書き方・テンプレート 電気設計・制御設計エンジニアの職務経歴書

電気設計・制御設計エンジニアの職務経歴書の書き方や、書く上でのポイント・注意点を解説します。メカトロニクス業界の最新動向や採用事情に精通したキャリアアドバイザーのコメントも掲載中。

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電気設計・制御設計の職務経歴書テンプレート

職 務 経 歴 書 |20XX/XX/XX現在 氏名 転職 一郎 |【職務要約】 大学卒業後、株式会社●●へ入社し、生産設備事業部制御設計グループに配属。現在に至るまで主に●●業界向 けの搬送設備、組立装置、検査機の制御設計職として、客先との仕様検討からハード設計、ソフト設計、試運転調 整、納入、現地工事、改造工事などを担当しております。| 【職務経歴】 20XX年XX月~現在 株式会社●● 事業内容:設備事業、試作・製品事業 資本金:XX億XXXX万円 売上高:XX億XXXX万円 従業員数:XXX名 期間 業務内容 20XX年XX月 ~ 現在 生産設備事業部 制御設計グループに配属 ※グループリーダー以下XX名 [担当設備] ●●業界向けの搬送設備、組立装置、検査機 [主な業務内容] ・顧客仕様書確認、客先訪問打ち合わせ、現地確認 ・仕様書や打ち合わせ内容を基にした原価作成 ・電気回路、制御盤、配線設計(ハード設計) ・客先承認後、協力メーカーへ見積依頼、制作依頼(必要に応じて価格交渉) ・タッチパネル、PLCラダープログラムの作成/変更(ソフト設計) ・ロボット動作仕様設計、ロボットプログラム作成 ・配線工事準備、配線ルート指示、完了時検査 ・設備の立ち上げ運転調整、加工能力チェック ・出荷前の客先立会、現地据え付け工事 ・前後工程の連動運転確認 ・不具合対応、修正 ・納品図、取扱説明書作成 [使用ツール] ・電気CAD(Unidraf7、Visio) ・PLC、タッチパネル(三菱電機、オムロン、キーエンス)、安全PLC(キーエンス) ・ロボット(FANUC、デンソーウェーブ) ・単軸ロボット、サーボ(IAI、ヤマハ、キーエンス、オムロン) ・カメラ(キーエンス、コグネックス) ・2Dコードリーダー(キーエンス) ・IDリーダー(オムロン) ・画像ツール(コグネックスVisionPro、VIDI) ・パーツフィーダー、各種測定器など ・産業用通信(Ethernet、CC-Link、Device NET、Ethernet/IP) [実績] ・●●搬送設備の納入(全XX台) ・●●検査機の納入(全XX台)

【保有資格・スキル】 ・第二種電気主任技術者 ・普通自動車第一種運転免許 ・英語 TOEIC XXX点(20XX年XX月 取得) 実務経験:Web会議・メール作成などで頻度高く使用 |【活かせる経験・知識・技術】 ・客先との仕様検討~据付までの一連の業務経験 ・産業用装置電気回路、制御盤設計スキル ・PLCラダー、タッチパネル設計スキル、その他各種機器の設定ツールの使用スキル ・デンソーロボットのプログラミング、ティーチングスキル |【自己PR】 ■エンドユーザーを意識した設計スキル 設計業務においては、時間を惜しまず顧客と直接話し合う時間を持つことで、満足度向上に努めてきました。客先 訪問の際はオペレーターの方にも積極的にヒアリングを行うほか、追加で疑問点があれば再度足を運ぶなど、実際 の工場現場での実地確認やエンドユーザーの生の声を大切にすることで、操作性や安全性に配慮した設計を実現す ることができました。結果、複数の顧客からご好評をいただき、追加発注にもつながっております。 ■納期遵守の意識 リーダーとしてメンバーをまとめる際は、納期遵守の意識を強く持って取り組んでおりました。20XX年の●●ライ ンの新規立ち上げにおいては、仕様の変更があったり若手メンバーが多かったりといったことが起因し、一部の設 備において遅れが発生しました。その際、納入先工場のご担当者様に対してヒアリングを綿密に行い根本課題を特定し、最適な仕様を提案したり、自ら若手メンバーに個別で声をかけ、進捗状況や課題点を整理することで、最終 的には当初の納品日に間に合わせることができ、顧客からもご満足の声をいただくことができました。 以上

電気設計・制御設計の職務経歴書を作成する上での心得

「職務経歴」欄を具体的に書くのが鉄則

ここがポイント|業務経験が何より見られている!

電気設計・制御設計エンジニアが職務経歴書を作成する上で最も大切なのは、「職務経歴」欄を具体的に書くという点です。

電気設計・制御設計は業務の専門性が高い一方、資格の有無で経験・スキルのレベル感を把握できる職種ではありません。

そのため採用担当者は「応募者の実務経験が自社の業務内容や募集ポジションとマッチするか」、その親和性をシビアにチェックしているのです。

よって電気設計・制御設計の職務経歴書では、実務経験の内容・レベル感が採用担当者に漏れなく・正確に伝わるよう、「職務経歴」欄を中心に「これまでどんな業務を担当し、何のツールを使っていたのか」を具体的に書くのが鉄則です。

▼早速「職務経歴」欄の書き方をチェック

折衝力は自己PRでアピールすると◎

ここがポイント|折衝経験や調整力があるとさらに二重丸あくまで加点要素ではありますが、電気設計・制御設計エンジニアは「自己PR」欄で折衝経験や調整力(コミュニケーション能力)をアピールできると、さらなる高評価につながります。

電気設計・制御設計は職業柄、顧客メーカーとの折衝が多く発生します。また、メーカー側の生産技術に応募する場合でも、設備メーカーや社内の製造/設計・開発部門との連携が必要です。

そのため、「自己PR」欄に「顧客の課題解決に向けて、何をしてどうなったのか」についてくわしい記載があると、電気設計・制御設計としての適性や応募先との親和性が伝わりやすくなります。

▼早速「自己PR」欄の書き方をチェック

キャリアアドバイザー

キャリア
アドバイザー

「職務経歴」欄以外は重要度「低」

現状、電気設計・制御設計エンジニアは市場価値が高いため、書類選考の通過率は比較的高めです。

昨今、人手不足による生産ライン自動化の流れを受け、各メーカーでは生産設備の導入・改善の需要が高まっている反面、電気設計・制御設計の経験・スキルがある人材は少ないことから、職務経歴書の出来に関わらず「ひとまず会ってみよう」と考える企業も多いからです。

そのため「職務経歴」欄”以外“の項目については、基本的なルールに従って記載すれば、合否に大きく影響することは考えにくいでしょう。

1)職務要約

重要度:★★・・・

【職務要約】 大学卒業後、株式会社●●へ入社し、生産設備事業部制御設計グループに配属。現在に至るまで主に●●業界向 けの搬送設備、組立装置、検査機の制御設計職として、客先との仕様検討からハード設計、ソフト設計、試運転調 整、納入、現地工事、改造工事などを担当しております。

応募先にマッチする経験を端的にまとめる

「職務要約」欄は合否への影響はほとんどないものの、後述の最重要項目=「職務経歴」欄まで読み進めてもらうためのフックとなる項目です。

採用担当者に「ザックリ採用要件を満たしていそう」と印象付けられるよう、応募先のポジションや業務内容に近いものを中心に、これまでの経験について3~5行程度で端的にまとめましょう

▼「職務要約」欄についてさらにくわしく

2)職務経歴

重要度:★★★★★

【職務経歴】 20XX年XX月~現在 株式会社●● 事業内容:設備事業、試作・製品事業 資本金:XX億XXXX万円 売上高:XX億XXXX万円 従業員数:XXX名 期間 業務内容 20XX年XX月 ~ 現在 生産設備事業部 制御設計グループに配属 ※グループリーダー以下XX名 [担当設備] ●●業界向けの搬送設備、組立装置、検査機 [主な業務内容] ・顧客仕様書確認、客先訪問打ち合わせ、現地確認 ・仕様書や打ち合わせ内容を基にした原価作成 ・電気回路、制御盤、配線設計(ハード設計) ・客先承認後、協力メーカーへ見積依頼、制作依頼(必要に応じて価格交渉) ・タッチパネル、PLCラダープログラムの作成/変更(ソフト設計) ・ロボット動作仕様設計、ロボットプログラム作成 ・配線工事準備、配線ルート指示、完了時検査 ・設備の立ち上げ運転調整、加工能力チェック ・出荷前の客先立会、現地据え付け工事 ・前後工程の連動運転確認 ・不具合対応、修正 ・納品図、取扱説明書作成 [使用ツール] ・電気CAD(Unidraf7、Visio) ・PLC、タッチパネル(三菱電機、オムロン、キーエンス)、安全PLC(キーエンス) ・ロボット(FANUC、デンソーウェーブ) ・単軸ロボット、サーボ(IAI、ヤマハ、キーエンス、オムロン) ・カメラ(キーエンス、コグネックス) ・2Dコードリーダー(キーエンス) ・IDリーダー(オムロン) ・画像ツール(コグネックスVisionPro、VIDI) ・パーツフィーダー、各種測定器など ・産業用通信(Ethernet、CC-Link、Device NET、Ethernet/IP) [実績] ・●●搬送設備の納入(全XX台) ・●●検査機の納入(全XX台)

合否を分ける最重要項目

電気設計・制御設計エンジニアの職務経歴書において、「職務経歴」欄は合否を左右する最重要項目です。

電気設計・制御設計は実務経験が重視されるため、採用担当者はこの欄から応募者の実務経験を確認し、その内容・レベル感が「自社の業務内容や募集ポジションとマッチするか」を厳しくチェックしているからです。

そのため、実務経験の内容・レベル感が採用担当者に漏れなく・正確に伝わるよう、「職務経歴」欄には下記の項目を記載しましょう

電気設計・制御設計の職務経歴書|職務経歴欄に記載すべき項目|担当製品|担当業務(特にくわしく!)|使用ツール|取り組み・実績

「職務経歴」欄で特に気をつけたい3つのポイント

電気設計・制御設計エンジニアが「職務経歴」欄を記入する上で、特に気をつけたいポイントを3つ、ご紹介します。これらのポイントを意識して書くことで、書類選考の通過率がグンとアップするでしょう。

電気設計・制御設計が職務経歴欄を|記載するときのポイント3つ|1 「担当業務」は幅広く・詳細に書く|2 「使用ツール」はメーカーまで書く|3 「実績」は設備の種類・台数を書く|

1)担当業務は幅広く・詳細に書く

「担当業務」は幅広く・詳細に記載するのがポイントです。

電気設計・制御設計の業務範囲は企業によって異なりますが、幅広く記載しておくことでマッチする企業が増え、書類選考の通過率が高まります。特に客先訪問(仕様に関する打ち合わせ)や出荷前の客先立会などの顧客折衝の経験は高評価につながりやすいため、漏らさず記載しましょう。

また、ソフト設計については単に「PLCラダー設計」と記載してもレベル感が伝わらないため、「ラダープログラム作成(/変更)」など、ラダープログラムをゼロから作成したのか、変更・修正がメインだったのかまでわかるよう、くわしく記載します。

2)「使用ツール」はメーカーまで書く

設計で使用するCADをはじめ、担当製品で使用したPLC、ロボットやサーボ、カメラや2Dコードリーダーなどの各種ツール・部品は、三菱電機やオムロンといったメーカー名まで記載しましょう

一部の企業ではありますが、「自社と同じツール・部品の使用経験があるかどうか」を、評価基準の一つとしているところもあるからです。

3)「実績」は設備の種類・台数を書く

「実績」には、どんな設備を何台導入したのか、生産設備の種類と台数を記載します。

また、設備を導入するメーカー側で「生産技術」の職務を担当している場合、サイクルタイムや歩留まり率の改善などの定量的な成果を記載しましょう。実務経験やスキルのレベル感が伝わりやすくなります。

▼「職務経歴」欄についてさらにくわしく

3)保有資格/活かせる経験・知識・技術

重要度:★★・・・

【保有資格・スキル】 ・第二種電気主任技術者 ・普通自動車第一種運転免許 ・英語 TOEIC XXX点(20XX年XX月 取得) 実務経験:Web会議・メール作成などで頻度高く使用 |【活かせる経験・知識・技術】 ・客先との仕様検討~据付までの一連の業務経験 ・産業用装置電気回路、制御盤設計スキル ・PLCラダー、タッチパネル設計スキル、その他各種機器の設定ツールの使用スキル ・デンソーロボットのプログラミング、ティーチングスキル

電験や語学力があれば評価アップ

電気設計・制御設計エンジニアの職務経歴書において「保有資格・スキル(語学)」欄や「活かせる経験・知識・技術」欄はあまり重視されませんが、電気主任技術者(電験)の資格語学力(英語)がある場合は、記載しておくと高評価につながります。

語学力(英語)については、TOEICなどの点数のほか、「オンライン会議での技術的な意見交換(週1回)」など、実務における使用レベルや頻度についても併記しましょう。

▼「保有資格(語学)」欄についてさらにくわしく

「活かせる経験・知識・技術」欄については下記のように、「職務経歴」欄に記載した内容を一言にまとめて箇条書きしておけば、問題ありません。

〈「活かせる経験・知識・技術」の記入例〉

  • 客先との仕様検討~不具合対応までの一連の業務経験
  • 産業用装置の電気回路、制御盤設計、配線設計スキル
  • PLCラダー、タッチパネルの設計スキル

…など

▼「活かせる経験・知識・技術」欄についてさらにくわしく

4)自己PR

重要度:★★・・・

【自己PR】 ■エンドユーザーを意識した設計スキル 設計業務においては、時間を惜しまず顧客と直接話し合う時間を持つことで、満足度向上に努めてきました。客先 訪問の際はオペレーターの方にも積極的にヒアリングを行うほか、追加で疑問点があれば再度足を運ぶなど、実際 の工場現場での実地確認やエンドユーザーの生の声を大切にすることで、操作性や安全性に配慮した設計を実現す ることができました。結果、複数の顧客からご好評をいただき、追加発注にもつながっております。 ■納期遵守の意識 リーダーとしてメンバーをまとめる際は、納期遵守の意識を強く持って取り組んでおりました。20XX年の●●ライ ンの新規立ち上げにおいては、仕様の変更があったり若手メンバーが多かったりといったことが起因し、一部の設 備において遅れが発生しました。その際、納入先工場のご担当者様に対してヒアリングを綿密に行い根本課題を特定し、最適な仕様を提案したり、自ら若手メンバーに個別で声をかけ、進捗状況や課題点を整理することで、最終 的には当初の納品日に間に合わせることができ、顧客からもご満足の声をいただくことができました。

折衝力やコスト低減・納期短縮について書く

電気設計・制御設計エンジニアの職務経歴書において、「自己PR」欄はあくまで加点要素ですが、下記の2点をアピールできると、適性やスキルの高さが伝わりさらなる高評価につながります

電気設計・制御設計が自己PR欄でアピールすべき経験・スキルの例|顧客との折衝経験・調整力|コスト低減・納期短縮への意識・経験

顧客折衝については、顧客の満足度向上や追加受注に向けた取り組みや、要望どおりの設計が難しい場合に落とし所を探った経験などをエピソードとして、ユーザーファーストの意識や調整力(コミュニケーション能力)をアピールするとよいでしょう。

また、膨れがちなコストを低減したり、厳しい納期に間に合わせたりといった経験も、電気設計・制御設計としての適性やスキルの高さが伝わるのでおすすめです。

自己PRを記載する際は「顧客のどんな要望や課題に対し、どんな工夫をしてどういった成果につながったのか」について、ストーリー立てて説明するのがポイントです。

〈自己PRのエピソード例〉

(課題)顧客ごとの操作性を重視すると設計内容が複雑化するケースが多々あった

(工夫)顧客に対しては同コストで実現できる仕様変更を提言したり、社内メンバーに対しては仕様をわかりやすくまとめた資料を作成したり、現場に赴き直接指示出しをしたりといった取り組みを行った

(結果)複数の顧客から感謝の言葉をもらえたり、社内メンバーから「安心して製造・検査に臨める」と信頼してもらえている

▼「自己PR」欄についてさらにくわしく

この記事の担当者

「転職Hacks」編集部

株式会社クイック

株式会社クイックが運営する、転職活動にまつわる情報サイト「転職Hacks」の編集部。履歴書・職務経歴書の書き方や面接対策などのノウハウ記事、キャリアの悩みを解消するインタビュー・コラムを掲載中。

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