人事が思わず会いたくなる! 職務経歴書の自己PRの書き方

この記事では、理想的な自己PRの例文をもとに、書き方のノウハウをレクチャーします。押さえるべき「5つのポイント」や「アピール内容の探し方」を確認して、好印象につながる自己PRづくりをスタートしましょう。

例文で見る、「理想の自己PR」のポイント

職務経歴書の自己PRは、職務経歴だけでは伝えきれない自分の「強み」や「パーソナリティ」をアピールする項目です。下記のような自己PR文を見て、人事担当者は「自社で活躍してくれる人材なのか」「求める人物像・仕事内容に合っているか」を判断しています。

例文:自動車販売(個人への営業)→法人営業へ転職する場合

  1. 前職のカーディーラーでは、販売担当を3年経験しました。
  2. その中で心がけていたのは、お客様への定期的な訪問・お電話です。
  3. 何気ない会話からお客様の状況を読み取り、顧客簿に詳しく記録することで、車の買い替え時期には適切な提案を差し上げることができました。
  4. その結果、販売店での営業成績は3年連続で1位、昨年は愛知県の営業35人中トップの成績を収め、表彰を受けました。
  5. お客様が個人か企業かにより営業の仕方は異なると思いますが、これまでの経験を活かし、貴社においても、顧客企業様ごとに適した提案をし、納得してお取引いただける存在に早期に成長できるよう努めてまいります。

自己PRの「5つのポイント」

先ほどの例文は、自己PRで押さえておきたい「5つのポイント」にそって書かれたもの。下記の【1~5】のポイントは、「応募者が会社で活躍しそうか」を判断するときに人事担当者が知りたい情報・知りたい順番に対応しています。

ポイントを押さえるだけでも、アピール内容が人事に伝わりやすくなるので、ぜひ参考にしてみてください。

自己PRの5つのポイント【1】自分が「どんな会社で、何をしていた人物なのか」を言い切る 【2】アピールしたい「行動(工夫したこと)」を、一言で書く 【3】2に関係する、具体的なエピソードを書く 【4】成果・結果を書く【5】締めの言葉(応募先で、どう活躍するか)を伝える

アピール要素の探し方|未経験職の攻略法も

「前職との共通点を探して、活かせるスキルをアピールする」のが自己PRのセオリーです。営業職なら「お客様との関係構築力」、事務職なら「高度な専門知識」や「業務改善の提案力」など、転職後も活かせそうなスキルを探してみましょう。

自分のスキルに自信が無い場合は、次の考え方を使って別のアピール要素を探すのがおすすめです。

インパクトのある経験・実績が無い場合

「自分で工夫した結果、誰かから評価されたエピソード」があれば、些細なことや失敗談もアピールポイントになります。「対応の丁寧さを、お客様から褒められた」といった日常的なエピソードでも構いません。

<例:失敗談をポジティブに見せる流れ>

失敗後の具体的な行動(挽回策)や、他者からの評価を盛り込んで、真摯な姿勢やフットワークの軽さなど、ポジティブな印象をあたえましょう。

▼失敗
商品の配送ミスを起こしてしまった。
▼工夫
配送ミスの発覚後、すぐに自分の車で代替品を届けた。
▼評価
工夫の結果、顧客から「迅速に対応してくれて助かった。あなたが担当でよかった」と感謝された。

未経験の仕事にチャレンジする場合

実績が無い場合は、「仕事の進め方・向き合い方」といった、職種を問わずアピールできる要素を探しましょう。

応募先の仕事の進め方と共通点があれば、「過去にこんなことで実績を出した。今までと業務は違っても、その考え方を活かして活躍したい」とアピールすることが可能です。

<仕事の進め方・向き合い方の例>
■きめ細やかなコミュニケーションを心がけている 
・営業職:お客様との関係構築に
・事務職:社内外との、ミスがなくスピーディな連絡に
・エンジニア:お客様や設計者の意思の、正確な把握に

→上記3点のようなことに活かすことができます。

■資格取得に励んでいるなど、努力を欠かさない
■問題発見が得意で、業務の効率化提案などを行ってきた
■慎重に仕事を進めるのが得意で、ミスをしたことがない

→希望する仕事でどう活かせるか、考えてみましょう。

読みやすい文章の基本

人事に好印象を与えるためには、見栄えも気にしたいところ。下記のテクニックを意識するだけでも、読みやすい自己PRが出来上がりますよ。

■文字数は【400文字以内】
■文字サイズは【10~11ポイント前後】
■行数は【10行以内】

→アピールポイントを1~2個に絞って、ボリュームを調整しましょう。

■箇条書きは、なるべく使わない

→基本的には、文章で書くのがベター。アピールポイントを目立たせるために、部分的に箇条書きを使うのはOKです。

【例文集】職種別自己PR|未経験職の例文も

ひとくちに自己PRと言っても、何をアピールするかは人それぞれ。何をどう伝えれば、企業にあなたの魅力をわかってもらえるのか、例文とともにポイントをご紹介します。

事務職(経理・人事など)

【例文1】専門知識(スキル)をアピールする
【例文2】業務改善の経験をアピールする

営業職・販売職

【例文3】 実績をアピールする
【例文4】 行動(工夫)をアピールする

技術職・エンジニア

【例文5】スキルをアピールする

未経験の職種に応募するとき

【例文6】「相手に理解・納得してもらうための工夫ができる」ことをアピールする

事務職(経理・人事など)

・事務職(経理・人事など) <書き方のヒント> ■専門知識(スキル)をしっかりと盛り込む ■資格も記載する ■事務処理能力やコミュニケーション力のほか、自発的に課題を見つけ、改善した経験もアピール材料になる

【例文1】専門知識(スキル)をアピールする

入社以来7年間、経理を担当してきました。年次決算までは一人で対応可能で、連結決算や開示資料の作成も経験しています。ここ3年間は、海外子会社の管理にも携わっており、昨年は新規会計ソフトの導入プロジェクトにも参加しました。(1)

スキルの向上にも取り組んでおり、日々の業務と並行しながら独学で簿記を学び、今年、日商簿記検定1級に合格しました。

こうした経験や知識を存分に活かし、上場を控える貴社で、決算業務の中心メンバーとして貢献してまいりたいと思います。(2)

<この例文で意識したこと>
(1) 一人でどこまで担当できるか、具体的に伝えた。
「開示資料の作成まで経験」と明言して、どの仕事まで任せられるかを具体的に伝えた。

(2) この企業でどんなスキルが求められているか予想し、自分が役に立てるとアピールした。
上場を目指す企業なら、株主向けに「決算資料作成」を強化すると予想。自分がそのスキルを持っているとアピールすることで、企業にマッチしていると伝えた。

【例文2】業務改善の経験をアピールする

前職では営業事務として納期管理や売上の管理など、正確な対応が求められる仕事を担当してまいりました。人為的なミスを防ぐため、納期や売上は自らエクセルにて管理表を作成し、間違いがあればエラーが表示されるようにしました。(1)

そうした工夫を共有することで、周りのメンバーのミスも減り、作業効率を改善することができました。(2)

また、一昨年MOS資格取得に挑戦し、エクセルのピボットやマクロなどは一通りマスターしています。

今後は、貴社での業務で必要になるアクセス等についても、早々にマスターできるよう努めていきたいと思います。

<この例文で意識したこと>
(1) 自発的に業務改善に取り組んだことを、強調してアピールした。
自分が何を考え、どんな工夫をしたかが伝わるように、作ったもの(エクセル管理表)の仕様を細かく書いた。

<さらに良い自己PRにするには>
(2) 作業効率の改善結果を「数字」で見せる。
「ミスが〇〇%減った」「作業時間が1時間短縮できた」といった数字を見せて、成果が客観的に伝わるようにする。

営業職・販売職

・営業職・販売職 <書き方のヒント> ■売上や販売数など、数字を伸ばすために行った工夫や努力を盛り込む ■数字(実績)は、客観的なデータと比較して伝える →「目標達成率」「社内順位」「前年比」「平均比」などと比較することで、実績の凄さが伝わりやすくなります

【例文3】実績をアピールする

前職のアパレル会社では、店長、エリアマネージャーを計5年経験しました。売上目標達成のために必要な手段は店舗の状況により変わるため、店舗ごとに定期的に分析を行い、KPIを設定。メンバーにはKPIとして設定したプロセスを完遂することを要望しました。

その結果、プロセス目標は全て達成し、売上目標も1年目103%、2年目125%、3年目125%、4年目142%、5年目141%と全てクリア。(1) 全店舗の平均が98~105%で推移するなか、非常に高い成果を残すことができました。(2)

扱う商材は変わりますが、お客様や店舗の状況を調査し戦略を立てた経験や、多数のメンバーのマネジメント経験は、貴社でも活かせるものと思います。

<この例文で意識したこと>
(1) 実績を目立たせるために、「数字」を意識的に使った。
単に目標を達成したと伝えるだけでなく、「目標を141%達成した」と書くことで、成果の凄さが客観的に伝わるようにした。

(2) 平均との「比較」を効果的に使った。
他の店舗(の店長)の成績と比較することで、自分が「平均よりも優秀」だと客観的に伝えた。

【例文4】 行動(工夫)をアピールする

これまで注文住宅の営業を5年経験してまいりました。住宅は高額で検討期間も長く、お客様の信用を得ない限り契約には至りません。そのためには実直であること、また家の購入に関するあらゆることをできる限りサポートすることが必要と考え、「家購入に関係する知識取得のため資格を取る」「お客様の相談や質問にはすぐに、率直に応える」という2つの目標を立て、3年目に“宅地建物取引主任者”、4年目に“ファイナンシャルプランナー3級”の資格を取得しました。

こうした姿勢・知識を活かし、お客様に必要と思われる情報を先読みしてお伝えすることで、信頼を得ることができ、安定した売上に繋がっています。また、以前購入いただいたお客様からご子息の住宅購入のご相談をうけるなど、リピートやご紹介による売上も3割以上を占めています。

貴社においても必要な知識を早期に身につけ、真摯にお客様に向きあうことで結果を残していきたいと考えております。

<この例文で意識したこと>
自発的に創意工夫したことを、強調してアピールした。
課題発見から解決策を考えるまでの「思考の流れ」を追えるエピソードを紹介。「信用を得ないと契約に至らない」という課題と、その解決までの創意工夫を具体的に伝えることで、自分で考え・行動していたと伝わりやすくした。

技術職・エンジニア

・技術職・エンジニア <書き方のヒント> ■(応募先で活かせるスキルのうち)得意なことをアピールする ■自発的にスキルアップしようとする姿勢を盛り込む


【例文5】スキルをアピールする

Java言語を用いたWEBアプリケーション開発を4年間経験しました。業務を行う際は、常に効率化を意識しています。直近でリーダーとして進捗・品質の管理を担当した、通販会社向けシステム開発では、開発をサポートするツールを自作し、メンバーに共有したことで、納期の4週間短縮を実現でき、取引先の担当者から高い評価をいただくことができました。(1)

またスキルアップのため、DBについての勉強を自主的に行っています。月に1回、社内でのDB勉強会を主催し、情報収集と共有に努めています。(2)貴社への入社後も、1日も早く戦力になれるようスキルアップを継続していきたいと考えております。

<この例文で意識したこと>
(1) 5つのポイントにそって、できるだけスマートに自己PRを作成した。
効率化を意識して何をしたのか・どんな成果が出たかを、プロジェクト名や数字も活用して具体的に伝えるようにした。

(2) 過去の経験も絡めて、スキルアップの姿勢を強調した。
「以前からスキルアップを大切にしている」ことがわかるエピソードを入れて、入社後も成長を続ける姿勢に説得力をもたせた。

未経験の職種に応募するとき

・未経験の職種に応募するとき <書き方のヒント> ■応募先の仕事につながる経験・エピソードを探す ■努力や工夫をし、いち早く一人前になってくれそうと思わせるエピソードを盛り込む ■意欲をしっかりと伝える


【例文6】「相手に理解・納得してもらうための工夫ができる」ことをアピールする

例:塾講師→営業への転職

前職の個別指導塾では、高校生の数学の指導を担当しました。難関大学に合格するためには、理論を理解し応用する力が必要と考え、“微積分を使って何ができるのか”など通常の授業にない講義も行いました。(1)

そうした取組みを通じて数学に興味を持つ生徒が増え、全国模試の数学の平均点が、私の生徒は他の生徒より2~3割高いという成果を残してまいりました。

営業は未経験ですが、相手に理解・納得してもらうために試行錯誤してきた経験(2)を活かし、まずは自身が貴社の製品についてしっかりと理解を深め、お客様に納得して取引をいただけるよう試行錯誤してまいりたいと思います。

<この例文で意識したこと>
(1) 「塾講師の仕事を知らない人事担当者」にも伝わるように、説明を充実させた。
塾講師が持っている課題(難関大学に合格させる)と、解決に必要なことの説明を詳しくした。さらに、「通常の授業にない講義を行った」と伝えることで、オリジナルの工夫をしたという印象を強めた。

<さらに良い自己PRにするには>
(2) アピールしたいことを、自己PRの冒頭で言い切る。
「相手に理解・納得してもらうための工夫ができる」という結論を先に伝えることで、エピソードをどう読み解けばいいかを人事担当者に伝える。

人事に嫌われる「自己PR」の3つの傾向

内容が完璧な自己PRでも、見え方ひとつで悪い印象を持たれてしまいます。下記の3つの傾向に当てはまらないか、提出前にチェックしておきましょう。

×やたら長い

400字以内(A4用紙縦書きで、10行程度)が、自己PRの長さの目安です。これを大きく超えると「長すぎて読みづらい」と思われ、そもそも読まれない可能性が高くなってしまいます。アピール内容と関係ない文章は、思い切って削除しましょう。

×根拠が無い

【例文】
私はコミュニケーション力、リーダーシップに自信があります。持ち前のコミュニケーション力、リーダーシップを活かし、貴社においても活躍していきたと考えています。

→具体的なエピソードや、成果・結果が抜けている自己PRは、根拠が無いと思われがちです。アピールしたい内容と、それを裏付ける具体的なエピソード・成果は、必ずワンセットで記載しましょう。

×やたら自信に溢れている

【例文】
これまでの経験を活かし、自分が貴社を引っ張っていきたいと思います。

→ある程度のキャリアがあり、管理職等の上位ポジションで採用される場合は問題ありません。一方で、若手や未経験者の場合は、やや自信過剰で偉そうな印象を与えます

「これまでの経験を踏まえ、早期に貴社を引っ張る存在になれるよう努めます」など、多少謙虚さも見られる表現にとどめておきましょう。

履歴書の自己PRとの違い|書かなくてOK?

履歴書にも自己PR欄がある場合、「職務経歴書にも自己PRを書く必要はある?」と悩む人もいるかもしれません。ですが、基本的にどちらの書類にも書くようにしましょう。

というのも、履歴書の自己PR欄は小さく、アピールできる内容に限りがあるから。JIS規格の履歴書の場合、「志望動機と自己PR」を合わせて200~250文字しか記入できません。下記のように書類ごとに役割を分担して記入すれば、あなたの魅力を最大限にアピールできますよ。

書類ごとの役割分担

<履歴書(200~250文字)>
■ポイントを絞って書く(具体的なエピソード・成果を減らして書く)
■または、志望動機をメインで書く

履歴書の役割:志望動機、特技、好きな学科、アピールポイントなど

<職務経歴書(~400文字)>
■アピール内容を裏付けるエピソード・成果まで、具体的に書く

職務経歴書の役割:自己PR

まとめ

職務経歴書の自己PRは、「採用企業で活かせそうな実績・経験(エピソード)」を、「読みやすく」まとめることが重要です。押さえるべき「5つのポイント」を意識しながら、あなたの実績・経験を文章に落とし込みましょう。

書き終わったら、客観的に見直すことをおすすめします。友人に見てもらったり、一晩置いてから自分で見返したりしてみてください。「良い内容が書けた」と思っていても、意外と改善点に気づけますよ。

職務経歴書は、初対面の相手に提出するものです。手間を惜しまず、客観的にチェックすることで、より効果的な内容に仕上げていきましょう。

更新日:2018年11月15日
(公開日:2015年2月13日)

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