返信用封筒の場合も解説 【図解】内定承諾書の封筒の書き方・送り方
内定後に企業から提出を求められる内定承諾書(入社承諾書)。内定先に返送する際は、マナーを守ることが大切です。
これから内定承諾書を提出する方に向けて、内定承諾書の「封筒」の書き方・入れ方・送り方を図解でわかりやすく説明します。
内定承諾書とは?なんのための書類?
そもそも内定承諾書とは、内定者が入社することを約束する、意思表示のための書類のこと。「入社承諾書」「内定誓約書」とも呼ばれます。
内定先に入社する意思がある場合は、住所や氏名などの必要事項を記入して、早めに返送しましょう。
▼内定承諾書について、くわしくは…
【準備編】封筒を用意しよう
内定承諾書は、郵送でやり取りするのが一般的です。内定承諾書が送られてきた封筒の中に返信用封筒が同封されていた場合は、そちらを使用して企業へ返送しましょう。
返信用封筒が同封されていなかった場合は、内定承諾書を送るための封筒を自分で用意する必要があります。下記の選び方に沿って、封筒を選びましょう。
封筒のサイズは、送られてきた内定承諾書の状態に合わせる
内定承諾書(A4サイズ)が折り目のない状態で届いた場合は「角型2号」の封筒を、三つ折りにされて届いた場合は「長形3号」の封筒を用意するのがセオリーです。
なお、封筒の色は白を選びましょう。
茶封筒は事務的な書類を郵送する際に使うものであり、内定承諾書のような重要な書類を送る用途にはふさわしくありません。
【書き方編】宛名や住所を正しく書こう
次は封筒に宛名や住所を記入しましょう。記入時のポイントを、自分で封筒を用意する場合(表面・裏面)と、返信用封筒がある場合に分けて説明します。
なお、封筒の文字は縦書き・横書きどちらでもOKです。縦書きが一般的なので、こだわりが無ければ縦書きで記入するといいでしょう。
記入するペンは「黒の油性サインペン」か「0.7ミリ以上の黒いボールペン」を使ってください。
封筒の「表面」の書き方
封筒の「表面」の記入箇所は3つです。切手を貼る位置・料金とあわせて確認しておきましょう。
〈内定承諾書を入れる封筒の記入箇所・切手(表面)〉
- 内定先の企業の住所
- 宛名
- 内定承諾書在中
- 切手
1.送付先の住所
- 送付先の郵便番号と、住所を都道府県名から書く。
- ビル名や部屋番号も省略せずに書く。
- 縦書きの場合、番地の数字は漢数字を使う。
2.送付先の宛名
- 宛名は【企業名】と【部署名+担当者の名前】を、2行に分けて書く。
- 企業名は株式会社を(株)などに省略せず、正式名称で書く。
- 部署名・担当者の名前は、企業名よりもやや大きく書く。
- 宛名の最後には必ず「御中」「様」をつける。
▼【パターン別】御中・様の使い方
部署宛てに書く場合 | 「御中」
→「人事部◯◯課 御中」 |
個人宛てに書く場合 | 「様」
→「人事部◯◯課 転職 花子様」 →「人事部◯◯課 転職様」 (フルネームがわからない場合は、苗字だけでOK) |
担当者名がわからない場合 | 「様」
→「人事部◯◯課 採用ご担当者様」 |
3.内定承諾書在中
- なかに内定承諾書が入っていることがわかるように、赤いペンで「内定承諾書在中」と書く。
- 記入する位置は、縦書きの場合は左下、横書きの場合は右下。
- 「内定承諾書在中」の文字は、定規を使って四角で囲む。
4.切手
- 自分でポストに投函する場合には、封筒の左上に切手を貼る。
- 切手の料金は、180円(角型2号の場合)が目安。
-
郵便局から送る場合は、窓口で切手を貼ってもらえるので、自分で貼らなくてOK。※くわしくは【送り方編】郵便局から送ろうで解説します。
封筒の「裏面」の書き方
封筒の「裏面」の記入箇所は、下記の3つです。
〈内定承諾書を入れる封筒の記入箇所(裏面)〉
- 発送する日の日付
- 自分の住所・氏名
- 封字(〆)
1.発送する日の日付
- いつ送ったかがわかるように、発送する日(投函日)を必ず記載する。
- 縦書きでは左上、横書きでは右上に記載する。
- 日付は、年・月・日を書く。
- 年の表記は、和暦・西暦どちらでもOK(縦書きの場合は和暦が一般的)。
- 縦書きの場合、数字は漢数字を使う。
2.自分の住所・氏名
- 左下に自分の郵便番号・住所・名前を書く。
- 都道府県名や建物名は省略しない。
- 名前は住所よりもやや大きく書く。
- 縦書きの場合、番地の数字は漢数字を使う。
3.封字(〆)
- 封筒をのりづけしたら、開封されていないことを表すために封筒の綴じ目の部分に「〆」と書く。
- 「×」と書くのはNG。
返信用封筒がある場合の書き方
返信用封筒が同封されていた場合は、その封筒を使用するのがセオリーです。
ただし、書かれている内容を一部修正・加筆する必要があります。
下記の5点を忘れずに修正・加筆しておきましょう。
〈返信用封筒の修正・加筆ポイント〉
▼表面
1. 宛名を修正する
2. 「内定承諾書在中」の朱書きを追加する
▼裏面
3. 発送する日の日付を加筆する
4. 自分の住所・氏名を加筆する
5. 封字(〆)を書く
1.宛名を修正する
- 宛名が「〇〇行」「〇〇宛」になっている場合、そのままでは失礼にあたるため、「行」「宛」を二重線で消して、「御中」「様」に書き換える。(会社・部署宛の場合は「御中」、担当者宛の場合は「様)」
- 二重線は、縦書きなら「縦線2本」、横書きなら「横線2本」。
2.「内定承諾書在中」の朱書きを追加する
- 表面に「内定承諾書在中」の朱書きがない場合は、自分で加筆する(赤いペンで「内定承諾書在中」と書く)
- 記入する位置は、縦書きの場合は左下、横書きの場合は右下。
- 「内定承諾書在中」の文字は、定規を使って四角で囲む。
3.発送する日の日付を加筆する
- いつ送ったかがわかるように、発送する日(投函日)を必ず記載する。
- 縦書きでは左上、横書きでは右上に記載する。
- 日付は、年・月・日を書く。
- 年の表記は、和暦・西暦どちらでもOK(縦書きの場合は和暦が一般的)。
- 縦書きの場合、数字は漢数字を使う。
4.自分の住所・氏名を加筆する
- 左下に自分の郵便番号・住所・名前を書く。
- 都道府県名や建物名は省略しない。
- 名前は住所よりもやや大きく書く。
- 縦書きの場合、番地の数字は漢数字を使う。
5.封字(〆)を書く
- 封筒をのりづけしたら、開封されていないことを表すために封筒の綴じ目の部分に「〆」と書く。
- 「×」と書くのはNG。
【入れ方編】内定承諾書が送られてきた状態に合わせる
基本的に内定承諾書は折らずに送るのがマナーですが、企業から送られてきた時点で折られていたら、それと同じ折り方で返送しましょう。
返信用封筒がある場合は、返信用封筒に入るように折って返送してください。
〈封筒への入れ方のポイント〉
- 内定承諾書が折られていなかった場合…「折らずに封筒に入れる」
- 内定承諾書が三つ折りされていた場合…「三つ折りで封筒に入れる」
- 返信用封筒がある場合…「返信用封筒に入るように折る」(三つ折りが一般的)
封筒に入れる書類は、上から「(1)添え状(送付状)→(2)内定承諾書→(3)その他の書類」の順序で重ねて入れましょう。折らずに入れる場合には、内定承諾書が破損しないようクリアファイルに入れておくと安心です。
三つ折りで封筒に入れる場合も、書類を入れる順番は変わりません。重ねた状態で三つ折りにして封筒に入れましょう。なお、三つ折りの場合クリアファイルは不要です。
▼内定承諾書の「添え状」の書き方は、こちらをチェック
【送り方編】郵便局から送ろう
最後に、書類を郵便局から送りましょう。注意点をいくつか説明します。
〈送り方のポイント〉
- 切手は郵便窓口で貼ってもらうのが安全
- 普通郵便・速達はどちらでもOK
切手は郵便窓口で貼ってもらうのが安全
内定承諾書のように重要な書類を郵送する際は、郵便局の窓口で切手を貼ってもらうのが安全です。
自分で切手を購入するときにありがちな「料金不足で返送されて提出期限日に間に合わなくなる」「不足料金が受取人払いになって企業からの印象が下がる」といったリスクを回避できます。
なお、切手を自分で購入して送る場合、切手の金額の目安は「180円(角型2号封筒に書類数枚を入れた場合)」です。
▼切手の料金について、くわしくは…
普通郵便・速達はどちらでもOK
内定承諾書を送る際の郵送方法は、普通郵便・速達どちらでも構いません。
インターネット上ではどちらにすべきかで意見が割れていますが、人事担当者にヒアリングしたところ「提出期日までに確実に届けばいいので、どちらでもよい」「大抵は普通郵便で届く」といった声が挙がっています。
郵送方法ではなく期日を守ることが重要なので、日数に余裕があれば普通郵便、時間がない場合は速達といった使い分けをしましょう。
Q.内定承諾書の提出後に、内定辞退できる?
A.辞退可能だが、トラブルに発展する可能性も
内定承諾書の提出後でも、民法の定めでは「労働契約の解除はいつでも申し入れが可能」となっているため、内定辞退することは可能です。
ただし、一度は入社を約束した状態なので、企業からお叱りを受けたり、最悪のケースでは損害賠償を請求されたりするリスクがあります。そのため、慎重に検討してから内定承諾書を提出するのが得策です。
もし、内定承諾書の提出後に内定を辞退したい場合は、下記の記事を参考に、なるべく早く企業に連絡するようにしましょう。
内定承諾書を送ったら、退職の準備も進めよう
内定承諾書を送り、内定先に無事受理されたら、次は退職に向けた手続きを行っていきます。
「どんな手続きがあるのか」「上司にどうやって退職を切り出すか」など、下記の記事では退職までの流れ・気になることをまとめているので、内定承諾書の作業が一段落したら目を通しておくのがおすすめです。
この記事の執筆者

ライター・編集者
久保田 敦大
株式会社クイック
転職Hacks編集部のライター・編集者。
大手求人メディアにて求人票や転職ノウハウ記事の制作を手掛けたのち、転職Hacks編集部に参画。自身の転職経験を活かした「実践的なノウハウ記事」が強みで、企業研究から入社の手続きまで、転職活動の全体をフォローしている。
転職時に自身も感じていた「わかりにくい!」というモヤモヤを解消すべく、どこよりも分かりやすい記事づくりに日々邁進中。
