失敗の許容範囲も解説 履歴書に印鑑は必要?シヤチハタは使える?
「履歴書に印鑑は必要なのか」「斜めやかすれのミスはどこまで大丈夫なのか」
履歴書の印鑑にまつわる疑問について、わかりやすい画像とともに解説します。
そもそも履歴書に印鑑を押す必要はある?
履歴書に押印欄がなければ不要
手元の履歴書に印鑑を押すための欄や「印」がない場合、押印は不要です。
※近年は押印欄のない履歴書が一般的。1997年に閣議決定された「押印見直しガイドライン」では、履歴書や職務経歴書の押印欄はなくてもよいことになっている
また近年では、PCで作成した履歴書をデータで提出するケースも増えてきていますが、そのような場合も印鑑を押す必要はありません。印鑑を押してからデータ化するなどの対応も不要です。
押印欄がある場合は?
印鑑を押すための欄や「印」がある場合は、以下の位置に押してください。たとえPCで作成した履歴書でも、押印欄があれば印刷後に印鑑を押すのが原則です。
履歴書が完成したら、下記の記事から自分の提出方法にあわせてマナーを確認しましょう。
▼郵送する場合
▼面接に持参する場合
▼メールで送る場合
コラム:内定後に押印を依頼される可能性はある
たとえ印鑑を押さずに履歴書を提出した場合でも、内定時や内定承諾時に改めて押印を指示される場合があります。社内稟議を通したり社内で保管したりする際に「正式な書類がほしい」という背景からです。
欄がない履歴書に押印を指示された場合は、氏名欄の右端に押してください。
印鑑の種類は?シヤチハタはOK?
シヤチハタではなく、朱肉を使う印鑑を使う
履歴書に押す印鑑はシヤチハタなどのスタンプ式の印鑑ではなく、朱肉を使って押す印鑑が基本。100円均一ショップや文具店で簡単に手に入ります。
スタンプ印の場合、内蔵のインクは時間が経つと色褪せてしまう可能性があります。また、採用担当者によっては「楽に済ませようとしている」などと良い印象を抱かない可能性もあるため、朱肉を用いる印鑑を使うのがベストです。
ちなみに、印鑑登録をしている実印や、銀行に届け出をしている銀行印を使うのもNGです。
◎OK | ✕NG |
朱肉を使う印鑑 |
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4ステップでわかる、印鑑をきれいに押すコツ
ここでは、履歴書に印鑑をきれいに押すためのコツを紹介。
手元の履歴書に押印する前に、以下の4つのステップに沿って試し押しをしてみましょう。
1.押す前に印字面をチェックする
まずは、印鑑の印字面をチェックしましょう。ゴミがついていたり、欠けていないかを確認します。
ゴミがついている場合は、爪楊枝など先の細いもので取り除きます。また、汚れている場合は、押した跡(印影)が汚くならないように、ティッシュなどで拭いておきましょう。
2.ノートなどを下敷きにする
印鑑を押す際には、ノートやたたんだティッシュなどを履歴書の下敷きにしましょう。机など硬いものを下にして押すより、履歴書と印鑑が密着するため滑りにくく、ズレやかすれを最小限に抑えられます。
捺印マットがあれば、それを使うのがベストです。
3.軽く叩くように朱肉をつける
朱肉を付けるときには、ポンポンと3回程度軽く叩くようにしましょう。
力を入れて、朱肉にギュッと押し付けるのはNG。印鑑の溝にインクが溜まり、文字のラインがきれいに出ない原因になります。
4.上からまっすぐ押す
印鑑の押印面を見て向きを確認し、欄の中心に向かって上からまっすぐ押印しましょう。このとき、印鑑を両手で支えると安定感が増します。
押してすぐ印鑑を離すのではなく、接地面がズレないよう注意しながら、小さい「の」の字を書くように重心をずらしていくと、フチが欠けることなく押印できます。
かすれや斜めはアウト?失敗の許容範囲は?
文字が分かるかすれ、少し斜めならセーフ
印鑑の押印ミスは、文字が分かるかすれや、少し斜めになっている程度なら、問題ありません。
かすれやにじみで「なんとか文字が分かる」という状態や、90度以上傾いているものはNGです。
訂正印は使わず、書き直すのがマナー
履歴書は「失敗したら書き直す」のが基本なので、押印に失敗したら、新しい履歴書を用意しましょう。二重線を引いて訂正印を押すのは、履歴書ではふさわしくありません。
ちなみに履歴書を手書きする場合、押印に失敗したときにイチから書き直すことにならないよう、印鑑は一番初めに押しておくのがおすすめです。
これから履歴書を作成する人は、下記の「履歴書の書き方ガイド」を参考にしてください。各記入欄の書き方のポイントや作成時のマナーなど、まるっと解説しています。