履歴書を郵送する際の、切手料金はいくら?
履歴書を郵送する際に、いくらの切手を貼ればいいのかわからず、困ったことはありませんか?
切手の料金は、封筒の大きさや重さによって異なるので、意外に迷ってしまうものです。
この記事では、履歴書送付の基礎知識、履歴書の重さ、各種郵便料金、切手の貼り方などを解説しています。これを読めば、もう悩むこともなくなるはずです。
履歴書を郵送するときの切手の料金は?
履歴書の送付は、市販の封筒に入れて、普通郵便で送るのが一般的です。
ここでは普通郵便で送ることを前提に説明をしていますが、企業から特別に指定がある場合はその指示に従ってください。
特に指定がないときは、「角2」封筒を使用
切手料金は、封筒の大きや重さによって異なるので、まずは封筒サイズを決めます。
履歴書を郵送する際に、企業から特に指定がなければ、「角2」というサイズの封筒を使用しましょう。ビジネス上の一般的な書類サイズである、A4サイズ(21×29.7センチ)の用紙を折らずに入れられるからです。
「角2」のサイズは、24×33.2センチで、郵便物の分類では「定形外郵便」となります。
ちなみに履歴書の送付は、A4サイズのクリアファイルに履歴書、職務経歴書、送付状(カバーレター)などを挟み込み、折り目がつかないように送るのがベストです。
履歴書がB5サイズの場合も、ほかの書類はA4サイズでしょうから、A4サイズのクリアファイルに挟み込み「角2」で送ります。
なお、履歴書については「すぐわかる、履歴書郵送の方法・封筒の書き方・マナー」も併せてご覧ください。
「角2」封筒で100グラムまでは140円
気になる封筒の重さですが、転職Hacks調べでは、「基本的な履歴書1セット」の重さは60~70グラムでした。つまり、下記の「手紙を郵送する際の基本料金」の表を見てみると、「140円」ということになります。
ちなみに、「基本的な履歴書1セット」の構成は以下です。
- 履歴書:1枚
- 職務経歴書(A4):1枚
- 送付状(カバーレター)(A4):1枚
- エントリーシート(A4):1枚
- クリアファイル(A4):1枚
- 角2封筒:1枚
※紙やクリアファイルの厚さによって、多少の誤差があります。
平均的な厚さのA4用紙1枚が5グラム程度なので、A4用紙が数枚増えても、この履歴書セットであれば100グラム以内に収まるはずです。
とは言え、これはあくまでも理論上の重さです。送付前に、きちんと重さを確認しましょう。
なお、50グラム以内の場合や、100グラムを超える場合は、下記の料金表を参照してください。
手紙を郵送する際の基本料金
※国内の場合、配達先までの距離が違っていても郵送の基本料金は同一です。
不安だからと履歴書に多めに切手を貼るのもNG
履歴書を送る際に、切手の料金が不足していると大変です。料金不足で返送されてしまって、郵送期限に間に合わないというケースもあるでしょう。
また、運よく先方に届いたとしても、企業側が不足分を負担することになり、あなたの印象はかなり悪くなるはずです。
「それなら、多めに貼っておけばいい」と思うかもしれませんが、それも間違いです。
「48グラムだったけど、不安だったので140円切手を貼った」というならまだしも、100グラム以内の郵便物に400円切手が貼ってあれば、「郵便料金を調べる手間を惜しむほど、面倒くさがりの人だろう」「大雑把な性格だろう」「コスト意識がないのかも」などとマイナスイメージを持たれるかもしれません。
履歴書の重さを測る秤がないなら郵便局の窓口が確実
自宅などの身近な場所に秤(はかり)がない場合は、郵便局の窓口に持参するのが確実です。
郵便局の窓口に持ち込めば、切手料金の確認以外にも、「ポストに投函するよりも早く郵便局に届く」「集荷時の事故を避けることができる」といったメリットがあります。
ケース別・最適な履歴書の送り方
履歴書を郵送する際に、普通郵便で送る以外に、「簡易書留」「特定記録」「速達」などいろいろな方法があります。
安心のために配達記録が必要か、急いでいるのか、など、自分のケースに合わせて適切な方法を選びましょう。
企業によっては、「書留で送付のこと」などと指定されていることもあるので、まずは郵送方法が指定されていないか調べ、指定がある場合はそれに従います。
受取人に手渡しで配達してほしいときは「簡易書留」
「履歴書には個人情報が満載だし、確実に手渡しで配達してほしい」という場合は、「簡易書留」がいいでしょう。
「簡易書留」とは、郵便局の窓口に持ち込んで申し込むことで、送付先の相手に手渡しで配達してくれるサービスです。郵便局に出したという記録と、相手に配達したという記録が残ります。
「角2」封筒などの郵便物の場合、郵送の基本料金に320円を加算した料金がかかります。
ネットには、「簡易書留で送ると、企業の人事担当者がいちいち受領印を押すのを面倒に思うので、避けたほうがいい。心証が悪くなる」などといった情報もあります。
しかし、実際に人事担当者に確認してみると、「特に指定はしてないが、簡易書留でも構わない」という声も聞こえてきます。
社内のシステムによっては、人事担当者以外の人がまとめて郵便物を受け取っている、という企業も多いのです。
それでも気になる方は、簡易書留で郵送してもいいか、電話などで企業に事前に確認してみるといいでしょう。
郵便物発送記録が残り、配達状況が確認できる「特定記録」
「書留や簡易書留を使わず普通郵便で履歴書を送るのは、本当に配達されたどうかがわからないから不安」というのであれば、「特定記録」郵便を利用しましょう。
郵送の基本料金に160円を加算して郵便局の窓口で申し込むだけです。配達の際は、普通郵便と同様に相手の郵便箱に届けられるので、企業の担当者に押印などの手間がかかりません。
また差出人は郵便物を出したという記録を残すことができて、インターネット上で配達状況を調べることもできます。
履歴書の締め切り間近なら、「速達」を利用しよう
履歴書送付の締め切りが近いとき、少しでも早く届けたければ速達を利用しましょう。
封筒の上部に「速達」と朱書きして、郵送の基本料金に290円(250グラム以内の場合)を加えれば、ポストに投函するだけで「速達」として扱われます。
つまり、60グラムの「角2」封筒の場合、「郵送の基本料金:140円」と「速達料金:290円」で、合計430円分の切手を貼っておく必要があります。
速達はポスト投函でも出せますが、ポストから集荷する時間のロスを考えると、郵便局の窓口で出すのがお勧めです。この場合、地元の小さな郵便局ではなく、集配を行っている郵便局(以下、集配郵便局)に持ち込みましょう。
最寄りの集配郵便局は、日本郵便のこのページから調べることができます。
ただし、速達は以下のような基本ルールにのっとり、できるだけ早めに届けるというサービスであり、配達日に対する保証はありません。
- 配達を行う郵便局に15時までに届いた速達は、配達を翌日に回さない
- 普通郵便は1日1回しか配達しないところ、速達なら1日に3~4回配達する
- 土日でも配達する(企業宛ては例外あり)
普通郵便や速達郵便の配達にかかる日数は、同じく日本郵便のウェブサイトで調べることができます。
「速達」の朱書きの例
郵便局のサイトには、「縦長の郵便物・ゆうメールなら表面の右上部に、横長の郵便物・荷物なら右側部に、赤い線を表示してください」と書かれており、線を入れるだけでいいことになっています(写真左)。
これだけでは不安な場合は、空いたスペースに「速達」と朱書きしておきましょう(写真右)。
郵便局の窓口で申し込む場合は、自分で「速達」と朱書きする必要はありません。
コラム: 速達でも間に合いそうにないときは?
「せっかく希望する求人を見つけたのに、翌日が履歴書送付の締め切りだった!」ということもあるでしょう。
「当日消印有効」であれば間に合いますが、「必着」の場合、速達でも間に合うかどうか不安です。
このような場合でも、できるかぎり早く届ける方法を2つご紹介します。
1企業の最寄りの集配郵便局から速達で送る
「履歴書送付先住所にいちばん近い集配郵便局に持ち込んで、速達で送る」という方法があります。たいてい、翌日の午前中には配達されます。
また朝9時までに持ち込めば、当日中に配達される可能性が高くなります。
(ただし、必ず窓口で確認してください)
2「新特急郵便」を利用する
郵便局のサービスのひとつに、午前中の早い時間に出せば(地域により時間が多少異なる)、その日のうちに配達される、「新特急郵便」という制度があります。
ただし、利用可能な地域は、札幌市内、東京23区内、名古屋市内、大阪市内、福岡市内にかぎられます。料金は、834円です。
ちなみに、締切までの時間がない中でもどうにか企業に届けるための手段として、バイク便の利用や企業に直接持参するという手もないわけではありません。ただし、これらの手段は企業によっては嫌がられることも。
また、企業の受付や守衛に預けた場合、連絡ミスや紛失などで担当者に届かない…といったトラブルを生む可能性も考えられるので、あまりおすすめはしません。
切手の種類や貼り方で気をつけること
記念切手がNGではないが、ビジネスに適した柄か確認
履歴書送付用に使用する切手は、できれば「記念切手」ではなく「普通切手」を選びましょう。
記念切手がまったくダメというわけではありませんが、キャラクターものや子どもっぽいデザインの切手はビジネスには適しておらず、マイナスの印象を与えかねません。
慶弔用の切手も、同じ理由で避けましょう。
切手は、郵便局以外の場所でも買うことができます。代表的なのはコンビニですが、日本郵便のネットショップ「切手・はがきストア」でも購入可能です。
切手を複数枚貼ってもいいが、せいぜい2~3枚まで
郵便料金と同額の切手が1枚貼ってあるのがベストです。郵便料金が140円であれば、140円切手を1枚、ということです。
もちろん、「120円切手+20円切手」という具合に、複数枚の切手を貼ってもいいのですが、常識的にはせいぜい2~3枚でしょう。
10円切手を14枚貼っても届きますが、見栄えは悪くなりますし、相手に「あり合わせのもので済ませた」という印象を与えてしまいます。
履歴書送付時に慌てないように、就職活動をはじめるタイミングで、140円切手を多めに用意しておくことをお勧めします。
事務用スポンジを使って、正しい位置にきれいに貼ろう
封筒に切手を貼る際には、正しい位置にきれいに貼りましょう。
切手を貼る位置は、「封筒の左上の、縦7×横3.5センチのエリア」と決まっており、間違った場所に貼れば、一般常識がないと思われるでしょう。
また、切手を逆さまに貼ったり、歪んだ状態で貼ったりすれば、「大雑把な性格」だと思われかねません。
縦長封筒の場合、封筒の左上の、縦7×横3.5センチのエリアに収まるように貼ります。切手が3枚になる場合は、下に続けて貼れば、多少はみ出しても大丈夫です。
なお、切手を貼る場合、スティック糊を使ったり糊の面をなめたりせず、事務用スポンジを利用するのがおすすめです。湿らせたあとに5秒程度おいてから貼ると、接着力が増します。
まとめ
履歴書送付の際の「切手」に関する大事なことは、「期限までに確実に到着すること」、そして「相手に悪い印象を与えないこと」です。
- 「角2」封筒に「基本的な履歴書1セット」を入れた場合、郵送の基本料金は140円。ただし重さの確認は忘れずに。
- 適当に多めの額の切手に貼っておくのはNG。
- 配達を確認したいときは、「簡易書留」よりも「特定記録」で。
- 切手は、封筒の左上の正しい位置に、きれいに貼る。
履歴書を郵送する際には、これらのことに気をつけてください。
事前になってバタバタと慌てているようでは、就職・転職活動は勝ち抜けません。早め早めの準備が何よりも大切です。