「面接時間が長いと受かる」はウソ? 面接官に聞いた、“合格フラグ”の真偽
ちまたには「面接が予定より長くなると合格」「次回選考の話題が出ると合格」といった合格フラグのウワサがありますが、それは本当なのでしょうか?
中途採用の面接官19人にアンケートを実施し、合格フラグ・不合格フラグの真偽を明らかにしました。
面接時間が予定より長い
「面接時間が予定より長い」を合格フラグだと思う面接官は68.4%でした。合格のため面接が長引いているケースもあれば、合否を見極めるために予定時間を超えてしまうケースもあるようです。
【合格フラグだと思う面接官の声】
- 合格の可能性がある人に対しては、聞きたいこと・確認したいことが多く、時間が長くなる
- 志望度を上げてもらおうといろいろ話しているうちに、長引くことが多い
- 不合格の場合は終了時間を意識して会話するため、面接時間が長くなるのは考えづらい
【合格フラグだと思わない面接官の声】
- どちらとも言えない。合否のボーダーラインにいる人を見極めるために長引くこともある
- 的を射ていない回答をされた結果、面接時間が長くなるケースが多い
- 評価が高いと判断したら、反対に短くなることもある
他社の選考状況を聞かれる
「他社の選考状況を聞かれる」を合格フラグだと思う面接官は26.3%でした。「全員に聞いている」との声もあり、合格フラグとは言いにくいようです。
【合格フラグだと思う面接官の声】
- 他社の選考状況を聞いて、次の選考に進んでもらうスピードを判断している
【合格フラグだと思わない面接官の声】
- 合否関係なく、全員に聞いている
- アイスブレイクを兼ねて序盤で聞くこともある
- 競合他社の選考基準を知るために、情報収集として聞くこともある
次回選考の話題が出る
「次回選考の話題が出る」を合格フラグだと思う面接官は68.4%でした。「不合格の方には次回選考の話題を出さない」と言う面接官がいる一方で「全員に伝えている」と言う面接官もいます。
【合格フラグだと思う面接官の声】
- 次回選考の話題を出すことで、「前向きに検討している」というのを暗に伝えている
- 今後のステップをイメージしてもらうために、話すことがある
- 期待値を上げてしまうので、不合格の方にはこの話題を出さない
【合格フラグだと思わない面接官の声】
- 合格不合格を問わず、全員に伝えている
- 選考者の志望度やスケジュールを把握するために聞いており、単なる情報収集
- 面接全体が不合格ムードになったとき、バランスをとるために次回選考の話題を出すことがある
入社日を確認される
「入社日を確認される」を合格フラグだと思う面接官は52.6%。意見は半々に分かれており、「合格者にしか聞かない」「全員に聞いている」どちらの声もあがりました。入社日を確認する意図は、面接官によって異なるようです。
【合格フラグだと思う面接官の声】
- 入社日は合格にしたい人にしか聞かない
- 具体的な配属をイメージするために確認している
- 人物やスキル面に問題がない人に対して聞いている
【合格フラグだと思わない面接官の声】
- 入社可能日が採用を左右することもあるので、合格フラグとはいえない
- 希望条件の確認に必要なので、合否を問わず聞いている
- 基本的な質問項目のひとつとして、全員に聞いている
発言の量に対してメモの量が多い
「発言の量に対してメモの量が多い」を合格フラグだと思う面接官は10.5%。メモの量は面接官や企業の特性に左右されることも多く、合格フラグとは言えないようです。
【合格フラグだと思う面接官の声】
- 評価が高いと、その分メモの量も多くなる
【合格フラグだと思わない面接官の声】
- 記録として残すためにメモしているので、量と合否は関係ない
- メモの量は面接官による。一切メモをしない人もいれば、合否を問わずメモの量が多い人もいる
- 不合格の人に対しても、きちんと話を聞いていることを示すためにメモを取ることがある
反対に、不合格フラグはある?
合格フラグとは反対に、「これがあったら落ちる」不合格フラグはあるのでしょうか。同じく19人の面接官に聞きました。
面接時間が予定より短い
「面接時間が予定より短い」を不合格フラグだと思う面接官は57.9%。不合格のため短時間で終わるケースがある一方、合格が確定したから短い時間で切り上げられるケースもあるようです。
【不合格フラグだと思う面接官の声】
- 不合格にする人には、聞きたいことや確認したいことが少ないため短くなりがち
- 不合格の方と長々話してもお互いにとって利益にならないので、短時間で切り上げている
【不合格フラグだと思わない面接官の声】
- そもそも、面接時間は余裕をもって設定されている場合が多い
- 1時間の予定が30分になったからといって、不合格とは限らない
- きちんとコミュニケーションがとれていれば、短時間で高評価になるケースもある
「最後にアピールしたいことは」と聞かれる
「『最後にアピールしたいことは』と聞かれる」を不合格フラグだと思う面接官は5.3%でした。ほとんどの面接官が不合格フラグではないと考えており、合否を問わず話したいことがないか確認する場面で投げかけられる質問のようです。
【不合格フラグだと思う面接官の声】
- 面接が短時間になりすぎた場合、話したいことを話してもらうために最後にアピールしたいことを聞くこともある
【不合格フラグだと思わない面接官の声】
- 一般的な質問なので、合否は関係ない
- 合格の場合でも、話せていないことを話してもらうために聞くことがある
経歴や志望動機など定番の質問しかされない
「経歴や志望動機など定番の質問しかされない」を不合格フラグだと思う面接官は15.8%でした。会社や面接官によっては、常に定番の質問しかしないケースもあるそう。突っ込んだ質問をされないからといって、不合格とは言い切れません。
【不合格フラグだと思う面接官の声】
- 不合格が決まっていて面接を早く終わらせたい場合、ありきたりの質問で済ませる可能性もある
【不合格フラグだと思わない面接官の声】
- 定番の質問ほど、大切な項目だと考えている
- 面接フォーマットにある質問しかしない会社もある
- 合否ではなく、面接官のスキルの問題
回答に対する反応がそっけない
「回答に対する反応がそっけない」を不合格フラグだと思う面接官は47.4%で、不合格フラグだと思わない派がわずかに上回りました。リアクションの程度は面接官のタイプに左右されることも多く、反応がそっけなかったからといって気に病む必要はなさそうです。
【不合格フラグだと思う面接官の声】
- 興味を持っていないと、回答もそっけなくなりそう
- 回答にどこまで食いつくかは、興味の度合いに比例する
【不合格フラグだと思わない面接官の声】
- 面接官のタイプによるので、合否とは無関係
- そっけない反応でも、納得していることもある
エレベーターまで見送られる
「エレベーターまで見送られる」を不合格フラグだと思う面接官はゼロ。エレベーターまで見送るかどうかは会社の面接マナーとして決まっているのが一般的で、不合格とは無関係だとわかります。
【不合格フラグだと思わない面接官の声】
- エレベーターまで見送るのは合否を問わず一般的なマナーだから
- 会社によって、見送るか見送らないかは異なる
- 合否に関係なく、建物の構造次第で見送るかどうか分かれる
まとめ
実際に面接官の声を聞いた結果、「これがあったら合格!」と言い切れるフラグはないことがわかりました。選考結果が届くまでは不安な時間が続きますが、合格フラグ・不合格フラグのウワサに一喜一憂せず、連絡を待つのが賢明です。
※選考結果がいつ届くか気になる方はこちら→面接の結果連絡はいつ届く?