回答例文を紹介 面接の「最後に一言」は落ちるフラグなのか
面接の締めで聞かれる「最後に一言ありますか?」という質問。「落ちるフラグなのでは?」と不安に思う人も少なくないでしょう。この質問の意図や回答方法について解説します。
面接での「最後に一言」は落ちるフラグ?
面接での「最後に一言ありますか?」という質問は、落ちるフラグなのでしょうか。面接官の経験がある28名にアンケートを行ました。
「最後に一言」が落ちるフラグとは限らない
面接で「最後に一言ありますか?」と質問されたからといって、それが落ちるフラグだとは限りません。
この質問が「合格または不合格フラグにあたるのか」アンケート調査を行ったところ、28人中27人の面接官が「そうは思わない」と回答しました。また、「そもそも聞かない」と答えた面接官も9人いました。
面接官の声
「最後に一言」を聞く意図
アンケート調査によると、「最後に一言」を聞く意図として、多くの面接官が「応募者が聞きそびれたことや話しそびれたことはないか確認するため」と回答しました。
【面接官の声】
・面接の緊張によってアピールし損ねた部分があるならば、最後全て出し切って面接を終えてほしい、という意図で質問します。
・応募者の不安・疑問・不明点が解消されているか確認し、入社後のミスマッチ・早期離職を防止するために聞きます。
「最後に一言はありますか?」という質問は、あくまで応募者のために与えられたフリータイムだと考えて良いようです。
ただし、すぐさま「特にないです」などと突き放してしまうとネガティブな印象を与えかねないため、事前にいくつか回答を用意しておくことが大切です。
面接での「最後に一言」の回答例文4つ
面接官から「最後に一言ありますか?」と質問された場合の回答例を、4パターン紹介します。
自己PRでスキルや能力を改めて伝える
【回答例文】
本日は面接の機会をいただき、ありがとうございます。
面接内でもお伝えしましたが、私の強みは「課題発見力」です。
前職では幅広い業種のお客様と一緒に仕事をすることができ、はじめての分野で苦戦することもありましたが、課題点を見つけて現状を改善していくことにとてもやりがいを感じていました。
最初はいろいろと教えていただくことも多いかと思いますが、この「課題発見力」を活かして自分の弱点を改善していきながら御社の仕事にもすぐに適応し、貢献できるように頑張ります。
面接で伝えきれなかった部分の補足や、入社後に活かせるスキルや能力を改めて伝えるなど、自己PRを行うことで即戦力として活躍してくれそうという印象を残せます。
ただし、あくまで「一言」なので、話す内容は簡潔にまとめることを意識しましょう。
企業への想い、入社意欲を伝える
【回答例文】
本日は面接の機会をいただき、ありがとうございます。
私はもともと「社会貢献度の高い仕事をしたい」という思いを軸に転職活動をしており、本日の面接の中で御社の環境問題への取り組みについてお話を聞くことができて、入社に対する気持ちがより一層強くなりました。
もし一緒に働かせていただけることになりましたら、お力になれるよう精一杯努力してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
企業への想いを再度伝えることで入社意欲を強くアピールでき、面接官の心証が良くなります。
スムーズに答えられるよう、あらかじめ「どうしてここで働きたいのか」「この企業で働くことで将来どうなりたいのか」などの回答を準備しておきましょう。
【面接官の声】
入社意欲の高さなどは、その答えに至った背景をあわせて教えてもらえると、自分のことをもっとよく知ってほしいという意思が伝わり、好印象を持ちます。
お礼を伝え誠実さをアピールする
【回答例文】
本日は面接の機会をいただき、心より感謝申し上げます。
面接を通して「お客様に喜んでもらうために新たなサービスを提供し続ける」という御社の考えを深く知ることができ、御社で働きたいという気持ちが一層強くなりました。
お忙しい中、貴重なお時間をいただき本当にありがとうございました。
面接に時間を割いてもらったお礼を伝えることで、相手を気遣う誠実さをアピールできます。
ただ単に「本日はありがとうございました」など一言で済ませてしまうと、事務的でそっけない印象を与えかねないため、面接の内容などにもあわせて触れると良いでしょう。
逆質問をする
【回答例文】
本日は面接の機会をいただき、ありがとうございます。
お話の中で、御社では成長意欲を大切にしているというお話がありました。
このことに関連して、一つ質問させていただきたいことがあります。
もし、内定をいただくことができましたら、今後のために身に付けておくべきスキルや、読んでおくべき本などはありますでしょうか。
入社までの期間で取り組んでおきたいと考えております。
入社の意欲を伝えるなら、逆質問も効果的です。
ただし、残業の有無や年収など自分本位の待遇に関する質問は、心証を悪くしてしまう可能性があるため控えましょう。
他にも、一度説明された内容や調べたらすぐわかるような内容を質問するのも失礼にあたります。
当日慌てないよう、質問内容は複数用意しておきましょう。
【面接官の声】
「いつから働けますか?」や「事前に読んでおくべき本などありますか?」など、前向きさや意欲を感じる質問が返ってくるといい印象を抱きます。
※逆質問について詳しくはこちら→面接官にウケる逆質問の例30選-NG例や注意点も
面接で「最後に一言」を聞かれなかったら?
逆に、面接で「最後に一言ありますか?」と聞かれなかった場合の対処法を紹介します。
「最後に一言」は
聞かれない場合もある
「最後に一言ありますか?」という質問は、必ずしも聞かれるわけではありません。
もし質問されなかったとしても、「応募者に興味がない」というわけではないため、不安に思う必要はありません。質問されない場合、面接官はそれまでの質疑応答で知りたい内容をすべて聞くことができたと思っている可能性が高いためです。
後になって「伝えきれなかった……」と後悔しないように、ひとつひとつの質問でアピールしたい内容をきっちり出し切れるようにしておきましょう。
場合によっては自分から話すのもあり
もしも面接に手応えを感じず、不安が残る場合は「最後に少しだけお時間をいただいてもよろしいでしょうか」と断った後に、自分から伝えておきたいことを話してもいいでしょう。
ただし、面接官にはその後に別の面接が入っているなど、予定がある場合があります。長くなるような逆質問や自己PRは避け、簡潔な内容に留めたほうが無難です。
その他の質問やマナーも要チェック
「最後に一言」を伝える前に、面接では志望動機や長所・短所など、さまざまな質問や逆質問の時間があります。その他のよくある質問と回答例について、下記の記事にまるっとまとめました。ぜひご確認ください。
また、面接当日のマナーについてもあわせてチェックしておくと安心です。