履歴書の教員免許の正しい書き方と、面接でのアピールのしかた

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履歴書_教員免許

せっかく教員免許を取得しているのであれば、履歴書にもぜひ書いておきたいもの。
でも、「先生ではない仕事に応募するときも書いていいの?」「取得した教員免許の正式名称が分からない」などの悩みで、手が止まってしまう人も多いのではないでしょうか?

ここでは、履歴書に正しく教員免許を書く方法を解説します。
また、教員免許を持っている人が一般企業に応募する際の自己アピールの書き方などもお伝えします。

【目次】
1.履歴書の教員免許の正しい書き方
教員免許を複数所持の場合は1行にひとつずつ書く
履歴書に教員免許を書く際は正式名称を書く
新卒の場合は取得「見込み」と書く
2.一般企業に応募する場合、教員免許は不利になる?
勉強したことがプレゼンや人材教育にも役立つ
教員免許は勉強熱心さをアピールできる
教員免許が強みになる職種とは?
3.教員免許を不利にしない、履歴書や面接での自己アピール
教員免許を応募先企業でどう活かせるかを履歴書に書く
「なぜ教員にならないの(ならなかったの)?」面接時のOK・NG回答例
4.まとめ

1.履歴書の教員免許の正しい書き方

履歴書に教員免許を書く際には、正式名称を正しく記入しましょう。記入する場所は「免許・資格」の欄です。

 

教員免許記入例

一般的には、「(学校の種類)教諭(一種・二種・専修)免許状(中高のみ教科)」の順に記入します。
例えば、小学校の教員免許は「小学校教諭一種免許状」、中学校は「中学校教諭一種免許状(国語)」、高等学校は「高等学校教諭一種免許状(数学)」のようになります。

 

また、日付欄には、免許状に記載されている授与年月日を記入します。
交付日は、授与年月日より遅くなる場合がありますが、免許状記載の日付から教員免許が有効となります。
中学校と高等学校の免許については教科を記入するのも忘れずに。
他にも免許や資格を持っている場合は、取得した年度の古い順から書きましょう。 

教員免許を複数所持の場合は1行にひとつずつ書く

教員免許を複数種類持っている場合は、1行にひとつずつ描いていきます。例えば、中学校と高等学校の教員免許を取得し、科目が国語の場合は、以下のように記入します。 

「中学校教諭一種免許状(国語)取得」
「高等学校教諭一種免許状(国語)取得」 

つまり、以下のように記入してしまうのは間違いです。

教員免許NG記入例

中学校と高等学校の2つの教員免許を一緒に記入してしまっているうえ、「一種」に「第」をつけています。

 

履歴書に教員免許を書く際は正式名称を書く

国家資格である教員免許には、7つの種類と3つのランクがあります。履歴書に書く際には、免許の正式名称を記載しなければなりませんが、免許状に書いてある通りに書けば問題ありません。
日付に関しても、免許状に書いてあるものを記入すればOKです。 

ちなみにどの課程を修了したかによって、免許状のランクが異なります。専修免許状は大学院修士課程修了、一種免許状は大学卒業、二種免許状は短期大学を卒業すると取得できます。

ただし、高等学校教諭普通免許状には、二種免許状はありません。

また、教員免許のランクである一種(大学卒業の場合)、二種(短期大学卒業の場合)には、「第」をつけないのが正解です。「高等学校教諭一種免許状(国語)」のように記入しましょう。 

新卒の場合は取得「見込み」と書く

新卒採用の場合は、免許の正式名称の後に「取得見込み」と記入します。問えば以下の通りです。

(記入例)
高等学校教諭一種免許状(公民)取得見込み 

日付は、卒業見込みの年月日である「平成(昭和)〇〇年×月」と記入するのが一般的です。もし不安な場合は、大学の学生課や就職課に問い合わせてみましょう。 

2.一般企業に応募する場合、教員免許は不利になる?

「教育大学や教育学部卒業、教職課程で教員免許を取得したけれど、一般企業に就職したい「教員として勤務した後に、一般企業への転職を希望している」……そんな場合、履歴書に教員免許を書くと、「先生になる人」と判断されて不利になってしまうの? と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

しかし、実は一般企業に応募する場合でも、教員免許を持っていることで有利に働いたり、免許取得のために勉強したことが入社後に役に立つことがあります。
実際にどんな仕事で役立てられるのかも併せて紹介します。 

勉強したことがプレゼンや人材教育にも役立つ

教員は子ども一人ひとりの人生に大きく関わる仕事です。そのため教職課程では、人に効果的に伝える方法や、伝えるときの心構えなども勉強します。
そこで学んだことは、学校という場所だけではなく、一般企業に入社しプレゼンをする際や、人材教育に関わる場合にも多いに役に立ちます。 

教員免許は勉強熱心さをアピールできる

自分の強みとして「勉強熱心さ」を打ち出す場合、教員免許は格好のアピール材料です。

教職課程では、通常の単位数に加えて教員免許取得のために多くの単位を必要とします。
そのため、「教職課程をとる学生にはコツコツ勉強する真面目なタイプが多い。地味な仕事も頑張ってくれそう」と評価する一般企業の採用担当者も多いのです。
もちろん資格欄に記入するだけでなく、論理的に組み立てられた自己アピールが必要です。

教員免許が強みになる職種とは?

教員免許を持っていると有利に働くことがある職種がいくつかあります。たとえば以下のようなものです。 

  • 子供たちの成長をさまざまな面からサポートする学校運営
  • 塾や予備校講師、家庭教師などの教育関係
  • 教科書出版
  • 教師とコミュニケーションをとりながら情報収集や受注をする学校対応の文具メーカー
  • ターゲットが子どもである玩具メーカー
  • 社員研修の講師

塾講師や家庭教師は教員免許が必須というわけではありませんが、教え方や子どもの扱いに慣れているなどの面から保護者には安心材料となります。
また、教科書出版や学校・子供関係の仕事では、教育免許取得のために勉強した教育関係の知識が生かせるはずです。

採用の最終段階でどちらか一人の応募者に絞る場合、教員免許を取得するまでの努力が評価され、有利になることもあります。
自分が取得した免許に自信を持ってアピールしてみてください。 

3.教員免許を不利にしない、履歴書や面接での自己アピール

グレースーツ女性一般企業から別の企業への転職の場合、教員免許に必ず触れなければならないわけではありません。しかしとくに新卒の方の中には、教員免許を自己アピールに使いたいと考える方もいるのではないでしょうか。

面接の場で「この後、教員採用試験に合格したら教員になるんでしょ?」、「なぜ教員ではなくウチなの?」などとネガティブな質問をされたときこそ、逆にチャンスです。教員免許をいかに応募先企業に活かせるかをアピールしましょう。

一番大切なポイントは、相手に志望度が低いと思わせないことです。 

教員免許を応募先企業でどう活かせるかを履歴書に書く

教員免許を生かせそうな企業に応募する場合は、資格欄に「教員免許取得」と書くだけではなく、履歴書の志望動機や自己アピール欄の内容を教員免許に絡めるのも効果が大きいです。
とくに志望動機や入社後にやりたいことが、教員免許を取得した理由と合致していると、採用担当者の納得感も大きくなります。

そのためには、まずしっかりと自己分析をし、教員免許取得のために勉強したことを応募先の企業でどう活かせるかを書いていきましょう。
応募先への志望度が低いとは思わせない志望動機の書き方例を下記に紹介します。 

<志望動機の書き方>

新卒採用の場合 (エンジニア志望)

「理系専攻ですが、人を教えることに興味があったので、せっかくならばと考え教職課程をとりました(1)。

教職課程、とくに教育実習ではなかなか話を聞いてくれない小学生たちに算数の面白さを教えることで、「まず相手のことを知り、相手に合わせなければ教えることはできない」と学びました(2)。

貴社ではこの経験を活かして、まず相手の話を聞き、ニーズを汲み取ってプログラムに反映させられるエンジニアを目指していきたいと思います(3)」 

転職の場合 (前職:中学校教員→応募職種:児童向け英語教育)

「子どもの教育に関わりたいという気持ちから、中学校(英語)の教員免許を取得し(1)、英語科の教員として公立中学校に勤務しました。

子どもたちと関わった3年間の経験から、現在の子どもたちの英語教育に不足しているものに気づき、さらに決められたカリキュラム内で英語の面白さを伝えていくには限界があると感じました(2)。

今後は、教科書に決められた範囲の教えにとらわれず、もっとさまざまな角度からより良い英語教育を突き詰めて生きたいと考え、貴社を志望いたしました。
これまでの経験を、プログラムやカリキュラムの開発などに反映させ、「学校では教えてくれない面白い英語」をテーマに、貴社の教育事業の更なる発展に貢献できればと思います(3)」 

ポイント

(1)どうして教員免許を取得したのか、(2)教職課程において何を身につけたか、(3)それを応募先でどう活かしていくか、この3つのポイントを押さえることで、応募先への志望度が高いことを印象づけています。

新卒採用の場合は、まだ社会人としての経験がないため、考え方や理念といったものをみられる傾向にあります。
一方、転職の場合は、前職での経験などを具体的に盛り込む必要があります。 

「なぜ教員にならないの(ならなかったの)?」面接時のOK・NG回答例

無事に書類選考を通過し、面接の際、採用担当者から「なぜ教師にならないの(ならなかったの)?」という質問を受けることも少なくありません。

この質問は、なぜ教員免許を取得したのに一般企業を受けるのかという採用担当者の素朴な疑問である場合がほとんどです。
また、教員採用試験の合否は、一般企業の内定よりも後に決まるため、「第一志望は教職なのかウチなのか」を見極めたいという気持ちが含まれていることもあります。

こういった場面では、教員になるつもりはなく、応募先企業に就職したいという熱意をきちんと伝えることが必要です。
その際、教員や学校を批判することは絶対にNG。マイナスな発言は、自分を否定することにもなってしまいます。

下記の回答例を参考に、志望度が高いことを伝えるための回答を考えてみましょう。 

<なぜ教員じゃなくてウチなの? OKな回答例>

新卒の場合

〇「もちろん子どもは好きですし、教育実習もとても充実したものでした。
しかし、夏休みにリゾートホテルでアルバイトをした際、接客業にとてもやりがいを感じ、教員よりも接客業への興味が強くなりました。そんな折、貴社を訪問した際、フロントの方のきめ細かな対応に心を打たれたことがきっかけとなり貴社を志望いたしました。

教職課程で学んだ人との接し方は、子どもに対してだけでなくゲストの方やスタッフ間でも通じるものだと思います。
人と人とのコミュニケーションの中で、顧客のニーズを見抜き、質の高いサービスを提供できればと考えております」 

転職の場合

〇「教員免許は、一般企業に就職するとしても、自分のスキルとして身につけたいと思い、取得しました。

大学卒業後、〇〇食品会社に入社し、営業部配属となりました。営業では、顧客の声に耳を傾け、ニーズを探るという点で、教職課程での学びがとても役に立ったと思います。営業職をする中で、顧客のニーズをすくい上げる、一からの商品作りをしたいと思うことが多くなり、マーケティングに興味を持つようになりました。社内で異動願いを出しましたが、ポジションが空く予定はなく、転職を考えました。

前職では、顧客のニーズを探る、新商品の開発に役立つ情報を集めるなどマーケティング職に通じる工夫を自然と行ってきました。現場で数字を扱いながら顧客の動向を考えてきたことは、貴社の業務に活かせると思います。貴社のマーケティングは、より専門的な分析を行うという点で興味深く、この度応募させて頂きました。

教員免許を取得したことは、現職でも活かせておりますし、貴社に採用していただいた際には、免許取得のために多くの単位を履修した過程での地道な努力が、消費者リサーチなどの際に役立つのではないかと思います」

ポイント

履歴書の志望動機と重なる点も多いかもしれませんが、面接では応募先への熱意を書面を超えた生の声として、どれだけアピールできるかが鍵となります。
そのためには、教員採用試験を受ける予定はなく、応募先が第一志望である理由を、履歴書よりもさらに明確にすることが必要です。転職の場合は、前職で教員免許がどう役立ったか、応募先では教員免許と前職での経験をどう活かすことができるかを説明できるようにしておきましょう。 

<なぜ教員じゃなくてウチなの? NGな回答例>

新卒の場合

✖「教育実習では、授業のための準備にかなりの時間をとられ、十分な睡眠時間もとれませんでした。さらに、担当教員とのコミュニケーションがうまくとれず苦労したので、自分には教員が向いていないと感じ、断念しました。
学生時代、貴社の商品を愛用していたことから志望しました。一生懸命がんばります」 

転職の場合

✖「5年間小学校の教員をしておりました。子どもはかわいいと思いますが、教員の仕事はいくつもの仕事を同時進行しなくてはならず、精神的にも体力的にもきついと感じるようになりました。
このままでは、生徒にも保護者にも申し訳ないと思います。
一般企業のほうが、ひとつの業務に従事できると思い、貴社を志望しました」 

ポイント

教員という仕事そのものや学校を批判してしまうのはNGです。
一般企業でも教員と似た業務はたくさんあるので、採用してもすぐに挫折して退職してしまうかもと思われてしまいます。さらに、しっかりとした応募企業の分析がなされておらず、志望動機が浅いととられてしまい、批判一辺倒という印象になってしまいます。 

教員免許は更新手続きが必要

平成21年に教員免許更新制がスタートしました。現職の教員と、現在は教職に就いていないが今後教職に就く場合は、教員免許の更新手続きが必要となります。

現職の教員は、10年ごとに合計30時間以上の免許状更新講習を受講し、各都道府県教育委員会に更新のための申請を行います。
教員免許を取得しているが現在教職に就いていない場合は、更新手続きの必要はありません。もちろん教員免許状が失効することもありません。

ただし、今後教職に就く際、修了確認期限を経過している場合は、免許状更新講習を受講する必要があります。
修了確認期限は、平成21年4月1日以降に授与された教員免許に関しては10年間、平成21年3月31日以前に授与された免許状に関しては生年月日によってそれぞれ異なります。 

ちなみに、教員免許の修了確認期限が切れている場合、履歴書への正式な書き方は「平成○○年3月 小学校教諭一種免許状取得(更新講習未受講)」となります。

4.まとめ

いかがでしたでしょうか? 

教員免許は、教員採用ばかりでなく、一般企業への応募でも記入してよいものです。
もし、応募先の採用担当者が教員免許をネガティブに捉える場合は、繰り返しになりますが、教員免許を取得した理由、そこで得たもの、それを応募先でどう活かせるかを明確に伝えることで自己アピールにつなげることもできます。
そのための自己分析をしっかりとした上で、志望動機を組立て、ポジティブな姿勢で就活に臨みましょう。