同族経営
内容
同族経営とは、一般には血縁関係・親戚関係にある一族が中心に企業を経営している状態をいいます。具体的には
- 社長・代表取締役が親から子（多くの場合息子）に引き継がれる
- 創業者の子（多くは息子）を若年から重役に就かせる
- 創業者一族が株式と経営権の大部分を独占している
といったスタイルの企業、および経営を指して使われることが一般的です。
法的には「法人税法」において「同族会社」の定義がなされています。
「法人税法」の定義する「同族会社」とは、上位3位までの株主グループが持つ持ち株比率が、発行済み株式の50％以上を占める会社のことです。したがって、上場していない会社の多くが同族会社となります。
規模の小さい企業や新興の企業の場合、同族経営を行わないと経営の継続が困難というおことが少なくありません。また、株式買収によって経営権を喪失するリスクが少ないことや、収入を一族の者に分散させることによって節税がはかれる等のメリットがあります。しかし同族会社は株主等と役員が一致している場合が多いため、経営の私物化が行われやすくなるというデメリットがあります。
また同様の理由で、同族会社においては租税を回避する行為が行われやすくなるということもあるため、税法上で定められた「同族会社」に該当する場合、恣意的な租税回避行為を防ぐために様々な法的な制限が課されることがあります。
