【お悩み別】 面接で緊張してしまったときの対策方法

面接が近づくと緊張で呼吸が早くなる、頭が真っ白になるなど、面接に緊張はつきもの。適度な緊張は良いものですが、緊張しすぎると受け答えがうまくいかず、面接で失敗してしまうこともありますよね。

緊張をほぐして面接を乗り切る対策をご紹介します。

面接10分前、手軽に緊張をほぐす方法

面接は誰もが緊張するものですが、声が小さくなる、頭の中が真っ白になるなど、受け答えに支障が出てしまっては困りもの。

面接の10分前、緊張をほぐしてコンディションを整えるための対策をお伝えします。

緊張は悪いことではない

そもそも面接で緊張してしまうのは悪いことのように思われがちですが、適度な緊張感は集中力を高め、本来の実力を発揮させます。面接官も受験者の緊張は分かっていますから、緊張そのものがマイナスになることはありません。

しかし、緊張のあまり質問に答えられなかったり、間違ったことを話してしまったりすると評価が下がってしまう可能性があります。面接で緊張によるトラブルが続く場合は、以下のような対策を取って面接に臨みましょう。

面接直前は簡単ストレッチ&深呼吸でリラックス

緊張は気持ちの問題と考えがちですが、体の緊張をほぐせば心も落ち着きます。簡単なストレッチや緊張に効くツボを押して面接に臨みましょう。

緊張をほぐすストレッチ

 

緊張すると筋肉が硬くなり、表情がこわばってしまいます。すると、体が硬くなってさらなる緊張を招き、緊張の悪循環に陥る可能性があります。自然な笑顔で面接に臨むためにも、身体の緊張をほぐすことは大切です。

1.背伸びのストレッチ

(1)胸の前で両手を組み、5秒ほどかけて鼻から大きく息を吸います。

(2)手を組んだまま大きく息を吐き、腕をまっすぐ上まで伸ばします。10秒ほどかけてゆっくりと伸ばすことがポイントです。

(3)上記を数回繰り返します。肩や首周りの力が抜けて、緊張がほぐれるはずです。

2.表情のストレッチ

(1)顔のパーツを中心に集めるつもりで、顔をしかめます。レモンなど酸っぱいものを食べたときの表情が理想です。

(2)次に、顔のパーツを外に広げるように、目や口を大きく開きます。

(3)上記を数回繰り返します。顔の筋肉がほぐれて自然と柔らかい表情を作れるようになります。

3.ふくらはぎのストレッチ

(1)ふくらはぎを足首から太ももの方に向かってマッサージします。

(2)ふくらはぎの血行を促すことで、緊張をほぐして足の震えを止める効果があります。

ふくらはぎは「第二の心臓」とも呼ばれ、下半身に滞った血液を心臓に送り返す役割を持っているためです。

手のツボ「合谷」を押してリラックス

手の甲にあるツボ「合谷(ごうこく)」は、自律神経のバランスを整え緊張を和らげる効果があります。合谷は親指と人差指の骨の分かれ目のくぼみにあるツボです。両手のツボを30回程度、気持ちいいと感じる強さで押してみましょう。

合谷(ごうこく)のツボの位置図。

腹式呼吸で気持ちを落ち着ける

腹式呼吸は自律神経のバランスを整え、緊張をほぐす効果があります。立ったままでも座ったままでもできるため、面接の直前にもぴったりです。

腹式呼吸の方法

(1)肩の力を抜き、お腹をへこませるつもりで口から息を吐き出します(10秒)。

(2)次はへこんだお腹を膨らませるつもりで、鼻から大きく息を吸います(5秒)。

(3)5秒息を止めた後、上記を数回繰り返します。

コラム:緊張にストレッチが効く理由

緊張の原因は、交感神経と副交感神経から成る「自律神経」のバランスにあります。人間は不安を感じると、「交感神経」の働きによって心臓がドキドキする、体温が上がって汗ばむ、血圧が上がるなどの身体的反応が出ます。

この緊張によるドキドキを解消するためには、交感神経に代わって「副交感神経」の働きを活発にする必要があります。そのためには、ストレッチや腹式呼吸などで身体を動かすことが効果的なのです

質問&答えの最終チェックを行おう

「面接でうまく答えられないかもしれない」という不安は緊張のトラブルにつきもの。直前には志望動機や自己PRをかならずおさらいしましょう。

面接練習の不足は、緊張を招く原因の1つです。練習不足の不安は直前の焦りを引き起こし、緊張をあおってしまうので、前日までに想定質問と自分の回答を考えておくことも大切です。

面接でよく聞かれる質問の例

  • 転職理由は何ですか
  • 数ある企業の中でなぜ当社を選んだのですか
  • あなたの強みと弱みを教えてください
  • 入社後はどのような仕事をしたいですか
  • 最近仕事以外で関心のあるニュースはありましたか

コラム:面接で正直に答えるべき2つのパターン

面接でよく聞かれる質問については、「転職の面接でよくある質問34例と、評価を高める逆質問集」をご覧ください。

緊張で言葉に詰まったり、内容が飛んだりした場合は、正直に申し出て質問を仕切り直してもらいましょう。面接で必要以上に自分を良く見せる必要はありません。無難な言葉でごまかしても、面接官に見透かされている可能性があります。

「緊張していますか」と聞かれたら正直に伝えよう

面接官から「緊張していますか」と聞かれたら、素直に「緊張しています」と伝えます。「第一志望の面接なので、緊張しています」と志望度が高いことをアピールしても良いですね。

「緊張していません」と答える手もありますが、逆に余計な力が入ってしまうことも。見栄を張らずに本音を打ち明けることで、面接官もリラックスした雰囲気を作ってくれることがあります。

頭が真っ白になったときは「考える時間」をもらおう

頭が真っ白になった場合は、「すみませんが、緊張で話がまとまらなくなってしまいました」と申し出ましょう。「少し考える時間をいただけませんか」とお願いしてもOKです。

緊張や想定外の質問で頭が真っ白になる、という人は少なくありません。まずは深呼吸で気持ちを落ち着かせ、考えを整理します。面接官もリラックスできるような質問に切り替えてくれるかもしれません。

面接前日までに行っておくべき対策

 

面接前日は面接準備と緊張対策をしっかりと行い、翌日に備えます。ここでは前日に確認しておくべきポイントを、チェックリスト形式でまとめました。面接当日に焦ることのないよう、準備を万全にしておきましょう。

自分だけのリラックス方法を決めておく

音楽を聞く、香水を嗅ぐなど、面接直前に行える自分だけのリラックス方法を決めておきましょう

嗅覚は脳に直接刺激を与えるため、アロマテラピーなどの匂いを活用した方法は気分転換に最適です。ただし、香水の付け過ぎはNG。ハンカチに香水を数滴垂らして匂いを嗅ぐ、アロマスプレーを数回プッシュする、などの方法で対応しましょう。

音楽を聞くことにもリラックス作用があり、集中力を高めてくれます。勝負時に聴くお気に入りの音楽を決めておくと良いでしょう。自分の好きな曲が一番ですが、迷う場合は緊張を緩和する効果があるクラシック音楽がおすすめです

お風呂に入ってしっかりと睡眠を取る

前日はお風呂に入って十分な睡眠をとりましょう。

入浴は交感神経の高ぶりを抑えて副交感神経を優位にする作用があります。お湯が熱すぎると交感神経を刺激してしまうため、お風呂の温度は38~40℃ぐらいがベストです。

また、睡眠不足は脳を興奮させるので夜更かしは避けましょう。「面接は午後からだから昼までたっぷり寝よう」という考えもNGです。生活リズムの乱れは心身の不調につながります。普段通りに起きられるよう、就寝時間を調整しましょう。

面接前日に確認すべきチェックリスト

ここでは面接前日に確認すべき4つのポイントを紹介します。準備に活用してください。

第一に確認しておくべきは面接の時間と場所です。予定の15分前には到着できるようにスケジュールを組みましょう。交通機関が遅延・運休する場合も考慮して、複数の移動手段を考えておくと安心です。また、会社に着いてから呼び出す社員の名前や部署をあらかじめメモしておきます。

面接に必要な持ち物が揃っているか確認します。履歴書や職務経歴書などの応募書類、筆記用具、腕時計、ハンカチとティッシュなどを用意しましょう。女性はストッキングの替えも忘れずに。

面接の服装はスーツが基本ですが、Web業界やクリエイティブな職種で私服を指定された場合は清潔感のあるオフィスカジュアルで問題ありません。悩んだら企業のパンフレットやホームページに載っている社員の服装を参考にします。

服は前日までにクローゼットから取り出して、目立つ汚れやほつれがないかも確認しておきましょう。

必要書類の確認と合わせて、企業理念や志望職種の職務内容などを復習しておきます。余裕があれば逆質問の準備をしておくと、面接で聞かれた際もスムーズに対応できますね。

逆質問については「最終面接の逆質問で印象アップ!社長・役員に聞く質問集」をご覧ください。

面接で聞かれる基本的な質問について、自分の答えをおさらいします。答えの文章をそのまま覚えるのではなく、要素を押さえることがポイントです。キーワードとして覚えておくことで、予想とは切り口の異なる質問にも臨機応変に対応できます。

面接中、緊張してしまった場合の対処法

どんなに面接準備を万全にしても、やはり面接の最中に緊張して「早口になる」「声が震える」というケースは存在します。

ここでは面接中に緊張してしまった場合の対処法を、お悩み別に紹介します。もしこれまでの面接で失敗してしまったら、次の面接までにしっかりと対策し、練習しておきましょう。

声が震えてしまったら

声の震えを止めるためには、思い切って大きな声を出しましょう。声のボリュームを上げることで声帯が安定し、震えを止める効果があります。また、口角を上げて笑顔を心掛けることでも声の震えをカバーできます。

早口になる、喋りすぎてしまったら

 

つい話すスピードが早くなってしまう人は、「1分間に300文字程度」を意識してあらかじめ練習しておきましょう。これは人の話す適切な速度と言われており、ニュースでアナウンサーが話す速度とほぼ同じです。

また、話すときに句読点を意識すると、声のメリハリが付いて聞き取りやすくなります。

目線が泳いでしまったら

面接官の目を見ると緊張して目線が泳いでしまう場合は、あごや額に焦点を当てましょう。適度に視線を逸らすことも大切ですが、不自然にキョロキョロしていると、面接官に「落ち着きがない人だな」とマイナスの印象を与えてしまいます。

面接担当者が複数いる場合は、「ワンセンテンス・ワンパーソン」を意識して平等に目線を合わせる工夫も有効です。自分が面接官だったら、どのような対応が好ましいと感じるか考えてみましょう。

めまいや貧血の症状が出てしまったら

緊張によってめまいや貧血症状が表れた場合はすぐ面接官に申し出ます。「緊張で少しめまいがするので、一度休ませていただけませんか」とお願いすればOKです。

「面接を中断したら落とされるのでは?」と心配に思うかもしれません。しかし、無理をして倒れてしまうと企業にも迷惑がかかります。トラブルに遭遇した場合、冷静に判断する能力も社会人にとっては重要です。

なお、めまいや貧血症状が頻繁に繰り返される場合は病院を受診し、きちんと検査を受けましょう。

まとめ

適度な緊張は集中力を高めるために必要ですが、緊張し過ぎは逆効果となります。面接で緊張しないためには、事前の練習や準備が不可欠です。本番前は想定質問や答えを確認して、軽いストレッチを行うなど、緊張をほぐしてから臨みましょう。

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