地元・地元以外・一般職の例文 信用金庫の志望動機の書き方
履歴書や面接で必ず聞かれる志望動機。応募先企業や職種に関する理解度・志望度の高さをきちんと伝える必要があります。
この記事では、信用金庫に応募する際の志望動機の書き方を解説。
例文は、地元の信用金庫に応募する場合、地元以外の信用金庫に応募する場合、一般職（テラー）への配属を希望する場合に分け、それぞれ新卒・転職のパターンを掲載しています。
信用金庫の志望動機の書き方
まず、すぐにできる信用金庫の志望動機の書き方を紹介します。志望動機を組み立てるには、下記の3つの要素が必要になります。
それでは、志望動機に盛り込む3つの要素について詳しく見ていきましょう。
※信用金庫の敬称は、履歴書では「貴庫（きこ）」「貴金庫（ききんこ）」ですが、面接では「御庫（おんこ）」「御金庫（おんきんこ）」と言います。以下の例文や具体例は、履歴書・面接のどちらにも対応しています。状況に応じて書き方・呼び方を使い分けてください。
1.志望理由（結論）
志望動機の冒頭にはまず「なぜ信用金庫なのか」「なぜ応募先の組織で働きたいのか」という志望理由を、結論として簡潔に書きます。
記載内容を決めるためには、志望先の信用金庫のホームページや採用サイトなどにある「理念」「求める人物像」などをチェックし、力を入れている取り組み・事業、求められる資質や能力を調べます。その上で、どのような部分に魅力や自分の適性を感じたのかを説明しましょう。
応募先の組織の特色について書く際は、その信用金庫が力を入れている融資対象や取り扱っている商品を例に出すと具体的な内容になり説得力が増します。
例えば、漁業が盛んな地域であれば融資対象は漁師が多く、生産力を維持・増進するための長期で低金利な商品を扱います。その地域の特色や産業についての知識を深めておくと、面接で地域について質問されたときにも役立ちます。
〈具体例〉
- Uターンを機に、創立100年を超える歴史ある貴庫で働きたいと思った。
- 地元企業のサポートに真摯に取り組む貴庫の一員になりたいと思い、志望した。
志望動機の書き出しに迷ったときは、下記の記事を参考にしてください。
2.その結論に至った具体的なエピソード
冒頭で志望理由の結論を述べたあとは、その結論に至った具体的なエピソードを書きます。理由・背景を説明することで、志望動機の説得力が増します。
その信用金庫を知った・興味を持ったきっかけとなるエピソードや、仕事に対する価値観など「自分ならでは」の要素を組み合わせて「たくさんの組織がある中でなぜ応募先を選んだのか」を説明しましょう。
〈具体例〉
- 前職では都市部の金融機関で主に融資を担当し、4年間の勤務を経て地元にUターンすることにした。これまでの経験を活かせる金融機関への転職を検討していたところ、貴庫が創立100年を越え、地元から必要とされ信頼されている組織だと知った。
自営業を営む両親も貴庫にお世話になっており、私もそのような組織の一員として地元に貢献できる人間になりたいと思った。 - 前職では地元の工務店で経理を担当しており、設備資金の面で貴庫に協力していただき、新しい事業をスタートすることができた。
貴庫の営業担当の方は複雑な要件についても親身になって対応してくださり、自分も経理の経験を活かしながら誰かの事業を支援することでビジネス発展に寄与するという、今より大規模な分野に挑戦したいと思うようになった。この経験から地元企業の発展をサポートする貴庫に興味を持ち、転職を決意した。
3.採用後の意気込み
志望動機の締めは、これまでの経験やスキルを応募先でどのように活かせるのかを説明します。
経験者の場合は前職で得たスキルや経験の活かし方を記載すると、入社後にどんなポジションでどのように働けるのか、採用担当者が想像しやすくなります。
新卒や未経験者の場合は大学生活やアルバイト、ゼミやサークル活動で得たスキルや経験の活かし方を具体的に伝えると良いでしょう。
〈具体例〉
- 前職では、融資事務を通して金融機関での勤務に必要な知識・スキルを身に付けた。この経験を活かし、貴庫で即戦力として顧客への最適な融資提案や地域経済の活性化に貢献したい。
- 前職の経理業務ではミスの少ない作業を心がけ、税務会計や固定資産・減価償却の管理、決算書作成、法人税納付などを社長から一任されていた。今後もひとつひとつ丁寧な業務を行い、地元企業との信頼関係維持に貢献したい。
コラム：信用金庫と銀行の違いを意識しよう
信用金庫と銀行は仕事内容が似ているため、「なぜ銀行ではなく信用金庫を選んだのか？」は面接でも聞かれやすい質問のひとつです。しっかり説明できるようにしておきましょう。
両者の違いは「融資・取引の対象」です。
信用金庫は営業エリア内でかつ資本金9億円以内、従業員数300名以下の中小企業・地域住民に対してのみ業務を行います。店舗が置かれるエリアや営業範囲が限定されているので、「地域に密着した仕事をしたい」という志望動機につなげるのはひとつの方法です。
また、信用金庫は協同組織の地域金融機関であるため、組合員である中小企業を専門にしており、大企業とは取引ができません。そのため、「地域の身近な企業の手助けをしたい」という人は、そこに注目するとより説得力のある志望動機になります。
【例文3選】信用金庫の志望動機
ここからは信用金庫の志望動機の例文を、状況別に3つ紹介します。
それぞれ、新卒・転職のパターンがありますので、自分の状況に合わせて参考にする例文を選んでください。
地元の信用金庫
転職の場合
〈例文〉
- 仕事を通して地元の人々の生活に関わり、中小企業の発展に貢献したいと思い、貴庫を志望しました。
- 私はこれまで、生まれ育った○○県でOA機器営業をしてきました。営業活動を通して地元企業の経営者と知り合い、資金面における中小企業の経営の課題を聞きました。そこで「金融の面から中小企業の発展に貢献したい」と思い、信用金庫への転職を決意しました。
中でも貴庫は、サービス品質向上を目的として、全職員でサービス・ケア・アテンダント資格取得などの地域貢献活動に取り組んでおり、地元の人々に寄り添った考えのもと運営していると感じたため、志望しました。 - これまでの営業経験で培ったコミュニケーション力を活かし、いち早く貴庫に貢献できるよう頑張りますので、よろしくお願いします。
新卒の場合
〈例文〉
- 私は大学の経済学部で学んだことを活かし、22年間過ごしてきた地元の経済を支えたいと思い、貴庫を志望しました。
- 学生時代は、地方経済の活性化について研究をしておりました。その知識を活かして地元企業を応援し、この地域にしかない魅力を最大限に活かしたいと考えています。
特に私は、江戸時代から残る歴史ある街並みがこの街の一番の魅力だと考えています。そのため、貴庫の古民家再生事業の取り組みに大変魅力を感じています。 - これまで研究してきたことを活用し、いち早く貴社に貢献できるよう頑張りますので、よろしくお願いします。
地元の信用金庫への志望動機を書く場合は、自分が生まれ育った地域に貢献したいと思ったきっかけを書くとよいでしょう。
地元愛が伝わるエピソードを踏まえて書くことで志望動機がより明確になり、相手を納得させることができます。
地元以外の信用金庫
転職の場合
〈例文〉
- ○○市で金融に関するサポートをしたいと思い、地域の人々に愛されている貴庫を志望しました。
- 私は前職で、○○市に店舗を構える△△にて保険の外交員をしていました。接客を通して○○に住む人たちの温かさに触れる中で、皆さんが普段から口にしている貯蓄の悩みなどについてサポートする仕事に就きたいと感じたことから、信用金庫への転職を決意しました。
貴庫を志望したのは、企業紹介セミナーで○○市の人たちの多くが会員となっていることを知り、地域の人々に愛されている点に大変魅力を感じたからです。 - これまで保険の外交員として培った金融知識を活かしていち早く貴庫に貢献できるよう頑張りますので、よろしくお願いします。
新卒の場合
〈例文〉
- 大学時代を過ごしたこの街の役に立ちたいという理由から、貴庫を志望いたしました。
- 私は大学進学を機にこの街へ移住し、学業と並行して地元商店街を活性化させる地域ボランティアもしておりました。活動をする中で商店街の人たちや住民の方々の優しさに触れ、「もっとこの街の役に立ちたい」と思うようになりました。
貴庫が店舗網を活用して企業と企業を繋げ、横断的な問題解決に導く取り組みをしていると知り、信用金庫ならではの社会貢献の姿勢に大変魅力を感じています。 - ボランティア活動では商店街に対する住民のニーズを引き出すために数々のヒアリングを行いました。この経験を活かしていち早く貴社に貢献できるよう頑張りますので、よろしくお願いします。
地元以外の信用金庫への志望動機を書く場合は、なぜその地域に興味を持ち、そこで地域貢献したいと思うようになったのかを説明するようにしましょう。
信用金庫に入社したいと思った理由を具体的なエピソードとともに伝えることで、たとえ地元でなくても、地域貢献への熱意を示すことができます。
信用金庫の一般職（テラー）
転職の場合
〈例文〉
- 金融と地域貢献に関わる仕事がしたいと思い、幅広い業務を担当することができる貴庫を志望しました。
- 私は○○を扱う会社において、社内の売掛金や買掛金の管理などの経理事務と、見積書や請求書の作成などの営業支援を担当してきました。経理事務としての経験を活かしながら、毎週末住民を巻き込んでイベントを開催するなど、観光客誘致に奮闘している地元△△市に貢献したいと思ったことから、信用金庫への転職を決意しました。
その中でも貴庫を志望したのは、担当する業務範囲が広くより多くの経験が積めるのではないかと考えたことと、採用ページに記載されていた「職種関係なく社員同士が意見交換できる環境である」という部分に魅力を感じたからです。 - 前職で培った経理事務のスキルや経験を活かしていち早く貴庫に貢献できるよう頑張りますので、よろしくお願いします。
新卒の場合
〈例文〉
- 地元の街づくりに貢献したいと考え、貴庫を志望しました。
- 就職活動で貴庫の説明会に参加した際、地元の経済は信用金庫によって支えられてきたことを知りました。これからも街に活気をもたらしたい、地元の人が暮らしやすい街づくりに私も貢献したいと思い、地元経済を支える信用金庫への就職を考えるようになりました。
貴庫は顧客へ提供するサービスや従業員の働きやすさを改善するため、ITやデータ活用を積極的に取り入れるなど、柔軟な考えをもって時代の変化に対応した運営を行っている点に大変魅力を感じます。 - 入社できた際には、学業と並行して行っていた飲食店での接客アルバイト経験も活かし、貴庫の窓口業務で地元の方と一番近い距離で仕事がしたいと考えております。一度面接の機会をいただけますよう、何卒よろしくお願いいたします。
信用金庫の一般職の業務内容は、営業店での窓口業務や事務処理、本部での内部事務、総合職のサポートなどです。
一般職（テラー）への志望動機を書く場合は、事務や経理への適性や興味、経験を伝えましょう。求人や採用ページを読み仕事内容をしっかり理解し、入社したらどのような仕事がしたいのかを含めて書くことで、説得力のある志望動機になります。
コラム：信用金庫のインターンシップに応募するケース
信用金庫のインターンシップに応募するときの志望動機では、これまでの学生生活の中で地域貢献や信用金庫に興味を持ったきっかけを書きましょう。
また、どうしてその信用金庫でなければならなかったのかについて、明確な理由を添えることで志望度の高さを示すことができます。
〈例文〉
- 経理を通して社会貢献がしたいと思い、貴庫のインターンシップを志望しました。
- 私は大学時代にサークル活動の経理担当として、会費・経費の管理や代表の補佐をしてきました。サークル仲間が充実した活動ができるように経費の面からサポートしてきた経験から、興味・適性を活かして社会貢献を実現したいと感じました。
また、その中でも地元に密接に関わることのできる仕事がしたいと考え、信用金庫でのインターンシップを決意しました。貴庫を志望したのは以前口座を開設したときに対応してくださった窓口の方の親切で温かな人柄に大変魅力を感じたからです。 - 大学時代にサークル活動の経理担当として身に付けた対応力を活かして精一杯頑張りますので、よろしくお願いします。
志望動機が完成したあとは…
志望動機が完成したあとは、履歴書の提出マナーを提出方法別におさらいしておきましょう。
▼郵送するとき
▼メールで送るとき
▼面接に持参して手渡しするとき
下記の「履歴書の書き方ガイド」では、印刷の仕方やよくある疑問についてもまるっと解説してるので、ぜひチェックしてみてください。
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