書いてもいい2つのこと わかりやすい履歴書の本人希望欄の書き方
この記事では、履歴書の本人希望欄に書くべき基本的なルールと、状況別に書くべきことを例文付きでご紹介します。
履歴書の「本人希望欄」にはなにを書く?
「貴社の規定に従います。」と書くのが基本
応募先の企業に事前に伝えておくことがない場合、本人希望欄には「貴社の規定に従います。」と書くのが基本。
履歴書は空欄のまま提出すると、企業側に書き忘れだと思われてしまう可能性があるため、希望がない場合でも必ず一言書くのがマナー。
「特になし」でも問題ありませんが、「貴社の規定に従います。」のほうが謙虚で丁寧な印象を与えるでしょう。
「絶対に譲れない入社条件」や「連絡がつく時間帯」となら書いてもOK
履歴書の本人希望欄には、入社する上で絶対に譲れない条件や、連絡がつく時間帯であれば書いてもOK。
文字通り、自分の希望をなんでも書いて良い欄という訳ではありません。
絶対に譲れない入社条件
入社する上で絶対に譲れない条件があれば、本人希望欄に書いてもOKです。
企業側は「本人希望欄に書かれている条件=入社する際のマストな条件」と判断します。履歴書の時点で伝えておくことで選考が進んでからのミスマッチを避けることができ、お互いにとって無駄な時間を過ごさずに済むでしょう。
※具体的な書き方は、第2章の「「譲れない入社条件」を書く際のポイント・例文」を確認してください。
とはいっても、一方的にこちらの希望を伝えるだけではなく、応募先の企業に「まずは会ってみよう」と思ってもらうことも大切です。特に給与や勤務地に関する希望は履歴書には書かず、基本的には面接の場で伝えるのが無難でしょう。
▼くわしくはこちら
連絡のつく時間帯
連絡がつく時間帯は、事前に本人希望欄で知らせておくことで、「企業からの電話に出ることができず、面接日がスムーズに設定できない」といったトラブルを避けることができます。
※具体的な書き方は、第3章の「「連絡がつく時間帯」を書く際のポイント・例文」を確認してください。
「絶対に譲れない入社条件」を書く際のポイント【例文】
ここでは、よくある「絶対に譲れない入社条件」の書き方を例文とともに紹介します。
勤務可能な時間が決まっている場合
子どものお迎えや家族の介護などの特別な事情があって、勤務できる時間や曜日が決まっている場合は、明確な「理由」とともに希望を書くようにしましょう。また、「〇〇時まで」「〇〇時以降」など、希望はできるだけ具体的に書くようにすると、入社後のミスマッチを防ぐことができます。
ただし、「残業はできません」などの断定するような書き方は、仕事への意欲がないと思われてしまう可能性があるため、避けたほうが良いでしょう。
退職日や入社できる日が決まっている場合
退職日や働き始められる日が決まっている場合は、入社可能日を書いておくのもありです。ただし、退職日などに関しては、在職中の勤め先と相談して決まることがほとんどなので、確実な日付が決まっている場合のみ書くようにしましょう。
すでに離職しており、すぐには働き始めることができる場合は、「即日から勤務可能です。」と一言書いておいても良いでしょう。
応募職種を指定する場合
企業の採用サイトなどで複数の職種を一括で募集している場合は、必ず応募職種を書くようにしましょう。職種を書かずに送ってしまうと、企業側が混乱する元になり、選考がスムーズにいかない可能性があります。
また、希望職種の名称は、企業から提示されているものに統一しましょう。たとえば「Webディレクター」の募集を「ディレクター」と表記したり、「営業事務」を「営業アシスタント」と書き換えたりするのはNGです。
勤務地を指定したい場合
入社条件として勤務地を指定したい場合は、「首都圏」「関西圏」など可能な限り広いエリアでの希望にとどめ、詳しい説明は面接で伝えるのが無難です。ただし、全国転勤のある企業・職種で勤務地の希望を出すことは、採用を見送られる可能性があることを理解しましょう。
給料に関する希望を伝える場合
給料に関する希望を履歴書で伝えるのは、「お金のことばかりを気にして仕事への意欲がない」と思われてしまう可能性があるので、基本的にはNGです。給料に関する話題は、選考過程のどこかのフェーズで企業側から出るものなので、基本的にはこちらからは口に出さず、先方から聞かれたら答えるものだと捉えておきましょう。
ただし、「希望の年収額が叶わなければそもそも入社しない」のであれば、本人希望欄に希望を書いておくことで、選考が進んでから給与交渉でトラブルにならずに済むでしょう。
持病があり定期的な通院が必要な場合
持病があり、仕事を休んでまでも定期的な通院が必要な場合は、回数や時間など具体的な頻度を書くようにしましょう。この際、問題なく業務を行うことができるのか心配させてしまう可能性があるので、「業務に支障はありませんが、」と一言添えておくのがベター。
履歴書によっては、「健康状態」について書く欄が設けられている場合があるので、そちらに書いても良いでしょう。
※詳しくは→履歴書の「健康状態」の書き方・記入例
「連絡がつく時間帯」を書く際のポイント【例文】
ここでは、履歴書の本人希望欄に「連絡がつく時間帯」を書く際のポイントと具体例を紹介します。
電話を取ることができない曜日や時間帯
中途採用に応募する時点で在職中の場合は、企業からの電話が取れる時間が限られているので、電話を取ることができない曜日・時間帯を書いておくと、いつであれば連絡がつくのか分かりやすいでしょう。
連絡がつかない時間帯が応募先企業の就業時間とかぶっていても、基本的には本人希望欄に書かれている時間帯を避けて連絡をしてきてくれるはずです。心配であれば、「不在着信やメールを確認いたしましたら、可能な限り早めに折り返しご連絡を差し上げます。」と書いておくと良いでしょう。
<例文>
平日は〇〇時以降にご連絡いただけますと幸いです。土日は終日連絡可能です。
本人希望欄の記入が済んだら…
本人希望欄を書き終えたら、完成間近です。
下記の「履歴書の書き方ガイド」では他の欄の書き方だけではなく、印刷方法や企業への提出マナーについても紹介。あわせてチェックしましょう。
この記事の執筆者
ライター・編集者
柴田 栞
株式会社クイック
転職Hacks編集部のライター・編集者。履歴書の書き方などの転職に役立つノウハウや、キャリアに関する記事を多数執筆。
同世代の働き方や生き方に「寄り添い、共に悩み、考える」ことをモットーに、読者が「自分らしく」活躍できる仕事や職場を見つけられる助けとなることを目指して活動中。