転職・就活用バッグのマナーを確認 面接にリュックはNG?
転職・就活の面接時にリュックを使用して良いのでしょうか? 愛用しているリュックがあると、新しいバッグを買うべきかどうか迷ってしまいますよね。
ここでは、リュックを使用しても良いのかの答えと、使用しても良い場合の条件についてご紹介します。
転職・就職の面接にリュックはOK?
面接でリュックは避けたほうが無難
結論からいうと、転職・就職、いずれの場合も面接ではリュックは避けたほうが無難です。
仮に面接先の社員がリュックを仕事で使っていても、まだその社の人間になったわけではないので控えたほうが良いでしょう。
リュックを避けた方が良い理由
面接時にリュックを避けた方が良い理由は、面接担当者によってはTPOに適さない、マナー違反だと判断される可能性があるからです。
リュックにはカジュアルな印象があり、ビジネスの場にふさわしくないと考えている面接官もまだまだいます。また、わざわざリュックで面接に行くと、一般的なやり方に合わせる気がないとして、協調性を疑われるリスクもあります。
仮に面接担当者は気に留めなくても、採用の判断に関わるほかの社員の印象を悪くして採用に不利になることもあるかもしれません。
面接に持っていくのは、ビジネス用の手提げもしくは肩かけバッグにしましょう。
※面接に持っていくバッグについて、詳しくは→面接に適したバッグとは?
こんな場合もリュックはNG?
一般的な面接ではリュックは避けたほうが無難ですが、場面によってはリュックでも問題ありません。それぞれのシチュエーションについて解説していきます。
私服面接
私服前提の面接時のリュック使用はケースバイケースといえます。
面接時に私服を指定・もしくは服装自由としている企業は、服装を通してあなたの個性やセンスを確認したいと考えている可能性もあります。その場合、カジュアルな格好を選択したならば、それに合わせてリュックを使うと良いでしょう。
反対に、オフィスカジュアルのような服装が自身に似合っているならば、それに合わせてカバンもかっちりしたものを選んだほうが良いかもしれません。
私服面接では、面接先の業種や社風に合わせて、適した身なりとそれに合うカバンを選ぶ事が重要です。
面接無しの説明会
面接無しの説明会でも、スーツ着用であればリュックは避けたほうが無難です。
説明会には必ず、実際に面接を行う担当者やその上司が足を運んでいるはずです。通路などで挨拶をしたり、ちょっとした声をかけられたりすることもあるかもしれません。
そこで好印象を残したいなら、リュックよりもきちんとしたビジネスバッグを持っていくほうがベターでしょう。
遠方での面接
遠方での面接でも、リュックは避けてビジネスバッグで面接を受けるべきです。通常、遠くから来たからといって面接官が配慮してくれることはありません。普通の面接と同じくマナー違反と取られる可能性があります。
遠方から向かう場合は荷物が多くなるため、ビジネスバッグでは入りきらないこともあるでしょう。スーツケースなどの大きなカバンは駅などのコインロッカーに入れて、必要なものだけビジネスバッグに移し替えた上で面接会場に向かいましょう。
ただし、容量の大きなコインロッカーの数には限りがありますので、事前に探しておくと安心です。
アルバイトの面接
アルバイトの面接では、リュックが許される場合も多いです。飲食や引っ越し、倉庫整理などラフな服装が許される職場であれば、リュックでも何ら問題ないでしょう。
ただし、ホテル業界、金融業界、営業アシスタントなど、業界や職種によってはアルバイトでもスーツの着用が求められる仕事もあります。
そのようなアルバイトの面接では、転職・就活の面接と同じようにリュックは用いず、ビジネスバッグを持っていくのがセオリーです。
リュックがOKな場合の選び方・持ち方
どうしてもリュックを使いたいという方に向けて、面接に適したリュックの種類や持ち方をご紹介します。
面接に適しているのはシンプルなリュック
面接に適したリュックは、シンプルな無地のリュックです。色は黒や紺など落ち着きのあるものを選びましょう。素材はキャンバス地のようなカジュアルなものではなく、革製か質感の良いナイロンと革のミックスタイプがおすすめです。
スポーツ用の本格的なものも避けましょう。
ポイントは清潔感があり、安っぽくなく、見た目がすっきりとしていることです。形状としては、できるだけ自立可能な四角いバッグが良いでしょう。どうしても倒れてしまう場合は、中に固いファイルを入れるなどして自立させてください。
面接に使えるリュックとしておすすめで便利なのが3WAY型のリュックです。3WAY型とは「背負う」「肩にかける」「手で持つ」という3つの持ち方ができるタイプのバッグです。
面接会場内では手で持ち運べるため、普通のリュックよりも見た目の印象がきちんとしたものになります。
面接入室時のリュックの持ち方
面接会場に入るまでにリュックを背負うのはやめ、持ち手部分を持って移動するようにしましょう。ショルダー型のベルトがついている場合は取り外し、リュックの中にしまってください。
持ち歩くときはファスナーのついた表側を外に向けて、取っ手をしっかりと持ちましょう。
女性の場合は、片方の肩にかけたままでも大丈夫です。
入室するときはドアを開ける手と逆に持つ
面接会場にリュックを持って入室するとき、必ずドアを開ける手と反対の手で持って入ってください。
入室の際のお辞儀も、リュックを持ったまま行いましょう。この際、リュックの底が床につかないよう要注意。
続けて、男性であれば、片手にリュックを握ったまま、両手を体の横でまっすぐ下に降ろして一礼します。女性の場合も基本的には同様でも問題ありませんが、女性らしい所作をアピールしたい場合は、両手でリュックを持ち、手を前で重ねてお辞儀をしたほうが良いでしょう。
椅子に座った後は、椅子か机の脚に立てかけ、自席の横に置きましょう。だらしなく倒したり、人の通行の邪魔をするように置いたりするのはNGです。
コラム:リュックを容認する企業も増えている?
売り手市場の採用状況や、価値観の多様化を背景として、リュックを容認する企業は増えていると言われています。
実際、2018年に日本経済新聞が発表した調査では、面接時のリュック使用を容認する企業は27社中24社、NGなのは3社のみでした。
※出典→日本経済新聞「リュックで面接、ダメですか? 企業に聞く」
ただし、この結果から、リュックはほとんどの企業に認められていると言い切ることはできません。まず、アンケートに答えた企業数は27社と少なく、すべてが大手企業。ほかの大手企業や中小企業のスタンスは不明です。さらに、対外的にはリュックを容認していると言っていても、それは建前で、実際のところ個々の採用担当者は評価を下げている可能性もあります。
今後はリュックが認められる流れが拡大していくとは思われますが、現時点ではやはり面接ではビジネスバッグを選んだほうが無難でしょう。
震災時からビジネスリュックが増えた!
面接以外のビジネスの場でリュックを普段使いしている社会人は増えています。
バッグメーカーのエース株式会社が2017年に発表した調査によると、東日本大震災が発生した2011年の同社におけるビジネスリュック販売個数の伸び率は前年に対し137%。 2016年はさらにそこから489%も伸びています。
この背景には震災時に両手が使えることの大切さが認識された、健康志向から自転車通勤が広がっている、スマートフォンが広く普及してきたなど複数の要因があるようです。
面接では使えなくても、入社後はビジネスリュックを自由に使えるかもしれません。
※参考→エース株式会社「NEWS RELEASE(2017年2月1日)」
その他の服装や持ち物、マナーや質問も確認!
リュック(カバン)のほか、靴やネクタイなど、その他の身だしなみ・服装マナーについても、下記の記事からおさらいしておくと安心です。
身だしなみ・服装マナーをおさえたら、当日の持ち物や入退室のマナー、質問対策にうつりましょう。
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