安月給対策&判断基準 「給料が安い」と思ったら、どうすべき?

振り込まれた給料の金額を見たとき、もう少し多くもらえたらと思う方は多いのではないでしょうか。
この記事では、収入を増やすための5つの方法をご紹介し、さらに自分の給料が多いのか少ないのか判断しかねる方のために客観的な基準を示します。

「給料が安い」状態から抜け出すための5つの方法

楽して稼ぐのは難しいもの。特別なスキルや資格が必要なく、責任が軽い仕事は、一般的に給料が安いため、収入を増やすためにスキルアップを目指しましょう。
一方、仕事は大変なのに給料が安いという場合は、昇給の交渉や転職を考えましょう。
収入を増やすためには具体的にどうすれば良いのか、具体的に見ていきましょう。

(1)スキルを磨く

近道ではありませんが、収入を増やすために最も堅実な方法はスキルを磨くことです。

例えば、業務関連のセミナーに参加する、読書で専門知識を身につける、グローバル人材としてアピールできるよう外国語を勉強するなどの方法があります。
仕事の能力が上がり、早く多くの仕事をこなせて、より難しい仕事ができるようになれば給与がアップするだけでなく、転職したりフリーランスとして働いたりする際にも優秀な人材として重宝されるでしょう。磨いたスキルは生涯にわたって役立つ財産となります。

(2)昇給交渉をする

「こんなに働いているのに給料が安い」と、自分の給料が働きぶりに見合わないのではないかと疑問に思うときは、上司や人事に昇給交渉してみるのも1つの手です。

ただし、実績が伴っていなければ昇給は認められないため、何らかの成果を出していることが前提です。

いきなり交渉に臨むのではなく、交渉の明確な理由を用意しておき、年間の給与査定など適切なタイミングを見計らって上司や人事に伝えることが成功させるポイントです。

(3)副業を始める

給料は安いが休みはきちんと取れて時間があるという人は、副業も効果的です。

ただし、副業を禁止している、もしくは条件つきでしか認めていない会社もあるので、まずは就業規則を確認しましょう。

初心者でも始めやすく、自分のペースで取り組みやすい副業を以下にピックアップしました。

  • デザインや記事制作、システム開発を行うクラウドソーシング
  • ハンドメイド作品なども出品できるフリマアプリやネットオークション
  • ブログへの広告掲載料で稼ぐアフィリエイト
  • 使った感想を伝えて報酬を受け取る商品モニター

自宅にパソコンやスマートフォンがあれば、忙しい方でも空き時間を有効活用し、工夫次第でお金を稼ぐことができます

このほかにも動画投稿が趣味であればYouTube広告を出す、カメラが好きなら写真素材を販売するなど、趣味や興味のあることに近い副業を選ぶと楽しく長続きさせられるかもしれません。

ただし、本業がおろそかにならないよう注意しましょう。

(4)節約する

「給料が安い」と感じられるのは収入に対して出費が多すぎるから、という可能性も考えられます。日々の生活の中でさらに節約できるポイントがないか探してみましょう。

支出・収入の細目を明確に把握するには、家計簿をつける方法がおすすめです。また、節約は長く続けてこそ効果が現れるものであるため、最初は無理せずできるところから少しずつ無駄な出費を減らしていきましょう。

(5)転職する

どうしても現在の仕事では給料が上がることが望めない場合は、転職も視野に入れましょう

ただし、現職よりも難しい仕事にチャレンジする、規模の大きい企業に転職するなど、しっかりと戦略を立てて行動する必要があります。

スキルがないまま安易に転職しようとするのはNG

中途採用では即戦力人材が求められるため、企業の求めるレベルに達していないと転職は叶いません。まずは現在の勤め先で、転職活動でアピールできるスキルや実績を積んでから行動しましょう。

ただし、飲食・サービス業などそもそも平均年収が低めの業界に勤めている場合は、同じ職種で他の業界を目指せば給料が上がる可能性もあります。

コラム:高収入の仕事とは

高収入の仕事といってもさまざまですが、例えば平均年収800万円以上のいわゆるハイクラスを目指す場合は、国家資格を取得したり、大企業に転職したりする必要があります。

※関連記事:『今からでも取得できる、稼げる資格

もちろん給料が多いに越したことはありませんが、高収入な仕事は責任が重かったり、残業や転勤が多かったりする可能性もあります。
自分がどれだけ頑張れるのかを意識して転職を検討してください。

さまざまな切り口でみた「安い給料」の基準

ここまで、収入を増やすための方法を紹介してきました。しかし、「給料が安い」と感じる基準は人それぞれです。

そこで、年収がいくらであれば「給料が安い」と言えるのか、公的機関からのデータをもとに、性、年齢、地域、業種の4つの軸に分けて客観的な基準を示します。

性・年齢:平均年収は男性545万円、女性302万円

令和3年の国税庁の調査によると、平均年収は男性が545万円、女性が302万円でした。男女で大きく差が開いていますが、性別ごとにそれぞれ平均値を下回っていると「自分の給料は安い」と感じる方が多いのかもしれません。
年齢階層別の平均給与グラフ。以下、年齢:男性の平均年収、女性の平均年収、全体の平均年収。19以下:152万円、113万円、133万円/20~24:287万円、249万円、269万円/25~29:404万円、328万円、371万円/30~34:472万円、322万円、413万円/35~39:533万円、321万円、449万円/40~44:584万円、324万円、480万円/50~54:664万円、328万円、520万円/55~59:687万円、316万円、529万円/60~64:537万円、262万円、423万円/65~69:423万円、216万円、338万円/70以上:369万円、210万円、300万円/全体:545万円、302万円、443万円

※参考:令和3年分民間給与実態統計調査|国税庁

また、年代によっても平均年収は異なります。男性は特に、年功序列型の賃金制度の影響で年収の変化が激しく、先輩や後輩と比較したときに自分の給料の安さに落ち込むケースも多いのかもしれません。

コラム:給料が安いと結婚できない?

2020年に内閣府が行なった調査では、未婚者が現在結婚していない理由(複数回答・3つまで)として、男女ともに「適当な相手にまだめぐりあわないから」をあげる人が約50%で最も多く、男性では「経済的に余裕がないから」(39.5%)が2番目に多い結果に。

女性では「独身の自由さや気楽さを失いたくないから」(38.2%)という回答が続きました。「給料が安いと結婚できない」と不安を感じるのは特に男性に顕著なようです。

また、2018年に内閣府が行なった調査では、結婚生活を送るに当たって相手に求める年収(単一回答)は、男性は「収入は関係ない」(24.9%)が最も高く、次いで「200万円~300万円未満」(17.9%)となっていますが、女性の場合は 「400 万円~500 万円未満」(19.5%)が最も高く、次いで「500 万円~600 万円未満」(17.1%)という結果でした。

男性のほうが、より給料面でプレッシャーを感じやすい状況にいると言えます。

経済産業省のサービス産業統計から算出した、結婚式の平均費用は約291.2万円でした。

また、総務省の家計調査によると、2人以上の世帯の支出額は毎月約28万円(年間約335万円)。結婚資金の分担はカップルによって異なりますが、合計で340万円ほど貯金がある状態が理想的だと言えるかもしれません。

※参考1:令和2年度少子化社会に関する国際意識調査報告書|内閣府
※参考2:平成30年度少子化社会に関する国際意識調査報告書|内閣府
※参考3:特定サービス産業動態統計月報2022年7月分|経済産業省
※参考4:家計調査年報(家計収支編)2021年(令和3年)|総務省統計局

地域:最低賃金は853円~1,072円

給料を時給換算して最低賃金よりも低ければ、居住地域の中では「給料が安い」と言えます
最低賃金とは、使用者が労働者に最低限支払わなければならない給与額として、国によって定められている金額のことです。2022年8月2日に新たに改定額が発表されました。

最も低かったのは青森・秋田・愛媛・高知・佐賀・長崎・熊本・宮崎・鹿児島・沖縄の853円で、最も高かったのは東京の1,072円です。

最低額と最高額の差は過去5年連続で徐々に縮小しており、地域差は改善される傾向にあります。

※参考→令和4年度地域別最低賃金改定状況|厚生労働省

最低賃金は各種統計の結果も反映しつつ、労働者が「健康的で文化的な最低限度の生活を営むことができる」ことを目指す生活保護施策と矛盾が生じないよう審議会によって毎年慎重に金額が検討されています。

給料が最低賃金以下であれば、「健康的で文化的な最低限度の生活」を送ることができていない可能性があります。

単身・50歳・東京都23区の場合、生活保護の受給額は13万10円

「健康で文化的な最低限度の生活」かどうかを確かめるには、生活保護も1つの指標になります。

東京都23区の場合、単身・50歳の方がもらえる生活保護受給額は13万10円です。東京都23区で働く方の給料がこれを下回っている場合、かなり生活が苦しくなるかもしれません。

業種:宿泊・飲食業は100万円以下の層が多い

業種・業界によっても給与水準が異なるため、それに伴って「給料が安い」と感じる基準も変わります。

国税庁の調査によると、「電気・ガス・熱供給・水道業」(いわゆるインフラ系)では年収800万円超の層(41.7%)が多く、一方「宿泊・飲食サービス業」では年収100万円以下の層(26.3%)が多い結果となりました。

同じ年収でも業種によってその重みが変わることがわかります。

業種別・給料階級分布グラフ。建設、製造、卸売・小売、宿泊・飲食サービス、金融・保険、不動産・物品賃貸	運輸・郵便、電気・ガス・熱供給・水道、情報通信、学術研究・専門技術サービス・教育・学習支援、医療・福祉、複合サービス、サービス、農林水産の業種別と、全体平均の項目について、100万円~800万円まで100万円ごとの年収分布を表している。

※参考:令和3年分民間給与実態統計調査|国税庁

なぜ2つの業界で大きな差が生まれているのでしょうか。それは、業界のビジネスモデルの違いによるといわれています。

電気・ガス・水道は私たちの生活に欠かせないものであり、不景気でも一定の収益を確保しやすいため業界の給与水準は比較的高くなっています。

しかし、宿泊・飲食業は景気変動の影響を受けやすく利益率が低いため、賃金を上げる余裕がなく、給与水準が低くなっています。

コラム:介護職、販売職、事務職…さまざまな職業の給与の実態は?

一般的に介護職や販売職は「給料が安い」といわれることが多いですが、介護職の年収は353万円(平均年齢44歳)販売職の年収は355万円(平均年齢42歳)です。日本の民間企業の平均年収443万円よりは低いことがわかります。

どちらの業界も人手不足という問題を抱えており、また肉体労働中心でハードな割には給料が低いと感じる方が多いのかもしれません。

また、事務職といえば特に女性人気の強い職業ですが、一言で事務職といってもさまざまな種類があり、業務内容によって給与が異なります。

営業事務は、464万円(平均年齢41歳)、一般事務は440万円(平均年齢43歳)、受付・案内事務(平均年齢40歳)は322万円です。

※参考1:令和3年賃金構造基本統計調査|厚生労働省
※参考2:令和3年地方公務員給与実態調査結果等の概要|総務省

まとめ

「給料が安い」と感じる基準は人によってさまざまです。しかし、給料をもう少し多くもらえたら、と望む気持ちは多くの人に共通しているでしょう。

記事で紹介したように、自分のスキルを磨いたり節約したりすることで収入アップは叶えられます。収入を増やすためにできることから取り組んでみてはいかがでしょうか。

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