システム監査技術者
資格内容
組織や企業において情報処理システム全体の監査を行うための国家資格です。この資格には、被監査部門から独立した立場から、トップマネジメントの視点を持って、情報システムが経営に貢献しているかどうかを、安全性・効率性・信頼性・可用性・機密性・保全性・有用性・戦略性など幅広い側面から総合的に調査し、問題点について説得力のある改善勧告を行うことができる能力を求められます。情報システムが適切であるかどうかは、企業活動の成否に大きく影響し、優秀な技術者を得るためにこのシステム監査技術者資格を資格手当ての対象としている企業も存在します。
■ 求められる技術水準
(1) ビジネス要件や経営方針に合致した監査計画の立案ができること
(2) 情報システムの企画・開発・運用において、効率的な監査手続の実施可能な監査技法を適時かつ的確に
適応できること
(3) ビジネスアプリケーションが適応される業務プロセスの現状に関して、その問題点を発見し、さらに、問題点
を分析・評価するための判断基準を自ら形成できること
(4) 監査結果を論理的に矛盾のない報告書にまとめて、説得力のある改善勧告を行えること
(5) 監査の実施に当たって必要となる情報技術及びその技術動向を理解できること
(6) 外部環境の変化を捉えて、組織の将来像を描き出せること
資格概要
■ 受験資格
特になし
■ 試験方法・内容
(1)午前
9:30〜11:10(100分)
多肢選択式(四肢択一)
55問出題中55問解答
(2)午後Ⅰ
12:10〜13:40(90分)
記述式
4問出題中3問解答
(3)午後Ⅱ
14:10〜16:10(120分)
論述式
3問出題中1問解答
■ 試験日程
4月第3日曜日
■ 受験料
5,100円
■ 問い合わせ先
独立行政法人 情報処理推進機構 情報処理技術者試験センター
TEL 03-5978-7600
URL http://www.jitec.jp/
転職アドバイス
社内情報システム技術者としては、この資格が直接的に有利な転職には結びつかないというのが現状です。ただし、情報システムが社会インフラの一部となりつつある今日において、システム監査自体の重要性は高まってきています。ITコンサルティングファームなどでのシステムコンサルタント・セキュリティコンサルタントを目指す方には、将来性という観点から資格取得を検討しても良いでしょう。