ポイント&サンプル集 「Webディレクター」の職務経歴書の書き方

職務経歴書に書くべき内容は、職種によって異なります。このページではWebディレクターに絞って、職務経歴書のポイントや、実際の例文をご紹介します。

Webディレクターが盛り込みたい内容

Webディレクターの経歴・実力を効果的に伝えるためには、職務経歴書に下記の4つの情報を含めることが重要です。

Webディレクターが職務経歴書に盛り込むべき4つのポイント|1.どのような業務を経験し 2.どのようなスキルがあり 3.どのような実績・成果を 4.どのようにして上げたのか


職務経歴書の中でも特に【職務要約】【職務内容】【自己PR】欄を記入する際、これらの情報を意識するようにしてください。それぞれ具体的にどのような情報を書けばいいか、下記で詳しく見ていきましょう。

1.どのような業務を経験し

  • プロジェクトの概要(予算規模、役割、メンバー数、課題・目的)
  • プロジェクトの課題に対する取り組み内容
  • 担当フェーズ

あなたが担当した業務内容やプロジェクトについてイメージしてもらうための情報です。

経歴はプロジェクト単位で、新しいものが1番上になるよう記載しましょう。

経験した案件が多い場合、スキルや経験をアピールしやすい案件を選び、職務経歴の欄外などに抜粋である旨と、今までの経験件数を添えるのがおすすめです。

プロジェクトの課題・目的に対する取り組み内容は、課題に対してどのようなアプローチをしたのかのアピールになります。

2.どのようなスキルがあり

  • 使用可能なツール
  • 保有している資格(※必要であれば勉強中のものも)

あなたがどのようなスキルを持っているか伝えるための情報です。

Webディレクターは制作現場における進行管理者になることが多いため、コーディングやデザインに関するスキル・知識を持っていると重宝されます。

例えば「Google アナリティクス個人認定資格(GAIQ)」や「HTML、CSS、Javascriptといったプログラミング言語」など、スキルの証明になる知識、資格などがあれば【活かせる経験・資格・知識・スキル】欄にすべて記載しておきましょう。

3.どのような実績・成果を

実績・成果は、あなたのスキルの高さをアピールすることができます。セッション数やCV率など、数字で示せるものはスキルのレベルが伝わりやすいため、とりわけ目標達成できたものはすべて記載しましょう。

実績を数値で示すことが難しい場合、顧客から評価されたことプロジェクトにおいて経験したことを書きましょう。

〈実績の具体例〉

  • 検索流入数が増加し、20XX年XX月にはUU10万人/月を達成
  • 運用開始後もABテストを続け、1年間でCVR約10%を達成
  • 大型オウンドメディア(100~150ページ)の立ち上げ経験
  • 丁寧で納得感のある説明とスムーズな進行管理を評価していただいたなど

4.どのようにして上げたのか

【3】の説得力を上げるために、実績・成果に向けて自分なりに工夫したポイントなどを記載しましょう。工夫点や意識したポイントは独自性や強みをアピールするために重要です。

〈工夫の具体例〉

  • より最適な提案・制作ができるように、セミナー・勉強会などに参加して、Adobeソフトを使ったデザインスキルやプログラミングスキルを勉強している。
  • 制作・運用する上で、クライアントの要望をただ反映するのではなく、 起こりうる問題点の共有や改善提案などを積極的に行い、顧客満足度向上に努めた。
  • スケジュール遅延などの問題が起きる前に上司に相談して、事前にトラブルが起きないように努めた。

例文・サンプル集

4つのポイントに基づいて作成した、Webディレクターの職務経歴書の例文・サンプルを用意しました。

職務経歴書|20XX年 X月X日現在|白州 太郎|【職歴要約】/Web制作を行う株式会社Hacksクリエイトに入社後、約2年間アシスタントディレクターとしてWebデザインやマーケティング、SEOでのWebサイト運用などについての基本的な知識を蓄積しました。2020年からはディレクターとして、クライアントから依頼された案件の要件定義、コンテンツ企画、制作物の品質・進行管理などプロジェクトの全体管理を担当。顧客の課題と対策をマーケティング視点で考えた、効果が出るWebサイト制作を評価いただいています。|【職務経歴】株式会社Hacksクリエイト|事業内容:Web制作、マーケティング支援事業|売上高:3億5,000万円(2021年3月時点)|従業員数:50名|資本金:7,000万円|【期間】2021年1月~2021年5月|【職務内容】(※主要プロジェクト抜粋、経験件数10件)■プロジェクト概要:教育系オウンドメディアのリニューアル(http://www.XXX.jp)A.役割:ディレクター B.メンバー全8人 C.予算規模:1,000万円|■目的:A.商材の認知度の向上 B.営業活動以外での受注機会の創出 C.メインターゲットへの訴求力アップ|【担当業務】A.要件定義 B.コンテンツ企画立案 C.メンバーアサイン D.アクセス解析、SEOキーワード・ユーザー分析 E.制作ディレクション F.制作進行管理 G.ワイヤーフレーム作成 H.定例会議(成果レポート作成・報告)

【職務内容】■目的に対する取り組み内容:A.リスティング広告やSNS広告への出稿だけでなく、Google Analyticsでニーズの高いコンテンツを分析し、SEO記事を制作した。 B.問い合わせへの導線を改修。顧客が比較検討しやすいように、商品比較ページを新設した。 C.Google Analyticsを使用してユーザーを分析。CJMをより細分化し、行動フェーズに沿ったコンテンツ企画を提案した。|■実績:A.SEO対策として制作したWeb記事が10ヶ月連続1位を実現 B.自然検索によるサイト訪問者数40%アップ|【期間】2020年7月~2020年12月|【職務内容】■プロジェクト概要:化粧品メーカーのECサイトのリニューアル(http://YYY.jp):A.役割:ディレクター B.メンバー全8人 C.予算:800万円|■目的:A.商品ページの直帰率の改善(CV率アップ) B.メインターゲットへの訴求力アップ|■目的に向けた取り組み内容:商品購入の入力フォームを簡易的なものに変更。また、グローバルナビゲーションの新設、関連商品・おすすめ商品のレコメンドツールの導入、ページのレスポンシブ対応など回遊率をあげる施策を実施。|■実績:A.直帰率30%→15%で、回遊率を改善。 B.サイト経由の売り上げが前年比125%アップ。|【担当業務】A.要件定義 B.コンテンツ企画立案 C.アクセス解析、SEOキーワード・ユーザー分析 D.ワイヤーフレーム作成 E.制作ディレクション F.制作進行管理 G.定例会議(成果レポート作成・報告)

C.サイト経由の売り上げが前年比125%アップ。|【期間】2019年9月~2020年1月|【職務内容】■プロジェクト概要:インフラ系企業のコーポレートサイトのリニューアル(http://AAA.jp)A.役割:アシスタントディレクター B.メンバー全6人 C.予算:900万円|■目的:A.企業イメージ、知名度の向上 B.メインターゲットからの問い合わせ数アップ(CV率アップ)|■目的に向けた取り組み内容:A.ブランドイメージに沿っていて、かつ下層ページへの誘導がわかりやすいトップページに改修。 B.チャットボットを設置し、問い合わせフォームを簡略化。|■実績:A.サイトリニューアル後に、問い合わせ・受注数が対前年比140%を実現。 B.クライアント社内での評判が高く、オウンドメディアの立ち上げに関する案件も同時に受注、年間予算をいただく。|【担当業務】A.アクセス解析、ユーザー分析 B.SEOキーワード選定 C.ページデザイン D.バナー作成 E.画像の加工 F.成果レポート作成【活かせる経験・資格・知識・スキル】▼活かせる経験A.要件定義と企画提案(ワイヤーフレーム作成、サイトマップ設計) B.プロジェクト管理(スケジュール、人員、予算、品質) C.Webサイトの構築・リニューアル、運用の知識やWebコンテンツのディレクションスキル D.Webマーケティングの知識 E.Google Analyticsを活用した基本的なアクセス解析経験 F.Google Search Consoleを活用したSEO対策経験|▼資格A.普通自動車第1種免許(20XX年XX月取得) B.Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)(20XX年XX月取得)|▼使用可能スキル/【Adobe】Photoshop、Illustrator、Premiere Pro/【言語】HTML、CSS、Java/【その他】Google Analytics、Google Search Console|【自己PR】〈実務で培ったプロジェクト管理スキル〉大型メディアの立ち上げ・リニューアル案件に携わったことで身に付けたプロジェクト管理スキルは、貴社でも活かせるものと思います。アシスタントディレクター時代、顧客との認識の齟齬で動き出しが遅れ、コンテンツ制作の工数が圧迫されることがよくありました。そのため、プロジェクト開始前や要件定義の段階でタスクや不確定要素を洗い出して、顧客と合意形成してからのスタートを徹底しました。要件定義での提案時は、納得いただけるように事前の分析データの収集、業界・トレンドのインプットを意識しました。その結果、ディレクターとして携わった案件では制作メンバーの工数が圧迫されるなどのトラブルもなく、スムーズに進行管理できています。納期厳守のプロジェクト管理スキルと納得感のある提案力を顧客からも評価いただき、リピート率は8割を超えています。以上

Webディレクターならではのポイント

課題解決能力を筋道立ててアピールする

Webディレクターの実績は、顧客課題に対して適切な改善施策ができたかが重要ポイントになります。

そのため、担当したプロジェクトの目的や課題をどのように捉えて、どのように解決し、どのような結果になったのかを筋道立てて伝えるようにしましょう。

プロジェクト管理能力をアピールする

Webディレクターは他のメンバーへの指示出しや全体の進行管理を行う職種です。

スケジュールどおりに問題なく制作が進んでいるか、顧客の要望がデザイナーやコーダーにイメージ通りに伝わっているかといった、プロジェクト管理能力や調整能力が求められます。

そうしたスキルについて【自己PR】欄で具体的なエピソードを交えて押し出すようにしましょう。

職務経歴書が完成した後は・・・

職務経歴書の印刷・送付についての注意点をまとめました。

こちらのページを参考にして、書類を提出しましょう。

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