求人数が多い時期について紹介 転職におすすめの時期とは?
転職をスムーズに進めるために、求人数が増える・ライバルが少ない時期を選びたいという人も多いのではないでしょうか。
この記事では、転職におすすめな時期を、総務省のデータや転職コンサルタントへのインタビュー内容を交えて紹介します。
データから見る、転職におすすめの時期
総務省統計局の調査データを用いて、有効求人倍率や競争率といった切り口で、転職におすすめの時期を解説します。
有効求人倍率が高くなる時期は1~3月と10~12月
※出典:
一般職業紹介状況(職業安定業務統計) |総務省統計局
1年間のうち有効求人倍率が高くなる時期は、1月~3月と10月~12月です。有効求人倍率が高いことはつまり、1人の求職者に対する求人数が多いことを意味しており、比較的転職がしやすくなると言えるでしょう。
この時期に有効求人倍率が高くなる理由は、冬のボーナス支給後にあたる12月末や、年度の上期の終わりにあたる9月末の直後だから。
こうしたキリのいいタイミングでは退職者が増える傾向にあり、その補填をしようと企業の採用活動が活発化するため、有効求人数が高くなるのです。
有効求人倍率の推移は、企業側の都合による部分も大きいでしょう。
例えば多くの日系企業では決算を3月末に行うため、中途採用予定人数を下回りそうな場合、年度内の人材確保に向けて1月~3月に採用活動を強化します。結果、その時期の有効求人倍率が高まります。
同様に、年内に採用活動を終えたいという企業も多くあるため、10~12月にも有効求人倍率は高まりやすいでしょう。
有効求人倍率が高い時期に転職するときのスケジュール
もし有効求人倍率が高くなる1月・10月に転職活動を始めた場合、それぞれの大まかなスケジュールは以下のようになります。なお、実際は選考や退職交渉にもっと時間がかかることもあります。
競争率が高くなる時期は4~5月
有効求人倍率が低く、競争率が上がるのは4~5月です。4~5月は求人数が減る一方、求職者数が増える傾向にあります。
新年度のスタートに間に合わせて1~3月に求人数がピークを迎える反動で、4~5月は多くの企業で採用活動が落ち着き求人数が減ります。
その一方で、年度末退職でライバル=有効求職者数は多くなるため、有効求人倍率が低くなり競争率が高くなるのです。
※有効求職者数とは…当月の新規求職申込者数と、前月から繰り越された求職者数の合計。
転職コンサルタントから一言
4月~5月のほかにも、下記のようなキリの良いタイミングに入社できるように転職活動をする求職者は多いでしょう。
よって、同じようなスケジュールで転職活動をする場合、競争率が高くなると言えます。
- 年度始まりである4月1日入社
- 下期始まりである10月1日入社
- 夏ボーナス明けである7月1日入社
- 冬ボーナス明けである1月1日入社
コラム:退職を伝える時期はいつがいい?
退職予定日の1~1.5ヶ月前には、上司などに退職意思を伝えるようにしましょう。
退職するまでには、担当業務の引き継ぎや有給消化などで時間がかかります。繁忙期だったり、引き継ぎ期間が十分でなかったりすると、トラブルや引き止めの原因になります。
パワハラなどで一刻も早く辞めたいなどの特別な事情でない限り、職場に迷惑がかからないような時期を考慮して転職活動を進めるようにしましょう。
トラブルのないスムーズな退職=円満退職の方法については、下記の記事をご確認ください。
転職者が多い年代とは?
転職サイトdodaが2020年に行った調査では、2020年に転職した人の平均年齢は32歳でした。
男女別に見ると男性が32.9歳、女性が30.1歳です。この数字は調査を開始した2008年以降で最も高く、景気の状況次第ではありますが、転職する年代は年々高齢化していることがわかります。
※参考:
【転職成功者の年齢調査】平均年齢やコロナの影響、年代別のポイントは?
ただし「ある特定の年代なら転職しやすい」と断言することは難しいでしょう。20代・30代・40代…年代によって、求められるスキルや経験は異なり、転職にふさわしいタイミングにも差があるからです。
また、結婚や住宅ローンといったライフイベントとの兼ね合いもあるでしょう。年代別や状況別のベストな転職のタイミングについては、下記の記事を参考にしてください。
転職に向いている時期が分かったら…
転職に向いている時期が分かったら、早速企業への応募を考え始める人もいるでしょう。
転職Hacksでは、20代で初めて転職した人にアンケートを実施。下記の記事では、回答があった560人の求人応募数や内定数のデータを紹介しているので、転職活動での参考にしてみてください。
(文:転職Hacks編集部)
この記事の監修者
キャリアアドバイザー
大熊 文人
株式会社クイック
転職支援を行うキャリアアドバイザー。これまでの担当業界は医療業界、建設業、不動産業、製造業、IT業界と多岐にわたる。豊富な支援実績から得た採用市場や業界の事情、転職活動の最適な進め方などの情報提供を積極的に行い、4,000人以上の求職者の転職成功に貢献。『ビズリーチ ヘッドハンター・オブ・ザ・イヤー』のメーカー部門で2018年度MVPを受賞。