応援している可能性もゼロではないので、あえてライバル関係にあることに触れたりチームの悪口を書いたりするのは絶対にNG。面接時で仮に和やかな雰囲気になっていたとしても、そういった話を進んでするのは避けましょう。
趣味や特技の内容だけで採用を決める企業は少ないものの、わざわざリスクを取る必要はありません。応募先企業の年齢層や社風などを鑑みて、書いても問題なさそうか決めましょう。
履歴書に書くのはNGな「趣味・特技」3つ
「趣味・特技」欄に書いているだけで、敬遠されてしまう可能性があるものもあります。わざわざ履歴書に書くべきではない趣味・特技は以下の3つです。
ギャンブル系
志望企業の仕事内容と関連がある場合は別として、競馬、競輪、パチンコやパチスロなど、ギャンブル系の趣味は書かないようにしましょう。
犯罪を想起させるもの
ハッキング、猟銃収集、劇薬収集や動物解剖など犯罪をイメージさせるようなものはやめましょう。サバイバルゲームも企業によって好みがわかれるので、書かないほうが無難です。
思想・政治・宗教系
思想、政治、宗教の考え方は人それぞれ自由ですが、履歴書の趣味欄に書くメリットはありません。採用担当者から「考え方が偏っている人」と思われてしまう可能性もあります。
履歴書への実際の書き方・ポイント
「一言+詳しい説明」の2段階で書く
趣味・特技の書き方は「一言+詳しい説明」の2段階にわけるのがポイント。
まずは一言で端的に表し、その後ろにかっこ書きで具体的な内容や頻度、いつからやっているのか、どんなところが好きなのかなどを詳しく書くと、わかりやすく具体的な内容になるでしょう。
複数書く場合は「箇条書き」にする
趣味や特技を複数書きたいという場合は、欄の中で箇条書きにしましょう。趣味と特技のどちらかなのか、それぞれ書き分ける必要はありません。
<例>
趣味・特技 |
・読書(毎週末は必ず本屋に行きます。特にミステリーが好きです) ・水泳(小学生の頃から9年間続けており、特に背泳ぎが得意です) |
履歴書の「趣味・特技欄」の例文集【20選】
履歴書の「趣味・特技」欄に書くおすすめの例文を、それぞれ10個ずつ紹介します。
履歴書に書く「趣味」の例文
履歴書に書く「特技」の例文
趣味や特技が「ない」場合はどうする?
特になしはNG。
ささいなことでも書いてよし
趣味や特技がパッと思いつかない場合でも、空欄にしたり「特になし」と書いたりするのはNGです。
趣味の場合、日常的に行っている何気ないことも、意外と「趣味」として書くことができます。ドライブやウォーキング、洗車やアイロンがけなど、書けるものが本当にないのか検討してみてください。
特技が思いつかないという人は、ハードルを上げてしまっている可能性が大。まずは自分が好きだと言えるものをいくつか思い浮かべ、少しでも人にアピールできそうなエピソードがあれば特技としてOKです。
ただし、面接で質問されたときに語ることができるよう、書いた趣味や特技については面接前に話す内容をまとめておきましょう。面接時の答え方については「面接での趣味の答え方」「面接での特技の答え方」を確認してください。
趣味・特技欄のない履歴書を使うのもひとつの手
どうしても趣味や特技がないという人は、「趣味・特技」欄がない履歴書を使用するのもひとつの手です。
また、中には「特技」が志望動機や自己PRなどと同じ欄になっている履歴書もあります。そのようなものであれば、特技以外の項目で欄を埋めれば問題ありません。
趣味・特技欄の記入が済んだら…
履歴書の趣味・特技欄の記入が済んだら、周辺の欄の書き方もあわせて確認しておきましょう。
さらに下記の「履歴書の書き方ガイド」では、「本人希望欄」や「扶養家族欄」なども含めた、履歴書にあるすべての欄の書き方を解説しています。また、履歴書が完成したあとの企業への提出マナーについても紹介。封筒の書き方や送付状の作り方など、確認したい人は参考にしてください。
