IT週間ニュース
- 旧東京三菱&旧UFJ銀…システム完全統合、'08年末に
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今月1日に発足した三菱東京UFJ銀行が、旧東京三菱、旧UFJ両行のコンピューターシステムを完全統合する時期を'08年末に1年延期する方針を固めたことが、17日に分かった。合併が予定より3ヶ月遅れたことに加え、システム障害が起こらないように準備作業を慎重に進める必要があると判断した。
三菱東京UFJ銀は当初、昨年10月の合併時にシステムの一部を統合した上で、'07年末に東京三菱のシステムに一本化する形で完全統合する計画を描いていた。しかし合併延期に伴い、完全統合の時期も遅らせることを決定。一度は半年延期の方向で調整に入ったものの、さらに遅らせないと新システムの開発が間に合わないとの結論に達した。
システムが完全統合されるまでは、合併前にどちらの銀行の店舗だったかにより、提供するサービス内容が一部異なるといった不便が生じる。また、完全統合の延期に伴う新商品投入の遅れは避けられず、4年間で2,400億円としていたグループ全体のコスト削減計画も見直しを迫られる可能性が大きい。
- フィルムカメラ「撤退」に問い合わせ続々、販売伸びる
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ニコンがフィルムカメラ(銀塩カメラ)事業からの事実上の撤退を表明したことを受け、量販店などには13日、在庫の有無などを確かめるカメラ愛好家らからの問い合わせが相次いだ。
家電量販大手ビックカメラでは同日までに、ニコンの銀塩カメラを扱う全国18店舗で、顧客向けにニコンの決定方針を掲示。東京・池袋の「カメラ専門館」などには、ニコンの生産終了製品を集めた特設コーナーも設けた。
ビックカメラによると、各店舗には在庫を問い合わせる電話が相次いでおり、カメラ本体や交換レンズが通常以上の売れ行きとなっている。家電量販大手ヨドバシカメラの担当者は「愛好家の間ではニコンが銀塩から撤退するとの噂が以前からあり、半年ほど前から品薄感が出ていた」と話し、今後は他社製品も含め、銀塩カメラ本体や交換レンズの駆け込み需要が出てくる可能性があると指摘した。
ニコン本社には問い合わせのほか、愛好家からとみられる「銀塩からの撤退は残念」といった声も多く寄せられている。
- auが2年連続V…ボーダフォンは初の減少
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電気通信事業者協会が発表した'05年の携帯電話契約数によると、新規契約から解約を差し引いた年間の純増数で、KDDIの「au」が281万台となり、2年連続の首位となった。2位は245万台だったNTTドコモ。ボーダフォンは4万台の純減で、前年末の累計契約数を初めて割り込んだ。
auは、高速大容量通信が可能な第3世代機で先行。ヒット曲を1曲丸ごとダウンロードできる「着うたフル」など多彩なコンテンツ(情報の内容)も人気を集め、契約数を伸ばした。
ドコモは第3世代で、auを上回る1,162万台の純増を獲得。しかし、第2世代からの乗り換えが多く、全体ではauに及ばなかった。
ボーダフォンは第3世代で出遅れ、1~5月に5ヶ月連続で純減。6月から純増に転じたが、減少分を埋められなかった。KDDIのもう1つのブランドで、第2世代に特化する「ツーカー」も47万台の純減だった。
- シャープ、松下潰し「液晶拡大」逆転に自信 2,000億追加投資
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液晶テレビ首位のシャープが11日、'08年までに2,000億円を投資、40型以上を中心とした大増産計画を打ち立てた。標的は大画面中心のプラズマテレビの雄、松下電器。その松下も、先に1,800億円の投資を発表。テレビ世界一の座をかけた覇権争いは、体力勝負の全面戦争の様相を呈している。
- ケータイが“切符”に…改札かざして新幹線乗車OK
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JR東海は11日、携帯電話で東海道新幹線に乗車できるサービスを導入する方針を明らかにした。時期は未定としているが、早ければ'07年度中の開始を目指す。出張などの際、一段とスピーディーな新幹線利用が可能となりそうだ。
JR東海は、JR東日本のSuica(スイカ)やJR西日本のICOCA(イコカ)などと同様の、かざすだけで改札機を通れる非接触式ICカード型乗車券を'06年度以降、名古屋周辺の在来線から順次導入する。
東海道新幹線については、パソコンや携帯電話で事前に座席などを予約し、駅で特急券や乗車券を受け取る現行の「エクスプレス予約」サービス専用カード(会員数約40万人)にICチップを搭載し、'07年度中に実用化させる。
これに加え、事前に予約しておけば改札機に携帯電話をかざすだけで新幹線に乗車できるサービスも提供する。ICチップ内蔵の携帯電話を活用し、自動券売機や窓口で特急券などを受け取る手間を省く。
新幹線名や車両番号、座席番号などは、改札口通過後に携帯画面で確認できるようにするか、改札機通過と同時に指定席券を発行する方式などを検討しているという。
JR東海首脳は車内を回る検札業務について、ICカードや携帯電話乗車券の導入後も「予約と違う列車に乗った顧客への対応や、安全上の問題もあり、継続する」との考えを示した。