三つ折りは危険。正しい履歴書の折り方
履歴書は二つ折り? それとも三つ折り?
履歴書を郵送する、あるいは持参する際に、どう折りたたむべきかは悩ましいところ。
ここでは正しい折り方のルールから、綺麗に折るためのポイントまで、図入りで解説します。
履歴書は折っちゃダメ。だから「二つ折り」が正解
二つ折りとは…市販されている状態以上に折らないこと
履歴書の折り方として意見がわかれるのは、「二つ折り」と「三つ折り」です。
「二つ折り」というのは、真ん中で半分に折っただけのもの。市販の履歴書の多くは、初めからこの「二つ折り」の状態で売られていますから、「折らない」という意見とイコールです。
三つ折りとは…市販されている状態から1/3に折ること
一方、「三つ折り」は、「半分にした履歴書を1/3に折る」こと。履歴書の三つ折りは、厳密に言うと「二つ折りにした上で三つ折りにする」ことを指しています。
履歴書は二つ折り(折らない)が正解
理由は後述しますが、履歴書はできるだけ折らないようにするのがマナーと言われています。従って、郵送・持参問わず、履歴書を封筒に入れる際は、真ん中で左右に二つ折り(履歴書が売られているときの状態)にするのが正解です。
「二つ折りでは長封筒に入らないので三つ折り」という場合も、小さな封筒に合わせて折り曲げるのではなく、折り曲げない履歴書に合わせて、大きめの封筒を選ぶことがマナーです。
二つ折りの履歴書に合う封筒は、角形A4または角2号
二つ折りにした履歴書は、長封筒には入りません。下記いずれかの封筒を購入しましょう。
- 角形A4(228mm×312mm)
- 角2号(240mm×332mm)
角2号や角形A4は定形外郵便になるため、切手代は少しかかってしまいますが、折らずに入る大きめの封筒を探しましょう。
その際、クリアファイルに入れた上で封筒に詰めると、いっそう受け取った人は管理がしやすく好印象です。
折り方解説・履歴書の二つ折り
自作の履歴書や、ネットでテンプレートが配布されている履歴書、市販の履歴書でも折られていないものを使う場合には、自分で二つ折りにする必要があります。
写真・氏名欄を外側に二つ折り
名前や写真が外側に来るように真ん中で二つ折りにしましょう。
自作の履歴書をキレイに二つ折りするコツ
- 定規を用意
- 履歴書を裏返す
- 片側を持ち、もう片側の端と合わせる
- 上下の角が合っている状態のまま片手で押さえる
- もう片方の手で軽く折り目を付ける
- 定規でなぞってしっかり折り目を付ける
- 完成
折り目がずれないよう、滑りやすいデスクやテーブルで折るのは避けましょう。また、履歴書に汚れが付かないよう、あらかじめ下をしっかり拭いて綺麗にしておくこと。水拭きをした後は乾くのを待ってから折り始めましょう。
履歴書はなぜ二つ折りが正解なのか?
目的は扱いやすい「A4サイズ」に合わせること
履歴書を小さく折りたたまない方が良い理由、それは採用担当者にとって、小さく折り曲げられた履歴書が管理しづらいからです。
一般的なオフィスでは、A4サイズがプリンターの標準用紙に指定されており、クリアファイルやバインダーも全てA4サイズ用のものが用いられています。職務経歴書やお礼状などの応募関連書類の多くがA4サイズ推奨なのもそのため。
履歴書の用紙はA3またはB4サイズで、二つ折りにすることでA4またはB5、つまりA4書類と一緒に管理しやすい大きさになるようにできています。
それを小さく折り曲げてしまうことで、どんなに伸ばしてもファイリングやコピーがしづらい…など、わざわざ採用担当者の手を煩わせてしまうことに。採用担当者が一組の応募書類に目を通す時間は1~2分と言われていますから、扱いにくい履歴書は、相手にとってもあなたにとっても、良い結果をもたらしません。
履歴書の折り方はどう評価に響くのか
履歴書の折り方が評価にどれくらい響くのか。実際は折り方が雑だったり、三つ折りになっていたりするだけで、落とされてしまうようなことはほとんどないでしょう。なんとなく折り作業にニガテ意識がある場合も、ちょっと安心ですね。
ただ、履歴書を二つ折りにするのも、綺麗にそろえるのも、「受け取った側が困らない」という配慮の問題です。ときおり転職解説記事や転職本でも、三つ折りや雑な折り方の履歴書がマナー違反として取り上げられているように、手を抜くことで悪い印象に繋がってしまう場合があるのもまた事実。
「履歴書は中身が大事だから折り方なんて関係ない」と開き直らず、履歴書は大きめの封筒に二つ折りで入れた方が無難。自分で折る場合は、くれぐれも丁寧に。
それでも履歴書を三つ折りで提出する場合
履歴書の三つ折りがOKなのはどんなとき?
履歴書は原則的に二つ折りが基本です。中には三つ折りを前提とした、折り線入りの履歴書や、三つ折りにしなければ入らない封筒が付属する履歴書も市販されているものの、ちょっとでも落とされたくないと思うなら、使わない方が無難です。
一般的に、三つ折りが許されるのは次のような場合に限定されます。
- パート・アルバイト募集のとき
- 派遣会社や人材紹介会社へ提出するとき
- その他選考に関係なく提出を求められた場合
パート・アルバイト募集のとき(但し二つ折りの方がオススメ)
前段でお話しした「三つ折りを前提とした履歴書」は、そもそもパート・アルバイト用のものに多く見られます。したがってパート・アルバイト募集では、企業の元に三つ折りの履歴書が届きやすく、社会人や就活生に比べると許容されやすい傾向にあります。
とはいえ、許容されやすいだけで、企業側は折りたたまれた履歴書を一つ一つ広げたり、シワを伸ばしてA4フルサイズのファイルに入れることになります。小さく折りたたまれた扱いにくい履歴書が多数届く中だからこそ、大きな封筒で折っていない履歴書が送られてきたときのインパクトは絶大。目に止まる履歴書を目指すなら、パート・アルバイトの場合も二つ折りが望ましいでしょう。
派遣会社や人材紹介会社へ提出する履歴書
派遣会社や人材紹介会社(エージェント企業)へ履歴書を提出する場合など、あくまでサービスを利用するために履歴書の提出が必要な場合は、三つ折りで出しても構いません。ただし、持参するのにわざわざ三つ折りで小さめの封筒に入れるようなら、それは不親切。封筒の代わりにA4のクリアファイルに入れて渡しましょう。また、郵送の場合も相手のことを考えると、二つ折り(折らない)で出す方が親切ではあります。
選考に関係なく提出を求められた場合
その他、選考に関係なく履歴書の提出を求められた場合や、形だけ提出を求められた場合は、三つ折りで提出しても構いません。
但し、この場合も手渡しであれば、二つ折りの状態でクリアフォルダに入れて提出する方が親切です。
履歴書を綺麗に三つ折りにするポイント
あると便利なもの
・定規
履歴書を三つ折りにする際は、まず履歴書を左右半分の二つ折りにした上で、写真と氏名が一番上に来るように、折り面がZ型になる『外三つ折り』で三つ折りにしていきます。
長封筒付きなど、三つ折りを前提にした履歴書の場合、用紙に折り位置がマーキングされている場合はそちらに従って折りましょう。もしもない場合は、長さを測りながら、折り幅が均一になるように。三つ折りにする際の折り幅は、二つ折りにした履歴書のサイズがA4の場合は99mm、B5なら86mmのところで折り返していくと、均等に折ることができます。
Z型に折れたら、折り目をしっかり付けるために上から定規でなぞりましょう。
三つ折りのNG例
下記のような折り方はNGです。
ビジネスシーンでよく使われる巻き三つ折りは、もともと書かれている情報が外に透けないようにするためのもの。封筒から出したときにまず氏名と写真が見えるようにしなければならない履歴書の折りたたみ方としては、あまり相応しくありません。
ネットで紹介されている「手軽に三つ折りにする方法」に注意
下記サイトなどでは、紙の折り方として、A4のコピー用紙を使った時短三つ折りテクニックが様々なところで話題を呼んでいます。履歴書にも応用できそうですが、A4コピー用紙の短辺に合わせて折るこの方法だと、99mmで折らなければならない部分を87mmで折り畳むことになり三つの折り幅が不揃いになってしまいます。
長封筒にギリギリ収まり、一般的な紙の場合はとても便利なテクニックですが、履歴書の場合は広げたときの見栄えが良くないため、避けた方が無難です。
参照:A4用紙を手軽に三つ折りする方法-ITメディアエンタープライズ
まとめ
いかがでしたか?
履歴書を折る際は、二つ折りが基本。「小さめの封筒が付属しているから三つ折りで」など、手持ちの封筒に合わせて折り方を決めないように。
せっかく一生懸命書いた履歴書が、折り方ひとつで評価を落としたりしないよう、折り方のマナーを守り、ピシッと綺麗な二つ折りを心がけましょう。