能力主義
内容
能力主義とは、年齢が上あるいは勤続年数が上の方が優遇される年功序列主義の対義語で、労働能力によっていくらでも昇進・昇給ができる反面、労働能力が求められている水準に達していなければ解雇・減給されることのある雇用制度のことです。 従来、日本では終身雇用制度が採用されており、一度採用されれば、過失がないかぎり解雇・減給されることはありませんでした。しかしバブル崩壊とその後の不況によって国際競争が激化し、企業は終身雇用制度を維持していくのが難しくなりました。また激化する国際競争の中で生き残っていくために企業は、実力・能力のある社員を求めるようになりました。その結果、多くの企業で能力主義が採用されることとなりました。 その一方で、能力主義は能力の水準が低いとされる社員を解雇していくことを容認しているため、リストラが広く行われた要因だともいわれています。現在では能力主義のみの企業、能力主義と年功序列主義をあわせて採用している企業、年功序列主義のみを採用している企業など様々な雇用制度の企業があります。 なお能力主義は、仕事の成果によって昇進・昇給がされていく成果主義とは本来的には微妙に異なりますが、同じ意味として用いている場合もあります。