ジャンル別の例文も紹介 面接で趣味は音楽鑑賞と答えるときのコツ

面接で「趣味は音楽鑑賞」と答えたい場合、どのような答え方が適切なのか、音楽についてどこまでくわしく説明すれば良いのか…といった疑問が浮かぶかもしれません。

この記事では、面接で趣味を聞かれて音楽鑑賞と答える場合のコツや、ロックやJ-POPなどの音楽ジャンル別の例文も紹介します。

面接で「趣味は音楽鑑賞」と答えても大丈夫?

面接で答える趣味は基本的になんでもOK

趣味は個人の自由であるため、基本的には面接でどんな趣味を答えても問題ありません

特に音楽鑑賞については「感受性が豊か」という印象を持ってもらいやすく、ネガティブなイメージを持たれるリスクは低いでしょう。

重要なのは「説明の仕方」や「人柄・価値観」

そもそも企業が面接の場で個人の趣味を聞くのは、応募者の説明の仕方や人柄・価値観を見るためです。趣味の内容そのものを合否の判断基準にしているわけではありません。

第一に、趣味の質問に限らず、企業は面接を通して応募者の説明力コミュニケーション能力を見ています。

また、とりわけ趣味は個人の人柄や価値観が反映されやすいため、応募者の内面を知り、自社への適性を判断する材料にしている側面もあります。

さらに、一つのことに打ち込む素養を見たり、うまく仕事の息抜きやストレス発散ができるかを確認したりといった目的で趣味を聞く企業もあります。

そのため、面接対策ではどんな趣味を答えるかではなく、どのように説明するかに重きを置いて対策することが重要です。

好きな音楽の詳細は説明しすぎない

音楽鑑賞が趣味であれば、面接で好きなジャンルやアーティスト、曲などについて詳細に語りたくなるかもしれません。

しかし、あくまで面接の場であるため、くわしく説明しすぎるのは避けましょう

一方的にダラダラと長く話しすぎると「相手への配慮ができない」「端的に説明する力がない」といった判断をされかねません。

そのため、答える際は音楽鑑賞の魅力や楽しみ方を簡単に説明するだけに留め、詳細は追加で質問された場合に話すようにしましょう。

コラム:面接でアニソンやアイドル系の音楽を答えても大丈夫?

アニメソング(以下、アニソン)やアイドル楽曲が好きな方の中には「音楽鑑賞といっても面接で話すにはカジュアルすぎる内容かも」「子供っぽい趣味だと思われたらどうしよう」などと不安を感じる方もいるかもしれません。

その場合、一方的に魅力をくわしく語りすぎないよう注意すれば、基本的にはあまり心配しすぎる必要はないでしょう。

ただし、面接官が年配の方の場合は幼稚な印象を持たれる可能性があるため、できれば別の音楽ジャンルを答える方が無難です。

面接で「趣味は音楽鑑賞です」のあとはどう答える?

ハマったきっかけや鑑賞の頻度などを話せばOK

面接で「趣味は音楽鑑賞です」と答えたあとは、好きな音楽のジャンルを一言で伝え、その音楽にハマったきっかけや鑑賞の頻度などを説明すればOK。趣味の説明を通して人柄や価値観などが伝わりやすくなります。

一方、「趣味は音楽鑑賞です」とだけ答えて回答を終えるのはNG。面接官にそっけなくとっつきにくい印象を与えてしまうからです。

面接で趣味を聞かれたときの答え方について、くわしくは下記の記事で解説しています。

音楽がもたらす影響を説明するのもアリ

面接官から「その音楽のどんなところが魅力なんですか?」などと追加で質問された場合、その音楽が自分に与えるプラスの影響について説明しても良いでしょう。

自分の価値観をさらにくわしく伝えることができます。

例として、音楽鑑賞がもたらすプラスの影響5つと、それぞれの回答例を紹介します。

面接準備の参考になるよう、それぞれの影響について回答のイメージを紹介します。

【影響1】気持ちの切り替えになる

〈回答イメージ〉

仕事で落ち込んだときやプライベートで嫌なことがあったときは、好きな音楽を聴いて気持ちを奮い立たせ、逆境を乗り越える力を得ています。

音楽を仕事や生活において気持ちの切り替えに役立てていると説明すれば、面接官に「自分の気持ちやストレスをうまくコントロールできる」という印象を持ってもらいやすくなります。

【影響2】アクティブになる

〈回答イメージ〉

年に3回以上は好きなアーティストのライブやフェスなどに参加し、チケットが取れれば全国どこへでも足を運んでいます。

趣味を通してフットワークが軽くなった実感があり、今の仕事でもアクティブな姿勢で取り組めていると感じます。

好きな音楽を楽しむためにさまざまなイベントや場所に足を運んでいると説明することで、アクティブさやフットワークの軽さを面接官にアピールできます。

【影響3】人間関係が広がる

〈回答イメージ〉

音楽を通して、それまで接点がなかったような人たちと交流できることや、共通点をきっかけに初対面でもすぐに打ち解けられることが楽しいと感じます。

音楽という共通の趣味をきっかけに、年齢や性別、国籍などを越えて人間関係が広がる点を説明することで、面接官に社交性やコミュニケーション能力の高さ人との繋がりを大切にする人柄が伝わりやすくなります。

【影響4】外国語の勉強ができる

〈回答イメージ〉

海外の音楽は、歌詞を理解するために外国語の勉強にもつながるのが魅力だと感じます。今では現地の会話の半分程度は聞き取れるようになりました。

海外の音楽を聴いて外国語の習得に役立てていると説明すれば、語学力はもちろん、知識欲や好奇心、向上心の高さを伝えられます。

【影響5】仕事に生かせる

〈回答イメージ〉

流行している曲の歌詞や曲調に注目すると、今の社会の風潮や考え方のトレンドが見えることがあるので、仕事に役立つ視点が得られておもしろいと感じます。

好きな音楽や曲が日々の仕事にも役立っていると説明すれば、仕事熱心な印象につながります。

また、一つの物事を多角的に見られる思考力の高さを伝えることもできるでしょう。

【ジャンル別】面接で「趣味は音楽鑑賞」と答える場合の例文7選

ここからは、面接で「趣味は音楽鑑賞」と答えるときの例文を、7つの音楽ジャンル別に紹介します。

〈音楽ジャンル別の回答例文〉

クラシック

〈例文〉

――なにか趣味はございますか?

趣味は音楽鑑賞です。特にクラシック音楽が好きです。

私が小さい頃、父が家でクラシック音楽を流していたことがきっかけで好きになりました。最近は、休日に家事をしながら好きな楽曲を聴くことにハマってます。

――そうなんですね。クラシック音楽に疎いのですが、どんな魅力があるのでしょうか?

心に余裕を与え、深い感動をもたらしてくれるところを魅力に感じています。

仕事や日常生活で困難な状況に直面したときにクラシック音楽を聞くと、心が安定し、悩みがちっぽけに思えてきて、気分を切り替えることができます。

この例文では、クラシック音楽の魅力として気持ちを切り替えられる点を説明しています。

ジャズ

〈例文〉

――なにか趣味はございますか?

趣味は音楽鑑賞です。音楽の中でも特にジャズが好きです。

中学生の頃に市のジュニアジャズクラブに入ったことをきっかけに、ジャズのおもしろさを知りました。現在も社会人のジャズバンドに所属しており、地域のイベント出演に向けて週1回練習しています。

――そうなんですね。ジャズのおもしろさとは具体的にどのような点ですか?

また、ジャズが好きな人の年齢層は幅広いので、社会人バンドでもさまざまな年代の人と交流できます。

同世代とは違う価値観や考え方を知ることができて、音楽を楽しめるだけでなく自分の視野を広げられる点にも魅力を感じています。

この例文では、ジャズの特徴の説明を通して、さまざまな年齢層の人と関わることができる社交性の高さや、視野を広げたいという好奇心の強さをアピールできています。

ロック

〈例文〉

――なにか趣味はございますか?

趣味は音楽鑑賞です。特にロック音楽が好きです。

ロックが好きな父の影響で、私も学生の頃からさまざまなロックバンドの曲を聴くようになりました。全国各地で開催されるロックフェスにも、都合がつく限り毎年参加しています。

――全国のロックフェスですか。週末の2日間で移動されてフェスにも参加されているということですか?

はい。ロックフェスが特に多く開催される夏は、毎週末違う都道府県に足を運んだこともありました。

移動は大変ですが、ライブで元気をもらえるため週明けの仕事はいつもよりエネルギッシュに取り組めます。

この例文では、フェスへの参加を通してアクティブな性格をアピールできています。

J-POP

〈例文〉

――なにか趣味はございますか?

趣味は音楽鑑賞です。J-POPが特に好きです。

小さい頃から共感できる歌詞が多いJ-POPの曲が好きで、学生の頃はアルバイト代を貯めては好きなアーティストのライブに足を運んでいました。今でも都合がつく限りライブに参加しています。

――そうなんですね。ライブにはあまり足を運んだことがないのですが、どのような点が魅力だと思いますか?

ライブに行くと、好きなアーティストが同じという共通点があることで初対面の人でも仲良くなれたり、会場の雰囲気が一体化したりするので、人と人との繋がりを普段よりも強く感じられ、元気をもらえる点にとても魅力を感じています。

この例文では、ライブの魅力を説明することで、人との繋がりを重視する人柄を伝えることができます。

K-POP

〈例文〉

――なにか趣味はございますか?

趣味は音楽鑑賞です。特にK-POPをよく聞いています。

アップテンポの楽曲が多くて元気をもらえるので、毎朝出かける前に部屋で流しています。

半年ほど前から、歌詞の意味やアーティストのインタビューなどを理解したいと思い、韓国語の勉強も始めました。

――韓国語の勉強をされているんですね。ちなみに今はどれくらい理解できるのですか?

今は韓国語の字幕付きで曲を聞いて意味を半分ほど理解できる程度ですが、1年後には字幕なしで完璧に理解できるようになることを目標にしています。

この例文では、K-POPが外国語の勉強になっている点を伝えることで、一つのことに打ち込む素養や知識欲の強さをアピールできています。

アイドル

〈例文〉

――なにか趣味はございますか?

趣味は音楽鑑賞です。特にアイドル曲が好きです。

大学生の頃にアイドルの曲をカバーする音楽サークルに入ったことをきっかけに、流行のアイドル曲をよく聞くようになりました。

当時は集客やマネタイズで苦労した経験があるので、今では音楽を聴くだけでなく、ビジネスモデルにも興味を持っています。

――ビジネスモデルですか。具体的にどのような点に興味を持たれているのですか?

曲の歌詞やPR・セールス手法にトレンドがいち早く反映される点です。

アイドル曲は狙ったターゲット層を確実に引き込むことを狙いとしているケースが多く、ビジネスモデルも社会変化にすばやく対応しているため、現職でもSNSの活用方法や集客プロセスを考えるうえで参考になっています。

この例文では、アイドル楽曲が自身の仕事に役立っている点を説明することで、仕事熱心な性格をアピールできています。

アニソン

〈例文〉

――なにか趣味はございますか?

趣味は音楽鑑賞です。特にアニメソングが好きです。

姉が小さい頃からアニメ好きだった影響で、私もアニメソングの魅力に少しずつハマり、今ではさまざまなアニメ作品のテーマ音楽を日常的に聴くようになりました。

――そうなんですね。アニメソングの魅力とはたとえばどんな点ですか?

アニメ作品の世界観に影響された楽曲が多いため、より作品を深く楽しめる点です。ミュージックビデオと合わせると、短編映画を見ているような気分になることもあります。

この例文では、アニメソングを通してよりその作品を深く楽しめると伝えることで、感受性豊かな人柄をアピールできています。

面接でよく聞かれる質問の対策を進めよう

特技や志望動機など、面接でよく聞かれるそのほかの質問についても、下記の記事を参考に事前に回答を準備しておきましょう。

質問対策だけではなく、面接のマナーも知っておくことが大切です。下記の記事でくわしく解説しているので、質問対策の記事と一緒に確認しておきましょう。

この記事の担当者

「転職Hacks」編集部

株式会社クイック

株式会社クイックが運営する、転職活動にまつわる情報サイト「転職Hacks」の編集部。履歴書・職務経歴書の書き方や面接対策などのノウハウ記事、キャリアの悩みを解消するインタビュー・コラムを掲載中。

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