正しい書き方を徹底解説 TOEICは何点から履歴書に書ける?
履歴書にTOEICスコアを書くときに、自分の点数は評価されるほどのレベルなのか気になる人もいるかもしれません。
ここでは、評価につながるTOEICスコアの目安や、履歴書への正しい書き方をお伝えします。
TOEICは何点から履歴書に書ける?
ここでは、TOEIC Programのなかで最も受験者数が多い「TOEIC Listening & Reading Test」のスコアについて、評価される点数の目安を解説します。
英語を使う仕事なら700点が目安
海外営業や貿易事務など、業務で英語を使う機会が多い仕事に応募するなら、TOEICスコア700点が評価の目安になります。
TOEICの実施団体IIBC(国際ビジネスコミュニケーション協会)が企業に対して行った意識調査によると、企業が海外部門の社員に期待するスコアの平均は690点でした。
そのため700点程度のスコアを持っていれば「英語を使った業務を問題なく行えそうだ」とプラスに評価してもらいやすくなると考えられます。
※出典:IIBC「英語活用実態調査 企業・団体 ビジネスパーソン 2019」
▼さらに高得点を目指したい人は…
英語を使わない仕事なら600点が目安
国内での営業や一般事務など、普段の業務で英語を使わない仕事に応募するならTOEICのスコアは必須ではありませんが、アピール材料の一つとして履歴書に書くのであれば600点が評価の目安になります。
IIBCの意識調査では、海外部門以外の部署についても企業が社員に期待する平均スコアが公開されており、営業部門は575点、技術部門は560点でした。
そのため、600点程度を持っていれば、ビジネスパーソンとして十分な英語力があると企業側に示すことができるでしょう。
コラム:就活ではTOEIC550点が評価の基準
新卒の就職活動では、550点以上のスコアを持っていると評価につながる可能性が高いです。
IIBCの調査によると、企業が新卒採用で選考の要件や参考にしているスコアは平均545点でした。また、企業が新入社員に期待しているスコアも平均535点で、いずれも550点程度が評価の基準になっています。
業種別平均スコア比較では、マスメディア、鉱業、公共団体で入社時の新入社員の平均スコアが600点を超えています。そのため、これら業界で選考をより有利に進めるなら600点以上のスコアが望ましいでしょう。
※出典:IIBC「英語活用実態調査 企業・団体 ビジネスパーソン 2019」「2019年度 新入社員TOEIC Listening & Reading 最新データ」
TOEICスコアの履歴書への書き方
TOEICは一般的にリーディング、リスニング能力を測る「TOEIC Listening & Reading Test」のことを指しますが、このほかにスピーキング、ライティング能力を測る「TOEIC Speaking & Writing Tests」というプログラムもあります。
TOEICの主な2つの試験
種類 | テスト内容 |
TOEIC Listening & Reading Test |
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TOEIC Speaking & Writing Tests |
|
ここでは、TOEICスコア(IIBCが試験を運営する「公開テスト」の場合)の履歴書への書き方を紹介します。TOEICの正式名称は「Test of English for International Communication」ですが、履歴書には正式名称ではなく「TOEIC」と書けばOKです。
TOEIC Listening & Reading Test の場合
TOEIC Listening & Readingの公開テストを受けた場合は、免許・資格欄に「TOEIC Listening&Reading Test」と記載し、続けて「取得したスコア+取得」と書きましょう。
取得年月の部分は、テスト結果が発表された日ではなく試験日の年月を記載します。
TOEIC Speaking & Writing Tests の場合
TOEIC Speaking & Writingの公開テストを受けた場合は、免許・資格欄に「TOEIC Speaking & Writing Tests」と記載した後に、トータルスコアを「〇/400点」の形で書きましょう。
その1行下にスピーキング、ライティングそれぞれのスコアを右寄せで記載してください。
Speaking & Writingは、Listening&Readingに比べると受験者が少なく、何点満点のテストなのか一般的に知られていません。「何点満点中の何点か」を記載することで、英語の資格にくわしくない採用担当者にも自分の英語力が伝わりやすくなります。
なお、取得年月はテスト結果が発表された日ではなく、試験日の年月を記載します。
IPテストでもOK?いつまで有効?
履歴書に書くときの注意点
TOEICスコアを履歴書に書くときは、3点に注意しましょう。
1)IPテストでは認められないこともある
TOEICの受験方法には、IIBCが試験を運営する「公開テスト」と、学校・企業が運営する「IPテスト」の2種類があります。
公開テストとIPテストの違い
TOEIC 受験形式 | 特徴 |
公開テスト |
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IPテスト |
|
TOEICの公式サイトでは、公開テストとIPテストの出題形式やスコアの有効性に違いはないとしているため、基本的にはIPテストの結果を履歴書に記載しても問題ありません。
ただし、IPテストの試験問題は過去問をもとに出題されたり、公式認定証がもらえなかったりするため、企業のなかにはTOEIC IPスコアを正式なスコアとして認めないところもあります。
応募する企業に履歴書に書くTOEICはIPテストのスコアでも問題ないか、確認しておいたほうがよいでしょう。
IPテストの履歴書への書き方
IPテストを受けた場合は、受験したテスト名に続けて「IP」と記載しましょう。
2)直近2年以内のスコアを書く
TOEICのスコアは厳密には「有効期限はない」ということになっていますが、認定証の再発行(有料)が2年までは可能なこともあり、一般的には2年以内のスコアを書きます。
ただ、履歴書の提出期限までに再受験する余裕がないときは、何も書かないよりも2年以上前のスコアでも書いておいた方がベターです。
面接で受験時期について質問されたら「今回は受験が間に合わなかった」ということをきちんと説明しましょう。
3)嘘の申告は絶対にしない
「TOEICで思うようなスコアが取れなかったため、履歴書には少し水増しして書きたい」といった誘惑にかられる人もいるかもしれませんが、嘘のスコアを書くことはやめましょう。
内定を得た時点でスコアの認定証の提出を求められる可能性もあり、そこで嘘のスコアを申告していたことが発覚すると、不信感を与えてしまい、最悪内定を取り消しされてしまう可能性もあります。
また、入社後にTOEICの受験を義務づけている企業もあり、大幅に水増しをするとあとで自分が苦労します。くれぐれも、履歴書のスコアは正直に書きましょう。
英語にまつわる資格・経験をアピールするには…
英語の資格はTOEICだけではありません。留学経験がある人や英検を取得している人は、下記の記事も合わせて確認しておきましょう。
自動車免許など、他にも取得している資格がある人は以下の記事もチェック! 履歴書の「資格・免許」欄の正しい書き方を紹介しています。
この記事の執筆者
「転職Hacks」編集部
株式会社クイック
株式会社クイックが運営する、転職活動にまつわる情報サイト「転職Hacks」の編集部。履歴書・職務経歴書の書き方や面接対策などのノウハウ記事、キャリアの悩みを解消するインタビュー・コラムを掲載中。