服装・マナー・用意するもの… Web面接の基本と対策

新型コロナウイルスの影響もあり、就活・転職活動の選考でWeb面接(オンライン面接)が増えてきました。

この記事では機材・服装・マナーなど、Web面接ならではのポイントをご紹介します。

基本的には、Web面接も対面も変わらない

PCやスマホを使って行うWeb面接ですが、基本的な内容は対面と変わりません。話し方のマナーや質問対策は、通常の面接の記事を参考にしましょう。

Web面接ならではのポイント・注意点

Web面接ならではのポイント・注意点として、機材や面接場所など、代表的なものを6種類ご紹介します。

【機材】PCが無難だが、スマホ・タブレットも可

Web面接で使う機材(カメラ)は、PCが無難です。画面が大きくて見やすく、机の上に固定できるメリットがあります。

PCが無い場合はスマホ(スマートフォン)やタブレットを使用してもOKですが、その場合は面接中にカメラが動かないよう、スタンドなどを使って固定しましょう。

【イヤホン】有線タイプの、シンプルなものを使う

Web面接では面接官の声を聞き取りやすくするために、スピーカーではなく有線のイヤホンを使うのがおすすめ

マイク付きのイヤホンだと、自分の声も確実に届けられるため安心です。ただし、ヘッドセットやヘッドホンはではなく、シンプルなデザインのものを選びましょう。

また、Bluetooth接続などの無線式は避けるのが無難。面接中に接続トラブルや電池切れが起こる可能性もあるからです。

【場所】自宅が無難。レンタルオフィスなども可

Web面接を受ける場所は、静かで、インターネット環境があることがマスト。そのため自宅で受けるのが一般的です。家族などの同居人がいる場合、面接中は静かにするよう協力してもらいましょう。

もし小さな子どもがいるなどの理由で自宅が使えない場合は、個室のレンタルスペースやホテル、貸し会議室を利用する手もあります。

ただし、カフェや個室ではないシェアオフィスなどは、雑音が入るだけでなくプライバシー保護の問題もあるため、利用は避けましょう。

【服装・メイク】通常の面接と同じスタイルで

Web面接の服装は、対面と同じくスーツが基本です。自宅で面接する場合も、私服や部屋着などのラフな服装は避けてください。

また、画面に映らないと思って、上半身しかスーツを着ないのはNG。カメラの画角は意外と広く、下半身も映り込むケースがあるため、必ず上下スーツを着用しましょう。

【中途採用面接を受ける際の服装の例】男女ともにスーツ。男性:黒っぽいスーツに赤のネクタイ/女性:グレーのジャケットに同色のタイトスカート、白のブラウス、黒のパンプス

▼男女別!面接時の服装マナー

なお、メイクも対面の面接と同じくナチュラルメイクが基本です。華美に飾るよりも、ナチュラルで健康的に見えるようなメイクを意識しましょう。

ただし、カメラの画質や部屋の明るさによっては、ノーメイクに見える可能性があります。普段よりメリハリをつけたメイクにしつつ、事前に画面上で映り方を確認しておくと安心です。

面接メイクで好印象を与えるポイント5つ

【ツールの設定】ユーザー名や写真に注意

Web面接の前には、面接で使うZoomやSkypeなどのツールの設定に注意しましょう。具体的には、ユーザー名・プロフィール写真には注意が必要です。

基本的にユーザー名はフルネーム、プロフィール写真は証明写真(スーツ姿の写真)にしておきましょう。「写真なし」は相手からの印象が悪いため、避けてください。

なお、リモート飲み会などカジュアルな場で使用したあと、ユーザー名がニックネームのままだったり、プロフィール写真に趣味・プライベートの写真を設定したままになっているケースがあるので、油断せずに確かめておくと安心です。

よく使われるツール・アプリ・ソフトについて

【提出物】ポートフォリオなどは、事前に提出

面接時にポートフォリオなどの資料を見せたい場合は、事前に資料をデータ化して、採用担当者にメールで共有しておきましょう。

なお、提出する資料には、通し番号やページ番号を振っておくのがおすすめです。Web面接時に、資料のどこを見てほしいのか伝えやすくなります。

面接当日の流れと注意点

ここからは、面接当日の流れに沿って注意しておくべきポイントを8つご紹介します。

1 .背景の映りこみに注意する

まずカメラを設置する際は、何もない壁の前がベストです。本棚やタンス、趣味のポスターなど、生活感のあるものが背景に映り込まないよう注意してください。

どうしても難しい場合は、できるだけ物を片付けるか、カーテンなどを使って映り込む物が少なくなるようにしましょう。

なお、Web面接ではバーチャル背景はNG。何か隠さなければならないものがあると思われ、印象が悪くなる原因になります。

2.目線が「カメラ目線」になるようにセッティング

Web面接のカメラは、自分の視線の正面かつ、画面に上半身全体が映るような距離にセッティングしましょう。

カメラに角度がついていると、相手の画面では意図せず見下したり、睨みつけたりしているように見えるので注意してください。

また、話すときは画面に映る相手の顔ではなく、カメラ目線が鉄則です。相手の顔を見ていると、よそ見をしている印象になってしまう可能性があります。

カメラの距離・確度にも注意しましょう。Webカメラは自分の視線の正面に設置し、上半身が映るように距離を調整してください。

3.機材の充電は、満タンに

Web面接に使うPC・スマホ・タブレットは、事前に充電を満タンにしておきましょう。途中で充電が切れてしまうと、面接が強制終了されてしまい、相手からの心象を悪くしてしまいます。

可能なら端末をコンセントに繋げて、常に充電しながら面接に臨むと安心です。

4.余計な音が鳴らないように注意

面接前には、アプリなどの通知をオフにしておきましょう。

アプリの通知音やエラー音、バイブレーション音は、意外と相手にも聞こえてしまうもの。雑音が原因で面接が中断されたり、印象が悪くなったりすることもあるため、忘れずに解除しておきましょう。

携帯電話・スマホを使わない場合は、そちらの電源も切っておくと安心です。

5.開始10分前には画面の前に

面接開始の10分前にはPCなどの機材を起動させて、画面の前で待機していましょう。「○○時から開始します」と言われても、その時間ギリギリにログインすればいいという訳ではないので、注意してください。

待機中は、通信環境が安定しているかのチェックや、面接に使うツール(Zoom、Skypeなど)にログインできるかなど、最終確認をしておくのがおすすめです。

6.最初の挨拶は「こんにちは+軽い自己紹介」

通話がはじまり面接官の顔が映ったら、まずは一礼して軽い挨拶を交わしましょう

「こんにちは、○○と申します。本日はお期間をいただき、誠にありがとうございます」

と、やや大きめの声を意識して笑顔で挨拶しましょう。その後、面接官との会話を挟んでから、質疑応答が始まるのが一般的です。

7.面接中は、PCなどを操作しない

Web面接中は、通常の面接と同じく余計な動作をしないことがマナーです。特に、PCでメモを取るのはNG。タイピング音やクリック音が相手に大きな雑音として伝わってしまうため、避けてください。

メモをとりたい場合は、面接官に断ったうえで、紙とペンを使って手書きするようにしましょう。

8.通信が切れても、冷静に対処する

もし面接中に通信トラブルが起きても、慌てないことが重要です。まずは電話やメールで不具合が起きてしまったことを連絡しましょう。

その後、ツールの再ログインやPCの再起動などを試します。それでも接続できなければ相手側のトラブルの可能性もあるため、再度連絡をして判断を仰いでください。

なおトラブルは必ずしも減点ではなく、冷静に対処できれば逆に対応力のアピールに繋がることがあります。面接前に相手の連絡先を控えておくと気持ちに余裕ができるため、用意しておくのもよいでしょう。

Web面接での失敗・トラブル、面接官はどう感じている?

慣れないWeb面接では失敗・トラブルがつきもの。しかし、面接官は実際どれほど気にしているのでしょうか?

下記の記事では、面接官経験者200人を対象に行ったアンケートをもとに、Web面接での失敗・トラブルのうち、選考への影響が大きいもの・小さいものをランキングで紹介しています。

よく使われるツール・アプリ・ソフト

Web面接に使うツール(アプリ・ソフト)は企業によって異なります。ここでは、よく使われている3種類のツールをご紹介します。

面接数日前にアプリのダウンロードとアカウント作成を行い、問題なく使えるか確認しておきましょう。

Zoom

アカウント登録 不要
ツールのダウンロード
    • PC…必要
  • スマホ・タブレット…必要
面接の参加方法 企業から指定されたURLをクリックする

Zoomは近年、オンライン会議などで使用されているツールです。アプリをダウンロードすれば、アカウント登録なしでも利用できます。ダウンロード方法は、次の通りです。

  • PC:公式サイトのダウンロードセンターで「ミーティング用Zoomクライアント」を選んでダウンロード。
  • スマホ・タブレット:各種アプリストアからダウンロード。

Google meet
(旧:Google Hangout)

アカウント登録 必要(Googleアカウントの利用登録)
ツールのダウンロード
    • PC…不要
  • スマホ・タブレット…必要
面接の参加方法 事前に企業の担当者にアカウント(メールアドレス)を共有しておき、面接当日に面接官から招待を受ける

Google meetは、Googleが提供しているビデオ通話ツールです。利用にはGoogleアカウントの利用登録が必要で、既に登録してる場合はそちらを使ってOKです。

PCの場合とスマホ・タブレットの場合で利用方法が異なるので、注意してください。

  • PC:ツールのダウンロードは不要。インターネットブラウザから利用可能。
  • スマホ・タブレット:各種アプリストアからツールをダウンロードして利用。

Skype

アカウント登録 必要(Microsoftアカウントも利用可)
ツールのダウンロード
    • PC…必要(WindowsのPCは最初からインストール済み)
  • スマホ・タブレット…必要
面接の参加方法 事前に企業の担当者にアカウントIDを共有しておき、面接当日に面接官から招待を受ける

Skypeは、Microsoftが提供しているビデオ通話ツールです。利用には事前のアカウント登録が必要ですが、Microsoftアカウントがある場合はそちらも利用できます。

なお、基本的には専用ツールをダウンロードして利用します。下記の方法で事前にダウンロードしておきましょう。

その他のアプリ・ツール

上記以外のWeb面接専用ツールを利用している企業もあります。面接前にアプリのインストール指示などがあるはずなので、そちらにそって設定を行いましょう。

Web面接に関する、よくある質問

ここからは、Web面接に関するよくある質問にお答えします。

Q.マスクは着用する?

Web面接の場合、マスクは不要です。着用していると表情が見えにくくなるため、むしろ着用しないのが望ましいとされています。

マスクを着用しなくても済むように、自宅や個室のレンタルスペースといった場所を選んで、面接に臨みましょう。

Q.カンニングペーパーは使っていい?

使わないことが理想ですが、カンニングペーパー(カンペ)を使うことも可能です。

ただし、明らかにカンニングペーパーを見ていることが伝わると、印象が悪くなる可能性があります。使う場合は次のポイントを押さえて、あくまでこっそりと使いましょう。

  • 目線が下がらない位置にメモを貼る

    (ディスプレイに付箋を貼る、画面内にメモを表示する、など)

  • 一瞬で読めるよう、要点の箇条書きレベルの内容にとどめる

Q.挨拶のときには、立ち上がる?

Web面接の場合、立ち上がって挨拶する必要はありません。通常の面接では開始・終了時に立ち上がって挨拶しますが、Web面接で立ち上がるとあなたの顔が映らなくなってしまいます。

面接の開始・終了時には、座ったまま挨拶とお辞儀をして、相手への敬意を伝えましょう。

Q.お礼メールは送るべき?

面接後のお礼メールは、面接通過の後押しとなる可能性もあるので送って損はありません

合否で迷っている場合の決め手や、面接で失敗してしまった場合のフォローになるため、下記の記事の例文を参考に、メールを送ってみましょう。

人事に聞く|面接のお礼メールは合否に影響するのか

面接後の流れは?

面接後にはお礼メールを送り、合否の結果連絡を待ちましょう。結果の連絡タイミングや、連絡が遅い場合の対応方法は、次の記事でくわしく紹介しています。

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