早見表・Q&A集あり 履歴書の学歴・職歴の書き方
この記事では、履歴書の「学歴・職歴」欄の書き方を分かりやすく解説します。
まずは見本と基本ルールを確認した上で、学歴と職歴それぞれの書き方について確認していきましょう。
履歴書の学歴・職歴欄|みほん・ルール
書くときの3つの基本ルール
1.西暦和暦は統一する
日付や生年月日など、履歴書の他の項目と統一されていれば、西暦和暦はどちらでも問題ありません。
数字の後に「年」「月」を書く必要はなく、数字のみ書けばOKです。
2.学歴・職歴はすべて省略せずに書く
学歴・職歴は1つでも抜かしてしまうと経歴詐称になってしまう可能性があるので、すべて書くようにしましょう。転職回数が多いほど書くべき職歴も増えるので、学歴欄は「高校卒業」からでOKです。
3.書ききれない場合は「1社1行」に
書ききれない場合は、「株式会社〇〇入社(20XX年X月に一身上の都合により退職)」など、1社を1行にまとめましょう。また、「学歴・職歴」の欄が多い履歴書を使うのもひとつの手です。
「学歴」の詳しい書き方・Q&A
ここでは、学歴の詳しい書き方と、状況別のQ&Aを解説します。
履歴書の「学歴」の詳しい書き方
11行目は「学 歴」と書く
履歴書は学歴と職歴を書く欄が1つにまとまっているので、学歴と職歴を区別するために1行目には「学歴」と書くようにしましょう。欄の中央に「学」と「歴」の間を一文字空けて書くと、バランスよく見えます。
2転職者は「高校卒業」から記入でOK
転職者は「高校卒業」から書けばOK。学校名は「〇〇高校」ではなく「〇〇高等学校」と省略せずに書きましょう。
公立の場合「県立」「市立」と略さずに「〇〇県立」や「〇〇市立」などと都道府県名や市町村名から正式に記載します。
私立の場合は、「私立〇〇高等学校」としてください。
また、高校や大学の学校名や卒業・入学などの言葉は省略せずに書きましょう。「〇〇入」や「〇〇卒」などと書くのはNGです。
こんなときどうする?
「学歴」にまつわるQ&A
さまざまなケース別に、履歴書の学歴欄の正しい書き方を紹介します。
中退した場合
学校を中退した場合は、「〇〇大学△△学部□□学科 中途退学」と書きます。「中退」と省略しないようにしましょう。
また、家庭の事情などで退学せざるを得なかった場合、誤解されないよう1行下に理由も簡潔に書いておくとよいでしょう。
転校した場合
転校した場合は、「◇◇高等学校 入学」(転校前の学校)の1行下に、「◆◆高等学校 転入学」と転校先の学校を書きます。
大学の場合、高校と同様に「〇〇大学△△学部□□学科 入学」の1行下に「〇〇大学△△学部□□学科 編入学」と書くか、短大などを一度卒業していれば「〇〇短期大学△△学部□□学科 卒業」の1行下に「〇〇大学△△学部□□学科 編入学」書けばOKです。
学部、学科を変更した場合
学部や学科を変更した場合、「〇〇大学△△学部□□学科 入学」の1行下に、「〇〇大学◇◇学部◆◆学科 編入学」と書きましょう。
同じ高校で学科を変更した場合も同様です。
浪人・留年をした場合
浪人・留年した場合、学歴欄に「浪人」「留年」などとわざわざ書く必要はありません。
正しい入学年度・卒業年度を記入すれば、浪人や留年は採用担当者に伝わります。
休学した場合
休学した場合は、学歴欄には「◆◆高等学校 休学」「〇〇大学△△学部□□学科 休学」と書き、その下の行には、大まかな休学期間と「病気療養のため」「家庭の事情により」など、休学の理由を簡潔に書きます。
一般的に休学は、採用担当者にいいイメージをもたれないため、理由を書かないと「授業についていけなかった」「挫折しやすい」などと思われてしまう可能性もあります。過去に病気で休学し、現在は完治している場合は、「現在は完治し、勤務に支障なし」など、今は働く上で問題がないことを記載するといいでしょう。
留学した場合
留学の場合は、留学した期間によって履歴書での書き方が異なります。
留学期間が1年未満の場合
短期の語学留学、ホームステイや、授業の一環として海外研修があるなど、留学期間が1年未満の場合は「学歴」として認められないため、学歴欄には書きません。
短期であっても、海外での経験をアピールしたい場合は、履歴書の自己PR欄などを使って海外での経験があることを伝えましょう。
留学期間が1年以上の場合
留学期間が1年以上の場合は、入学した学校の1行下に「留学期間、国名、学校名」を書きます。留学をした理由や留学先で経験したことは、学歴欄以外の自己PR欄などでアピールするといいでしょう。
社会人経験をしたあとに学生となった場合
社会人として働き、再度学生になった場合、学歴は学歴欄にまとめて書くようにしましょう。
学歴欄だけを見ると、何年もブランクがあるように見えますが、職歴欄を見れば社会人経験を積んだ後に学生として学んだことが分かるため、問題はありません。
「職歴」の詳しい書き方・Q&A
ここでは、職歴の詳しい書き方と、状況別のQ&Aを解説します。
履歴書の「職歴」の詳しい書き方
1「学歴」の最後から1行空けて「職 歴」と書く
学歴の最後の行から1行空けて「職歴」と書きます。バランスよく見せるために、欄の中央に「職」と「歴」の間を一文字空けて書くのがおすすめです。
21社つづ、1行目「入社」2行目「退職」の順番で
「職 歴」の下に、入社した会社を1社ずつ記入します。1行目には会社名と「入社」、2行目には会社名と「退職」と書きます。
欄に余裕があれば、「従事した業務内容」や「部署異動」について記入してもかまいませんが、基本的には履歴書の自己PR欄や職務経歴書に書くのがベターです。
また、転職経験がある、離職している場合は、退職した年月と社名に続いて以下のいずれかを記入しましょう。
-
自己都合退職の場合→「一身上の都合により退職」
-
会社都合退職の場合→「会社都合により退職」
※転職や体調不良による退職などは「自己都合退職」、会社の倒産や会社が原因のリストラなどは「会社都合退職」
3在籍中の会社の「入社」の1行下に「現在に至る」と書く
在籍中に転職活動している場合は、「入社」の1行下に「現在に至る」と書きます。すでに会社に退職することを伝えている場合は、代わりに「退職予定(20XX年○月○日)」と書いてください。
すでに失業中の場合は、「退職」の1つ下の行に「現在に至る」と書きます。
4最後は右寄せで「以上」と書く
すべての経歴が書き終わったら、改行して右寄せで「以上」と書きます。
こんなときどうする?
「職歴」にまつわるQ&A
さまざまなケース別に、履歴書の職歴欄の正しい書き方を紹介します。
看護師や公務員などの場合
病院で勤務する人は「社員」ではなく「職員」になるので、病院名に続いて「入社」ではなく「入職」と書きましょう。
その他、公務員は「入庁」、銀行員は「入行」、テレビ局員は「入局」と書きます。
昇進・昇格した場合
昇進・昇格は立場・役割が変化しただけで「職歴」には該当しないので、履歴書の職歴欄に記載する必要はありません。履歴書の自己PR欄や職務経歴書に書きましょう。
社名変更した場合
在籍当時から社名変更した場合、「株式会社アルファベット(現・株式会社ABCホールディングス)」という形で、新しい社名はカッコ書きにしましょう。
異動・転勤した場合
異動や転勤をした場合、基本的には職歴欄に書く必要はありません。配属先の変更など、具体的な内容は自己PR欄か職務経歴書に書いてください。
もし記入したい場合は、「入社」の行に続けて最初の配属先を書いた上で、1行下に異動した年月と異動先の部署名、勤務地名を書くようにしましょう。
出向した場合
出向した場合は、入社した会社に関する記載の1行下に「子会社である株式会社△△へ出向」と書きましょう。
出向先から出向元の会社に戻った場合は、「株式会社○○に帰任」と書きます。
転籍した場合
従来と異なる会社に移り、新たにその会社に雇用される「転籍」となった場合、入社した会社に関する記載の1行下に「子会社である株式会社□□に転籍」と書いてください。採用担当者には会社都合で所属企業が変わったことが伝わります。
コラム:アルバイト・契約社員・派遣社員の書き方
アルバイト
中途採用への応募で職歴がアルバイトしかない場合は、職歴欄にアルバイト経験を書いてOKです。会社名の横に「株式会社〇〇に入社(アルバイト)」とカッコ書きしてください。
また、同時に2つ以上のアルバイトを掛け持ちしている場合は、「入社」と「退職」のタイミングを時系列順に書きます。
契約社員
契約社員の場合は「株式会社〇〇に入社(契約社員)」と書けばOKです。
派遣社員
派遣社員の場合は、入社については「株式会社〇〇より株式会社△△に□□として派遣」と書き、1行下に「派遣期間満了のため退職」とします。
まとめ
履歴書の学歴・職歴欄は、おかれている状況・経験によって書く内容が異なるため、自分の状況に合わせて間違いのないように書きましょう。