ポイント&サンプル集 「製造・技術職」の職務経歴書の書き方
職務経歴書に書くべき内容は、職種によって異なります。このページでは製造・技術職(製造ライン・金属加工など)に絞って、職務経歴書のポイントや、実際の例文をご紹介します。
製造・技術職で盛り込みたい4つの内容
製造職の経歴・実力を効果的に伝えるためには、職務経歴書に下記の4つの情報を含めることが重要です。
職務経歴書の中でも特に職務要約・職務内容・自己PRを記入する際、これらの情報を意識するようにしてください。それぞれ具体的にどんな情報を書けばいいか、下記で詳しく見ていきましょう。
1.何を
- 製造していた製品
- 加工していた素材・材料
あなたが扱ってきた製品について、イメージしてもらうための情報です。
製品知識や加工技術の面から、あなたと応募先の業務内容との相性を見てもらいます。
2.誰と
- 何人くらいの規模の工場に勤務していたか
- 一人で作業を任されていたか/ラインの一部を担当していたか
あなたの担当業務の規模や、担当できる工程をイメージしてもらうための情報です。
一つの製品を全て自分1人で製造していたのか、ライン作業で分担していたのかでは作業内容が大きく異なるため、忘れずに記入しましょう。
3.何を使って
- 扱える装置(使用した機械・ツールの種類、名称)
- 扱える加工方法
- 保有している資格・免許・技能講習
どんなスキルを保有しているか伝えるために、扱える装置や加工方法を記載します。
資格・免許を持っている場合、【活かせる経験・スキル・資格】欄に記入しましょう。
4.どれだけの実績・成果を挙げたか
製造・技術職では流れ作業やルーティン作業が多いため、何が実績かを伝えにくい人が少なくありません。
下記の3種類が実績・成果としてアピールしやすいため、参考にしてみましょう。
- ミスなく、円滑に作業をこなしてきた
- 作業の効率化など、工夫して業務にあたった
- マネジメントを経験した
1ミスなく、円滑に作業をこなしてきたことをアピールする
正確な作業が求められる職業なので、集中力や手先の器用さ、手際の良さ、時間管理術をアピールしましょう。
- 強みである集中力を活かして、○○年間の勤務を通して不良品率を最小限に抑えてきた
- 作業の段取りを工夫することで、ラインの流れに対して余裕を持って作業を行い、計画通りに業務を進めた
- 納期から逆算して作業時間を見積り、常に余裕を持って製品を納品してきた
また、前後工程を担当するメンバーとの連携も重要な仕事です。同僚と積極的にコミュニケーションを取った経験や、先輩社員にアドバイスを貰いにいく姿勢などもアピール要素になります。
2業務の工夫をアピールする
業務の工夫・改善活動を自主的に行ってきた経験があれば、そちらもアピールするのがおすすめです。いわゆる「指示待ち」ではなく、主体的に動ける人物というポジティブな印象を与えられます。
- 不良品削減のために、ノウハウをマニュアルにまとめた
- 作業効率化のために、部品置き場を変更して無駄な動作を減らした
3マネジメント経験をアピールする
班長などマネジメントの経験があれば、書いておくのがおすすめです。
個人作業を正確にこなすだけではなく、声を掛け合い協力したり、わかりやすい言葉で伝えたりといったコミュニケーション能力のアピールにつながります。
まとめていた部下の人数や、働きやすい環境づくりの実績などと併せて記載しましょう。
- チームリーダーとして、8名のマネジメントを担当した
- 作業マニュアルの作成やノウハウ共有会の開催などを通してチームの技術力を向上させ、作業効率の改善に貢献した
例文・サンプル集
4つのポイントに基づいて作成した、製造・技術系の職務経歴書の例文・サンプルを用意しました。
メジャーな製造ライン・部品加工系の例を揃えたので、自分の状況に近いものを選んで参考にしてみてください。
製造ライン(自動車部品の組立スタッフ)
製造ラインならではのポイント
作業の正確さ、効率の良さをアピールする
ライン業務の基本として求められるスキルのため、最低限ここはアピールしましょう。
「作業を効率化するための工夫」などがあれば、アピールする
主体的に仕事をこなせるイメージを与えられます。自分では当たり前だと思っていることでも、記入しておくのがおすすめです。
マネジメント経験があれば、記入する
自分なりの工夫を発揮しやすい業務なので、自発的に手掛けた取り組みをアピールしましょう。
オペレーター(プラスチック部品の製造)
オペレーターならではのポイント
使える機材・ツール・ソフトウェアの名称は正確に書く
転職先で即戦力になれるか判断しやすくなるため、名称は正確に書きましょう。
単純作業ではなく「自分で考えて動いた経験」があれば、話を膨らませる
オペレーターといっても、ボタン一つでできる業務から調整が必要な業務まで、難易度はさまざま。自分の技術力を正しく伝えるためにも、自分で考えて動く必要がある高度な作業は話を膨らませて、どんなことを考え工夫したのかを正確に伝えるのがおすすめです。
製造・加工(金属加工)
製造・加工ならではのポイント
使える機材・ツール・ソフトウェアの名称は正確に書く
転職先で即戦力になるか判断しやすくなるため、名称は正確に書きましょう。
担当できる工程は、できる限りくわしく書く
加工のみ担当しているのか、設計やマシニングセンタのプログラミングから担当できるのかでは、保有スキルは大きく異なります。自分の技術力を正しく伝えるためにも、担当できる工程は正確に伝えるのがおすすめです。
難易度の高い製品を扱っている場合、必ずアピール
加工難易度が高い製品や、オーダーメイドの製品を担当している場合は「対応力の高さ」をアピールできるため、記入するのがおすすめです。
職務経歴書が完成した後は・・・
職務経歴書の印刷・送付の注意点をまとめました。
こちらのページを参考にして、書類を提出しましょう。
この記事の執筆者
「転職Hacks」編集部
株式会社クイック
株式会社クイックが運営する、転職活動にまつわる情報サイト「転職Hacks」の編集部。履歴書・職務経歴書の書き方や面接対策などのノウハウ記事、キャリアの悩みを解消するインタビュー・コラムを掲載中。