練習法も紹介 面接での話し方のコツ15個
面接でうまく話せない方のために、話し方のコツや練習方法を解説します。
面接での話し方・振る舞いのコツ15個
面接でうまく話すためのコツを紹介します。話し方に関するコツに加え、表情や身振り手振りといった立ち居振る舞いに関するコツも、あわせてピックアップしました。
〈話し方のコツ〉
- 1.結論から伝える
- 2.ダラダラと長く話さない
- 3.明るく大きな声で話す
- 4.語尾まではっきり発音する
- 5.相手が聞き取りやすいスピードで話す
- 6.棒読みをしない
- 7.質問が終わってから話し始める
- 8.一人称は「わたし」「わたくし」
- 9.敬語を正しく使う
- 10.「あー」「えーっと」などと言わない
- 11.面接官の名前を意識的に呼ぶ
〈立ち居振る舞いのコツ〉
1.結論から伝える
面接では結論から伝えることを意識しましょう。具体的にはまず、面接官の質問に対して「それは◯◯だからです」「はい(いいえ)」などと、結論を簡潔に述べます。
その後に「なぜなら△△だからです」「それには2つ理由があります。1つ目の理由は~」などと、その結論に至った理由を説明しましょう。こうした話し方をすることで、論理的思考能力が高いと判断してもらいやすくなります。
2.ダラダラと長く話さない
面接ではダラダラと長く話さないことも重要です。ひとつの質問に対して、回答時間は1分以内が目安。長くても3分は超えないようにしましょう。
面接は面接官が知りたいことに端的に答えるのが鉄則です。具体的に伝えるために補足説明したつもりでも、結果的に回答時間が長くてわかりづらい話し方になると、むしろマイナス評価につながります。
3.明るく大きな声で話す
面接では意識的に明るく大きな声で話すようにしましょう。
人は緊張すると声が震えたり小さくなったりしがちです。口角を上げ、笑顔をつくるよう意識することで、自然と声が出やすくなります。
下記の記事では、声の専門家に聞いた、面接当日でもできる「いい声」を出すためのボイストレーニングについて紹介しています。
4.語尾まではっきり発音する
話すときは語尾まではっきり発音しましょう。
小さな声でボソボソと話すと、面接官が聞き取れないだけでなく「自信がなさそう」「嘘をついていそう」といった印象につながってしまいます。
5.相手が聞き取りやすいスピードで話す
面接では、面接官が聞き取りやすいスピードで話すようにしましょう。人は緊張すると早口になってしまいがちなので、普段より少しゆっくり話す意識を持つのがおすすめです。
ただし、スピード感が求められるような職場では、ゆっくり話しすぎると逆効果になる場合も。そのような応募先の面接では、面接官に合わせるように話すのがおすすめです。
6.棒読みをしない
面接では棒読みをせず、抑揚をつけた自然な話し方を意識しましょう。具体的には「、(読点)」を意識して適度に文章を区切ったり、声の強弱をつけたりといった具合です。
棒読みになる原因は、事前に用意した回答を、そっくりそのまま話そうとするから。どうしても原稿を読んでいるような話し方になり、抑揚がなく感情が伝わりづらくなってしまいます。
あらかじめ話の構成や要点を準備しておくことは大切ですが、一言一句丸暗記するのは避けましょう。丸暗記しないで済む方法について、詳しくは下記の記事で解説しています。
7.質問が終わってから話し始める
面接では、面接官が質問を言い終わってから回答することが大切です。
普段の会話でもそうですが、面接官は自分が話している途中に被せ気味に話してくる人には、良い印象を持ちません。落ち着いて相手が話し終わるのを待ちましょう。
8.一人称は「わたし」「わたくし」
面接での一人称は「わたし」か「わたくし」です。
そもそもビジネスシーンでは「僕」「自分」「俺」といった表現は稚拙な印象になるので、避けましょう。
9.敬語を正しく使う
面接では敬語を正しく使いましょう。間違いやすい10個の敬語表現について、下記の記事でまとめています。あわせてチェックしておきましょう。
なお、かしこまりすぎて過度な敬語表現を使うと、むしろ心理的な「壁」が感じられてしまうので注意してください。
10.「あー」「えーっと」などと言わない
話している合間に「あー」「えーっと」など、場をつなぐ言葉(間投詞)を繰り返し言わないよう注意しましょう。
誰でも口癖はあるものですが、あまりに頻出すると回答内容がわかりづらくなったり、その場で取り繕っているような印象になります。
あらかじめよくある質問に対する回答内容を準備しておくことで、ある程度防ぐことができるでしょう。
下記の記事では「あー」「えーっと」などのつなぎ言葉をなくす方法について解説しています。口癖になっている方は、ぜひチェックしてみてください。
11.面接官の名前を意識的に呼ぶ
面接官から自己紹介があり、名前がわかっている場合は「◯◯様がおっしゃる通り~」などと、面接官の名前を意識的に呼ぶのも効果的です。
名前を呼ぶことで心理的な距離が縮まり、好感を持ってもらいやすくなります。加えて、自分自身の緊張もほぐれ、より自然に振る舞うことができるようになるでしょう。
ここからは、話し方に加えて立ち居振る舞いのコツを紹介します。
12.適度に相槌を打つ
面接官の話には、適度に相槌を打ちましょう。相槌を打つことで、相手の話に興味を持っていること、理解を示していることが伝わり好印象です。
13.面接官の目を見る
面接中は、面接官と視線を合わせるようにしましょう。
伏し目がちだったり、目が泳いでいたりすると「自信がなさそう」「何か言いづらいことがあるのか」といった印象を持たれてしまいます。
14.身振り手振りを使う
面接では適度にジェスチャーも使いましょう。話している内容に説得力が出る上に、自然な抑揚を付けるのにも役立ちます。
一方、常に手をモゾモゾと触っているなど、落ち着かない態度はNGです。
15.背筋を伸ばす
面接中は背筋を伸ばし、良い姿勢を心がけましょう。背筋を伸ばすことで胸が開き、声が出やすくなります。
また、足を組むのも印象が悪いため、やめましょう。
面接でうまく話すための練習方法5つ
面接でうまく話せるようになるための、練習方法を5つ紹介します。
自分一人でできるものから、誰かと一緒に行うものまで、とっつきやすいものから始めてみましょう。
A.スマホで録画する
スマホで自分が回答している様子を撮影する練習方法です。スマートフォンがあれば一人でできるので、気軽に始めやすいでしょう。
一人で行う面接練習は、下記の流れで行います。
詳しい解説は、下記の記事からご確認ください。
B.模擬面接の動画を視聴する
就活サイトや転職サイトが公開している、模擬面接動画や面接シミュレーションのサービスを使うのも一つの手です。
PCやスマホで視聴・利用するもので、画面上に映し出された面接官が、いくつかの質問を投げかけてくる形式が一般的です。
質問と質問の間にはそれぞれ数分の回答時間が設けられていて、その間も面接官の姿が表示されているため、さながら面接本番の雰囲気を味わうことができます。
C.友人や家族に協力してもらう
友人や家族に面接官役を頼み、質問を投げかけてもらうのも良いでしょう。
一通りの回答が終わったら、印象について相手からフィードバックをもらってください。自分では気づかない話し方、仕草の癖などに気づくことができます。
D.ハローワークの面接相談を受ける
ハローワークによっては、無料の模擬面接を受けられるところがあります。ただし、ハローワークに問い合わせたところ、コロナ禍の感染予防対策により、現在は実施していないところも多いとのことです。
模擬面接の実施状況は個々のハローワークで状況が異なるため、気になる方はまず、最寄りのハローワークに問い合わせてみましょう。
また、模擬面接は受けられなくても、面接対策の相談は窓口で対応してもらえるとのこと。ハローワーク経由での転職を考えている方は、利用を検討してみてもいいかもしれません。
E.転職エージェントを利用する
転職エージェントに登録すると、担当者と面接対策ができます。
担当者は企業の人事と直接やり取りしているため、企業ごとに聞かれやすい質問や、好まれる回答内容などをアドバイスしてもらえることも。面接が決まったら、相談してみるといいかもしれません。
面接でうまく話せない原因とは
「緊張してしどろもどろになってしまう」「自分で何を話しているかわからなくなる」など、面接でうまく話せないのはどうしてなのでしょうか?
3つのよくある原因と対処法を紹介します。
1.話す内容が用意できていない
面接でうまく話せない原因として最も大きいのが、話す内容が用意できていないこと。質問対策が十分にできていないため、予想外の質問がきたときに言葉が詰まってしまいます。
対策:よくある質問に対する回答を準備しておく
話す内容が準備できていないことに対する解決法は、当たり前ですが質問対策をしっかり行うこと。
すべての質問を予想することはできませんが、聞かれる可能性の高い質問だけでもおさえておくことが肝心。面接でされる質問の多くは「よくある質問」を掘り下げる質問や、聞き方を変えて同じことを問うような質問だからです。
面接でよくある質問は下記の3種類。それぞれのリンク先に答え方の具体的な例文を用意しているので、それらを参考に準備しておきましょう。
〈面接で必ず聞かれる質問3つ〉
他の質問についても対策しておきたい場合は、下記の記事からまるごと対策できます。
2.回答を丸暗記している
質問対策をすることは大切ですが、回答を一言一句丸暗記していると、むしろうまく話せなくなってしまうことも。
ちょっとでも違う聞き方をされたり、緊張で回答が飛んでしまったりすると、言葉が思うように出てこなくなってしまいます。
対策:自己分析を行う
質問に対して的確な回答をするには、自己分析ができていることが大前提。
これまでの職歴、業務内容や実績、どんな思いで仕事に取り組んできたかなど、よく質問される内容への答えとなる要素を分析して言語化できていれば、どんな質問をされてもその場で回答を組み立てることが可能です。
回答を丸暗記するのではなく、伝えたいポイントやおおまかな話の流れ、構成だけ決めておき、細かな表現はその場で柔軟に変えましょう。その方が自然な話し方になり、好印象です。
丸暗記しないで済む方法について、詳しくは下記の記事で解説しています。
3.面接の雰囲気がわからず怖い
志望企業の面接について事前情報がない場合、漠然とした不安や緊張で当日うまく話せないことも多いようです。
面接というフォーマルな場に不慣れであることや、面接官はどんな人なのか・何を聞かれるのかといった情報がないことによって、恐怖心が芽生えてしまうのは無理もありません。
対策:面接に関する情報を事前に入手する
面接の雰囲気がわからず不安なのであれば、具体的なイメージができるよう情報収集を行うと良いでしょう。既に情報収集をしている場合でも、探し方を変えることで新たな情報が出てきて、気持ちが楽になります。
企業に直接応募する場合は、インターネットや人づてで情報収集するしかありませんが、転職サイトや転職エージェント経由で応募する場合、面接官の年齢や人柄、面接の雰囲気について、担当者に聞くことができます。遠慮せず、追加で情報をもらえないか相談してみましょう。
面接官は話し方から何を見ている?
コミュニケーション能力が見られている
面接官は応募者の話し方から、相手を尊重したコミュニケーションが取れるかどうかを判断しています。
面接の場では、質問に対して何を言うかも大切ですが、どんなに素晴らしい内容であっても、独りよがりで一方的な伝え方ではマイナス評価になりかねません。
結論から伝えることや、明るく大きな声で話すことなど「どのように伝えるのか」も、同様に重要だと理解しておきましょう。
特に顧客とのやり取りが多い職種や、メンバーをマネジメントするような役職に応募する場合は、話し方が合否に与える影響はより大きくなるので注意してください。
当日のマナー、服装もチェック
面接での話し方について理解できたら、当日のマナーや服装・髪型といった身だしなみについてもチェックしておきましょう。
▼当日のマナーについて
▼服装・髪型について