ポイント&サンプル 一般事務・庶務・総務の職務経歴書の書き方
職務経歴書に書くべき内容は、職種によって異なります。
このページでは一般事務・庶務・総務職に絞って、職務経歴書のポイントや、実際の例文をご紹介します。
一般事務・庶務・総務職で盛り込みたい3つの内容
一般事務・庶務・総務職の経歴・実力を効果的に伝えるためには、職務経歴書に下記3つの情報を盛り込むことが重要です。
職務経歴書の中でも特に【職務要約】【職務内容】【自己PR】を記入する際、これらの情報を盛り込むように意識してください。
それぞれ具体的にどんな情報を書けばいいか、下記でくわしく見ていきましょう。
1.どんな業務を
どんな仕事をどれくらいの量・ペースで担当していたのか、業務内容についてイメージしてもらうための情報です。
とりわけ【職務経歴】の「職務内容」欄を記入するときに意識しましょう。
一般事務の業務範囲は企業によって異なるため、具体的に書くことで、応募先の業務内容との相性を見てもらいやすくなります。
書類の作成や電話・メール対応など、対応件数がわかるものは月別や日別に書いておくとより良いでしょう。
▼【職務経歴】の「職務内容」の記入例
- 見積書・請求書の作成(○○枚/月)
- 電話・メールでのお問い合わせ対応(○○件/日)
- 来客対応・来客対応(お茶出し、会議室の予約、設営)
- データ入力、集計(顧客情報や売り上げ)
- 書類のコピーやファイリング
- 会議の資料や議事録の作成
- 郵便物の受付・発送
- 社内イベント(避難訓練、月末や四半期はじめの定例会)の設営・進行
- オフィスや給湯室の簡単な清掃(毎朝)
- 備品・消耗品管理(在庫管理と発注)
- 小口現金の管理(小口現金出納帳への記帳)
2.どんなスキルを使って
PCスキルや資格など、あなたが持つスキルや能力をより具体的にイメージしてもらうための情報です。【活かせる経験・スキル・知識・資格】欄に箇条書きにすると良いでしょう。
PCスキルについては、ソフト名と扱える機能まで具体的に書くと、イメージしてもらいやすくなります。
加えて、仕事に活かせる資格・免許を持っている場合、取得日・合格日とあわせて記入しましょう。
▼【活かせる経験・スキル・知識・資格】欄の記入例
〈PCスキル〉
- Word…表作成やタブ揃え、段組み
- Excel…VLOOKUPなどの関数計算、ピボットテーブル、グラフの作成
- PowerPoint…図表作成やアニメーション
〈資格〉
- 普通自動車運転免許(20XX年○○月取得)
- Microsoft Office Specialist Excel 365&2016(20XX年○○月合格)
- 日本商工会議所簿記検定3級(20XX年○○月合格)
- 秘書技能検定2級(20XX年○○月合格)
3.どれだけの実績・成果を挙げたか
作業効率化やコスト削減など、仕事の中で自発的に行った業務改善の経験を【職務経歴】の「実績」欄、【自己PR】欄に記入します。
事務職は営業職のように数値で実績を伝えづらいため、主体的に考え行動したエピソードを重点的に盛り込むと良いでしょう。
▼【職務経歴】の「実績」の記入例
- 備品・消耗品の保管場所や使用方法についてのマニュアルを作成し、対応や確認の時間を削減した
- 部署内で記入、回覧する「今月のおたより」を企画し、社内コミュニケーションを活性化した
- オフィスソフトにくわしい社員と協力し、定期的なノウハウ共有の社内セミナーを実施したことで、社員全体のスキルアップにつながった
- 定例会後のアンケートを実施を提案し、プログラムの見直しや集計結果のレポート作成を自主的に行った
例文・サンプルダウンロード
3つのポイントに基づいて作成した、一般事務・庶務・総務職の職務経歴書の例文・サンプルを用意しました。
一般事務・庶務・総務ならではのポイント
職務内容やPCスキルは具体的に
どんなスキル・経験があって何ができるのかを正しく伝えるために、職務内容やPCスキルはできるだけ具体的に記載しましょう。
自己PRでは、業務改善のエピソードやコミュニケーション能力をアピールできると○
事務職は正確性やスピード感の他、主体的に業務改善に取り組む姿勢や、さまざまな社員とやり取りする上での高いコミュニケーション能力が求められます。そうしたスキルが発揮できたエピソードがあれば、自己PR欄でアピールしましょう。
Q&A|こんなときどうする?
よくある3つの状況別に、正しい職務経歴書の書き方を解説します。
転職回数が多いとき
転職回数が多いときでも【職務経歴】欄にはすべての会社の情報を記入しましょう。
一方【職務要約】欄にも経歴をすべて書くのが望ましいですが、文字数が多くなってしまう場合は適宜省略してもOK。
在籍期間が長い企業での担当業務をメインに書いたり、すべての職場で共通してやってきた仕事について書いたりすると、まとめやすいでしょう。
▼【職務要約】欄の書き方の例
〈1社での担当業務をメインに書いた例〉
これまで事務職として3社の勤務経験があり、そのうち○○株式会社には5年在籍し、主に請求書や見積書の作成、来客・電話対応を行ってまいりました。3年目には教育担当として、5名ほどの新人や派遣社員の研修・指導も任されておりました。
〈複数社で共通している担当業務を書いた例〉
これまで事務職として3社の勤務経験があり、主に請求書や見積書の作成、来客・電話対応をメインに行ってまいりました。他にも、社内イベントの設営・進行や備品・消耗品の管理といった庶務・総務の仕事や、小口現金管理や経費精算といった経理サポートの仕事なども幅広く経験してまいりました。
未経験のとき
事務職の求人に未経験で応募する場合、応募先の事務職でも活かせそうなスキル・経験をアピールしましょう。
特にPC・電話対応スキルや簿記の知識は事務職でも役立ちます。WordやExcelなど、何をどの程度使えるのかがわかるよう、職務内容や自己PRでは具体的に記載しましょう。
MOSや簿記など、勉強中の関連スキル・資格がある場合は、職務経歴書の【活かせる経験・資格・知識・スキル】欄や、履歴書の資格欄にその旨を記入するとアピールにつながります。
※詳しい書き方は→Q.勉強中や取得予定の資格は書いてもいい?
※参考:MOS資格の記載方法について|マイクロソフトスペシャリスト
とはいえ未経験なので「自分の○○の経験は貴社の△△でも活かせます」などと言い切ってしまうのは逆効果。
「未経験ではあるが、精一杯努力して仕事を覚えたい」といった謙虚で前向きな姿勢、入社意欲の高さを伝えることが大切です。
パート・派遣の経験があるとき
パートやアルバイトの経験は、基本的には職務経歴書に記載しません。ただし、勤続期間が長い場合は書いても良いでしょう。
一方、派遣社員の職歴は勤続期間を問わず書いてOKです。正社員経験と同様に記載してください。
記入の際は、雇用形態がわかるように「派遣社員として~」「~(パートタイム)」などと補足しましょう。これは履歴書でも同じです。
※詳しくは→履歴書の学歴・職歴欄の書き方
職務経歴書が完成した後は・・・
職務経歴書の印刷・送付についての注意点をまとめました。
こちらのページを参考にして、書類を提出しましょう。