文系理系や経験者向け例文も紹介 MR職の志望動機の書き方

履歴書や面接で必ず聞かれる志望動機。応募先企業や職種に関する理解度・志望度の高さをきちんと伝える必要があります。

この記事では、MR職に応募するときの志望動機の書き方を解説。文系・理系出身別の未経験者向け経験者向けの例文も紹介します。

MR職の志望動機の書き方

まず、すぐにできるMR職の志望動機の書き方を紹介します。志望動機を組み立てるには、下記の3つの要素が必要になります。

<みほん>【志望動機】 1.貴社の製品を世に広めることで、がん治療に苦しんでいる人々を減らしたいと思って志望しました。/2.私が高校生のときに母が乳がんで入院しました。抗がん剤治療で日々苦しんでいましたが、当時新しく開発された薬で調子が良い日が増えました。それがきっかけで、がんで苦しむ多くの人のための新しい医薬品の必要性を感じ、製薬業界を志しました。/貴社はオンコロジー領域で高いシェアを誇っており、がん治療に直接的に関われる環境だと思っています。また、製品の効果を適切に理解するためにMRの育成研修にも力を入れていると採用サイトで拝見し、こちらでなら自分の叶えたい夢が実現できると感じました。/3.アメリカに留学した経験があり、英語の学術論文の読解や日常会話は問題なくできます。海外の医学論文から最新の医薬品情報を収集するときなどで持ち前の語学力を活かし、貴社の製品の強みを広めて、より多くの患者さまに届けていきたいです。/ 【志望動機に盛り込むべき3つの要素】 1.志望理由(結論)/ 2.その結論に至った具体的なエピソード/3.入社後の意気込み

それでは、志望動機に盛り込む3つの要素について詳しく見ていきましょう。

履歴書に書くときは貴社面接で答えるときは御社を使います。例文や具体例は履歴書・面接のどちらにも対応しています。状況に応じて貴社・御社を使い分けてください。

1.志望理由(結論)

志望動機の冒頭にはまず「なぜMR職なのか」「なぜ応募先の企業で働きたいのか」という志望理由を、結論として簡潔に書きます。

記載内容を決めるためには、志望先企業のホームページや採用サイトなどにある「経営理念」「求める人物像」などをチェックし、力を入れている取り組み・事業、求められる資質や能力を調べます。その上で、どんな部分に魅力を感じているのか、あるいはどんな部分に自分の適性を感じたのかを説明しましょう。

そのほか、新卒採用ではOB訪問を情報収集の手段として使うのもおすすめ。実際に見聞きしたことを志望動機に入れることができ、説得力が増します。

〈具体例〉

  • 自分に合う薬と巡り合い、健康的な生活を送れるようになる人を増やす手助けをしたい
  • プライマリー領域・スペシャリティー領域どちらもカバーしている貴社で働くことで、あらゆる領域で医療を支えたい

志望動機の書き出しに迷ったときは、下記の記事を参考にしてください。

2.その結論に至った具体的なエピソード

冒頭で志望理由の結論を述べたあとは、その結論に至った具体的なエピソードを書きます。理由・背景を説明することで、志望動機の説得力が増します。

その企業を知った・興味を持ったきっかけとなるエピソードや、応募先の商品と自分の個人的な出会いや体験製薬業界に対する価値観など「自分ならでは」の要素を組み合わせて「たくさんの企業がある中でなぜ応募先を選んだのか」を説明しましょう。

〈具体例〉

  • 私は幼少期に急性リンパ性白血病を患った。当時は薬との相性が悪かったのか、なかなか改善しなかったが、貴社の新薬を投与してからみるみる病状が良くなった。担当医が「この薬を提案してくれた人のおかげ」と言ってくれたことがあり、そこで医師が薬を処方するまでの薬の流れやMRという仕事を知った。私も病気で困っている人に適切な薬を届ける仕事がしたいと思っている。
  • 前職でもMRとしてスペシャリティー領域のオンコロジーに関する製剤を担当していた。がん治療をしている患者の多くが糖尿病などの基礎疾患を持っていることから、医師からプライマリー領域の知識も求められることが多く、より幅広い医療知識を身に付けたいと思い、転職を決意した。貴社はどちらの領域もカバーしている製品力があり、双方の相関的な体系立った知識を身につけられ、より多くの患者さまに貢献できる環境だと魅力を感じている。

エピソードが思いつかない方はこちら

3.採用後の意気込み

志望動機の締めは、これまでの経験やスキルを応募先でどのように活かせるのかを説明します。

経験者の場合は前職で得たスキルや経験の活かし方を、新卒や未経験者の場合は大学生活やアルバイト、ゼミやサークル活動で得たスキルや経験の活かし方を具体的に伝えると、採用後にどんなポジションでどんな働き方ができるのか、採用担当者が把握しやすくなります。

〈具体例〉

  • 学生時代はテレアポのアルバイトをしていたため、商品の魅力を引き出すプレゼンスキルには自信がある。それを活かして貴社の業績拡大に貢献したい。
  • 前職では医師・薬剤師向けの勉強会に参加したり適切なタイミングで商談機会をいただけるように行動分析したりするなど、医療従事者との信頼関係構築を心がけた。そのスキルを活かして貴社製品のシェア拡大に貢献したい。

MR職の志望動機の例文【文理別】

ここからはMR職の志望動機の例文を、文系・理系ごとの未経験者と経験者に分けて紹介します。

【未経験者】新卒・文系の場合

〈例文〉

  1. 予防薬やワクチンを通じて「感染症が不安で外を出歩けない」をなくし、安心して暮らせる社会を実現したいと思い、貴社を志望しました。
  2. 私が大学受験の時期に学級閉鎖になるほどインフルエンザが大流行しました。私は予防接種を受けていたことで安心して勉強することができ、予防薬やワクチンの重要性を痛感しました。
    この経験から感染症でチャンスを逃してしまう人々を減らしたいと思い、感染症のワクチン開発に巨額の研究費をかけて取り組み、臨床実験・新薬の提供が日本企業の中ではトップクラスに速い貴社で働きたいと感じました。MR職は医療の現場感を肌で感じられる上に「感染症が不安」という人を減らすことに直接コミットできるため、やりがいを持って働けそうと感じています。
  3. 学生時代の接客アルバイトで培ったコミュニケーションスキルで医療従事者となんでも相談しあえる関係づくりを目指します。また入社後すぐにお役に立てるようにMR認定試験を勉強中なので、それらを活かして貴社の新薬の市場浸透に尽力していきたいです。

MRは、患者さんの治療に最適な処方薬として自社の薬を選んでもらうために、病院の医師や薬剤師に、自社の薬に関する情報を提供する仕事です。製品の有効性・安全性に関する情報提供も重要なミッションの一つになります。

営業職なのでコミュニケーションスキル(ニーズを聞き出す、製品の魅力を売り込む)が必要であり、薬学や医学の知識も求められます。

文系の場合、薬学部・医学部と比べて専門的知識が備わっていないため、「製薬業界・MR職に惹かれたきっかけのエピソード」「コミュニケーションスキル・勉強意欲のアピール」を必ず盛り込みましょう。

【未経験者】新卒・理系の場合

〈例文〉

  1. 学部時代の知識を活かして、微生物から生産される天然化合物を使った創薬事業に取り組んでいる貴社の薬品を広めることで、医療に貢献したく応募しました。
  2. 医師と一緒に最善の治療について考えたいと思い、薬学部に進学しました。研修時に、医師の指示で薬を処方する薬剤師よりも、MR職は自分から医師に対して働きかけられるという点で自分のやりたいことに近いと感じ、志すようになりました。
    貴社は多くの領域の医薬品を取り扱っており、それぞれの事業部が勉強会・セミナーなどを開いて、より良い医薬品を広めるために切磋琢磨していて、こちらでならさまざまな知識を身につけられ、MRとして成長できそうな環境だと思っております。
  3. 学部時代は全合成の天然有機化合物の医薬品への転用について研究しておりました。その知識や実験の経験は、新薬へのフィードバックや医師との会話の際に役立てるものと思います。それらを活かして医療に貢献したいと考えています。

MRは広義では営業職に該当するため、薬学部・医学部出身の場合は「なぜ薬をつくる側ではなくMR職を志望するのか」といった動機づけが必要になります。

なお、学部で得た知識はそのまま仕事に直結するため、どのような研究をしていたのかについては、アピールポイントとして押し出しましょう。

【経験者】転職の場合

〈例文〉

  1. 前職での薬学知識を活かして、より幅広い領域での医療発達に携わりたいと思って志望しました。
  2. 前職ではCSOのコントラクトMRとして4年間、抗体薬物複合体を扱ってきました。現場の医師と話す中でMRには幅広い領域の知識を求められていると感じる場面が多く、より研鑽を積みたいと思い転職を決意しました。
    貴社はがん領域だけでなく、平均1,000億円もの研究開発費をかけて血液・感染症など幅広い領域に携わっているため、あらゆる領域を掛け合わせたまったく新しい創薬の機会があると考え、前職よりも医療の発展に先進的に貢献できそうだと考えております。また、前職の知識を活かしつつ、新しい領域の知識も身につけられることから、MRとしてよりスキルアップできる環境であることにも魅力を感じております。
  3. 最新の抗体薬物複合体に関する知識を駆使して、貴社製品のシェア拡大に貢献したいです。

前職でも同職種を経験している転職者の場合「なぜ転職したのか」「前職の知識・スキルをどう活かせるのか」をアピールしましょう。

コラム:製薬会社のインターンシップの志望動機例

MR職のある製薬会社などのインターンシップに参加したい場合は「どうしてその応募先のインターンシップに参加したいのか」「参加することでどうしたいのか」を明確にしましょう。

〈例文〉

  1. インターンシップに参加することで、貴社のMR職についての職種知識を深め、仕事内容や求められるスキルを学びたいと思っています。
  2. 私は幼い頃から身体が弱く、薬が常に欠かせませんでした。そのため薬が人々の安心できる生活を支えていることを身にしみて実感しており、自分も安心を提供できる仕事がしたいと考えています。貴社はインターンシップでも自社社員を育成するレベルでの体験ができるとOB訪問で伺い、ワークショップを通じて製薬業界を深く知るチャンスだと思っております。
  3. インターンシップを通じて、貴社の社会的責任やMR職に求められるスキルなどに関する理解を深めるだけではなく、貴社でも通用する人材になるには自分にどのような部分が足りないのかを考える有益な時間にしたいです。

志望動機が完成したあとは…

志望動機が完成したあとは、履歴書の提出マナーを提出方法別におさらいしておきましょう。

郵送するとき

メールで送るとき

▼面接に持参して手渡しするとき

下記の「履歴書の書き方ガイド」では、印刷の仕方よくある疑問についてもまるっと解説してるので、ぜひチェックしてみてください。

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