例文・ポイントを紹介! 軽く一言で|好印象を残せる退職の挨拶は?
退職前には、お世話になった方々に挨拶をするのが一般的です。
この記事では、軽く一言でも好印象を残せる「退職の挨拶の仕方」を、例文つきで紹介します。
「朝礼・夕礼」「挨拶回り」といったシチュエーション別や、「寿退社」「定年退職」といったケース別でも解説するので、自分の状況にあったものを参考にしてください。
退職時の挨拶は、軽く一言でも大丈夫?
ポイントを押さえれば、短めの挨拶でも大丈夫
退職の挨拶は、朝礼や夕礼などの場で「軽く一言で挨拶を」と求められることも少なくありません。下記の「最低限伝えておきたい内容」さえ押さえていれば、挨拶が短くても失礼な印象にはならないので安心してください。
〈例文(軽く一言で伝える場合)〉
(1)貴重なお時間をいただきありがとうございます。私事ですが本日をもちまして退職することになりました。
(2)入社して〇〇年の間、多くの方からご指導をいただき、大変お世話になりました。
(3)今後も、この会社で学んだことを活かして精進していきたいと思います。本当にありがとうございました。
〈「軽く一言で」退職の挨拶をする際のポイント〉
- 挨拶は、30秒~1分程度でまとめる。
- 挨拶が短いからといって早く終わらせようとせず、ゆっくり丁寧に話すことを意識する。
- 周囲に視線を配りながら話すと好印象になる。
- 台本を読み上げると事務的な印象になるので注意。
一方で、社外の方への挨拶や、お世話になった方への挨拶、送別会の場での挨拶などは、軽く一言では失礼にあたります。次に紹介する【より好印象を残すために、加えたい要素】を意識した、少し長めの挨拶をするといいでしょう。
より好印象を残すために、加えたい要素
退職の挨拶は軽く一言で済ませることもできますが、より好印象を残すために話を膨らませて伝えるのもおすすめです。
具体的には、お世話になったエピソードや失敗談、その会社で得たことなど、思い出話を伝えることで、会社に残る人たちの心に響く内容になります。
〈好印象を残すためのエピソードの例〉
- 〇〇プロジェクトで壁にぶつかったとき、上司の●●さんやメンバーのアドバイスのおかげで、無事成功させることができた
- 新規サービスのリリースに向けて連日夜遅くまで議論を交わし、無事リリースできたことが印象に残っている
- 新人時代に取引先とトラブルになってしまった際、同じ部署のみなさんの助けもあって関係を修復でき、いまでも深い恩を感じている
- 〇〇業務の未経験だったものの、みなさまの温かい指導のおかげで、一人前になることができた …など
好印象を残したい場合は、こうしたエピソードを下記の構成に組み込んで、丁寧な挨拶を考えてみましょう。
〈例文(丁寧に伝える場合)〉
(1)貴重なお時間をいただきありがとうございます。私事ですが本日をもちまして退職することになりました。
(2)営業未経験で転職し、右も左もわからなかった私がスキルを身につけられたのは、熱心に指導してくださったみなさんのおかげです。みなさんのアドバイスのおかげで新人賞を受賞でき、自信をつけることもできました。
(3)上司の〇〇さん、支えてくれたチームのみなさんをはじめ、多くの方からご指導をいただき、大変お世話になりました。
(4)今後は、この会社で学んだことを活かして新たな業界にチャレンジする予定です。〇〇年間、本当にありがとうございました。みなさまの健康とご活躍、そして会社の発展を心よりお祈りいたします。
【例文】シチュエーション別、退職の挨拶
ここからは、よくある退職のシチュエーション別に、退職挨拶の例文を紹介します。
「軽く一言」で伝える例文と、必要に応じて丁寧に伝える例文も紹介するので、参考にしてみてください。
朝礼・夕礼
朝礼や夕礼で挨拶の時間が設けられる場合、業務時間を割いてもらって挨拶をする形になるため、手短に済ませるのがポイントです。目安としては30秒~1分程度でまとめるといいでしょう。
在職中のエピソードや同僚へのメッセージは、送別会などの場で個別に伝えるのがおすすめです。
〈例文(軽く一言で伝える場合〉
(1)朝礼の貴重なお時間をいただきありがとうございます。私事ですが本日をもちまして退職することになりました。
(2)これまでお世話になった皆様、本当にありがとうございました。
(3)本日で最後になりますがどうぞよろしくお願いいたします。
〈例文(丁寧に伝える場合)〉
(1)貴重なお時間をいただきありがとうございます。私事ですが本日をもちまして退職することになりました。
(2)営業未経験で転職し、右も左もわからなかった私がスキルを身につけられたのは、熱心に指導してくださったみなさんのおかげです。みなさんのアドバイスのおかげで新人賞を受賞でき、自信をつけることもできました。
(3)上司の〇〇さん、支えてくれたチームのみなさんをはじめ、多くの方からご指導をいただき、大変お世話になりました。
(4)今後は、この会社で学んだことを活かして新たな業界にチャレンジする予定です。〇〇年間、本当にありがとうございました。みなさまの健康とご活躍、そして会社の発展を心よりお祈りいたします。
社内の挨拶まわり
退職日には、夕方頃から上司やお世話になった方へ個別に挨拶まわりをするのが一般的です。その際は、お菓子を手渡しながらお礼の言葉を一言添えると、感謝の気持ちが伝わりやすくなります。
なお、社内広報などで退職のことが事前に伝わっている場合は、退職日や退職の理由などは省いてしまって構いません。これまでの感謝を、一言で簡単に伝えましょう。
〈例文(退職のことが伝わっていない場合)〉
(1)
〇〇さん、お疲れさまです。本日をもちまして退職することになりました。
(2)
これまで大変お世話になりました。
(3)
私の地元のお菓子なのですが、よかったら召し上がってください。〇〇さんからご指導いただいたことを活かして、これからも頑張っていきます。本当にありがとうございました。
〈例文(事前に退職のことが伝わっている場合)〉
〇〇さん、これまで大変お世話になりました。私の地元のお菓子なのですが、よかったら召し上がってください。
〇〇さんからご指導いただいたことを活かして、これからも頑張っていきます。本当にありがとうございました。
お菓子はどんなものを選べばいい?マナーはある?
挨拶まわりの際に渡すお菓子は、個包装で日持ちのするものを選ぶのが基本です。匂いや音があって食べづらいものや、好き嫌いが分かれるものは避けてください。クッキーやチョコレートなど、万人受けするものを選ぶと間違いないでしょう。
おすすめの品物や渡し方のマナーについては、下記の記事も参考にしてください。
社外の挨拶まわり
取引先への退職の挨拶は、引き継ぎの側面もあるため、必ず「後任」に関する一言を入れましょう。
具体的には、(1)感謝の言葉、(2)後任の紹介、(3)結びの言葉の3段構成で伝えるのがおすすめです。
「後任の紹介」をする際は、引き継いだ業務の内容や連絡先、後任の人柄などを簡単に伝えておくと、取引先の担当者を安心させることができます。なお、可能であれば後任の担当者と一緒に訪問するようにしましょう。
〈例文(軽く一言に伝える場合)〉
(1)
〇〇様には大変お世話になりました。いろいろとご指導いただき、誠にありがとうございました。
(2)
こちらが後任の△△です。まだまだ未熟ではございますが、実直に仕事をやり遂げる、信頼できる者です。
(3)
今後とも△△ともども、弊社を引き続きご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。
〈例文(丁寧に伝える場合)〉
(1)
本日はお忙しいなか時間を設けていただき、誠にありがとうございます。勝手ながら、〇月〇日をもって退職することとなりました。
〇〇様にはたくさんのご支援をいただき、誠にありがとうございました。多くのことを学ばせていただいたこと、心より感謝申し上げます。
(2)
後任は、△△が担当させていただきます。別のチームから移籍してきた者ですが、入社から長く営業を担当しております。実直に仕事をやり遂げる、信頼できる者ですので、ご安心いただければと思います。
(3)
これまで本当にありがとうございました。今後とも△△ともども、弊社を引き続きご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。
送別会
送別会で挨拶をする場合、自分を送り出すために集まってくれた人たちへのお礼の気持ちを込めて、丁寧に挨拶するのがマナーです。
(1)送別会を開催してもらったことへの感謝、(2)在職中のエピソード、(3)退職後の予定・結びの言葉を、5分以内でまとめて伝えましょう。
挨拶のポイントは、特に印象に残っているエピソードを軸に、感謝の気持ちを伝えること。「〇〇のプロジェクトでは、連日遅くまでご指導をいただき大変お世話になりました」といった具体例を出すことで、丁寧な印象になります。
〈例文〉
(1)
本日はお忙しいなか、私のために送別会を開いていただきありがとうございます。私事ではございますが、◯月◯日をもって退職することになりました。これまで本当にありがとうございました。
(2)
特に昨年から続いている◯◯プロジェクトでは、チームのみなさんに連日サポートしていただいたことが記憶に残っています。温かい支えがあって無事リリースを迎えることもでき、このときの成功体験が大きな自信につながりました。
(3)
これからは現在とは違う職種へのチャレンジとなりますが、ここでの経験を活かして今後も頑張ってまいります。あらためまして、みなさん本当にありがとうございました。
【例文】ケース別、退職の挨拶
こちらの章では、「派遣社員、パート、アルバイト」「寿退社」「定年退職」の3つのケースに分けて、退職挨拶の例文を紹介します。
〈ケース別・例文の目次〉
派遣社員、パート、アルバイトの場合
派遣社員やパート、アルバイトの場合も、マナーとして退職の挨拶をしておくのが無難です。
挨拶の方法(朝礼などで全体に伝えるか、挨拶まわりをするか)や、タイミングを上司に確認してから、それに従って挨拶するようにしましょう。
なお、朝礼などで挨拶する場合、軽く一言で伝えるケースが多いようです。お世話になった方に丁寧に挨拶したい場合は、【社内の挨拶まわり】の例を参考にして、個別に挨拶するといいでしょう。
〈例文(派遣社員の場合)〉
〇月〇日をもって派遣の契約が満了となります。短い間でしたが、半年間お世話になりました。
今後は△△駅近辺で□□をしていく予定ですので、すれ違うことがあればご挨拶させていただけますと嬉しいです。
これまで本当にありがとうございました。
〈例文(パート・アルバイトの場合)〉
本日がパートの最終日となります。至らないことが多かったと思いますが、楽しく働かせていただきました。
今後もみなさんのご活躍を応援しております。
これまで本当にありがとうございました。
寿退社の場合
寿退社する場合、冒頭で「結婚を機に、本日付で退職することとなりました」といった形で、寿退社であることを伝えましょう。
続けて、通常の退職の挨拶と同じく、感謝の気持ちやこれからの抱負について伝えます。結婚にともない遠方へ引っ越す場合は、そちらも絡めて今後の抱負を語るのもひとつの手です。
〈例文(寿退社の場合)〉
(1)
私事ですが、結婚のため、本日をもって退職することになりました。
(2)
皆様には大変お世話になり、温かいご指導をいただき、感謝の気持ちでいっぱいです。
(3)
退職後は夫の実家がある関西へ移住し、新たな生活を始める予定です。この場を離れることに寂しさはありますが、皆様のご活躍を祈っています。これまで本当にありがとうございました。
定年退職の場合
定年退職の退職挨拶の場合は、長年勤めた会社への深い感謝の気持ちを伝えることが重要です。
そのため、軽く一言の挨拶ではなく、記憶に残っている業務の思い出なども織り交ぜて、丁寧な挨拶を行うといいでしょう。
挨拶の構成は、(1)退職する旨・退職日、(2)感謝の気持ち、(3)記憶に残っているエピソード、(4)退職後の予定・結びの言葉の4段構成にするのが定番です。
〈例文(定年退職の場合)〉
(1)
私事で恐縮ですが、おかげさまで本日をもって定年を迎えることとなりました。
(2)
〇〇年間無事に勤め上げることができたのも、入社から今まで私を育て、支えてくださった全ての方々のおかげです。仕事の機会をくださった会社と、苦難をともに乗り越えてきたみなさま、本当にありがとうございました。
(3)
特に印象に残っているのは、〇〇の開発プロジェクトです。新規事業の柱となるサービスのリリースに向けて、さまざまな苦難のなか、全社一丸となって取り組んだ日々は今でも鮮明に覚えています。辛いこともありましたが、無事リリースに成功した日の達成感は、これからの人生でも忘れることはないでしょう。
(4)
今後は趣味で始めた△△に力を入れて取り組み、第二の人生を歩む予定です。最後になりましたが、会社のさらなる発展と、みなさまの御多幸をお祈りして、退職の挨拶とさせていただきます。長きにわたり、本当にありがとうございました。
【例文】メールや手紙を使った退職の挨拶
退職の挨拶は直接伝えるのが望ましいですが、人数が多かったり、会うことが難しかったりする場合は、メールや手紙で済ませても問題ありません。ただし、相手が年配の方や目上の方の場合、メールでの挨拶は失礼だと思われてしまうこともあるため、直接挨拶するのが無難です。
メールを使って退職の挨拶をする場合、社内宛と社外宛でマナーが異なるので、下記の例文・解説を確認しておきましょう。
〈メールや手紙を使った退職挨拶の目次〉
社内の人に、メールで挨拶する場合
社内宛の退職挨拶メールは、関係者に一斉送信するのが一般的です。最終出社日の終業間際の時間になったら、「これまでのお礼」「今後の抱負」「部署や会社の活躍を祈る言葉」を簡潔にまとめたものを送ります。
なお、一斉送信の場合、宛先はBccに入れるのがマナーです。下記の例文・ポイントを参考に、文章を考えましょう。
〈「一斉送信」の場合の例文〉
件名:退職のご挨拶(氏名)
本文:
〇〇部の皆様
お疲れ様です。【氏名】です。
この度一身上の都合により、
本日〇月〇日を最終出社日として、退職することとなりました。
本来ならばお世話になった皆様に直接ご挨拶を申し上げるべきところですが、
メールでのご挨拶にて失礼いたします。
在籍中は至らない点も多々ございましたが、
たくさんの方々にお世話になり、本当にありがとうございました。
仕事で失敗したり悩んだりするたび、
皆様からあたたかい叱咤激励をいただき、本当に感謝しております。
これまで経験したことや学んだことを活かし、
今後もより一層の精進をして参ります。
最後になりましたが、皆様のさらなるご健勝とご活躍をお祈り申し上げます。
今まで、本当にありがとうございました。
〇〇部 【氏名】
メールアドレス:〇〇〇〇@〇〇〇〇(私用)
〈「一斉送信」で退職の挨拶をする際のポイント〉
- 件名は、ひと目で退職の挨拶だとわかるものにする
- 一斉送信なら、宛先はBccに入れる
- 退職理由は「一身上の都合により」でOK
- 今後も関係を続けたい場合、末尾に私用の連絡先を入れておく
また、上司などお世話になった人には個別にメールを送っておくと、より丁寧な印象を残せます。
〈お世話になった人に個別で送る場合の例文〉
件名:退職のご挨拶(氏名)
本文:
〇〇部長
お疲れ様です。【氏名】です。
この度一身上の都合により、
本日〇月〇日を最終出社日として、退職することとなりました。
本来ならばお世話になった〇〇部長には直接ご挨拶を申し上げるべきところ、
メールでのご挨拶にて失礼いたします。
〇〇部長には入社当初からご指導ご鞭撻をいただき、
非常に多くのことを学ばせていただきました。
大変感謝しております。本当にありがとうございました。
特に、〇〇のプロジェクトで私が成果を上げられずに燻っていたとき、
〇〇部長に「自分が今何を求められているかを、はっきりさせること。
それがわかれば自ずとやるべきことが見えてくる」と
声をかけていただいたこと、今でも鮮明に覚えております。
今後も、壁にぶつかり挫けそうになったときは、
このお言葉を思い出して乗り越えていきたいと思います。
在籍中は至らぬ点が多く、ご迷惑をおかけしたにもかかわらず、
どんなときも私を支えてくださったこと、
重ねて御礼申し上げます。ありがとうございました。
最後になりますが、
〇〇部長と皆様方の今後のご活躍とご健康をお祈りしております。
本当にありがとうございました。
〇〇部 【氏名】
メールアドレス:〇〇〇〇@〇〇〇〇(私用)
〈個別で退職の挨拶をする際のポイント〉
- 件名は、ひと目で退職の挨拶だとわかるものにする
- 個人的なエピソードを盛り込むと、感謝の気持ちが伝わりやすい
- 退職理由は「一身上の都合により」でOK
- 今後も関係を続けたい場合、末尾に私用の連絡先を入れておく
▼よりくわしい「退職の挨拶メール」の解説はこちら
社外の人に、メールで挨拶する場合
社外の人にメールで挨拶する場合は、最終出社日の2~3週間前を目安に送るのがマナーです。
挨拶まわりと同様に後任への引き継ぎ連絡も兼ねているので、「退職する旨・退職時期」「感謝の気持ち」に加えて、必ず「後任者の紹介」をしておきましょう。
〈社外の人への挨拶メールの例文〉
件名:退職のご挨拶(株式会社▲▲ 【氏名】)
本文:
△△株式会社 〇〇部
◇◇様
いつも大変お世話になっております。
株式会社▲▲の【氏名】でございます。
私事で大変恐縮ですが、
一身上の都合により、〇月〇日をもって退職する運びとなりました。
在職中はお世話になりましたことを、心より御礼申し上げます。
本来ならば伺って直接ご挨拶を申し上げるべきところですが、
メールでのご連絡となりますことをお詫びいたします。
後任は、同部署の■■という者が務めさせていただきます。
後日改めて■■がご挨拶に伺いますので、
変わらぬご指導の程よろしくお願い申し上げます。
末筆ながら、貴社のご発展と◇◇様のますますのご活躍を心よりお祈り申し上げます。
株式会社▲▲ 〇〇部 【氏名】
メールアドレス:〇〇〇〇@〇〇〇〇
電話番号:〇〇〇〇
住所:〇〇〇〇
〈社外の人に挨拶メールを送る際のポイント〉
- 件名は、ひと目で退職の挨拶だとわかるものにする
- 冒頭で、必ず「退職日(最終出社日)」を明記する
- 後任者の名前を紹介する
- 転職先の情報や連絡先を書くのはNG
▼よりくわしい「退職の挨拶メール」の解説はこちら
手紙・メッセージカードを残す場合
社内で特にお世話になった人や、伝えたい想いがたくさんある人に対しては、手紙で退職の挨拶をするのも一つの手です。挨拶の手段としてより丁寧なため、好印象を残せます。
上司に送る場合と、同僚・後輩に送る場合で書き方が異なるので、確認しておきましょう。
上司・先輩に送る場合
手紙でメッセージを残す場合は、送る相手と普段フランクに話す関係であっても、丁寧な言葉遣いを心がけるのが基本です。
敬語・丁寧語を使って、口頭で挨拶をするときよりもかための表現を意識しましょう。
〈上司・先輩への手紙の例文〉
〇〇課長には大変お世話になりました。
社会人としての心構えや、仕事の進め方を熱心にご指導いただいたことに、感謝の気持ちしかございません。
〇〇課長に教わったことを大切にして、新しい環境でも頑張ってまいります。
今まで本当にありがとうございました。
同僚・後輩に送る場合
上司や先輩への手紙とは違い、言葉遣いはややフランクでも失礼にはあたりません。
相手との思い出に残っているエピソードや、自身の今後の予定を一言手紙に添えておくと、受け取った人にとって印象に残る手紙になります。
〈同僚・後輩への手紙の例文〉
〇〇さんにはいつも急なお願いを引き受けてもらって、本当に助かりました。
△△の案件では本当に迷惑をかけて申し訳なかったけれど、〇〇さんのサポートのおかげで無事終えることができました。あらためてありがとう。
今後は以前から夢だった□□に向かって精進していこうと考えています。
〇〇さんも変わらず元気で頑張ってください。
【トラブル防止】NGな退職挨拶の内容
退職の挨拶では、内容や話し方によって、印象を悪くしてしまったり、最悪の場合トラブルに発展してしまうことがあります。
下記のような内容・話し方はトラブルにつながりやすいので、避けるようにしてください。
〈退職の挨拶で避けるべき内容・話し方〉
- 退職理由を詳細に伝えてしまう
(「家庭の事情により」「一身上の都合など」など抽象的でOK) - 会社への批判や、愚痴を言ってしまう
(捨て台詞のようになり、印象が悪いためNG) - 退職先を伝えてしまう
(具体的な社名を出すとトラブルにつながりやすいため、「〇〇系の会社」のようにぼかして伝える) - スピーチが長くなってしまう
(業務時間内に挨拶する場面が多いので、短めを意識する)
挨拶以外で、最終出社日にやるべきことは?
最終出社日には、退職の挨拶だけでなく、書類の受け取りや備品の返却などいくつかやっておくべきことがあります。
下記の3点を忘れずに行っておきましょう。
〈最終出社日にやるべきこと〉
(1)退職の挨拶
→朝礼・夕礼のタイミングでの挨拶や、お世話になった人への挨拶まわりを行う。
(2)書類などの受け取り
→転職先での手続きなどに必要な書類や、預けていた年金手帳などを受け取る。
〈受け取る書類などの例〉
- 雇用保険被保険者証
- 年金手帳
- 源泉徴収票
- 離職票
(3)備品の返却
→会社の経費で購入したものや、貸与されていた備品をすべて返却する。
〈返却する備品の例〉
- 健康保険証
- 社員証・IDカード
- 社章
- 制服
- 名刺
- 社用印鑑
- 貸与されたPCや社用携帯など
会社から受け取る書類や、返却物について、くわしくは下記の記事で紹介しています。最終取捨日の前に確認しておくのがおすすめです。
この記事の執筆者

ライター・編集者
久保田 敦大
株式会社クイック
転職Hacks編集部のライター・編集者。
大手求人メディアにて求人票や転職ノウハウ記事の制作を手掛けたのち、転職Hacks編集部に参画。自身の転職経験を活かした「実践的なノウハウ記事」が強みで、企業研究から入社の手続きまで、転職活動の全体をフォローしている。
転職時に自身も感じていた「わかりにくい!」というモヤモヤを解消すべく、どこよりも分かりやすい記事づくりに日々邁進中。
