人気アプリ3つ実際に使ってみた 転職の履歴書の証明写真はアプリでもいい?
「転職の履歴書でも写真アプリを使っても大丈夫?」転職支援を行う株式会社クイックのキャリアアドバイザー竹園翔一氏に話をお聞きしました。
後半では、人気の証明写真アプリ3つと実際に使ってみた感想を紹介します。
履歴書の写真アプリは、転職で使っても大丈夫?
問題ないが、身だしなみには特に注意
転職活動に使う証明写真を撮るのに、写真アプリを使っても問題ありません。撮影手段よりも、髪型や服装、メイクなどの身だしなみが大切です。
実際のところ、採用担当者は証明写真がアプリで撮影されたものかどうかは判断できません。また「アプリ使用=非常識」として、即座に不採用にされる可能性も低いでしょう。
筆者の結論:思ったよりも撮影が大変なので、おすすめできない
実際にアプリで自撮りをしてみると、思ったよりも難しく大変だと感じました。髪や服が乱れていないか確認しながら、柔らかい表情を作って……などと、気をつけないといけないことがかなり多い印象です。
個人的には、スピード写真機や写真館で撮影するほうが、お金や時間は多少かかっても、トータルでの労力がかからず楽だと思いました。
証明写真にふさわしい服装やおすすめの撮影方法など、くわしくは下記の記事で解説します。
履歴書の写真アプリ使ってみた【人気アプリ3選】
人気の証明写真アプリ3つを実際に使ってみました。それぞれの特徴や良い点・悪い点、使ってみた感想を解説します。
- 場所と時間…部屋(1K)で14時頃
- サイズ…縦40mm×横30mm
- 背景…白い壁
履歴書カメラ
タウンワークがプロデュースする「履歴書カメラ」。
撮影時には顔の位置を調整できるガイド線が表示されます。
画面上の「撮るコツ」ボタンを押せば、撮影で注意すべきポイントが出てきます。カメラ目線を指示するガイド表示もあって親切です。
操作が簡単で、指示に従えばあっという間に履歴書用の証明写真が完成します。また、L版の用紙に4枚印刷できるよう、自動で加工してくれます。
使ってみた感想
UIデザインが良く、3つの中で一番使いやすい。画面ではなく内カメラを見るように「目線は上」という指示があったのが良かった。
大手企業プロデュースなのも安心できる点。別アプリで履歴書も作成できるようなので、スマホしか持ってない人はすべて完結できてよさそう。ただ、他のアプリに比べて若干画質が悪い印象だった。
※UI(ユーザー・インターフェイス)…ボタンや入力画面など、ユーザーとサービスの接触部分のこと。ユーザーとってわかりやすく操作しやすい=UIが良いとされる。
美肌証明写真
アイコンがピンクの「美肌証明写真」ですが、操作画面はシンプルで、男女問わず使いやすいアプリです。
ガイド線が縦だけではなく横にも入っているので、自撮りするときにバランスがとりやすいのが特徴。撮影後には背景を切り取り、色も「青」「オフホワイト」「白」から選べます。
その名の通りキレイな写りで、明るさの調整で自然な美白になります。
アプリ使用中に広告が入るところが、やや使いにくい点でしょう。
使ってみた感想
撮影時は肌荒れが気になっていたが、肌の色味や艶を一番きれいに加工できた。撮影時に顔がガイド線にうまく収まらなくても、撮影後に「頭頂部」「顎の下端」を調整できるのがよかった。
「印刷用に保存」をすれば、L版の用紙に8枚印刷できるようデータ化してくれるので、コスパ重視の人におすすめ。
証明写真-履歴書とパスポート写真の制作-
「証明写真-履歴書とパスポート写真の制作-」は、背景色を赤・青・白から選んで設定できるのが特徴です。
部屋に背景に使えそうな壁がなくても、証明写真機で撮影したかのように仕上げることができます。
月額300円ですが、3日間であれば無料(その後年額1,000円)で利用可能です。
ただ、サイズ選択で証明写真の「縦40mm×横30mm」がないので注意。撮影前に写真サイズを自分で設定する必要があります。
使ってみた感想
のシルエットで出てくるガイド線が薄紫色で見づらい。背景色はベタ塗りの青なので、やや違和感がある。顔と体の輪郭を上手く切り抜いてもらえないと、輪郭周辺を自分で青く塗り直さないといけないのが、少し面倒だった。
撮影後に首から下を合成できるスーツのスタンプがあった。しかし、素材写真がかなりなで肩で不自然に感じた。スーツを用意できない人や本当に時間がない人だったら使えるのかも。
コラム:証明写真を作れるWebサイトもある
アプリをダウンロードしなくても、顔写真データを証明写真と同じサイズ・背景に加工してくれるサイトもあります。
〈証明写真作成サイト〉
作成したデータはそのままコンビニ印刷が可能で、既存のカメラツールで顔写真だけ撮影すれば、あとはサイトにアップロードするだけで完成します。
写真アプリを使ってわかった4つのこと
実際に3つの写真アプリを使ってわかった4つのことを紹介します。
内容を参考に、そもそも写真アプリを使うべきかどうか、今一度考えてみましょう。
体ごと照明の方を向くときれいに撮れる
顔と体を照明の方に向けると、全体に光があたってキレイに撮れます。
ただ、明るさや彩度は後から加工できますが、室内での撮影はそもそも光量が足りず、髪の毛の乱れが目立ちました。
スマホは両手で持たないと中心がずれる
片手で撮影しようとすると、顔は正面を向いているのに、ワイシャツやスーツの肩の位置だけが中心からずれ、不自然な仕上がりになってしまいます。
一方で、両手でスマホを持つと中心がずれることはないものの、肩が上がってしまいスーツやワイシャツが乱れてしまいました。
スマホを手で持たず、スマホスタンドを用意するのもアリですが、アプリ使用中はセルフタイマーが利用できません。スタンドを使う場合はアプリを使用せず、通常のカメラモードで撮影後、加工するとよいでしょう。
撮影に集中すると表情が硬くなりやすい
顔の位置をアプリのガイドに合わせるのが難しく、上手く撮ることに集中すると表情が硬くなってしまいました。自撮りする場合は、通常のカメラモードで撮影してから加工するほうが、表情の良い写真が撮れそうです。
また、カメラのレンズと目線を合わせるために、スマホを両手で持ちながら腕を上げ続けるのが、割と疲れます。
写真アプリの中には有料のものもある
ダウンロード自体は無料でも、印刷時に料金を求めてくるアプリもあります。海外製のものは日本語が間違っていることも多く、使いにくいと感じました。
撮影の難しさ、加工や印刷をする手間と料金を考えると、スピード写真機や写真館のほうがコスパが良い印象です。
コラム:写真アプリで撮影してもらうときのコツ
写真アプリでだれかに撮影してもらう場合は、自分の顔とカメラのレンズが一直線上になるよう、撮影位置を調整してもらいましょう。
また、アプリを使わずに後から画像を加工するのであれば、上と左右の余白を十分にとって撮影してもらうと、サイズ調整がしやすいのでおすすめです。
座って撮影する場合は、白い壁の前に椅子を用意してください。壁から1mほど距離を開けると、背後に影が映らずに撮れます。
もちろん2人とも立って撮影しても問題ありません。
証明写真の印刷はコンビニがおすすめ
履歴書に貼る写真の印刷は、安く簡単にできるコンビニがおすすめです。
アプリで撮影・加工した写真をスマートフォンに保存し、インターネットでデータをサイトに登録することで、コンビニのマルチコピー機から印刷できます。
▼コンビニ印刷について、くわしくは…
履歴書への証明写真データの貼り付け方
WordやExcelなどで作成した履歴書に証明写真データを貼り付ける場合、まずは撮影したデータをPCに取り込んでください。
証明写真データを貼り付ける際はWord・Excelともに、「挿入」タブの「画像」をクリックし、取り込んだデータを選択します。選択したデータを、日付や名前を書く欄の右隣に移動させ、大きさを調整してください。
▼貼り付け方について、くわしくは…
証明写真の準備ができたあとは…
履歴書に証明写真を貼り付けたら、次は送付や郵送の準備です。状況に合わせて提出方法を確認しましょう。
▼メール送付する場合
▼郵送する場合
▼面接に持参する場合
この記事の執筆者
ライター・編集者
柴田 栞
株式会社クイック
転職Hacks編集部のライター・編集者。履歴書の書き方などの転職に役立つノウハウや、キャリアに関する記事を多数執筆。
同世代の働き方や生き方に「寄り添い、共に悩み、考える」ことをモットーに、読者が「自分らしく」活躍できる仕事や職場を見つけられる助けとなることを目指して活動中。