コツからよくある質問まで 転職者向け集団面接マニュアル

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複数の応募者で面接を行う集団面接(グループ面接)。主に新卒採用のイメージがありますが、まれに転職者の中途採用でも行われる場合があります。

転職時の集団面接での注意点や選考突破のコツなど、役立つ情報をまとめました。

中途採用で集団面接が行われるのはどんな場合?

中途採用で集団面接が行われる背景や、集団面接の基本データについて紹介します。

中途採用における集団面接はかなり特殊なケース

中途採用において集団面接が行われることはほとんどありません。

なぜなら、中途採用の面接では、前職の会社名や職務内容など極めてプライベートな情報を開示する場面が多いからです。

そのため、中途採用で集団面接が行われる場合には、一度その企業の個人情報保護意識やコンプライアンス規定について調べてみると良いでしょう。

もし問題がありそうなら、選考辞退することを考えてみても良いかもしれません。

第二新卒や応募多数の場合は集団面接の可能性がある

中途採用の中でも、比較的新卒に近い第二新卒の採用応募者が予想以上に殺到した場合には行われることがあります。

また「リーダーシップ」「協調性」を重視する企業の場合は、あえて集団面接を実施することでそれらの特性を測ろうとすることも。

多くの場合集団面接は1次面接で行われ、マナーや立ち居振る舞いについて、ほかの応募者と比較されることになります。

そのため、まずは悪目立ちしないよう、面接の基本的な評価ポイントをそつなくクリアすることが重要でしょう。

【流れ・人数・時間】集団面接の基本まとめ

流れ・人数・時間など、集団面接の基本をまとめて紹介します。

基本的にはいずれの項目も、新卒採用・中途採用で違いはありません。

【集団面接の基本】全体の流れ:入室・着席 → 1人ずつ自己紹介 →面接官からの質問→面接官への逆質問→離席・退室。面接官の人数:1~3人。転職者の人数:3~5人。面接時間:1人15分程度。

コラム:公務員の採用でも集団面接はありうる

公務員の採用でも、県庁職員などの地方公務員の場合、しばしば集団面接が行われます。

一般企業の面接と違い、地方公務員の面接では希望の地域の特色や政策について質問されることがあります。

それらの質問に対応するため、事前に自分が希望する地域のニュースやトピックについて入念に調べておきましょう。

なお、国家公務員の場合は、参議院事務局職員など特殊な場合を除き、ほとんど集団面接が行われることはありません。

転職での集団面接を突破する5つのコツ

転職活動において集団面接を突破する5つのコツを紹介します。

1自己紹介は30秒~1分程度

集団面接で1人に与えられる時間は、一つの質問あたり30秒~1分程度が通常です。

その時間をオーバーすると、話を端的にまとめる能力がないと判断されてしまうかもしれません。

伝えたい実績や職務経験が多い場合は、その中でも特に話したい1つを選びましょう。

2結論から話す

質問への回答は、結論から話しましょう。

話の方向性が定まっていなければ、面接官は話の要旨がつかみにくくなります。

自己紹介・自己PRなど必ず聞かれることには、あらかじめ簡潔にまとめた回答を用意しておくと良いでしょう。

3自分の芯をしっかり保つ

集団面接では「自分の良さを伝える」という目的をぶれさせないことが大切です。

ほかの転職者が目を見張るような実績を持っていたり、先に自分と同じような経験について話したりすると焦ってしまいますが、気にせず準備してきた内容を話してください。

4ほかの人の話に耳を傾ける

ほかの転職者が話している内容にしっかり耳を傾けましょう。

話している人のほうを軽く向いて、適度にうなずきながら傾聴すると好印象です。

「人の話をしっかりと聞く」という基本的なマナーが守れているかどうかを、面接官は意外と重視しています。

5年齢にかかわらず面接官には丁寧に接する

面接官が明らかに年下であっても、丁寧に接することを意識しましょう。

相手が年下だと、無意識に気安い態度をとってしまう人もいるかもしれませんが、自分が評価される立場だということを肝に銘じておくことが大切です。

転職の集団面接でよくある3つの質問と回答例

集団面接によくある定番の質問には、簡潔にまとまった回答を事前に考えてきましょう。

転職の集団面接でよくある3つの質問と回答例を紹介します。

自己紹介をしてください。

<回答例>

【名乗り】

○○と申します。

【職務経歴・自己PR】

前職では、化粧品メーカーの営業部門で、ルート営業を担当しておりました。

担当者の要望を聞いたうえで売り場提案を行うなど課題解決に積極的に取り組み、そのかいあって、昨年担当した販売店舗の売り上げでは目標に対して150%の業績を上げました。

【志望動機】

このたびは、自身の経験を生かしたうえでより幅広い顧客の課題を解決する業務に携わりたいと考え、御社に応募いたしました。

【締めの挨拶】

本日はどうぞよろしくお願いいたします。

<ポイント>

面接官は「最低限の情報を把握したい」「簡潔に自分の経歴を説明できるか確かめたい」という2つの意図で自己紹介を求めることが多いです。

そのため、自己紹介は簡潔にまとめることを意識してください。

その上で、自己PRや志望動機を一言で伝えましょう。

つい詳細な実績を話したくなるかもしれませんが、この時点では達成した目標数値などざっくりとした概要だけを述べてください。

そうすることで、面接官にもっと深く話を聞きたいと思わせることができます。

コラム:自己紹介で個人情報を話したくない場合はどうする?

集団面接の自己紹介で、本籍・出生地や家族に関することなど極めてプライベートな情報については話す必要はありません。

万が一、面接官に質問されたとしても、拒否することができます。

厚生労働省の「公正な採用選考の基本」には、そのような「本人に責任のない事項」「思想信条にかかわる事項」については質問するべきでないと明記されています。

また、現職(前職)での詳しい職務内容や取引先の会社名などについては、普通の面接であれば答える範囲であっても、他の応募者がいる集団面接の場では営業秘密を漏らさないよう慎重に話しましょう。

志望動機を教えてください。

<回答例>

【志望動機】

私が御社を志望した理由は、メディアの広告営業を通して、幅広い顧客の課題を解決したいと考えたからです。

【志望動機の根拠】

前職で販売店舗における売り場の構築・改善サポートを行う中で、クライアントの課題を聞き出し、施策を通じて解決するノウハウが身に付きました。

御社ではそのノウハウを生かして、さまざまな分野における顧客一人ひとりの課題を解決するような仕事がしたいと考えています。

【他社・他業界と比べた理由】

また、メディア運営に携わる企業の中でも、自社メディアを複数運営し、マーケティングのプラットフォームとして活用する御社は、より幅広い分野で課題解決営業を行いたいという私の希望と大きくマッチします。

「人に寄り添うメディアを」という御社の理念を実現できるよう、力を尽くす所存です。

<ポイント>

志望動機で大切なのは「動機の根拠を具体的に述べること」と「この会社でなければならないと伝えること」の2点です。

まず手短に志望動機を述べたうえで、その根拠となる経験を話してください。

その際、前職での体験を交えると、自己アピールを行うこともできるため、おすすめです。

さらに、他社・他業界でも良いのではないかという疑念を抱かせないために「この会社でなければならない」ポイントを述べましょう。

そのためには、競合他社や業界についての知識を事前に収集しておくことが不可欠です。

自己PRをしてください。

<回答例>

【PRポイント】

私の長所は、課題解決につながる傾聴力と分析力です。

【PRポイントの根拠】

前職で販売店を担当していたとき、メンズ商品の売り上げが伸び悩んでいると店舗担当者から相談を受けました。

それを受けて行ったのが、店舗スタッフ全員へのヒアリングと、対象商品の売り上げが高い他店舗の分析です。

その結果、育毛ケア用品、スキンケア用品など、メンズ商品がバラバラに配置されているため、抱き合わせ購入が見込めないうえ、購買層に気づかれにいという課題が浮かんできました。

そこで私は、メンズ用商品をまとめた新しい売り場づくりと、売り場を目立たせる販促物の設置を提案しました。

その結果、目標に対し150%のメンズ製品の売り上げを達成することができました。

【PRポイントが役立つビジョン】

このように、私はヒアリングを通して課題を見抜き、それに対して適切な対処を行うノウハウを身に付けています。

このノウハウは、クライアントの課題をWeb広告という手段で解決する御社でも役立てられると考えております。

<ポイント>

中途採用の自己PRでは、自分の魅力を伝えるだけでなく、面接官に即戦力だと感じさせることが必要です。

そのため、面接官が「入社後の活躍をイメージできる」ように具体的なエピソードを話したほうが良いでしょう。

PRポイントとその根拠を述べた後には、入社後にそのポイントが生かせるかどうかについても忘れずに言及しましょう。

PRするエピソードでは、なるべく数字などの具体的な成果を含めることをおすすめします。

客観的な指標を含めることで、面接官にもあなたの魅力が分かりやすく伝わります。

コラム:逆質問では何を聞けば良い?

面接の最後には多くの場合「何か質問がありますか?」と逆質問が促されます。

逆質問は志望度の高さをアピールできるため、ほかの応募者に差をつける絶好のチャンス。必ず、何か質問することをおすすめします。

ほかの応募者に先に言われてしまった場合も想定して、最低3つは用意しておいたほうが良いでしょう。

※逆質問について詳しくは→面接官にウケる逆質問の例30選-NG例や注意点も-

面接前のチェックに使える服装 & 入退室のマナー

集団面接を受けるに当たって意識するべき服装やマナーを、まとめて紹介します。

面接に向かう前日の最終チェックにご活用ください。

リクルートスーツはNG!? キャリアに合った服装を

集団面接であっても、転職の面接においてリクルートスーツはNGです。

経験を積んだ社会人が真っ黒なリクルートスーツを着ていると、頼りなく、幼い印象を面接官に与えてしまいます。

転職の面接では「大事な顧客との商談でも使えるか」という観点で服装を選びましょう。

男性の場合は、ビジネススーツに革靴、ネクタイを合わせるスタイルがベターです。

女性の場合は、スーツにパンプスを合わせ、与えたい印象によってパンツスーツかスカートかを選びましょう。

一般に、パンツスーツはアクティブな印象を、スカートは女性らしさや清楚な印象を与えられるといわれています。

※髪型やメイクなどの身だしなみについて詳しくは→写真でわかる・転職時の面接の服装・マナー(スーツ編)

入室の手順 & 気を付けるべきマナー

集団面接における入室の手順とマナー・注意点について、フローに沿って手短に紹介します。 

(1)ドアを3回ノックする

ドアは必ず3回ノックしましょう。

一般的に2回は「トイレ」のノックとされているため、失礼だと受け取られる可能性があります。

(2)ドアを開けて入る

ノックをした後「どうぞ」「お入りください」など入室の許可が出るまでは入室してはなりません。

入るときには「失礼します」と挨拶をしてから、一呼吸おいて一礼してください。

(3)ドアを閉める

自分が最後に入る場合は、扉に向き直ってドアを静かに閉めましょう。このとき、面接官にお尻を向けないよう注意してください。

閉め終えてからの挨拶と一礼も忘れずに。

(4)席の横で全員の入室を待つ

このとき、席の下座側に立って待つことを意識しましょう。

下座側とは、ドアに近い方のことです。このとき、かばんは足元に立てた状態でおきましょう。

上着は小さくたたみ、カバンの上に置きます。

(5)着席する

面接官から「お座りください」と促されてから静かに着席しましょう。

退室の手順 & 気を付けるべきマナー

入室の場合と同じく、集団面接を終えて退室する際の手順とマナー・注意点について、手短にご紹介します。

(1)面接の感謝を伝える

面接官に「本日の面接は終了です」と声をかけられたら、静かに椅子の横に立ちましょう。

全員が立ち上がったら「ありがとうございました」と感謝を述べ、一呼吸おいて30度のお辞儀をしてください。

(2)ドアに近い人から退室する

退室は、ドアに近い人から行います。荷物を持って静かに移動してください。

(3)退室の挨拶をする

ドアの前では、面接官のほうに向きなおって「失礼します」と退室の挨拶をします。

こちらも、挨拶とお辞儀の間には入室時と同じく一呼吸置きましょう。

ドアが勝手に閉じてしまう場合は、次の人が退室するまでドアを支えておくのがマナーです。

(4)静かにドアを閉める

最後尾の人は「失礼します」と面接官に一声かけ、一呼吸おいて礼をしてからドアを静かに閉めましょう。

まとめ

転職における集団面接の基本データや面接突破のコツについて紹介しました。

久しぶりの集団面接に対する不安は解消されたでしょうか?

まれな事例だからこそ、最低限のマナーができているかどうかが大きく合否を左右します。

集団面接の前にはこの記事を参照して最終チェックに役立ててください。

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