正しい服装やお礼メール例文 選考会とは?1日で内定がもらえる?
企業によっては「選考会」という形式で中途や新卒の採用を行う場合がありますが、具体的にどのようなことが行われるのでしょうか?
ここでは、選考会の流れや、選考会に参加するメリット・デメリットについて説明します。
選考会とは?意味や流れを解説
まずは選考会の意味や当日の流れについて解説します。
選考会とは1日で終わる入社試験
選考会とは一般的に、通常であれば数週間かけて行われる1次選考~最終選考までの入社試験を、1日で終わらせる選考方法を指します。そのため「1日選考会」や「1day選考会」とも呼ばれます。
会社説明会と併せて行われる場合もあり、以下のような企業の新卒・中途採用で実施されることが多いようです。
<選考会を実施することが多い企業>
- 人材を大量募集している企業
- 新しい採用の取り組みに積極的なIT・ベンチャー企業
選考会の中には参加人数が100人を超えたり、希望者多数の場合は抽選で選ばれた人のみが参加できたりする場合もあるようです。
選考会と似た言葉に「インターン選考会」がありますが、こちらはインターンシップ(就業体験)に参加を希望する学生が対象で、入社試験ではありません。
選考会の流れ
選考会は書類審査後に行われることが多く、主に筆記試験(一般常識、適性検査や性格検査など)と面接が実施されます。
企業によっては選考会当日に内定を出す場合もあるようです。
選考会の所要時間は企業によって異なります。実際の所要時間は、参加する選考会の詳細を確認しましょう。
選考会参加費や交通費がもらえることも
選考会に参加すると、企業によっては参加費や交通費が支給される場合もあります。参加費が支給される対象は、主に派遣会社経由で選考会に参加し、採用後に派遣社員や期間工として働く人が多いようです。
ただし、参加費といっても参加するだけではもらえず、内定が出てさらに承諾した場合のみもらえるという条件があります。ちなみに、参加費がもらえるのは自動車メーカーの期間工の選考会が多く、金額は2万円~10万円程度です。
選考会のメリットとデメリット
次に、選考会に参加するメリットやデメリットを説明します。
メリットは時間と費用を抑えられること
選考会に参加するメリットは、1日で選考が終わるために就職・転職活動の時間と費用が抑えられることです。
具体的なメリットとしては、以下の2点が挙げられます。
選考結果が早く出る
選考会は、何週間にもわたって行われる通常の選考と比べて結果が早く出ます。そのため、できるだけ短期間で就職先を決めたい場合にはピッタリです。
また、土日に開催されることも多いため、平日は仕事で転職活動の時間があまり取れない人でも、スムーズに転職先を決めることができます。
手間や交通費などが抑えられる
選考会は1日で選考が終わるので、筆記試験や面接のために何度も企業に足を運ぶ必要がなく、手間や交通費などが抑えられます。
特に遠方の企業の求人に応募する場合、交通費や宿泊費などがかさみがちですが、選考会であれば1日分程度の負担で済みます。また、企業によっては交通費が支給されることもあります。
デメリットは企業を理解する時間が少ないこと
選考会のデメリットは、企業を理解する時間が少ないことです。
具体的なデメリットとしては、以下の2点が挙げられます。
面接の準備が不足しがち
選考会は説明会当日にそのまま面接に進むことも多いため、事前に準備していないと、対策が不十分のまま面接を受けることになります。
あらかじめ企業のホームページなどを確認して、どんな会社なのか把握しておきましょう。また、志望動機などをしっかり答えられるよう、よくある質問について回答のシミュレーションをしておくと良いでしょう。
※面接でよくある質問と回答例→【例文あり】面接の質問&回答例まとめ
応募先がどんな会社なのか把握しにくい
選考会は、応募先がどのような企業なのか、時間をかけて理解する時間が少ないため、社風や実態がつかみにくい可能性があります。また、もし選考会がイベント会場で行われる場合、オフィス見学をすることもできません。
もし選考会で「何か違うかもしれない」と感じたら、内定をもらっても返答を保留にしておき、本当に入社しても良いのかよく考えることが大切です。
※内定の保留について詳しくは→転職時の内定保留、失礼にならない伝え方
選考会の体験談【成功例・失敗例】
実際に選考会に参加した人の体験談を2つご紹介します。選考会を受けて良かったと思う人もいれば、短期間で会社を決めることをためらう人もいるようです。
転職を検討していたものの、平日は休みがとりにくく、会社説明会に参加できないことに悩んでいました。
そこで、気になっている会社が「中途採用説明会&選考会」を土曜日に開催していたので参加してみることにしました。説明会では現場スタッフとの座談会も行われたので、会社の雰囲気も詳しく知ることができました。
その後の面接では、自分のやりたい仕事を、座談会で聞いた会社のビジョンに重ね合わせてしっかり伝えることができ、翌日には内定をもらうことができました。
仕事をしながら転職活動をするのは難しいと考えていましたが、選考会は進行にスピード感があって、結果を待つストレスもなく、スムーズに転職先が決められて良かったと思っています。
企業理解に不安を感じ内定を辞退したBさん
事務職の選考会を見つけて「未経験者OK!お気軽にご参加ください」と記載されていたので参加しました。当日は事業についての説明を受けて会社見学をした後、面接をすることに。
しかし、直前に行われた事業や会社の方針についての説明を自分の中でうまく整理できておらず、納得できる受け答えができませんでした。それでも内定はもらえましたが、「会社のことをあまり理解できていない気がする」「こんなに簡単に転職先を決めていいのだろうか」と不安になり、結局は内定を辞退することにしました。
選考会への参加が決まったら【服装・試験・面接】
選考会に参加する場合の服装、試験や面接の対策方法について説明します。
服装はスーツが無難
選考会の服装はスーツが無難です。通常の就職活動と同じように身だしなみを整えて参加しましょう。もし服装自由の場合は、オフィスカジュアルでも問題ありません。
私服指定の場合はオフィスカジュアル、またはその企業の雰囲気に合った私服を選びます。企業の雰囲気に合った私服は、企業のホームページやブログの写真などで確認しましょう。
※服装について詳しくは→転職時の面接の服装・マナー(スーツ編)
筆記試験は指定に合わせて対策
選考会では適性検査や一般常識の試験が行われることが多いので、選考会の案内に記載されている試験内容に合わせて対策しましょう。場合によっては専門知識が問われたり、小論文があったりすることもあるようです。
※筆記試験について詳しくは→転職の筆記試験で落ちることはある?
面接では簡潔に話すことを意識
選考会では、応募者の人数が多い場合は集団面接が行われる可能性が高いでしょう。また、大人数で行われるため、一つの質問あたりの回答時間が30秒~1分程度と少なくなりがちです。
この場合は自己紹介・志望動機・自己PRといった定番の質問をされることが多いので、スムーズに答えられるようにまとめておくと良いでしょう。
企業によっては集団面接を通過した応募者のみ、当日中に役員や人事担当者と個別に面接を行うこともあります。
※集団面接について詳しくは→転職者向け集団面接マニュアル
コラム:選考会後にお礼メールは送るべき?
選考会後のお礼メールは、基本的には送らなくて問題ありません。ただし、お礼メールを送って印象が悪くなることはないので、人事担当者の連絡先がわかる場合は連絡しても良いでしょう。
面接の時間が少なく、伝えたいことがうまく伝えられなかったという場合に、お礼メールで伝えるという方法もあります。
【選考会後のお礼メールの例文】
件名:
選考会のお礼(△△△△※氏名)
本文:
株式会社○○
人事部 △△様
本日選考会に参加させていただいた△△△△と申します。
本日はご多忙の中、選考会に参加させていただき、
誠にありがとうございました。
1日ではございましたが、さまざまな社員の皆様のお話を伺う中で、
貴社で働くイメージをより鮮明に持つことができました。
また、面接でうかがった○○という経営方針や会社のビジョンに大変共感し、
ますます貴社に入社したいという気持ちが強くなりました。
私も○○の経験を活かしながら、今日お話しした社員の皆様とともに、
○○事業の発展に貢献できればと思っております。
末筆ながら、面接のお礼を申し上げますとともに、
貴社のご発展と皆様のご多幸をお祈りいたします。
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氏名:△△△△
メール:○○@○○
電話番号:○○○-○○○○-○○○○
まとめ
選考会は入社試験が1日程度で終わるため、交通費や宿泊費などが少なくて済み、結果も早く知ることができます。
スピーディーな選考方法である反面、企業のことを把握しづらく、面接対策が不十分になるなどのデメリットもあることを踏まえて参加しましょう。