ハローワークで転職!流れや相談できること

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「ハロワは失業保険をもらいに行くところ」「ハロワの求人はブラック?」など、明るくないイメージを持っている方もいるかもしれません。

しかし、ハローワークは使い方次第で転職の強い味方になります。ハローワークを利用した転職活動のポイントをご紹介します。

ハローワークで転職に成功できる?

門戸が広く、求人数の多いハローワーク(公共職業安定所)では「自分に合う仕事が見つからないのでは」と不安に思う方もいるでしょう。ハローワークを利用しての転職は可能なのでしょうか。

ハローワークで転職に成功できる人とは

転職に求める条件をはっきりさせている人は、転職活動でハローワークを利用しやすいです。

  • 業界、転職先候補など方向性をはっきり決めている人
  • 地元で転職したい人
  • 自力でスピーディに転職活動を進めたい人

ハローワークには雑多な求人が集まっているため、転職によってどんなことを変えたいのかという条件を主体的に考えられている人に向いています。また、ハローワークの求人は倍率が低めなことも多いため、まず手に職をつけたいという人にも良いでしょう。

失業保険や職業訓練の手続きもできることから、転職前後で不安になりやすい生活や保険に関しても、相談しながら進められます。

逆に、転職したい業種や働き方のイメージが漠然としている人には、ハローワークは情報過多になってしまうかもしれません。

コラム:ハロワで地域・中小企業の求人が多い理由

ハローワークは企業の求人を無料で掲載しているため、採用に予算を使えない中小企業や零細企業の求人割合が高い傾向にあります。

民間の求人広告サイトでは、求人掲載に最低でも数十万円の費用が必要です。転職エージェントでは、掲載は無料でも採用が決定すると「採用した人の想定年収の数十%」の手数料がかかります。いずれも資金力の弱い企業には負担が重く、利用しにくいようです。

また、ハローワークでは地域に根ざした仕事の求人が探しやすいようです。ハローワークは全国544ヶ所に設置され、できるだけ引っ越しせずに働ける職場を紹介するよう決められているため、「地元就職をしたいのに勤務地が合わない」といったジレンマが発生しにくいのです。

Uターン就職などを考えている人は、自分の居住地と照らし合わせて、希望する勤務地のハローワークで紹介されている求人を見ると良いでしょう。

ハローワークに向かない人とは

ハローワークではなく、転職サイトや転職エージェントなど民間のサービスを利用する方が効率的と考えられるのは、以下のようなタイプの人です。

  • 全国規模の企業や専門職へ転職したい人
  • ざっくり情報を探したい、または転職のイメージが漠然としている人
  • 業界に精通している人のアドバイスが欲しく、交渉やセッティングも頼みたい人

サービスの質の面では、やはりハローワークよりも民間の転職関連サービスのほうが充実しています。ウェブサイトひとつとっても、求人の検索や、求人内容の詳しさなどの利便性でハローワークを上回っています。

また、転職に関してまだ具体的なイメージができていない人は、転職エージェントでキャリアの相談から始められます。より高い年収を求めて転職する場合も、給与交渉を代行してくれます。

さまざまなサポートを受けながらじっくり進めたい人は、ハローワークにはあまり向かないと言えるでしょう。

コラム:転職成功率が高いのはハロワ? 転職サイト?

インターネット上には、「ハロワは内定が取れない」「転職エージェントを使うべき」といった情報が溢れていますが、どんな転職関連サービスを使っても、転職に成功できるかどうかは自分次第です

転職で大切なのは、自分の希望条件にマッチする求人を、どの転職関連サービスが持っているか見極めること。例えば高給与の求人はハローワークでは扱われにくいため、転職エージェントなどを使うほうがベターです。

一方、地元の家族的な雰囲気の企業で働きたい場合は、全国規模の求人広告サイトよりもハローワークのほうが探しやすいでしょう。

企業規模、勤務地、希望する収入や相談してみたいことなどを整理し、自分に合った転職関連サービスを利用しましょう。複数のサービスを併用することもオススメです。

ハローワークと民間サービスの違い

ハローワークと転職サイトや転職エージェントといった民間のサービスとの最大の違いは、前者は公共のセーフティネットであり、後者は営利企業が運営していることです。

ハローワークでも民間のサービスでも、ほとんどは転職希望者が無料で利用でき、求人情報を探すことができます。しかし求人を出す企業側にはハローワークなら無料民間のサービスは有料という違いがあり、求人の層や特徴に違いが生じています

また、雇用保険や公的支援の窓口となるのはハローワークだけです。

そのほか、主な違いは以下の通り。

ハローワークと民間サービスの違いを対比した表。ハローワークの特徴:(1)地元、特定地域の求人に強い(2)未経験や非正規からの転職でも取り組みやすい(3)求人票があまり見やすくない(4)応募時に紹介状発行と電話での紹介があり、採否も確実にわかる(5)誰でも利用できる(6)職員によっては業界知識が不足している(7)雇用保険や職業訓練の案内もあるため、ブランクや生活面の不安があっても相談しやすい。
民間のサービスの特徴:(1)大手や高収入の求人も扱っている(2)ウェブサイトが親切で求人検索がしやすく、情報も詳しい(3)不採用の理由がわからないケースがある(転職サイト)(4)スキルによってはサポートを受けられないことがある(転職エージェント)(5)業界に詳しい担当者からアドバイスを受けられたり、面接日程の調整や年収交渉も頼める(転職エージェント)

転職活動でのハローワークの使い方 

ハローワークでは、誰でも無料で転職(就職)活動を行うことが可能です。ここでは、ハローワークの利用方法を流れに沿ってわかりやすくご紹介します。

ハローワーク経由で応募するときの流れ

ハローワーク経由で応募するときのフロー図。(1)求職申込書を記入、ハローワークカードを受け取る(2)求人を探す(3)応募する求人を決める(4)面接へ。※転職活動に関する相談や、セミナー受講はどの段階でもOK

初めて利用するとき

ハローワークに行き、求職申込書を記入します。氏名や住所、仕事の希望などの項目があり、具体的に書くと相談しやすくなります

求職申込書が受理されると、ハローワークカードが渡されます。2回目以降は、ハローワークを持参して利用します。

ハローワークで紹介状を出してもらい面接へ

職員に相談をしたり、ハローワーク内のPCの端末で求人情報を調べたりして応募したい求人を決めます

その場で職員が企業に電話をかけて応募の連絡をし、面接の日程を調整して紹介状を発行してくれます。応募の連絡後に求職者が書類を郵送し、それから改めて面接日程を決めることもあります。

このとき選考状況(人数)を確認できます。ハローワーク経由の応募では紹介状が必要になるため、企業へ履歴書・職務経歴書を送るときに忘れずに同封しましょう。その後、面接や試験に臨みます。

自身のスキルなどに不安がある場合や、求人内容について聞きたいことがあるときは、相談したうえで電話をしてもらいましょう。自分で企業に問い合わせるのは難しくても、ハローワークの場合は職員を通じて確認やフォローをしてもらえます。

ハローワークで相談できること

ハローワークでは、転職活動をするにあたって、以下のような質問ができます。

求人の相談

方向性が決まっている場合はそれに合う求人があるかどうか、まだはっきりと決めていない場合は対処法や利用できるサービスについて相談できます。

面接、職務経歴書のアドバイス

転職活動全般の相談のほかに、履歴書や職務経歴書のチェックをしてもらえます。また、書類の作成方法や面接についての各種セミナーも開催されています。

失業保険、職業訓練の相談・申請

退職後に転職活動をしている場合や、未経験のためにスキルを身に付けたいといった場合には、転職の相談と並行して失業保険の手続きや職業訓練の申し込みが可能です。ハローワークの機能として、民間の転職サポートにはない特徴です。

ハローワーク活用のポイント

新卒応援ハローワーク、マザーズハローワーク

ハローワークには利用者の年齢層が高いイメージがありますが、実は若年層向けの新卒応援ハローワークが57ヶ所、わかものハローワークが28ヶ所設置されています。2016年度には合計で約70万人が利用し、約20万件の就職につながっています。社会人経験が浅い人、内定がないまま卒業してしまった人は、これらの利用を検討してみましょう。

また、出産や子育てをきっかけに転職活動をする人には、キッズコーナーが設置されているマザーズハローワークが適しているでしょう。子どもを連れて相談することができ、仕事と家庭を両立しやすい求人情報を探すこともできます。

インターネットサービス・土曜開庁のハローワークを活用

在職中のため忙しくて平日に時間が取れない人は、ハローワークインターネットサービスや、土曜日に開いているハローワークを利用してみましょう。求職申込書の登録が完了していると、インターネットサービスでより詳しく求人情報を検索することができます。

コラム:在職中でもハロワで転職活動ができる

ハローワークではまだ勤め先を辞めていない人でも転職活動で利用することが可能です。失業保険や職業訓練を受けていないと転職や求人に関するサポートを利用できない、ということはありません。

また、ハローワークインターネットサービスであれば、自宅でも求人情報を検索することができます(応募時には直接ハローワークに行く必要があります)。

ただし、ハローワークの開庁時間は午後6時までの所が多いため、在職中で利用が難しい人はそれ以降の時間や土曜日に利用できるところを探して利用してみましょう。

ハローワークの求人はブラック?

企業が無料で求人情報を出すことができるため、掲載のハードルが低いイメージがあるハローワークの求人。実際の求人事情はどうなっているのでしょうか。

ネットでは「ブラック求人」…本当に?

ハローワークの求人はブラック、悪質とインターネット上に書かれることもありますが、ハローワークでは基本的に労働基準法違反の疑いがある求人は掲載されません。

しかし、実態と異なる条件を提示している求人情報もあるようです。この背景には「募集時の労働条件と、労働契約を結ぶ時点での労働条件が同じでなくても良い」という制度上の抜け穴があります。そのため、募集内容では残業なしと書かれていたのに、いざ雇用契約を結んでみたらサービス残業の日々…といったケースが起きてしまうのです。

現在ハローワークでは、企業に対して求人票に書かれている条件以下で雇わないように求めたり、求人に関する問い合わせを受ける「ハローワーク求人ホットライン(03-6858-8609)」の運用を拡大したりと、対策を進めています。

ブラック求人があるのはハロワだけではない

こういった求人票と実際の雇用条件が異なる「ブラック求人」は、ハローワークだけにあるわけではありません。

ブラック求人に関する問い合わせは1万件を超えていますが(2015年度)、これはハローワーク求人ホットラインへの申し出によって、厚生労働省が把握している件数です。民間の求人サイトや広告の虚偽の求人については、実態の把握さえ進んでいない状況なのです。

労働契約を結ぶ前には、しっかりと企業と待遇についての認識を合わせ、さらに雇用契約書や労働条件通知書の内容を確認することが大切です。

募集期間が長くても「ブラック」とは限らない

ハローワークで長期間掲載され続けている求人は、情報と実態が異なるブラック求人といわれますが、必ずしもそうとは言えません。

ハローワークでは、在職中に転職活動で利用する人もいれば、フリーターや未経験、ブランクがある人もいます。そのため、比較的好条件の求人であっても、企業が必要とする人材とのマッチングがうまくいかずに、長い間採用が決まらないケースがあるのです。

興味のある求人の掲載期間が気になるときは、ハローワークの職員に応募状況を聞いてみましょう。求人票には記載されていませんが、何人応募し、何人採用されているといった選考状況を確認できます。採用された人がいるのに募集が繰り返されるなど不自然な点がなければ、不安になる必要はないでしょう。

まとめ

転職活動にどんなサポートを使っても、理想の職場とマッチできるかどうかは自分次第です。ハロワ=ブラックといったイメージだけでサポートの機会を逃してしまうのはもったいないことではないでしょうか。

怪しい求人情報には注意しながら、自分に合ったサポートを利用して転職活動を成功させましょう。

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