フロントや営業など職種別に紹介 ホテル業界の志望動機の例文

履歴書や面接で必ず聞かれる志望動機。応募先企業や職種に関する理解度・志望度の高さをきちんと伝える必要があります。

この記事では、ホテル業界に応募するときの志望動機の書き方を解説。職種別に未経験者・経験者向けの例文を紹介します。

ホテル業界の志望動機の書き方

まず、すぐにできるホテル業界の志望動機の書き方を紹介します。志望動機を組み立てるには、下記の3つの要素が必要になります。

<みほん>【志望動機】 1.自分も貴社のホテルで体験した最上級のおもてなしを体現し、貴社のファンを増やしたいと思い志望いたしました。/2.以前貴社の系列ホテルを利用したとき、体調を崩して予約時間前にホテルに向かうことになったのにも関わらず、迅速にチェックインできるよう部屋を整えていただきました。加えて、こちらが依頼する前にルームサービスを手配してくださり、快適に過ごすことができ、そのときからすっかり貴社のファンです。/その経験をきっかけに、お客さまに喜びを提供できるサービス業に興味が沸き、自分も細かな気遣いやおもてなしで人を喜ばせられるようなホテルスタッフになりたいと思いました。/3.飲食店アルバイトで接客経験があり、常連の方の好みを把握して先読みして料理を提案・提供することを意識しておりました。そのときに身につけた先回りして考え対応する力やコミュニケーション能力を活かしつつ、貴社ホテルのリピーター獲得に努めたいです。/【志望動機に盛り込むべき3つの要素】 1.志望理由(結論)/ 2.その結論に至った具体的なエピソード/3.入社後の意気込みそれでは、志望動機に盛り込む3つの要素について詳しく見ていきましょう。

履歴書に書くときは貴社面接で答えるときは御社を使います。例文や具体例は履歴書・面接のどちらにも対応しています。状況に応じて貴社・御社を使い分けてください。

1.志望理由(結論)

志望動機の冒頭にはまず「なぜホテル業界なのか」「なぜ応募先の企業で働きたいのか」という志望理由を、結論として簡潔に書きます。

記載内容を決めるためには、志望先企業のホームページや採用サイトなどにある「経営理念」「求める人物像」などをチェックし、力を入れている取り組み・事業、求められる資質や能力を調べます。

その上で、どんな部分に魅力を感じているのか、あるいはどんな部分に自分の適性を感じたのかを説明しましょう。

そのほか、実際に見聞きしたことを志望動機に入れると説得力が増すため、足を運べる距離であれば、応募企業のホテルを利用して感じたことを盛り込むと良いでしょう。

〈具体例〉

  • 「いつまでも記憶に残るおもてなし」を事業理念としている貴社に魅力を感じており、お客さまの思い出づくりのお手伝いがしたいと思って志望した。
  • 前職で培ったスキルと持ち前の語学力を活かせる環境で、外国人観光客に日本文化を伝えるお手伝いをしたいと考えて志望した。

志望動機の書き出しに迷ったときは、下記の記事を参考にしてください。

2.その結論に至った具体的なエピソード

冒頭で志望理由の結論を述べたあとは、その結論に至った具体的なエピソードを書きます。理由・背景を説明することで、志望動機の説得力が増します。

そのホテル・職種を知った・興味を持ったきっかけとなるエピソードや、仕事に対する価値観など「自分ならでは」の要素を組み合わせて「たくさんの企業がある中でなぜ応募先を選んだのか」を説明しましょう。

〈具体例〉

  • 両親の結婚記念日に、新婚旅行で利用したというホテルに宿泊した。
    お祝いの言葉をかけてもらっている姿を見て、結婚記念日の情報が引き継がれていることに驚いた。
    感激している両親を見て、宿泊施設が思い出に深く紐づくことを実感し、そのお手伝いができるホテル業界で働きたいと思い始めた。
    貴社は事業理念に基づく独自のホスピタリティ研修を取り入れており、お客さまに満足いただける、理想の接客スキルを身に付けられるのではないかと思う。
  • 前職は地元の旅館で受付を担当していた。
    仕事にやりがいを感じていたが、大学時代の留学経験で培った英語・中国語のスキルを仕事にも活かしたいと感じるようになり、転職を決意した。
    貴社は外国人旅行客の利用が多いため、グローバル人材として語学力を活かしながら日本文化を伝える機会がありそうだと感じる。
    また、フロントスタッフも来客者を増やすための企画に参画できると採用ブログで拝見し、キャリアの幅が広がりそうな点にも魅力を感じている。

 ※エピソードが思いつかない方はこちら

3.採用後の意気込み

志望動機の締めは、これまでの経験やスキルを応募先でどのように活かせるのかを説明します。

経験者の場合は前職で得たスキルや経験の活かし方を、新卒や未経験者の場合は大学生活やアルバイト、ゼミやサークル活動で得たスキルや経験の活かし方を具体的に伝えると、採用後にどんなポジションでどんな働き方ができるのか、採用担当者が把握しやすくなります。

〈具体例〉

  • 学生時代は様々なボランティア活動に参加していたため、初対面の人とのコミュニケーションは得意である。1日でも早く業務を覚えて、お客さまが喜ぶ接客に努めたい。
  • 前職では宿泊施設だけでなく、観光自体を楽しんでもらうために旅館周辺の観光マップを作るなど工夫していた。前職で培ったきめ細かい接客力を活かして貴社のリピーター獲得に貢献したい。

【職種別】ホテル業界の志望動機の例文

ここからは、ホテル業界の志望動機の例文を職種別に紹介します。

フロントスタッフ

新卒・未経験者の場合

〈例文〉

  1. 貴社スタッフのように、お客さまに旅行を最大限楽しんでもらうため、丁寧できめ細やかな対応ができる人になりたいと思い、応募しました。
  2. 以前貴社のホテルを利用した際に、おすすめの観光地を訊ねたところ、周辺のおすすめスポットや飲食店の営業時間をまとめた資料をいただきました。
    そのおかげで旅行を存分に楽しむことができ、旅行の度に貴社の系列ホテルを予約するようになりました。
    この経験から、工夫次第でホテルのファンを増やすことにも関われるフロントスタッフの仕事に携わりたいと思うようになりました。
    貴社は高品質な接客スキルを身に付けるために、系列ホテルと合同で接客のロープレを盛んに行っていると座談会でお聞きしました。
    お客さまにご満足いただけるためのスキルを磨いていける環境だと思っております。
  3. 学生時代の飲食店のアルバイトでは、お店での時間を楽しんでもらえるよう笑顔の対応を心がけておりました。
    接客経験を活かして、このホテルにまた来たいと思ってもらえるようなホテルマンを目指します。

中途・経験者の場合

〈例文〉

  1. 前職の経験・スキルを活かしつつ、ホテルの顔であるフロントスタッフとしてスキルアップするために応募しました。
  2. 以前もビジネスホテルのフロントとして3年間勤務していましたが、フロントやコンシェルジュなど担当業務が完全分業制だったため、より仕事の対応幅を広げてオールラウンダーとして活躍したいと思い、転職を決意しました。
    貴社はフロントがコンシェルジュも兼ねており、お客さま対応を一通り行うことができるため、お客さまのあらゆるリクエストに応えられるホテルマンになりたいと思っている自分にとって理想の環境です。
    また、2030年の新規ホテルの開業に向けて、立ち上げから携われる点にも魅力を感じています。
  3. 以前の職場では私を指名して予約を入れてくれるリピーターのお客さまが多く、接客でよい評判をいただいておりました。そのスキルを活かして、貴社の業績拡大に貢献したいです。

フロントスタッフはチェックイン・チェックアウト宿泊予約ルームサービスの手続きなど、お客さまに関する各種対応を行います。

お客さまともっとも密に関わる職種であるため、「コミュニケーション能力」「さまざまなお客さまの状況に合わせて臨機応変に対応できるスキル」「ホスピタリティ精神」が求められます。

このため、接客経験や人のためになることにやりがいを感じたエピソードを盛り込むと良いでしょう。  

営業

中途・経験者の場合

〈例文〉

  1. 前職のスキルを活かしつつ、日本のおもてなし文化を海外の人にも楽しんでもらいたいと思って志望しました。
  2. 以前はビジネスホテルの法人営業部で、既存顧客対応をしていましたが、留学経験を活かし、いずれは海外を視野に入れて働きたいと思っておりました。
    貴社は今後中国やアメリカに営業拠点を新設するとのことなので、自分の営業スキル・語学力をより高められるだけでなく、外国人向けに日本の旅行プランを提案・販売するチャンスが多くあり、貴社の高水準な接客サービスを伝えられる理想の環境だと思っております。
  3. 前職ではビジネスイベント「MICE」の新規案件を年間で3件獲得し、毎年リピートしていただいたことがあります。
    その経験や、現在勉強中の語学力を活かして貴社の売上拡大に貢献したいです。

営業は、法人や団体、旅行代理店などに向けてホテルの設備や宿泊プランなどのサービスの営業・提案を行います。

「コミュニケーション能力」「プレゼン能力(ニーズを聞き出す・商材を売り込む)」が求められるため、接客経験や営業経験の実績を紹介すると良いでしょう。  

サービス開発・マーケティング企画

中途・経験者の場合

〈例文〉

  1. お客さまのためにさまざまな新しい取り組みを行う貴社で、若年層向けのプロジェクトに挑戦したいと思い志望しました。
  2. 前職では、利用客層だった40~60代のミドル・シニア向けに旅館のマーケティング企画を担当しておりました。
    近年盛り上がりつつある若年層向けの宿泊施設に関心があり、先進的な集客施策に取り組んでいる企業で自分の能力を発揮したいと思い、転職を決意いたしました。
    貴社はグランピング・宴会場の個室ダイニング化などの企画を進めており、観光客誘致のために積極的にトレンドを取り入れる姿勢に魅力を感じています。
  3. 自分が企画した「特産品手づくり体験」によって、来客者が前年度比135%を達成したことがあります。
    トレンド分析能力とターゲットにあわせた企画立案経験を活かして、貴社の業績拡大に貢献したいです。

サービス開発・マーケティング企画は、ホテルに付随するイベントや宿泊やブライダルプランなどの企画・立案・実行市場調査やマーケティングが主な業務です。

トレンドに敏感であること」「データ分析能力」が必要になるため、前職でのそれらのスキル・適性がわかるエピソードや実績をアピールすると良いでしょう。  

新卒・総合職

ホテルの中には、新卒を総合職として採用して能力や希望によって職種を決めるところもあります。

採用担当者はホテルのマネジメント・経営を任せる人材を期待しているため、特定の職種へのこだわりよりも、ホテル経営や業務全体に興味があることをアピールしましょう。

〈例文〉

  1. 貴社の「接客で日本文化の創造に寄与する」という理念に共感し、志望いたしました。
  2. ホテル専門学校の授業で日本の「おもてなし」の品質の高さを学び、質の高い接客が日本文化として人気であることを誇りに感じました。
    そこで、自分も接客によって、一人でも多くの外国のお客さまにおもてなしを体験してもらいたいと思うようになりました。
    貴社は外国人観光客誘致のために先進的な取り組みを進めており、評判も高いことから、自分も日本文化の創造に参画できる理想の環境だと思っております。
  3. 配属先は貴社の決定に従いますが、もっともお客さまと密に関われて現場の流れを知れるフロントスタッフが第一志望です。
    配属が叶いましたら、お客さまの要望にきめ細かな対応ができるスタッフになれるように頑張っていきます。

コラム:ホテルにアルバイト応募する場合は?

ホテル業界でアルバイトをする場合、フロントスタッフへの応募がほとんどですが室内清掃やベッドメイクなどを兼任することもあります。

「時給が高いから」といった理由は他のアルバイト先でもいいということになるため、ホテル業界で何を身に付けたいのかポジティブな動機にしましょう。

〈具体例〉

  1. ホテルマンとしての接客スキルを学びたく応募しました。
  2. 貴社施設には家族と数回宿泊したことがあります。
    フロントスタッフの方が前回宿泊時のちょっとした会話を覚えてくれていて、部屋に両親の好きな銘柄のお菓子が準備されてあったことに感銘を受けました。
    大学卒業後にホテル業界に就職したいと考えているため、地元で一番評判の高い貴社で接客スキルを学ばせていただきたく思っています。
  3. 以前、清掃・ベッドメイクのアルバイトも経験したためフロント業務以外の部分でもお役に立てるかと思います。
    お客さまが安心して宿泊できるよう笑顔を心がけて頑張りたいと思います。

志望動機が完成したあとは…

志望動機が完成したあとは、履歴書の提出マナーを提出方法別におさらいしておきましょう。

郵送するとき

メールで送るとき

▼面接に持参して手渡しするとき

下記の「履歴書の書き方ガイド」では、印刷の仕方よくある疑問についてもまるっと解説してるので、ぜひチェックしてみてください。

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