Q&Aでわかりやすく解説! 時短勤務っていつまでできる?残業や給与は?

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時短勤務とはどんな制度なのでしょうか?仕組みから時短勤務中の残業や給与まで、Q&Aでわかりやすく解説します。

この記事のポイント:(1)原則1日6時間の時短勤務が可能※子どもが3歳になるまで(2)時短勤務をすると給与は減ることが多い(3)時短勤務中の残業は基本ナシ!もし残業した場合は残業代が支給される

【仕組み】時短勤務とは?いつまでできる?

時短勤務はどんな仕組みなのでしょうか?ここでは、以下の疑問にお答えします。

Q1:そもそも時短勤務とは?法律で決まっているの?

時短勤務とは、育児・介護休業法によって定められた短時間勤務制度のことです。育児などの理由によりフルタイムで働くことが難しい人が、勤務時間を短くすることができます。

Q2:時短勤務って何時まで働くの?いつまでできる?

時短勤務ママの1日のスケジュール例…0:00-6:00就寝、6:00-10:00準備・登園・出勤、10:00出社、10:00-12:00午前業務、12:00-13:00ランチ、13:00-17:00午後業務、17:00退社、17:00-18:00お迎え、18:00-24:00帰宅・夜ご飯など。勤務時間は10:00-17:00(休憩1時間)の6時間。

時短勤務では、原則子どもが3歳になるまでの期間、勤務時間を1日6時間に短縮できます。

何時から何時まで働くかは会社によって異なりますが、保育園のお迎えに間に合う時間には退社できる場合がほとんどです。詳細は、勤め先の就業規則を確認しましょう。

3歳以降はどうする?小学生まで延長できる?

子どもが3歳を迎えた後も時短勤務ができるかどうかは、会社によって異なります。

法律では、3歳以降も子どもが小学生(6歳になってはじめての3月31日まで)になるまでは、できる限り労働者に時短勤務を認めるよう、努力義務として会社に求めています。

会社によっては、育児以外の理由でも時短勤務ができる制度がある場合や、交渉次第で個別に条件を変更してもらえる場合もあります。まずは就業規則を確認し、子育て経験のある上司や同僚に相談してみると良いでしょう。

Q3:時短勤務できないこともあるって本当?申請条件は?

状況によっては、時短勤務ができないこともあります。

時短勤務をするためには、次の(1)~(5)全てを満たさなければなりません。

時短勤務の条件

(1)3歳未満の子どもを育てている

(2)1日の所定労働時間が6時間を超える

(3)雇用形態が日雇いではない

(4)現在(短時間勤務をする期間に)育児休業をしていない

(5)労使協定により適用除外とされていない※

※(5)労使協定により適用除外となる可能性があるのは、以下の場合です。

  • 雇用期間が1年に満たない
  • 1週間のうち所定労働日数が2日以下
  • 業務の性質上、勤務時間を短縮することが難しい

週5フルタイムで2年間働いていた場合…0歳の子供のママ→時短勤務できる/4歳の子供のママ→時短勤務できない

例えば、0歳の子どもがおり、週5日フルタイムで2年間働いていた人の場合は時短勤務ができますが、子どもが4歳になる人の場合は、2年間週5日フルタイムで働いていたとしても時短勤務ができません。

ただし、この条件は法律が定める最低ライン。会社によりもっと柔軟に対応してくれることもあります。上記の条件に当てはまらない場合も、一度就業規則を確認してみましょう。

※参照:短時間勤務制度(所定労働時間の短縮等の措置)について|厚生労働省

【お金】時短勤務で給与や年金は減るの?

時短勤務をすると、給料や年金はどうなるのでしょうか?

ここでは、以下の疑問にお答えします。

Q4:時短勤務をすると給料やボーナスは減る?

時短勤務中の給与は、短縮した時間の分だけ減額されるのが一般的です。

法律では、短縮した時間分の給与についての決まりはないため、多くの会社が「社員が働いていない時間分の給与を払う義務はない」というノーワーク・ノーペイの原則にのっとっています。

ボーナス(賞与)も、短縮時間やそれに伴う業務内容の変化に合わせて、少なくなるケースがほとんどです。詳しくは、会社の給与規定を確認してみましょう。

Q5:給与が減ると将来もらえる年金も減る?

「養育特例の申請書」を会社に提出すれば、時短勤務で給与が減っても年金の受給額は減りません。

給与が減ると納める厚生年金の保険料も減るため、通常は将来もらえる年金も少なくなってしまいます。

しかし、養育特例(厚生年金保険養育期間標準報酬月額特例申出書)を申請すると、育児を理由に時短勤務をしている間は、実際に納める金額は減っても、フルタイムで働いているときと同額を納めているとみなされます。

そのため、時短勤務をしても将来受け取る年金額は変わりません。

※参照:養育期間の従前標準報酬月額のみなし措置|日本年金機構

Q6:時短勤務なのに社会保険料が高いまま!安くするには?

「育児休業等終了時報酬月額変更届」を会社に提出すると、社会保険料を安くすることができます。

社会保険の要注意ポイント2つ

社会保険料は通常、毎年4~6月の3カ月間の平均給与をもとに算出され、それが同じ年の9月から翌年8月まで適用されます。そのため時短勤務で給与が減っても、何もしなければフルタイムで働いていたときの給与をもとに算出された高い保険料を納めることになります。

報酬月額変更届を出すと、時短勤務を開始してから3カ月間の平均給与をもとに社会保険料を計算し直してもらえ、4カ月目からは時短勤務中の給与に見合った金額を納めることができます。

※参照:育児休業等終了時報酬月額変更届の提出|日本年金機構

【残業】時間内に仕事が終わらないときは?

終業時間になっても仕事が終わらないときは、時短勤務中でも残業しなければならないのでしょうか?

ここでは、以下の疑問にお答えします。

Q7:時短勤務でも残業ってあるの?残業代の計算方法は

時短勤務中の残業は法律によって原則制限されており、会社は時短勤務中の社員に残業させてはいけません。ただし、必要に応じて労働者が自ら残業することは可能です。

残業した際の残業代は、時間数によって計算が変わるので要注意です。

時短勤務の残業代の計算方法イメージ。所定労働時間6時間+2時間の残業をした場合の残業代は”2時間✕時給”。所定労働時間6時間+3時間の残業をした場合の残業代は”2時間✕時給+1時間✕時給✕1.25”。

1日の所定内労働時間は法律で8時間までとされており、それを超えると賃金が25%割増になります。逆に1日の合計労働時間が8時間以内の場合は、残業をしても賃金は割増にはならず、純粋に残業した時間×時給(1ヶ月の給料÷1ヶ月の労働時間)が残業代として支払われます。

※時給の計算方法について詳しくは→時給のわかりやすい計算方法

Q8:休日出勤をした場合はどうなる?

時短勤務中の休日出勤は、残業と同様、原則制限されていますが、必要に応じて自ら勤務することは可能です。

時短勤務の休日出勤時の給与計算方法イメージ。6時間勤務・週5日勤務の労働者が、所定の休日である土曜日に出勤した場合の労働時間は”平日6時間✕5日+6時間(土曜日)=36時間✕時給”。40時間を超えた場合に割増賃金が発生するため、1日休日出勤したくらいでは割増賃金にならない。

休日出勤をした場合は、会社の就業規則にのっとり、振替休日を取得するか休日労働として賃金をもらうことが可能です。

ただし、週40時間までは法律で所定内労働とされています。休日出勤をしたとしても、週の合計労働時間が40時間に収まる場合は、割増賃金ではなく労働時間×時給が休日出勤分の賃金として支払われます。

時短勤務中に週の合計労働時間が40時間を超える場合は、超えた分の賃金が35%割増になります。

おわりに

この記事では時短勤務の仕組みや給与・年金、残業について解説しました。

仕事と子育ての両立は簡単ではないからこそ、制度をしっかり理解して、うまく利用したいですね。

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