日数から申請方法まで わかりやすい慶弔休暇

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身内に不幸があった、新婚旅行に行くなどの理由で慶弔休暇を使う場合、何日間休むことができるのでしょうか?

慶弔休暇の概要や取得できる日数、申請方法などを解説します。

慶弔休暇(けいちょうきゅうか)とは?

結婚や忌引きの際に使う特別休暇

慶弔休暇とは、自分や身内が結婚した場合や、近親者に不幸があった場合など、慶事や弔事に際して取得できる休暇のことです。配偶者が出産する場合も対象になります。

慶弔休暇は、病気休暇やリフレッシュ休暇などと同じように、会社が福利厚生として設けている特別休暇(法定外休暇)にあたります。法的な義務はないため、会社に慶弔休暇制度がなくても違法ではありません。

※特別休暇について詳しくは→Q.特別休暇とは?種類や日数、給料はどうなる?【社労士監修】

コラム:約9割の会社が慶弔休暇を設けている

慶弔休暇を設ける義務はないものの、実際はほとんどの会社で導入されています。

労働政策研究・研修機構の調査によると、慶弔休暇のある企業は90.7%で、さまざまな福利厚生制度の中で最も高い割合でした。

また「結婚祝金」や「死亡弔慰金」などの慶弔見舞金を支給されることも多く、導入している企業は86.5%となっています。

「結婚や葬儀などに関連して会社を休むと収入が減ってしまうのが心配」という人も、制度があれば安心です。

※参考:企業における福利厚生施策の実態に関する調査|労働政策研究・研修機構

慶弔休暇中は給与が出ることが多い

慶弔休暇中に給与が出る会社は多くあります。中小総研の調査によると、弔事による休暇が有給である企業は8割以上。有給となる割合が比較的少ない「子供の結婚休暇」でも66.9%にのぼっています。

ただし、慶弔休暇のうち一部のみを有給としている会社もあるため、取得前に確認が必要です。

慶弔休暇のパターン

有給と回答した企業の割合

自分が結婚する場合

87.5%

子供が結婚する場合

66.9%

配偶者が出産する場合

77.3%

配偶者が亡くなった場合

87.8%

父母が亡くなった場合

88.1%

子供が亡くなった場合

86.7%

祖父母が亡くなった場合

84.1%

兄弟姉妹が亡くなった場合

82.9%

※参考:中小企業の特別休暇導入の実態調査|中小総研

慶弔休暇の日数はどれくらい?

慶弔休暇で取得できる休暇日数について、結婚・出産の場合と忌引きの場合でそれぞれ解説します。

結婚・出産などの場合…2~5日

結婚・出産の当事者かどうかによって、取得できる日数が異なります

自分や身内が結婚する場合や、配偶者が出産する場合に取得できる平均的な日数は、以下の通りです。

自分が結婚する場合

5日

子供が結婚する場合

2日

配偶者が出産する場合

2日

※会社によっては兄弟姉妹が結婚する場合も慶弔休暇を使うことができます。

なお、自身が出産する場合は産前産後休暇を取得します。産前産後休暇は法律で定められており、産前6週間、産後8週間仕事を休むことが義務付けられています。

※産前産後休暇や育児休業期間について詳しくは→育児休業期間は延長で2歳まで!できるだけ長く子どもと過ごすには?

新婚旅行に慶弔休暇を使えるとは限らない

結婚に際して5日程度の休暇が取れることが多いものの、好きなタイミングで慶弔休暇を取得し、新婚旅行などに充てられるとは限りません

企業によっては慶弔休暇の用途(取得理由)を指定していることがあり「役所での手続きや挙式とその準備」などと指定がある場合、新婚旅行には使えません。

加えて「慶弔休暇は入籍日や挙式から連続◯日」などと、慶弔休暇の有効期限が決められていることがあります。この場合、挙式から期間が空いた新婚旅行では、慶弔休暇を使えないことになります。

新婚旅行の計画を立てる際、自分の会社で慶弔休暇が使えるかどうかを確認してみましょう。使えない場合は、旅行する日数分の有給休暇を残しておくなど、別の方法で対応してください。

忌引きの場合…最大10日程度

忌引きの場合は、何親等の親族が亡くなったのかによって取得できる日数が異なります

一般的な取得可能日数は以下の通りです。自分が喪主を務める場合は、さらに休暇が長くなることもあります。

故人との関係性 一般的な忌引きの日数
配偶者 10日間
実父母 7日間
5日間
兄弟姉妹 3日間
祖父母 3日間
配偶者の父母 3日間
配偶者の祖父母 1日間
配偶者の兄弟姉妹 1日間
1日間
伯父・叔父・伯母・叔母 1日間
甥・姪 1日間

※忌引き休暇の日数について詳しくは→忌引き休暇の日数は? 給料の有無や親等による違いも

詳しくは会社の就業規則を確認

慶弔休暇に関する具体的なルールは、就業規則に記載されています

日数だけでなく、慶弔休暇中に土日が入る場合の扱いや、休暇を取得できる期限なども会社側が独自に定めています。

中には、弔事などで遠隔地へ行く場合を考慮して、往復にかかる日数を追加で休暇にしてくれる会社もあるようです。

慶弔休暇を活用すれば通常の有給休暇を使わずに済むため、必要なときは会社の就業規則を一度確認しておきましょう。

慶弔休暇を取るための手続きは?

まずは申請理由を具体的に説明する

慶弔休暇を申請する際には「身内が亡くなったので」「海外で結婚式を挙げるので」など、理由を具体的に説明する必要があります。

特に慶事の場合は、新婚旅行なのか挙式なのかといった理由によって、そもそも慶弔休暇を取得できるのかどうかが異なります

また、新婚旅行に行かない代わりに式場の下見で慶弔休暇を使いたいといった事情がある場合、申請理由を正直に伝えることで、個別に対応をしてくれることもあります。

会社指定の方法で申請する

実際に慶弔休暇を申請する際は、会社指定の方法で申請します。

慶事の場合は、事前に上司にタイミングなどを相談した上で、申請しましょう。一方、弔事は突然の対応になることがほとんどです。

以下の内容を上司に報告し、どういった対応をすべきか指示を受けましょう

【忌引きで慶弔休暇を申請する際に伝えること】

  • 自分とどんな関係の相手が、いつ亡くなったのか
  • 忌引き休暇を希望する期間
  • 通夜と葬儀の詳細

(日時・会場・住所・連絡先・自分が喪主である場合はその旨も伝える)

申請するときに証明は必要?

会社で定められている場合は、慶弔休暇の取得理由を証明するための書類が必要です。

特に弔事の場合、訃報や会葬礼状などを証明書として提出することがあります。

冠婚葬祭の当事者はどうしても忙しくなってしまいますが、記録となる書類は紛失しないよう、意識的にまとめておくのが安全です。

慶弔休暇に関するQ&A

最後に、慶弔休暇に関してよくある疑問にお答えします。

慶弔休暇はパートでも使えるの?

パートやアルバイトなどの非正規社員であっても、慶弔休暇を使える会社はあります

労働政策研究・研修機構の調査によると、慶弔休暇制度がある会社のうち48.8%が、非正規社員も対象としています。

慶弔休暇で法事に行くことは可能?

会社の規定によっては慶弔休暇を法事に使える場合もありますが、多くはないでしょう。

通夜や葬式は日程調整が難しいため慶弔休暇で対応するしかありませんが、法事は日程調整が可能で、土日などに行うことができるためです。

都合がつかず、慶弔休暇も使えなかった場合は、有給休暇などほかの休暇制度を使うか欠勤するかで対応することになります。

慶弔休暇を取っても皆勤手当はもらえる?

慶弔休暇が皆勤手当に影響するかどうかは、会社が定めている皆勤手当の条件によります

有給休暇を取った場合は皆勤手当の対象から外れない決まりになっていますが、慶弔休暇などの特別休暇を取った場合は、会社の判断次第です。

前例がなく対応方法がわからない場合は、労務や総務の担当者に問い合わせましょう

まとめ

慶弔休暇の正しい申請方法を事前に知っておくと、有給休暇の有効活用につながります。

この機会に会社の慶弔休暇制度を確認してみましょう。

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